たまには地球がチート臭くても良いのではないかと 作:ヤマトとトマトはなんか似てね?
翅川のエピソードを2話も入れたのはこのためです。
いや、マジでガミラス版「オッサン二人」の直後に、この「シリーズ全キャラの中で屈指の濃さ、脂っこさでは一番かもしんない」オッサンを書くのはメンタル的に辛くてw
とりあえず、濃度が高めのモノローグからどうぞw
「ぐわはっははっ!! くうぉーーーれが笑わずにいられようかっ!!」
その日、大ガミラス帝星国家元帥”ヘルム・ゼーリック”は、その生涯でも屈指の上機嫌の中にあった。
いわゆる、”HEAVEN状態”である。
何か違う気もするが、頭が天国気分なのは間違いないだろう。
何しろ、
「あの忌々しい”
この短いセリフの中でさえ、色々ツッコミどころ満載だが……
とりあえず、ゼーリックは親衛隊が意図的に漏洩した噂の一つ、『夫不在の寂しさと溜まる肉欲を満たすために、若い間男を引っ張り込んでヤリたい放題。だけど引っ張り込んだ間男が、実はうっすらと不穏分子と繋がっていて……』という話を信じていた。
ギムレーが言っていた「人は信じたいものを信じる」の典型であった。
何せゼーリックにとって平民は、「情けない生き物」でないとならないのだ。
どうでもいいが、この流した噂が
加えて、別にギムレーも彼の率いる親衛隊もゼーリックの配下ではない。過去、一度もそうだったことはない。ゼーリックが勝手にそう思い込んでいるだけだ。元貴族お取り潰しの臨時収入で得た時の付届けを欠かさず、そう思い込ませたのはギムレーであるが。
「素晴らしいっ! 実に素晴らしいのであるっ!!」
何が素晴らしいのかと言えば、こうも”
それがついに実現へ向けての軌道に乗った……いや、もはや八割がた実現したと言っても良いだろう。あくまでゼーリック的には、であるが。
***
事の発端は、ゼーリック達貴族派(ゼーリックの前で”
あの”
そんな幼児性を持つ男を総統として担ぎ上げたかと思うと、ゼーリックは少し泣きたくなった。
だが、今回それが自分にとって千載一遇の機会をもたらせたと思えば、やはり自分は先見の明があったとも思う。
そう集めた情報を繊細に重ね合わせると、「テロン人の船を総統閣下自らこっそり出向き、大マゼランと銀河系の中間点にあるバランで出迎えるというサプライズ・イベント」を画策してると言うのだ。
「度し難いわぁっ!!」
ゼーリックは改めて激昂する。
そもそも、敵であるテロン人と停戦するという民族に対する
ゼーリックにとり、「勝つまでやる」のが戦争だ。
相手が降伏していないのに戦争をやめるなどありえない。
地球連邦が強い? 辺境の民族が強いのではない。今の自分を除くガミラス上層部が腑抜けているだけだ。
(平民などを重用するからこその、この体たらくっ!!)
ゼーリックにとり、平民とは「全てにおいて貴族に劣る」存在なのだ。
それ故に、
「どれほどの高貴なる青い血が、この戦争で流れたと思っているかっ!!?」
ゼーリックにとり、全体の戦死者など統計でしかない。
問題なのは、勇戦の果てに「平民に足を引っ張られ」名誉の戦死を遂げた貴族の数だ。
確かに、敵対派閥の貴族が真っ先に死んでいったのは悪くなかった。
だが、貴族が目減りし、自分の派閥にまで少しづつ戦死者が出始めると黙っているわけにはいかなくなった。
そもそも、平民、あるいは惰弱な二等臣民とやらに足を引っ張られなければ、忠勇なるガミラス貴族が辺境の劣等民族に負けるはずがない……それが、ゼーリックの結論だった。
(やはり、あの青二才の戦争指導に問題があるのである)
実は、概ねこの意見は間違っていない。
少なくとも「多くの元貴族が戦死」している理由は(廃棄処分されている理由は)、大きく言えばデスラーが原因であり、また元凶だ。
「ならば間違いは正すべきなのであるっ!!」
だからこそ、ゼーリックは行動する事にしたのだ。
忠実なギムレーの策略で、小賢しさと悪運だけが取り柄の平民の小僧は現在飼い殺しであり、青二才はお忍びで最低限の護衛しか連れてないだろう。
邪魔者はいないも同然なのだ。
「これぞ天佑! 天は吾輩に世をあるべき姿に正せと言ってるに違いないのであるっ!!」
正しき「栄光のガミラス」を知り、正しい「高貴なる青き血筋」を引き、正しさに「なんたるか」を心に持つじぶんだからこそ、ガミラスを”在るべき、進むべき正道”に戻せる……ヘルム・ゼーリックはそう自負していたのだ。
(ならば、動くのは今しかないのであるっ!!)
「邪魔者は消すに限ーーーるっ!!」
”邪魔者は消すに限る”……過去現在未来を問わず、知的でなくとも生命体にとっての真理であった。
だが、惜しむらくは、ゼーリックは「
まあ、それも当然だ。
権力の絶頂に居る者が、自分が立っている場所が”砂上の楼閣”だと気づく方が少数派だろう。
戦争は勝つのが相場で、高貴で優れた自分は優遇されて当り前……彼の不幸は、この歳になるまで、誰もそれを「是正しなかった」ことだ。
繰り返すが、様々な
とどのつまり、ヘルム・ゼーリックという男は、今のガミラスもおかれた現状も、時代さえもよくわかっていなかったのである。
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さて、場面は変わり、親衛隊の遠征に向いた編成の選抜艦隊と、それに合流したドメル率いる第6空間機甲艦隊の一部……名目上、”ガミラス
ゼーリックが上機嫌で叫んでる頃、既に連合艦隊は母星を離れノルド大管区にある惑星”オルタリア”に舵を切っていた。
そして、同じく名目上の旗艦、ギムレーが座乗するハイゼラード級航宙戦艦”キルメナイム”の完全に防諜処理をしたギムレーの私室では……
「もうすぐ、総統閣下が暗殺されます」
「ふわっ!?」
エルク・ドメルが激しくキャラ崩壊していたという。
なぜだろう……ゼーリックを書いてると物凄い疲れるw
でも、書いてて楽しい不思議。
しかし、読者の皆様は頭痛/吐き気/眩暈/胸やけとかしてないでしょうか?
ちなみに作者は書いてる途中、ガチに頭痛がしましたw
というか、原作よりセリフがマシマシで饒舌なゼーリック閣下……誰得?