永遠なる皇帝とストイックモンスターメスガキが、主人公を大岡裁きするお話 作:ぐっちSKG
興味、ありませんか?
ルドルフの機嫌取りを除いても、わたくしは今日の花火大会は非常に楽しみでしたわ。
花火大会はわたくしの中ではあっても8月中頃まで、こんな夏休みの終わり頃にするイメージではなかったのですが、きちんとした理由があるみたいです。
なんせトレセン学園のスターウマ娘達は夏休みの初めから、みんな揃って合宿に行くのです。そんなスターウマ娘がいない時期に花火大会をしても人は集まりませんわ。
合宿が終わってさあ新学期目前、締めの花火大会だ!となればトレセン学園の生徒は全員で参加できますもの。それを目当てに他県からも大勢の人が集まるので、ここら一帯の一大イベントとなっているそうですわ。まぁスターウマ娘は安全上の観点から変装していたりして、会えないことが殆どだそうですが。
なお合宿先でもお祭りがあるそうなので、先輩達は二回も祭りに参加できるわけですわね。羨ましいですわ。
ともかくポスターを見て想像したよりも、ずっと大規模な催しらしい。クラスメイト全員で花火大会に押しかけようと思ったが、大人数での移動が難しそうなため取りやめました。なんだかんだ皆んな参加するそうですので、各自誘い合って参加することとなりました。
一応何かあったときのために集合場所とか連絡先は共有しておきますが。これで迷子とかトラブルになった時に安心というわけですわね。わたくしは賢いので!
まぁトレセン職員も見回りしているそうですけど。職員も祭りを楽しみつつ、それとなく見回りしているそうですわ。どっちが主目的なのはいうまでもありませんが。
でもここまで大規模だと浴衣でも着たいですわ。まぁ浴衣なんて持ってきてないんですけど!レンタルはもう間に合わないし、自前のは実家のタンスの肥やしになってますわ!
少し残念に思いながら着ていく服を選ぶ。うーんどんなのがいいでしょう?どうせあの2人と回るだけなので、気合入れていく必要もないんですけど・・・
うーんこれかな?こっちのがいいかな?悩みますわね。そもそもお洒落な服ってそもそもありましたっけ?あっそうだ!あれがあった!
------
そんなこんなで花火大会。ルドルフとブルーに早めに合流し、わたくし達は花火大会へと向かう。
それにしても・・・貴方たち。素材がいいので本当に目立ちますわね。2人の服装を見てわたくしは改めて思う。
ルドルフの私服は確かに似合っている。緑色のシャツに、アイボリー色のチノパンを合わせている。全体的にほっそりとしたシルエットであり、首元から黒いインナーのレース生地が見えることで、全体が引き締まって見える。なんていうかおっとなーって感じですわ。というより本当に同年代ですの?
対してブルーは可愛い系の衣装で固めている。ほぼ黒に近いダークブルーなトップスに、ふわっとしたカーキ色の短めのワンピースをスカートのように重ねてますのね。なんというか小さいお人形さんみたいで可愛いですわ!わたくしには絶対似合わないタイプの服装ですわ。
貴方たち、似合うって言うか似合いすぎて逆に浮いてますわよ。・・・なんですのその顔。何か言いたいことでもありますの。
「いや人の服装に口を出す前に・・・その服はどうかと思うぞ」
「ぶっちゃけその服で隣を歩いて欲しくない」
ルドルフとブルーがドン引きした顔をしながら失礼なことを言ってくる。えっわたくしの服そんなにやばい?ブルーがマジ声になるくらい?
「ジーンズとシャツっていうのはわかるんだけど、どこでそのシャツ売ってるのってくらいやばいよ」
「ああ、凄いセンスだ」
マジですの!これダメ?!そんなにおかしい?わたくしは自分の服装を見下ろしながら考える。
2人揃ってこくこく頷く。えーそんなに・・・そんなにですの。ダメなのかわたくしの「心」Tシャツ。これ着ると気合入るお気に入りの一張羅なんですが・・・。
「ああ、心の一文字では一体なにを伝えたいのかがさっぱり伝わってこない。もっとメッセージ性が欲しいな」
なるほど確かに。わたくしの自己満足ではなく、他人に訴えかけることが大事ですのね。ルドルフの話は参考になりますわ。
どうしたんですのブルー?顔がすごいことになってますわよ。そっちじゃねえよそうじゃねーよってなにがそうじゃないんですの?
「ていうか昨日の服の方が良かったんじゃないかなーって」
昨日の服?ああ、喫茶店の時の服?あれは目立たないし没個性過ぎてダメかと思って。ほらせっかくの花火大会だし気合いを入れようとしたんですわ!お母さんは普段着は目立たない格好をしろってうるさいので。
「気合いと個性がとんがり過ぎてもはや鋭角だよ」
ブルー・・・なんか今日の貴方やたらと毒舌ではないですか?わたくしも傷つくんですわよ?あっ、わたくしの手を無理やり引っ張らないで。なに!なんですの!?えっ服屋に行く?えっ今から!?
わたくしはルドルフとブルーに服屋に放り込まれ、ジャケットを買わされた。ブルーはシャツも買わせて「心」Tシャツをその場で廃棄させようとしたが、なんとか今日一日、ジャケットのボタンを開けないことを条件に死守することができたのですわ。
------
おお、大したものですわね。すごい人の数ですわ!
人の群衆。群衆。群衆。目の前に広がる光景はもはや人の波と言ってもいいでしょう。まるで超満員の中山競馬場みたいですわ!きらびやかな縁日の屋台は活気があり、ガヤガヤとした喧騒が心地いい。ウマ娘は大きい音が苦手という方が多いですが、こういうのであればわたくしは全然平気ですわ!
ルドルフとブルーと一緒に縁日を回る。早速わたくしの手に綿飴とフランクフルト、あと焼きもろこし!パクパクですわ!あっブルーわたくしのフランクフルト勝手に食べないでください!
その後はかき氷を勢いよく食べて3人並んで頭がキーンッとなったりしますの。ルドルフが普段しない面白い顔なので、ブルーと指差して笑う。ああ!ルドルフ、わたくしの頭に追い討ちをするのはやめてください!あいだだだだ。
蹄鉄投げで3人でポイントを競う。もはや勝利以外ありませんわ。ふふふんこのゲーム必勝法がありますのよ。そうしてなんだかんだ最終的に、ルドルフにわたくしとブルーはなぎ払われましたわ。
ルドルフ。どうして貴方はトーマスのお面を買ってるんですの?えっなんとなく欲しくなった?ふーん。変わったセンスしてますのね。
じゃあわたくしエドワードのお面を買いますわ。お面屋さんお一つくださいな。えっない?そんなー。
そうしていると・・・・
あっ射的。射的屋さんですわ!勝負しましょう2人とも!ルドルフ!さっきのようにはいきませんわよ!負けたやつは奢りですわ!わたくしは巷ではヒットマンミカドと恐れられている凄腕なので・・・・。うん?
そうやって射的屋の前に立って気がついた。おかしいですわ2人からの返事がない。あれ2人共どこですのー?まさかあいつら迷子ですの?困った奴らですわ。
-------
わたくしは迷子になった2人を待つために、クラスで決めた集合場所へ移動する。スマホには2人からのメッセージが来ていた。こちらに向かっているそうですが、人が多くて少し時間が掛かるそうだ。
そんなわけでわたくしは待ちぼうけ。退屈ですわぁ。
さっきまで最高に楽しかったのに、1人でいるとなんだか妙な気持ちになってきますわ。周りの喧騒には変化はないですが、どうにも落ち着かない。
まるで楽しい楽しい縁日から自分だけ弾き出された気持ちになってくる。こういう時はろくな考えに至らない。いけないらいけないこういう時は別の事を考えなくては。
そう別の事を考えようとしても、最近あった嫌なことを考えてしまう。最近あったのは・・・
わたくしの服のセンス、そんなに悪いのかなぁ。
ふと下を見下ろす。目に写るのは先程買ったばかりのジャケット。確かにブルーのセンスは素晴らしいとは思います。かっこいいジャケットですわ。
ですがボタンを全て閉めたジャケットの下で、わたくしの「心」が押し殺されて泣いているような気がする。
むー、思い出したらなんか腹立ってきましたわ!ブルーのいけず!ルドルフの石頭!好きな服着てなにが悪いんですの!わたくし脱ぎますわよ!
その声を聞いたのか、近くにいた酔っ払いの男の人がいいぞーやれー!とはやし立てる。あっ隣にいた女の人にビンタされてますわ。
それはともかく。そう!心を剥き出しに!わたくしはボタンを外していく。ジャケットからの解放!自分を解き放ちますわ!
カバッ!と脱ごうとしたとき、近くにいた年上のウマ娘から声がかかる。
「こらっ!女の子がそんなこと言ったらチョベリバよ!」
・・・チョベリバってなんですの?
「心」Tシャツ着こなせるのはネテロ会長だけだよ。ピーキー過ぎてミカドにゃ無理だよ。
ルドルフちゃんはクソださTシャツに理解はあります。メスガキちゃんはないよ。
次回はナウでヤングなチョベリグお姉さんがやっと出せます。彼女好きなんですよね。ウマ娘みんな好きなんですがその中でも3本の指に入ります。最初の星3交換は彼女でしたし、サポートにも彼女を出してます。スピ9だけどお姉さんは相性いい子少ないから大変なんですけどね。