永遠なる皇帝とストイックモンスターメスガキが、主人公を大岡裁きするお話   作:ぐっちSKG

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査察最終日です。でも今日は月曜日!うわぁぁぁ!月曜日だぁぉぉ!


現状このチームのレゾンデートルは満たされておらず・・・

日曜日に赤いシューズことブレンボちゃんとの運命の出会いを果たして次の日、つまりは月曜日。

 

やよいちゃんは今日も視察だそうなのですが、生憎わたくしは普通に授業があります。ですので緑の人こと理事長秘書のたづなさんに引き継ぎを行いましたわ。

 

教室でわたくしがこうして歴史の授業を受けている最中も、彼女はきっと学園の未来の為に歩き回っているのでしょう。

 

教室の窓から外を見る。今日も快晴。うーんいい天気ですわねぇ!

 

授業が終わってもわたくし達はその後、チームリギルに合流してトレーニング。ですのでやよいちゃんと楽しく遊ぶ・・・もとい視察はほぼおしまいなのですわ。

 

一応トレーニング後に少し会えるとのことですが、おそらくは暗くなってからでしょう。

 

 

「ミカドさん、授業を聞いていますか?」

 

ええ、しっかり考えていましたわ・・・この学園の未来について!

 

パコン!先生に教科書で頭を叩かれる。いたいですわ。

 

「今は歴史の授業です。未来に目を向ける前に、過去について学びましょう」

 

ふぁい

 

--------

 

いやぁ!今日の授業もなかなかの強敵でしたわね!

 

「お前は1日に何度注意されれば気が済むんだ・・・」

 

ルドルフ!世の中には授業よりも大切なことがありますのよ!過去に囚われず未来に想いを馳せる・・・なんせわたくしは未来に生きてますので!

 

「ああ、だからミカドちゃんはアホなんだね♡」

 

ブルーそれは流石に失礼だと思いますわ。今日のトレーニングでけちょんけちょんにしてやりますので覚えてなさい!

 

「トレーニングでどうやってけちょんけちょんにするんだ。あまり東条トレーナーを怒らせるなよ」

 

ま、前に勝手なことして怒られたのは反省してますわ・・・あの人怒ると理論責めしてくるから口喧嘩はもうごめんですわ。

 

まぁ、怒られるようなことをしたこちらに非がありますので。あの人は非がなければ気に入らなくても絶対怒りませんからね。多分!

 

さあトレーナー室に着きましたわね。さぁ今日もトレーニングですわ。いっちばんのり!ですわ!

 

ガチャリとドアノブを回し、トレーナー室の中に入ろうとする。そこには椅子に座り足を組んだおハナちゃんトレーナーと、その前に床で正座をしているマルゼンスキー先輩の姿があった。

 

パタンとドアを閉める。失礼しましたわ。

 

「おいドアの前を塞がれたら中に入れないぞ」

 

後ろからルドルフが声をかけてくる。うーん見間違いかな?わたくし疲れてるのですわね。ちょっと今日は休みますね。

 

「何を言ってるんだお前は。さっさっと・・・」

 

ガチャリ・・・パタン・・・

 

わたくしの傍からルドルフがドアを開け、ルドルフとブルーが中に入ろうとする。ですが中に入らずに無言でドアを閉める。

 

「どういうことなんだ一体」

 

「・・・・えー」

 

わたくしにいい案がありますの。30分くらい時間を潰しましょうそうしましょう。

 

こういう場合はほとぼりがさめるまで退避するが吉ですわ。絶対今入ればロクなことになりませんわ。何故か巻き込まれて怒られる気がしますの。

 

そうやって踵を返そうとすると、扉から飛び出してきた涙目のマルゼンスキー先輩によってトレーナー室に引きずり込まれる。

 

あっこれホラー映画とかでよくあるやつですわ。とりあえず抵抗する。ヤメローシニタクナイーシニタクナイー!

 

というわけでわたくしの無駄な抵抗は終わった。マルゼンスキー先輩によってガッチリとホールドされた状態でおハナちゃんトレーナーの前に全員が並ぶ。何故わたくしだけホールドされているのですかね。

 

「おはよう。来てもらって悪いが今日のトレーニングは少し遅れることになった」

 

わぁ、でしたら後でもう一度来ますね。さぁマルゼンスキー先輩。今日は無実のわたくしを解放してください!・・・あっこの人力強い!離して!服が伸びる!あー!制服伸びちゃう!

 

そうやってわちゃわちゃしていると、おハナちゃんトレーナーは目頭を押さえてため息をする。本当になんなんですのかの状況!誰か説明を!説明を希望しますわ!

 

「マルゼンスキーが感謝祭に無断で申請を出していた」

 

あっそのことですの。でしたらわたくしは大賛成ですわ!

 

わたくしの言葉におハナちゃんトレーナーは目元をピクリとする。どうかしました?なんか目つきが鋭いですわよ。

 

「・・・ほぅ。つまりミカドランサー。あなたも知っていたと?」

 

は?えっ!わ、わたくし知りませんでしたわ!知ったのは昨日ですわ!教えてもらったんですの!やっ・・・

 

「や?」

 

や・・・や、闇のルートの情報筋ですの!

 

あっぶない。やよいちゃんって言いそうになりましたわ。流石にあっちに飛び火するとヤバイですわ!なんで彼女が知ってるか聞かれたら、彼女が次期理事長というのをうっかりゲロってしまいそうです。

 

それより!せっかく申請を出したのですから!感謝祭を楽しむための話し合いをしましょう!ねっ?ねっ?マルゼンスキー先輩だって悪気があったわけではありませんわ!ですよね!

 

「・・・うん」

 

あっマルゼンスキー先輩これはガチで凹んでますわ。念入りに叱られましたねこれは。ルドルフ!ブルー!おハナちゃんトレーナーにはわたくしが話しますので、マルゼンスキー先輩をお願いしますわ!

 

後ろでマルゼンスキー先輩を慰め始める2人を尻目に、わたくしはおハナちゃんトレーナーに話す。

 

そのーおハナちゃんトレーナー、ちょっとお伺いしたいのですが。その感謝祭について・・・参加するのダメですかね?

 

「勿論ダメに決まっている。この後感謝祭委員会に辞退する旨を伝えに行くつもりよ」

 

そこ、なんとかなりませんか?実はわたくし、どーしても感謝祭に店を出したい理由があるんですの!

 

「・・・・ダメだ。マルゼンスキー中心のチームを作るとなると相当な騒動になるわ。チームリギルの発表は記者会見を行わなければならないくらいの話題性がある。それともあなたは問題が起こった時に責任を取れる?」

 

・・・取れませんわ。

 

「なら話は終わり。これから感謝祭委員会の所に行くのでトレーニングはその後よ、準備しておきなさい」

 

・・・おハナちゃんトレーナー!!わたくし責任なんて取れませんわ!でもお願いします!!

 

私は深々と頭を下げる。それでもおハナちゃんトレーナーは揺るがない。

 

「ダメだと言っている、これは大人の事情よ。悪いとは思うけど来年は出店できる。今回は我慢しなさい」

 

もう無理だとわたくしの中の冷静な部分が声を上げる。おハナちゃんトレーナーの中ではもう話は決まっていますのね。その方がマルゼンスキー先輩の為になるのは間違いありませんもの。

 

でもわたくしは諦めませんの。諦めるくらいなら最初から頭を下げませんわ。

 

嫌になりますわねわたくしが諦めれば済む話なのに。こういう悪知恵ばかりに頭が回って。優しいおハナちゃんトレーナーの善意につけ込むようなこと、本当は絶対にしたくないのですが。

 

わたくしは深く息をしてから膝を付く。手を前に置き背筋を伸ばす。そしてゆっくりと頭をーーー。

 

「やめなさいッ!!」

 

下げられなかった。おハナちゃんトレーナーの鋭い一喝はわたくしの身体から自由を奪うのには十分すぎた。

 

そのすぐ後にそばに駆け寄ってきたマルゼンスキー先輩によって引きずるように立たされる。

 

おハナちゃんトレーナー。止めたということは、参加させて貰えるということでよろしいですね?

 

あれは懇願の土下座ではなくもはや脅しの一手だった。絶対に止めると分かっていましたもの。

 

「・・・わかったわ。参加を認める」

 

その言葉を聞いて、わたくしは勢いよくガッツポーズ!先程までの恭しい態度?あんなもん演技ですわ!演技!

 

あまりの態度の変わりようにおハナちゃんトレーナーは目を見開きびっくりしている。マルゼンスキー先輩も自分のせいで後輩が土下座してると思っていたのに、いきなり喜ぶものだから驚いていますわね。

 

へへん!土下座であのシューズが買えるなら安いもんですわ!

 

しっかりと言質とりましたわ!ここにいる全員が証人ですわ!やりましたわ!イエェェェイ!!ぶいぶい!

 

さあ!今から感謝祭の案を煮詰めますわよ!さあ皆さん席について!!・・・あれなんでそんな目でわたくしを見ますの?おハナちゃんトレーナー?聞いてます?おーい?

 

次の瞬間、いつものようにミカドランサーの悲鳴がトレーナー室に響き渡った。

 

 

 

 




土下座というのはこれ以上ないくらい、強力な説得だと思います。

なんせ相手が土下座したらこれ以上は絶対引き下がりませんから。ミカドちゃんはプロのごめんなさい芸人だからね、これくらいのことは朝飯前です。

でもごめんなさいする状況を作らなければ、謝らなくてもいいんじゃないですかね?無理?だよねー!
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