永遠なる皇帝とストイックモンスターメスガキが、主人公を大岡裁きするお話 作:ぐっちSKG
「新学期早々、おもし・・・興味深いことになってるようだね」
シンザン会長、いま面白いって言いかけませんでした?
「あっはっは。言ってないとも」
新学期から数日経ち、ある日の昼休みにわたくしは生徒会室にいた。今日は珍しくわたくしだけだ。お茶請けのどら焼きを味わいながらシンザン会長の言葉に耳を傾ける
「いやぁ、マルゼンスキーもハナトレーナーも充実しているようで何よりさ。特にマルゼンスキーは最近気落ちしてたからね」
そうなのですか?そうは見えませんでしたが。
「そうだとも。是非とも彼女達とは今後も仲良くしてあげて欲しい」
言われるまでもなくそのつもりですわ。わたくしあの2人のことすっごい気に入ってますの。地獄のトレーニングメニューは勘弁願いたいですけど。
今日の放課後もわたくしは地獄に付き合わなくてはならないのです。もはや地獄に指定席があるのですわ。
いや断っても良いのですが、マルゼンスキー先輩もおハナちゃんトレーナーも善意でやってくれているのは痛いほどわかるんですわ。
基本的に暇なわたくし達と違って、あの人たちはそれはもう忙しいのに自分の時間を割いてくれているのですから。
それを無碍にするのは・・・わたくしのスタイルじゃありませんわ!しんどいのは嫌ですけど!優しくして欲しいですけど!
「・・・・そういう所なんだろうね」
何故かシンザン会長が少し寂しそうな顔をしている。全然似合いませんわよ会長。スマイルスマイル!しょぼくれたっていいことなんて何もありませんわ!笑うカードに福きたるといいますからね!
「それは笑う角に、じゃないのかい?」
そうとも言いますわね!
それはそうと何故わたくしだけ呼び出されたのですか?わたくしにトレセン学園の次期生徒会長になって欲しいという話ならお断りですが。わたくしは自由を愛していますので!
「いやぁ。流石にトレセン学園を無法地帯にする気はないよ」
そう言われるとなんか腹立ってきますわね。人をアナキスト呼ばわりはいけませんわよ。
シンザン会長は笑っている。うん!やっぱり笑顔が1番ですわ!
それで、そろそろ呼び出しされた理由を教えてもらってもよろしいですか?
「ああそうだね。君との話は退屈しなくて名残惜しいけど」
こほんと咳払いをして真剣な顔をする会長。わたくしも思わず背筋が伸びる。
「実は君に折り合って頼みがあるんだ。僕もちょっと参ってしまっていてね。実はーーー」
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理事長の娘さんが数日間学園に来るから面倒を見て欲しい?えっ、なんでわたくしが?
「いやそれがよくわからないんだ。娘さんからの直接のご指名らしくて、理事長から頼まれてしまってねぇ。あの人娘さんには甘いから参っちゃうよね」
まぁ僕も娘さんには会ったことないんだけどね。とシンザン会長は続ける。
流石に会ったこともない人に指名を受けるほど、わたくしはそこまで人気者になった覚えはありませんが。詳しく説明してもらえます?
「勿論そのつもりなんだけど・・・」
シンザン会長は急に言い澱む。どうしましたの?何かありましたの?
「いや、説明のために来るはずの人がまだ来ていないんだ。あの人時間にはしっかりしているはずなんだけどなぁ」
忙しい人だから仕方のないことなのかもしれないねとシンザンの会長は言う。えっとつまり現状わたくし達は待ちぼうけな訳なのですか?
「そうとも言うね」
そうですか・・・どら焼き、もう一つ頂いても?
「うんいいよ。いくらでも食べて構わないとも」
そうして昼休みも半分が過ぎ、5つ目のどら焼きを食べていると、唐突に生徒会室にノックの音が響く。よーやくですのね。待ちくたびれましたわ。
そうして入ってきたのはなんというかその、緑の人ですわ。あっ?・・・そういうとガチャピンのことみたいですわね。
「す、すいません。急な用事が入ってしまい遅れてしまいました」
急いで来たのでしょう。少し髪が乱れている。まぁわたくしは美味しいどら焼きが沢山食べられたので遅れてきたことは別に構いませんわ。シンザン会長も気にされてないですし。とりあえず自己紹介話する。
はじめまして、わたくしミカドランサーですわ。何やらわたくしに用事があるようですが、まずは座ってお茶でも飲みません?このどら焼きもすごい美味しくてオススメですわ。
勝手ながらどら焼きを勧める。緑の人はちょっと戸惑ったようにわたくしとシンザン会長を交互に見る。やがて消え入りそうな声で失礼しますというと、彼女は席についた。
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理事長秘書を名乗った緑の人、駿川たづなさんがお茶を飲んでようやく落ち着いて来ましたわ。まぁ人を呼びつけて自分は遅刻してしまうなんて、焦る気持ちは・・・よくわかりませんわね。わたくしも何度かやったことありますし、謝ったらノーカンでしょう。ですので気にされなくても大丈夫ですわ。
でもルドルフは許してくれないのですよね。ブルーもニコニコしながら脚踏んでくるし。
改めてたづなさんを見る。顔立ちは紛れもなく美人さんですわね。緑色の目立つ制服に帽子、スタイルの良い身体。振る舞いはしっかりとしてそうなのに、同じ美人でも微妙に脇が甘そうなところがおハナちゃんトレーナーとは違いますわ。うん!モテそうですわね!
私の視線を知ってから知らずか彼女は持っていた湯飲みを脇に置くと、今回の仕事についての話を始めましたわ。誰にも話しちゃダメですよと念を入れてから、彼女は話しだす。
「実は数年の内に理事長が退任する予定なんです」
えっ。そ、それってわたくし聞いてもいい話なんですの?シンザン会長?わっすごいびっくりした顔してますわ。
「・・・僕、初耳なんだけど」
マジですか。これ多分この部屋の外には漏らしたらダメなやつですわよね。何故急にそんなことになりましたの?病気にでもなったのですか?
「いえ。理事長は元気なんです。むしろ元気すぎるくらいなんです」
たずなさんは少し遠い目をする。あっこれ普段から振り回されてるやつですわ。貴方も問題児には苦労してますのねぇ。
「国外重賞レース制覇の下地作りに、海外のトレーニングセンターやレースの長期視察に行く為なんです」
確かにわたくし達は国外レースになかなか勝てていませんものね。いずれわたくしも世界に挑戦するつもりですから頑張って欲しいものですわ・・・それにしてもすごい精力的な方なのですね。わざわざ自分で足を運ぶだなんて。
「はい。ですので後継として理事長が後任に指名しようとしているのが・・・」
なるほど話が繋がりましたわ。娘さんを後釜に据えようと思ってますのね。
なるほどお世話と言うから身辺警護とか給仕でもやらされるのかとは思ってましたが、要はトレセン学園を見て回る為の案内役ということですのね。何故わたくしが指名されたのかは未だに謎ですが。
まあわたくしは顔はそれなりに広い方だし、奉仕活動のおかげで施設にもそれなりに詳しいとは思いますので適任かもしれませんわね。・・・・シンザン会長、これって学園奉仕になりますの?
「まあなるんじゃないかな?学園の運営に関わることだしね」
ふぅむどうしたものでしょうか。要は案内役になって数日過ごせば良いのでしょうが・・・そうだいっそ友達になってしまいましょう!そうしましょう!
シンザン会長、たづなさん。一つだけ条件がありますわ!
今回はお金は要りませんわ。お金のために誰かと友達になるのはポリシーに反しますので!
たづなさん。とりあえずその理事長の娘さんの名前を教えてもらっても良いですか?
ん?秋川やよい?どっかで聞いたことある名前ですわね・・・。
E.G.Fとか絶対碌な考えじゃないよ・・・ミカドちゃんのアイデアロールの出目が完全に腐ってんよ。
そんなことしたってガチャ結果はよくはならないよ!諦めて石は貯金に回そうっ!なっ?なっ!?