たまには地球がチート臭くても良いのではないかと   作:ヤマトとトマトはなんか似てね?

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とりあえず、ヤベー奴がヤベー行動とって更にヤベー事になります。
ヤベーがゲシュタルト崩壊しそうですw

そして、エロ注意。
これ重要。いくつかの意味で。

そういうのが嫌いな方は、ぜひ読み飛ばしてください。
読まなくても話は繋がります。

そして、それでも読んでくださる紳士淑女の皆様に……ヤベー奴は一人じゃないです。








第87話:”奴隷宣言とその余波(その被害とも言う)。あるいはメンタルの怪物”

 

 

 

 後年の歴史家に、古代進は地球起源人類(アーシアン)の中でも”精神的異形種”に分類されるか、もしくは”メンタリティーの怪物”と表現されることがあるらしい。

 これは考えてみれば奇妙な話ではある。

 古代進という人物は”()()()()()”、大きな偉業を成し遂げたとは書かれていない。

 西暦2191年のガミラスとの開戦から始まる足掛け20年に及ぶ地球連邦の激動期には、多くの……それこそ、三国志の英雄豪傑のように有名な艦長や司令官、提督あるいはエースパイロットが出現している。

 単純なスコアだけを見れば、彼はそれらの綺羅星の中に埋没してしまうだろう。

 だが、識者は語る。

 

『だが、あいつほど歴史に派手なひっかき傷を残した奴は、そうそういないんじゃないか?』

 

 と。

 

『古代進が居なければ、地球連邦もイスカンダルもガミラスも全く異なる歴史を歩んでた……そう思わせる奴だ。古代進を軍人なんて小さな尺度で推し量れば、判断を間違えるぞ? 軍人って人種とそもそも”用途”が違うんだよ』

 

『あれはそう、例えるなら……』

 

 

”人の姿をした()()()()()()さ”

 

 

 

***

 

 

 

ユリーシャね、『ススムの”()()()”になりたい』の♡」

 

 そう言いながら、ユリーシャはウリバタケ謹製の蝶々を模ったボディピアスを差し出した。

 

この卑しいイスカンダル人を、どうか貴方様の奴隷にしてください

 

「いいよ。それをユリーシャが望むのなら」

 

 その返答に何の迷いもなかった。

 古代進という連邦宇宙軍大尉は、何も「ユリーシャはそういう趣味なんだろうなー」というシンプルな考えで了承したのではない。

 彼女が政治的理由でそのような立場、おそらくは「イスカンダル、ガミラス、地球連邦に対する政治的駆け引き」をする為にそのような道を選んだ事も察していた。

 

 おそらく、それに伴う面倒ごとや厄介ごとは自分のまだ短い人生経験では想像しえないほど困難があるのかもしれない。

 だが……

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 古代進という人物にとり、彼が愛する異星の血を引く少女たちの願いをかなえることこそ最優先事項だ。

 軍? 国?

 それらは、すべて”次善”で良い。

 愛国心がないわけじゃない。ただ、それより優先すべきものがあるだけだ。

 古代進は、自分の中にある優先順序を間違えない。

 

 

 

 ユリーシャ・イスカンダルにはわかっていた。

 古代進が、潜在的に黒々と静かに燃える炎のような”凶悪な狂気”の持ち主だということを。

 この青年が仮に銀河を滅ぼす力を持っていたとしよう。そして彼は一人の少女の願いを叶えるために、平然と躊躇いなくその力を使うだろう。

 そういう類の漢なのだ。

 純粋さと危うさを身に宿し、それでも名前通りに前へと進んでいく。まるで立ち止まることを知らないように……

 

 だから、どうしようもなくこの男が愛おしくなる。

 イスカンダル人同士にしか通じぬ冗談だが、「イスカンダル人は頭より先に子宮で物を考える」という。

 だが、自分の肢体をジュクジュクと中から湿らす情念は、とてもそんな一部分で済ませて良いものではない。

 心が体が魂の奥底から、この男を愛せとイスカンダル人に刻まれたカールチューンが叫ぶのだ!

 

 だから願ってしまう。縋ってしまう。

 身も心も魂の欠片の一片まで、この男の物になってしまいたいと。

 この男を自分の物にしてしまいたいと思えないところに、一層自分の業の深さを感じる。

 

 だが、ススムはそれすらも重さを感じずに受け止める。羽でもつまむように軽々と。

 それをユリーシャは十全に理解していた。

 

 

 

 それは一種の通過儀礼(イニシエーション)だった。

 胸の先端が終わり一番敏感な部分に針を刺された時、

 

ブツッ

 

ひゃぐぅっ♡

 

ぷしゃあぁぁぁぁぁ……

 

 快楽に強制変換された痛みと歓喜で痙攣し、激しく……まあ、”放水”してしまう。

 脚の間からだけではなく涙や鼻水を垂れ流し、白目を剝いた姿はとても人様に見せられたものではないだろう。

 その時、確かにユリーシャ・イスカンダルは、堕落と恍惚の悦びを知った一匹の”牝の貌”をしていた。

 

 だが、古代進はその表情にどうしようもなく愛おしさを感じてしまう。

 可愛らしいと感じてしまう。

 

 その日、ユリーシャ・イスカンダルの胎の中に念願だった”新しい命”が宿ることになる。

 だが、彼女がそれに気づくのはもう少し先の話だ。

 

 

 

 その光景を、山本玲は羨ましそうに眩しそうに見ていた。

 次の休暇、玲がアクセサリーショップに足を向けたのは、言うまでもなかった。

 まあ、ウリバタケの魔窟(ネスト)のドアを叩かなかっただけ、常識的と言えなくもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

******************************************

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、せっかくドレイの証たるピアスも入れてもらえたんだしと、ユリーシャはコスモジャケットを新調した。

 原作の純白のジャケットをベースに胸の部分はくりぬき、股間に大きなスリット……というか、前も後ろも丸見えにした、首輪とピアスを強調するようリデザインしたカスタムモデルだ。

 細部も色々変更されているが、とりあえず割愛する。

 因みに同時に色違いの黒のモデルも発注してみたが、まんまボンテージで「なんかプレイ要素が強すぎて、政治的効果が薄れそう」という本人の判断で、外で着るには不適切とお蔵入り。ただし、進の部屋では普通に着ようと思っていたが。

 要するに、彼女にとって新衣装は「対外的に何をアピールできるか?」が重要であって、趣味は二の次だ。

 

 軍人なら安全性の面から完全に服務規程違反でアウトな服(なので玲のパイロットスーツは変更なし。ただし、付けない/履かない派なので服の上からでもピアスの形はしっかりわかるが)なのだが、幸か不幸かユリーシャは連邦軍人ではない。

 更に蛇足だが、玲もパイロットスーツベースの”くりぬき仕様”を発注したようだ。ある意味、ユリーシャとお揃いではある。当然、任務では着用できないが。

 

おトイレでいちいち脱がなくてよくなったよぉ♪

 

 とは本人の弁。

 

 その新衣装を初披露したとき、兄の古代守は再び胃痛で倒れ、妻の薫に介抱されながらナノマシンで強制復活。残念なことに職務放棄も現実逃避もできなかった。

 森雪は警備部からトンファー型(アメリカの警官がよく持ってるアレ)の電磁警棒(スタンロッド)バージョンを借りて、とりあえず船務長の役割(?)を果たすべく突貫しようとしたが、南部に「関わり合いになってはならない。要らぬ火の粉や流れ弾がこっちにまで飛んできそうだ」と止められた。

 実に正しい判断である。ただし森雪のSAN値チェックは行った方が良いだろう。

 

 そして胃痛や眩暈を併発しでぶっ倒れた者は他にもいる。その報告を本人からダイレクトに、新衣装のお披露目も兼ねて超空間通信で「奴隷報告」を地球で受けたサーシャ・イスカンダルだ。健康優良児ぞろいのイスカンダル人なのに、彼女は只今療養中である。

 こういう時は、常識人ほど苦労する法則でもあるのだろうか?

 

 

 

***

 

 

 

 さて、ここで蟀谷を指で叩きながら努めて冷静さを保っていたのは、同じくヤマトに乗り込む外務省の”翅川巽(はねかわ・たつき)”特使だった。

 

「ユリーシャ・イスカンダルは、何が狙いニャ……」

 

 冷静を装いながら、少しだけ地が出てるのがちょっと可愛い。

 彼女は、キャーティアンの伝統的装飾具、首輪からぶら下がる三日月を模るボディに小粒の宝石をあしらったチャームを指でなぞりながら、

 

(落ち着け、翅川巽……”イスカンダルの傾奇者”というユリーシャ・イスカンダルの評価に惑わされるな。前提を固定するな。可能な限りの方向性で思考しろ……)

 

 奴隷ごっこはイスカンダル本国へ向けた、発言権強化のアピール?

 それも考えられるが、今やる必然は薄い。そっちが本命ならもっと後だ。

 地球に対する恭順の証?

 そんなわけはない。そもそもイスカンダルはガミラスとの交渉役を買って出ただけで、地球に恭順する理由はない。

 それにそういう意思があるなら、

 

(一介の大尉、その個人の所有物になるっていうのは無いわね……)

 

 どうせ狙うなら、もっと位の高い者だろう。

 彼女は様々な地球連邦の高官に会ったはずだ。あの美貌なら、付け入る隙はいくらでもあっただろう。

 だが、彼女が選んだのは古代進……

 

(古代大尉は軍内では異星人好きとして有名……だから、付け入りやすいと思った? 安直すぎるわ。第一、曲がりなりにも王族がそんな素直な生き物であるわけがない)

 

 翅川は、折を見て少しだけ話す機会があった。

 ガミラスと邂逅する前の軽い打ち合わせ、槙原議員も交えてその段取りの確認などだ。

 

(そういえばあの時、議員に「は、羽川翼っ!? しかも初期型の黒モード!!?」って驚かれたけど、アレ何だったんだろう? 私と似た知り合いでも居たのかニャ? というか初期型ってなによ? 確かに私は黒猫かもしれないけど、中期型や後期型とかあるの?)

 

 実は別の世界線にはあるのだが……それを彼女は知るわけがない。

 とりあえず、変な方向に流れかけた思考に補正をかける。

 ユリーシャと話してみた感想は率直に言って、

 

「”強かな食わせ者”よね……」

 

 なら、どう動く?

 

「一番考えられるのは、ガミラス相手の”牽制”……でも、なんで? 何のために?」

 

 イスカンダルには、そうする大きな理由は政治的側面から考えてない筈だが……

 

「ん? イスカンダルには無くても、ユリーシャには……ある?」

 

 それは即ち、

 

「ユリーシャ・イスカンダルは、イスカンダル本国とは別の意思と意図で動いている……?」

 

(もしかして、むしろユリーシャにとってガミラスは……)

 

「競合相手で、競争相手?」

 

 彼女の思考は、徐々に真相に近づきつつあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ここで発狂の一つでもできるなら、古代もユリーシャも可愛いものですが、そんなわきゃーありません。
一時の快楽に身をゆだねたところで、コトが終わればヤバさが増強されただけの平常運転です。
玲は大体、平常運転ですw

今回も被害は拡散しましたが、ちょっと面白い反応が翅川です。
歴史の狭間で、何を見るんでしょうかねーw

ちなみに真田さんと槙原議員と伊東君とルリとラピスは全く動じていませんw
沖田艦長は、

「(やり口が)若いな」

と生暖かい目をしていそうっす。


次回は、ちょっと視点を変えて地球の様子でも書こうかなーと。




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