永遠なる皇帝とストイックモンスターメスガキが、主人公を大岡裁きするお話   作:ぐっちSKG

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メイクデビューは難産でした。いやこの場合死産。


ミカドのメイクデビューを見逃さなかった人

わたくしのメイクデビューは7月初め頃。トレーナーから日程を聞かされた次の日にクラスのみんなへと報告を行う事にしました。

 

けれど登校した時にはクラスはすでにお祭り騒ぎ。まぁ順調に行っていればデビューの時期は半分くらいが被っていますからね。

 

ルドルフもブルーもトレーナーからデビューする旨を昨日知らされたそうです。ルドルフとブルーは6月末。わたくしはルドルフとブルーよりも1週間ぐらい遅れてのデビューとなります。

 

まぁわたくし達ならメイクデビュー戦くらいなら軽くいけるという確信はあります。同期でも飛び抜けてる自覚はありますから!しかし・・・いかに実力があろうともレースに絶対はない。

 

決して油断せずにメイクデビューに挑む。勝利を手にするべくわたくしは決意を新たにした。

 

 

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メイクデビューは強敵でしたわね・・・ということもなく7月の頭。わたくしのメイクデビューは昨日終わった。

 

わたくしが加速中の妨害に弱いという情報が何処かから出回っていたからなのか、前を塞ごうとしたりといろいろ仕掛けられました。

 

が所詮はデビューしたてのウマ娘の付け焼き刃。バンダナ先輩に日々妨害レースでいじめられているわたくしを止めるには少々役不足でしたわね。あっけなくぶちぬいて解釈一緒で勝ってしまいました。

 

「それをいうなら役者不足だろう。あと解釈一緒じゃなくて鎧袖一触だな」

 

そうでしたっけ?そうかも!ルドルフは相も変わらず賢いですわね。国語の先生にでもなったらどうですか?

 

わたくし達3人はメイクデビューで見事勝利を飾った。わたくしは劇的に、ルドルフはいつものようにギリギリに見える様に。ブルーは・・・なんか不思議な勝ち方です。

 

ルドルフはいつものように1バ身だけ離してゴールラインを割った。適度に場をコントロールしつつ良いポジションを維持、最後の最後にほんのわずかに差し切る。玄人好みの渋い勝ち方。

 

対するブルーはなんというか・・・得意の追い込みで1着ゴール。シービー先輩の様な爆発的な感じではない独自のスタイル。極端な加速や減速のない平坦な走り。ただゆっくりとゆっくりと加速して最高速度を落とさない走り。

 

わたくし?そりゃもう派手派手に勝ちましたわよ。

 

「でもミカドちゃんちょっと不機嫌じゃない?ほらほらむくれてないでスマイルスマイル♡」

 

べっつにー!怒ってませんし!わたくし完全勝利ですし!

 

レースの内容は取り立てて言うほどのことでは無い。まさしく完全勝利。必勝を望んで挑んだレースであっけなく勝った。それはいい。

 

ただトレーナーから脚を残して勝つように指示を受けていた。わりと余力のある勝ちの形となったので消化不良なだけです。確かにタイムアタックするのとは違って脚を残すのは悪いことではありませんが・・・その上でも5バ身も突き放していた。

 

ここ最近格上ばかりと走っていましたが、わたくしはあまりにも強くなりすぎてしまった。強者とはとても孤独なものなのですね。

 

「浸っているところ悪いがとても脚を残していたと思えないぞ。後半は明らかに本気だったろう」

 

ルドルフからの痛い指摘がわたくしの胸を抉ぐる。た、確かに後半は少し掛かっちゃったかなー。あははは・・・。

 

でもしょうがないじゃないですか!ほら!本気で勝負しないと見えないものってありますから!それに一緒に走る相手に失礼じゃないですか!走ってナンボのウマ娘としては全力勝負でこそ華があると思いませんか?

 

「それで毎度のように逆噴射するくらいなら堅実に行ったほうがいい。博打を打つのなら勝負所は考えた方がいいぞ」

 

ぐぬぬ。ルドルフってばあいも変わらずつまらないことを!デビュー戦でもいつもの舐めプ走法でギリギリ勝ちの癖に!デビュー前で転ぶかと思ってこっちは冷や冷やでしたわ!

 

レースというのは劇的かつダイナミックに!ど派手に勝たなきゃ話題にすらなりませんわよ!面白いレースでこそ人の心を惹きつけるのです!

 

わたくしは・・・閃光の様に輝いて走るのですわ!

 

「芸人見たいな考え方だね♡でも後半から暴走し始めた時はどうなるかと思ったよ」

 

うーんそれでトレーナーにも怒られちゃいましたわ。君には鋼の意思が必要みたいだなって。でも鋼の意思なんて要りませんわよ!そんなもんお荷物に決まってますわ!必要なのはもっと別のものです!

 

「私が考えるに賢さが足りないんじゃないか?」

 

滅茶苦茶失礼ですわよルドルフ!ちょっと頭が良いからって!賢さなんてレースでは死にステータスですわ!必要なのは・・・そう!それこそ全てをぶち抜く圧倒的なパワー!

 

たとえ途中で30バ身を離されようがゴールまでにひっくり返すことができればいいのです!アーイニードモアパワァ!

 

わたくしの熱弁にブルーとルドルフの2人して呆れたような目をわたくしに送る。2人は互いに目配せを送ったかと思えば、同じタイミングで肩を竦めた。

 

 

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とはいえわたくし達は勝ち進んだ訳ですし、次の出場レースとか聞いてませんか?わたくしのトレーナーはそういうのは教えてくれないんですよねぇ。

 

ぺちゃくちゃ内情を話すと思われているせいなのかトレーナーは機密事項をあまり話してくれない。ちょっとくらい話してもかまへんかの精神って大事だと思いますわよ!

 

「わたしはダートのプレオープンクラスでもちょこちょこ摘んでいく予定かな♡この時期はダートはあまり盛り上がらない時期だからね」

 

まあ今の目標は12月のチャンピオンズカップかなー♡とブルーはさらりと言う。チャンピオンズカップってG1ですわよね。おおなかなかいい目標。

 

「そうだな、あまり口外するべきではないかもしれないが・・・次の目標はサウジアラビアRCだ」

 

サウジアラビアRC。あまり聞き覚えはありませんが、まさかの国外とは・・・これは予想外な所が出てきましたわね。

 

なるほど確かにルドルフの実力は国内に留まるものではないのかもしれません。でもまさかデビューの次が国外レースとははっきり言って予想外ですわね。

 

もっとプレオープンとかで勝利を重ねてから行くのかと思っていましたが、それでいつ出発するのですか?

 

「レースは10月10日だからその3日前には出発する予定だ。G3とはいえ私にとっては初の重賞。準備は万端にしておかなくてはな」

 

3日!流石に弾丸スケジュールすぎませんか!?そんなにタイトなスケジュールなんて体を壊しますわよ!向こうの空気にも慣れておかないと大変じゃないですか?

 

「いやそれだけあれば十分だろう。むしろ私にとっては多すぎるくらいだ・・・最初は日帰りくらい覚悟していたからな」

 

わぁやばい。なんというかルドルフって価値観がずれてる。それともシンボリ家はこんな鉄人見たいなスケジュールが普通なのでしょうか?それともリギルのせい?

 

それに日帰りって・・・終わったらすぐトレセン学園にとんぼ返りですか?少しくらい休養として観光してもバチは当たらないでしょう。

 

「私にとっては特に見たいものもないからな。子供の頃からあの競バ場周りは何度も通っているんだ」

 

やだこの子本当にお金持ち。サウジアラビアって世界地図のどこらへんにあるのかわかりませんが、取り敢えず日本から出たことのないわたくしにはよくわからない感覚ですわ。海外旅行なんてしたことないですし。

 

取り敢えずお土産は期待しておいても良さそうですね。サウジアラビアって何が有名なんですかね?サウジアラビア限定ウマチョコとか?もしくは・・・サウジアラビアチップス?

 

ルドルフ!わたくしに名産っぽいお菓子を買ってきてください!あと限定ウマチョコあったら買ってくださいね!

 

「あ、ああ・・・とは言ってもウマチョコなんてどこでも買えるだろう?多分向こうでも同じものだぞ」

 

海の向こうにも日本のウマチョコが!?確かに素晴らしいお菓子だと思いますがまさかの国外輸出までされていたとは・・・見抜けなかった!このミカドランサーの目を持ってしても!

 

それにしても海外かぁ。いいなぁ。わたくしも世界を股にかけるワールドワイドなウマ娘になりたい。

 

でもルドルフ辛いとこがあれば迷わず電話するのですわよ。わたくしもいずれ海外遠征を考える身・・・きっと何かの力になれる筈ですわ。

 

「?なんだかよくわからないが・・・取り敢えず海外に行くときは改めて相談はするさ」

 

わたくしとルドルフの友情イベントを横から呆れたような目で見ていたブルー。先ほどから妙にダンマリでしたけどどうかしましたか?

 

「ミカドちゃん。いや流石にないと思うけど・・・サウジアラビアRCは別にサウジアラビアで行われるわけじゃないからね。東京レース場のG3だからね」

 

えっ?!

 

・・・しし知ってましたわ!えーそうですとも知ってますわよ知らないわけないじゃないですか!

 

やだなーブルー!知らないとか恥ずかしい奴じゃないですか!わたくしがそんなおバ鹿さんに見えますか?!

 

「見えるよ♡」

 

失礼な!

 




更新間隔空いてしまって申し訳ない。色々あったからねsteamオータムとかソシャゲとか体調不良とか。それにメイクデビューを何回書いても納得できないのでバッサリカット。

ただミカドちゃんにボコられる為だけのオリキャラを作りたくなかった。ルドルフとぶつけるのもあれですし。

それにわたしは寒くなると暖房付けずに酒を飲んで暖を取るロシアンスタイルで冬を過ごしています。酒飲むと書けないんだなぁ。
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