たまには地球がチート臭くても良いのではないかと   作:ヤマトとトマトはなんか似てね?

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相変わらずオッサン二人しかでてきません(回想は除く)

そして、この時点では絶対出てきてはいけない物品の名前が出てきます。


第08話:”原作崩壊(今更) あるいはガミラス・はーどもーど”

 

 

 

 表の理由は布教活動、裏の理由はガス抜きとゴミ掃除、真の理由は新居探し……

 そこで沖田十三はふと気にかかる。

 

「イスカンダルは手を貸さないのですか?」

 

 沖田は「拾ったのなら最後まで面倒見ろ」と言いたいところだったが……

 

「いや、実は10年以上前……極秘裏に一度、イスカンダルは”ガミラス星の再生”を試みたらしいのだが」

 

 藤堂は言葉を選ぶように、

 

「結果として、『成功はしたが”()()()()()()()』らしいんだ」

 

 

 

 失敗ではなく、成功したのにも関わらず”無駄に終わった”……果たしてその言葉の意味するところは、いったい何なのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*************************************

 

 

 

 

 

 

 時はデスラー総統がまだショタで通る時代まで遡る……

 ガミラスを統一したものの、一世紀と経たずに母星がガミラス人の生存を許さなくなることを知ったエーリク・ヴァム・デスラー大公は、当然のように隣星であり古代の英知を受け継ぐイスカンダルに相談を持ちかけた。

 実は即位したばかりのスターシャ・イスカンダルは、快く相談を受けたが……だが、肝心のイスカンダルにもすぐにどうにかできる物品はなかった。

 そこでスターシャは答えた。

 

 『すぐに何とかできる物はないけれど、研究してみる。完全に理想を叶えることはできないかもしれないけど、なるべく望みに近いものを作ろうと思う』

 

 と……

 だが、結局エーリクが存命中には完成せず、完成したのは現総統の年の離れた兄、マティウス・デスラーがガミラスの正統な後継者になろうとした頃だった。

 

 

 

「だが、出来上がったシステムがこれまた大問題だったのさ。その装置の名は”コスモリバース・システム”……」

 

 コスモリバース・システム

 公式によれば「生命を宿した星に時空を越えた波動として存在している、星の物質と生命の進化の記憶を封じこめたエレメントを触媒に、惑星の記憶を解き放ち、その力で惑星を再生させるというもの。システムはそのエレメントがイスカンダルまで来なければ完成しないため、地球に直接送り届けることができなかった」

 

 とあるが、ぶっちゃけ妙にあやふやな解説で要領を得ない。

 これをわかりやすく言えば、

 

”エレメント”というのは要するに人の記憶だ。それで人の記憶を触媒に星の記憶……アカシックレコード的なそれとリンクさせ、”人が記憶に持つ星の姿を()()()()()というものだな」

 

 そう、旧作の放射能除去能力が抜群の据え置き型”宇宙掃除機(コスモクリーナー)”のような分かりやすいモノと違い、コスモリバース・システムはかなり抽象的な……概念とか形而上学的とか、なにやら怪しいそっち系の思考から時空連続体に干渉をかけてそうな装置だった。

 

 単純に時間軸を巻き戻し「遊星爆弾で汚染される前の地球」を顕現させるのではなく、「古代守や沖田十三の記憶の中にある青く美しい地球を再現した」という方が結果は相似形でもニュアンスが近い。

 

 そして、それを聞いた沖田の反応はと言えば……

 

「……はっ?」

 

 無理もなかった。

 

 

 

***

 

 

 

「なんで、星を救うという話がいきなりオカルトに走ったんですか?」

 

「いや、それを私に聞かれても……」

 

 まあ、藤堂平九郎も初めてそれを聞いた時は、思わずチベスナのような表情になったため、沖田のことはあまり言えない。

 

「オカルトか”科学の第三法則(=充分に発達した科学技術は、魔法と見分けが付かない)”かは別にして、とにかくそういう物だと思って欲しい。そして、母星の寿命が付きかけている事を明かせないため、極秘裏にガミラスに持ち込まれたそれの最初の被験者……いや、人身御供(エレメント)となったのが、凶弾に倒れ瀕死だった現総統の実兄、マティウス・デスラーだったのさ」

 

「良い悪いはともかく……壮絶ですな。ところで”無駄に終わった”というのは?」

 

「考えてみたまえ。”()()()()()()()に、過去の姿を再現する”のだぞ? マティウス・デスラーの享年を考えても記憶はせいぜい30年分程度だろう」

 

 無論、沖田はこの時点で藤堂が何を言わんとするかは理解していたが、

 

”あと一世紀持ちそうもない星”の寿命を30年延ばしたところで、滅びの宿命はどうにかなると思うかね?」

 

「……無理でしょうな」

 

 そういうことなのだ。

 2199のヤマトは、「ガミラスと接触する前の地球は青く美しい星」であり、それは原作開始のほんの8年前の風景だった。

 当然、コスモリバース・システムのコアとなった古代守も沖田十三も、その姿は”記憶している”。

 

 だが、対してガミラスはどうだろうか?

 果たして、母星に住むガミラス人の中で、”()()()()()()()()()()()”を覚えている者はいるだろうか?

 答えは”否”だ。

 

 度重なる戦乱と社会の混乱、ガミラス自体の医療技術が低いせいもあり、ガミラス人の平均寿命はむしろ地球人より短いくらいだ。

 一世紀を生き抜くガミラス人がごく稀な中、数百年前のガミラス星の姿を覚えている者などいるわけはない。

 そして、正常動作し”()()()”しまったせいか、時間断層が生まれた形跡は()()……

 

「なるほど……侵略戦争を起こしてまで事実を隠し、新たな居住惑星を探す執念、その根底が分かってきた気がしましたよ」

 

「憶測ではあるがね、デスラー総統は兄が命と引き換えに作り出した30年という限られた母星の延命時間を、彼なりに有効に使おうと思ってるのかもしれないな」

 

「だからこそ、このタイミングで停戦……いや、和平を?」

 

「地球と会戦して最早8年……我々に奪われた星はなく、ガミラスにとっては勝てたとは言えない戦ばかりだ。我々の想像以上に、彼らに残された猶予はないのかもしれん」

 

 沖田は一度猪口(ちょこ)の中の大吟醸を呷る。

 上等な酒のはずなのに、何故か舌が苦いと感じてしまう。

 

「イスカンダルが仲介に入ったのはなぜです? 1000年前に拾った手前にしても、コスモリバース・システムの一件にしても、そこまでの義理はないのでは? まさか”宇宙の恒久的平和と繁栄を祈る”、救済を是とするイスカンダル主義とやらではないですよね?」

 

 もし、イスカンダルが真顔と本心でそう言うならば、自分はイスカンダルの提案には反対すべきかもしれないと沖田は思った。

 いくらなんでも胡散臭すぎる。

 

「それに関してなんだが……」

 

 藤堂は猪口を置き、

 

「イスカンダルにも相応の恩恵がある話なんだそうだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




コスモリバース・システムはガミラスで使用されました。

起動は成功し、星の寿命が30年くらい伸びました→関係者以外、誰も気づきませんでした。

コスモリバース・システムが正常動作したため、時間断層は発生しませんでした(無慈悲)
【悲報】時間断層は発生しませんでした

大事なことなので二度言いました。
ガミラスには後がありません。

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