永遠なる皇帝とストイックモンスターメスガキが、主人公を大岡裁きするお話   作:ぐっちSKG

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やっとこさ彼女を出せる。

それにしてもデジタル師匠実装おめでとう!


さあ隣の人と手を繋ごう・・・誰だ君は!

エキシビジョン最終レースの勝者となり、感謝祭ライブイベントのセンターの栄誉を勝ち取ったマルゼンスキー先輩。

 

感謝祭特設ステージの真ん中で踊るマルゼンスキー先輩に合わせて、会場に集まった観客が先輩に相応しい赤色のペンライトを一斉に振る。

 

波のように揺れるペンライトの光。それは暗くなり始めた夕焼けの色よりも、煌びやかで鮮やかでとっても綺麗ですわ。

 

マルゼンスキー先輩が少女のように軽やかなステップを踏んだかと思えば、アンニュイでおっとなーな表情が時折顔を覗かせる。

 

わたくしもダンスの授業で練習はしたことがありますが、あそこまで楽しそうに踊る人は初めて見ました。見惚れてしまいそうですわ。さすがスターウマ娘。

 

それにしても・・・・おハナちゃんトレーナー。それなんですの?

 

おハナちゃんトレーナーはスーツ姿のまま、両手にうちわを構えている。右手にマルゼンと書かれたうちわ。左手には好きーとかかれたうちわ。うわぁこれはひどい。

 

「えっ・・・悪くないんじゃないかあのうちわ」

 

ルドルフの戯言を無視しつつおハナちゃんトレーナーを見る。前々から思ってたのですがおハナちゃんトレーナー、マルゼンスキー先輩を推しまくってますわね。担当としては・・・まぁ正しい姿なのでしょうか?

 

「今日の為に用意していた特製うちわよ、貴方の分もあるわよ?」

 

キリッとした顔をしながらおハナちゃんトレーナーはうちわを手渡してくる。おハナちゃんトレーナーから手渡されたうちわには、投げチュゥして♡と書かれていますわ。

 

うーん・・・よし試しにこのうちわを振りましょう!はいマルゼンスキー先輩!投げチュゥ!投げチュゥ!あっ先輩がこっちに投げチュゥしましたわ!

 

「はうあ!やだ私の愛バ、本当に可愛いよ・・・」

 

マルゼンスキー先輩の投げチュゥに射抜かれ、限界オタクとなってしまったおハナちゃんトレーナーは置いておいて、わたくしも赤いペンライトを振る。

 

しっかりと応援しているつもりでも、なんというか横にガチの人がいるとなんか負けた気になりますが。それでも声援を送らなくては。

 

マルゼンスキー先輩が中心となってこの会場を沸かせている。けれどどんな夢のような時間もいつかは終わるものですわ。

 

そうして感謝祭のライブは終わった。

 

---------

 

ライブ会場から人がゾロゾロと出て行く。わたくし達もその波に逆らわず、外へと連れ出される。

 

「良かった・・・本当にいいライブだったわ」

 

私トレーナーになって良かったと独り言を呟くおハナちゃんトレーナー。うーん引率がポンコツで使い物になりませんわ。ルドルフ、ブルーこの人から目を離さないでくださいね。

 

会場の出口を出ると道が太くなり、一気に人の流れがら加速する。さっきまで渋滞みたいだったのに、濁流のような人の大移動に巻き込まれてて、互いの位置がよく分かりませんわ!

 

ルドルフとブルーはともかく、やよいちゃんは心配ですわ!やよいちゃーん!はぐれてませんかー!

 

「おごごごご・・・・、困難!前が見えない!ミカドどこだー!」

 

あららえらいこっちゃですわ。とりあえず人混みから抜けましょう。話し声がそこかしこから聞こえて聞き取りづらいですが、声のした方からにゅっ!と伸びている手を掴みずんずんと人の垣根をかき分ける。学園の出入り口への流れから脱出して、脇の方にある広場方面へと向かいます。

 

「おい!きいているのか!おい!」

 

後ろから聞こえる大きな声、なんなんですの一体やよいちゃん。誰か騒いでいるのですか?わたくし今前に行くのに忙しくて後ろを向けませんの。

 

そうして広場に抜ける。ふう、ようやくひと心地付けますわねやよいちゃん・・・やよいちゃん?

 

「たわけ!だれがやよいちゃんだ!」

 

・・・・貴方誰です?

 

 

--------

 

スマホでブルーに連絡を取ったら、やよいちゃんはルドルフとブルーと一緒にいるらしい。よかった唐突に入れ替わりマジックでも起こったのかと思いましたわ。でもあいつら纏めて迷子なんで子どもですわねぇ。

 

「まいごなのはおまえだ!このたわけ!」

 

何故かわたくしと手を繋いでいた子どものウマ娘が、辛辣にわたくしを叱咤する。わたくしが迷子になるわけないでしょう!だったらあっちが迷子なのは明白!大体誰ですの貴方!名前くらい名乗りなさい!

 

「おかあさまから、あやしいやつになまえをなのるなといわれている!」

 

この子は腕を組みながらわたくしを威嚇してくる。あ、怪しい・・・わたくし怪しくなんてありませんわよ!何を根拠にそんなことを!

 

「うるさいぞゆーかいはん。おおきなこえをだすな」

 

ぐぬぬ、なんですのこの生意気な子供は!この・・・この?このたわけちゃん!貴方なんてたわけちゃんで十分ですわ!

 

「たわっ・・・ふざけるな!わたしのなまえは!えあぐ・・」

 

「おーい♡ミカドちゃーん!」

 

あっ!あいつら来ましたわ!よかった子守も飽き飽きでしたの。

 

「全くどうしてお前はいつもいつもはぐれるんだ・・・」

 

は、はぐれてませんわ!わたくしが迷子になる筈がないでしょう!ねっ?!ねっ!?・・・皆に目を逸らされましたわ。納得が行きませんわ。

 

「所で・・・彼女は誰なんだ?」

 

やよいちゃんがたわけちゃんの事を見ながら問いかけてくる。いやわたくしも知りませんわ。本当に誰なんでしょう?

 

「わたしはコイツにユーカイされたんだ」

 

たわけちゃんがわたくしの方を指差す。わぁおその言葉を聞いて全員すごい顔ですわ。・・・・その、わたくし言い訳をさせてもらってもよろしいですかね?

 

「・・・貴方へのお説教は後よ。まずはこの子の親御さんを探さないと」

 

いやぁわたくしもそう思っているのですが、自分の名前も、親の名前も教えてくれないんです。怪しい奴には教えないって。

 

その言葉を聞いておハナちゃんトレーナーはたわけちゃんの前にかがみ込む。

 

「はじめまして。私はここでトレーナーをしている東条ハナよ。ここにいたってことはさっきのライブを見てたのかな?」

 

おハナちゃんトレーナーの優しげな声色での問いかけに、たわけちゃんはコクンと頷く。そのうなずきを見ておハナちゃんはポケットからパスケースを取り出す。

 

「あの真ん中で踊っていたマルゼンスキーは、私が担当しているの。ほらこれ写真よ」

 

パスケースの中に収められていたであろう写真を見て、たわけちゃんは目を輝かせる。これがスーパーウマ娘マルゼンスキー先輩の力なのですね。わたくしも有名になれば不審者扱いされなくても済むのでしょうか?

 

おハナちゃんトレーナーに耳打ちするように話しかけるたわけちゃん。きっと名前を教えて・・・えっおハナちゃんトレーナーなんなんですのその表情。宇宙猫みたいになってますわ。

 

名前を聞き終わってから、大急ぎでケータイを取り出したおハナちゃんトレーナーは何処かに電話をした。本当に何なんですの?なんかまずいことでもあったんですかね?

 

「うーん♡有名人だったとか?」

 

いやぁそりゃあないでしょう。確かに有名なウマ娘も感謝祭には訪れますが、こんなピンポイントで引くなんてあり得ないでしょ。もしそうならあそこの木の下にわたくしを埋めてもらっても構いませんわ。

 

電話が終わっておハナちゃんトレーナーがたわけちゃんと話している。そのあとこちらにつかつかと歩いてきましたわ。おハナちゃんトレーナー、いったいなんの電話だったんですか?

 

「彼女の名前はエアグルーヴ。数年後にトレセン学園に受験するんだそうだ」

 

ほうほう。

 

「そして彼女の母親はダイナカールだそうだ」

 

・・・・さっき木の下に埋める話、なかったことにできませんかね。

 




エアグルーヴならぬロリグルーヴです。

ミカドちゃんはたわけなので、彼女と相性はいいです。

優等生なルドルフと、問題児のミカドちゃんとブルーちゃんの可愛い後輩です。
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