たまには地球がチート臭くても良いのではないかと 作:ヤマトとトマトはなんか似てね?
エタったわけでは無く……唐突に、脈絡も前兆もなく愛車の”ノート”君が壊れました(泣
おかげで今日は一日潰れたー。
なんか最近、色々ツイでないです。
それはともかく、ちょっとした「外交前哨戦」が始まったみたいですよ?
「さ、さんびゃくまん……今、ガミラスの捕虜は、300万人いると言いましたかっ!?」
驚愕の表情を浮かべるローレン・バレル特使に対し、同じ特使である翅川は不思議そうな顔で、
「? 私が知る限り、最新のデータでは正確には308万1083人いるはずですが……それが何か?」
「いや、しかしまさかその数字は……」
「貴国との開戦以来8年間、大小合わせて艦隊戦は延べで112回、貴国の喪失艦……いえ、未帰還艦は地球連邦が把握してるだけで3万隻を軽く超えているはずです。ならば、別に不思議な数字じゃないでしょう?」
確かに言われてみればその通りなのかもしれない。
ガミラスはガミラスで艦船の自動化はそれなりに進んではいても、大型艦が100名以下の人員で動いてるとは考えにくい。
最近の(ガトランティスと戦っている)比較的新しい型式のガミラス艦は、危険度の高いダメコン要員としてガミロイドを搭載して乗員の水増しを図ってるが、少なくても銀河系戦域で戦闘を行った、あるいは現在も行っているのは、その前の時代の代物だろう。
そもそも、見た目は似たり寄ったりでも、ガトランティスとの戦闘に集中投入されている最新鋭艦が「オリジナルより硬く、撃たれ強く」なってる理由は、地球との最初の「激戦の3年間」での戦訓が生かされた結果(つまり、それだけ痛い目にあった)だし、現在、天の川銀河で連邦にちょっかい出してる船は前にも触れたが旧式艦ばかりだ。
つまり、現行艦より必要人員は多い。
現在、確認されている対ガミラス戦の最大規模の軍事衝突は、開戦3年目の後半、”第7次テレザート沖会戦”だとされている。
この時のガミラス側は3500隻の戦闘艦を投入。
対する地球連邦は、かき集めて拡張限界に達した”第7ヨコスカ”から出撃できる最大艦数、2400隻で迎え撃つことになった。
一条輝がVF-11C”サンダーボルト・コンバット”を駆り、彼の1回の戦闘でのレコードである「敵機/敵艦合計20撃破」を成し遂げたこの戦いで、ガミラスは2900隻の船を喪失艦として記録することになった。
ただ、この戦いは地球連邦にもこれまでにないダメージを与え、大型艦こそなかったものの撃沈判定の船が3桁に乗った最初の戦いであり、またガトランティスとの激戦期を含めて非常に数少ない事例だった。
また、損傷艦もこちらは大型艦を含めて1000隻に達した。
この戦いが、双方に与えた影響は極めて大きい。
ガトランティスとの衝突が始まったせいもあるが、この時の甚大な被害ゆえにガミラスは「武力でのテロンの屈服は事実上、現状では不可能」と判断し、程なく「2年の小康状態」へと戦略を切り替える。
地球連邦は、後に「ガミラスキラー三姉妹」と呼ばれることになる”本格的な戦闘艦”の開発と大量建造を更に急ぐと共に、能力的な限界を呈していた”軍拠点としても使える宇宙拠点”を再整備し、”集合分散型の本格的な宇宙要塞”に置換する事を決定した。
集合分散型とは、建造期間短縮のために大きなパーツごとに建造し運搬、設営地で結合するという方法を採用した物だ。
地球側はともかく、ガミラス側のここ8年の対地球連邦戦の損害の概算を知っているバレルだが、やはりこの数字は奇妙なのだ。
はっきり言えば、
「いくらなんでも多すぎる。それではまるで、戦死した人間より多いかもしれない……」
ははーんと翅川は何かに気付き、
「もしかして、ガミラスの戦死者試算は……”未帰還艦の
「……それが無難な判断かと」
まあ、バレルの言い回しは理解できないわけでは無いが、残念ながらここは外交の場だ。
「それは少々心外ですね? 我々は、降伏した船を”乗員ごと射的の的”にしたり、あるいは損傷して動けない船を放置して、”宇宙漂流の刑”に処するような蛮族と思われていたのですか?」
「い、いや、それは……」
だから日常会話ならなんて事のない発言も、容易に失言になる。
「それとも、ガミラスには降伏した相手や損傷艦をそういう風に扱う”風習”でも?」
翅川は言外に、「
正直、ガミラス的には、かなり痛いところを突かれた。
基本、これまでのガミラスの外交は、戦争。そして、相手に許すのは降伏の後の隷属か、あるいは殲滅か……まるで、その手続きの為に外交があるようなものだった。
であるならば、降伏した捕虜の扱いが良いわけがない。
特に躾のなってない元貴族は、死体蹴りのように降伏した敵艦を撃つような真似をするのが”当たり前”だったのだ。
要するに惑星レプタポーダの所長デバルゾ・ボーゼンは、別に珍しい存在ではないのが、またガミラスの一面であった。
「軍の全てが、そのような行為をしているわけでは無い」
と助け舟を出したのはクラウス・キーマン。
「少なくても、”第6機甲艦隊”ではそのような行為は厳禁だったはずですよね? ハイデルン閣下」
唐突に話を振られたが、ハイデルンも歴戦。度胸はある。
「まあな。もっとも俺達が相手してるのは、降伏なんてモンをしやがらねー連中だが」
「はあ?」
「おそらく、”ガトランティス”のことだろ?」
そう援護射撃するのは
ガミラス、もしくは翅川の援護ではなく、単に会話したかっただけかもしれないが。
「連中は、確かに降伏なんぞ選択せんだろうさ。なんせ、どこぞの
「ちょっと待ってください! 槇原議員、そんな情報何処から……」
顔色を変える翅川に、槙原は平然と続ける。
「イスカンダルから齎された情報の中で、おそらくガミラスから流れてきたガトランティスの情報があってな。軍とネルガルが共同してデータを解析……遺伝子配列の酷似性やら何やらで、そう結論付けたはずだぞ? ですよね? 沖田大将」
ハイデルンと同じく急に話を振られた沖田十三だが、そもそも「
「そこまで断定できるものではない……その可能性があるという仮説程度です。それにしてもよくご存じですな?」
「これでも一応、国防委員会の末席に座ってますんでね」
とおどけた様子だが、沖田の目つきが若干鋭くなる。
政府だろうが軍だろうが、存在その物が物理法則に喧嘩を吹っ掛けまくってる「あのトンデモ精神生命体」と”確認されているなかで、唯一まともにコミュニケーションを取れる人間(伊東君は現在、未確認)”という価値と重要度、そして危険性は十分に認識されていた。
実はまだ若手議員と呼ばれる年齢であっても、国防委員会で傍若無人な発言が許される立ち位置に座れ、”ヤマト”に乗り込めるのも、それらが関係していた。
「外務省には、まだその情報は流れてないか……まあ、そりゃそうだろうな。連中は、外交を挑めるような相手じゃないし」
と納得しながら、
「とりあえず話を元に戻すが、国家間の捕虜に対する感覚の違いは互いが”そういうもんだ”と納得するしかねーだろうな」
「ですが……”軍の全てではない”ということは、”軍の特権階級にいるようなパワーエリートは、捕虜虐待を黙認されている”と言ってるようなものですよ?」
翅川は、、明らかに「物理的に話しているのは槙原だが、聞かせてるのはガミラス」というスタンスだ。
この会議が初歩の初歩の外交戦とはいえ、手を緩める理由はないという外交官らしいスタンスだが、
「羽川サンや……そういう国だと認識した上、そういう国だと覚悟して交渉するしかねーだろ? この場合はさ」
「それはそうですが……」
そして槙原はキーマンとバレルをチラリと見て、
「ガミラスもいつまでもこのままってわけじゃあるまい? じゃなければ、」
槙原はニヤリと笑い、
「三年間も俺たちに”貴族殺し”なんてさせないよなぁ? おい」
翅川さんは攻めますが、まだなんとなく若いですw
そして、そこはかとなく介入を始める
どうやら沖田はとりあえずオブザーバーに徹し、事態の推移を静観するみたいですよ?
何やら事態は、地球側もガミラスも思いもよらぬ方向へ流れてゆくような気配が……