永遠なる皇帝とストイックモンスターメスガキが、主人公を大岡裁きするお話 作:ぐっちSKG
投稿時間間違えちった。18時で揃えたいんだけどなぁ
レースの2日後わたくしたちは食堂にいた。
むきむき、むきむき、むきむき
「・・・・・・・」
シンボリルドルフは喋らない
むきむき、むきむき、むきむき
「・・・・・・・」
ブルーインプも喋らない
「・・・・やってられませんわぁぁ!!」
わたくしは叫びますとも。
今日は日曜日。トレセン学園も授業は休み。クラスメイト達も街に出かけてショッピングだの、食事だの映画だのに洒落込んでいるそうですわ。
上級生もトレーニングやお出かけしたりと思い思いの日曜日を過ごしているそうですわ。
ああなんということでしょう。わたくし達3人がやってることは包丁を使って野菜の皮むき!朝7時から始まり、すでに太陽はすでに真上ですわ。
日曜日だと流石に学食は閉まっている。ですが休みではないそうですわ。裏では平日の仕込みをするらしく、大量の野菜を処理しなくてはならないといけないらしい。なんでも大量に冷凍してストックしておかないと全くもって足りないそうだ。
なので学食の裏側にはでっかい業務用冷凍庫がいくつも置かれている。ていうかこれ全部合わせると10tトラックの荷台くらいありません?核シェルターでもここまでは備えないのでは?
9時くらいにふらりとやってきた、ゴールを見届けてくれたクラスメイト達が手伝おうかー?と言ってくれたが流石に丁重に断りましたわ。
てかなんでピーラーないんですの。備品として一つもないのは流石におかしいでしょう!
「ほら無駄口叩いてないで、次のだよ!」
トレセン学園の厨房を任されている料理主任が、新しいバケツを持ってくる。ドンッ!置かれたバケツには大量のニンジンが入っている。わんこそばみたいに減ったら随時追加するシステムらしく、もはや何度目かわからないおかわりですわ。わたくしニンジンが嫌いになりそう。
料理主任は棒付き飴玉を咥えた中年女性だ。万年欠食ウマ娘達の食事を一手に引き受けているだけあって、歴戦の風格を漂わせている。
どうやら問題を起こした生徒が野菜の皮むきをさせられるのはよくあることらしい。手慣れた様子で裏側に連れてこられ、あれよあれよという間にこのような状況になってしまいました。
サボろうにも鬼教官が定期的に見にくるので無理ですわ。流石に昨日のお怒りモードではなかったが、昨日かけられたアームロックの記憶が蘇って尻尾が震えが抑えられないですわ。
「流石にこれは精神的にきついな・・・」
シュルシュルと器用にニンジンの皮剥いていたシンボリルドルフがポツリと漏らす。弱音を全く吐かないタイプだと思っていたが、流石に休憩を挟んだとはいえ、6時間延々と変化のない単純労働は堪えるようである。
プルーインプは早々に脱走しようとしたが、脱走してから10分もしない間に、鬼教官に首根っこを掴まれて引きずられて帰ってきましたわ。その時に何かされたのか、以降は大人しく野菜の皮を剥いている。
最初はそれなりに会話があったが、流石にみんなグロッキー状態ですわね。わたくしもかなり辛いです。ていうかわたくしが話しかけて反応返してくれないと、1人で喋ってる変なやつみたいにされるので、反応くらい返してほしいですわ。
ああこれがシンザン会長の言葉を信じてしまったものの末路なのですわ・・・わたくしは昨日の会長とのやりとりを思い出す。
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『本来なら謹慎処分と反省文を大量に書かせるところなんだけどね・・・』
『はっきり言って、ああいうのは時間の無駄だとは思わないかい?』
『そんなことをさせて時間を浪費させるより、互いのためになることをした方がよっぽどいいと思うのさ』
『この学園は今少しだけ人手が足らなくてね。君たちにはそれなら穴埋めをしてほしい』
『なに。学園のためにちょっとお手伝いをするようなものさ。専門的な知識は必要ないし、君たちなら簡単だよ』
『たったの二週間。放課後と日曜日を学園に対する奉仕活動に当ててくれれば、それで今回の件は終わり』
『本来なら謹慎処分のところを、ここまで軽くしたんだ。君たちにとっても悪い話じゃないと思うけどね』
『期待してるよ。はっはっは』
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な・に・が・期待してるよなものですかぁぁあ!少しどころかこれ学園に全然人手が足りてないじゃありませんか!トレセン学園の闇をわたくしは見た!ブラック労働反対!もっと潤沢に人員を配置すべきですわ!特に食堂に!
・・・・わたくしが喚き散らしても、みんな反応返してくれない。寂しいですわ。しょぼーん。
1人で盛り上がり1人で凹んでいると、料理主任が入ってきた。手にはバケツは持っていないが、何かあったのだろうか。
「アンタ、外まで声が響いてるよ・・・ご苦労だったね、今日の分の仕事は終わりだよ」
えっ終わり!?やったー!こんなに嬉しいことはありませんわ!!自由ですわ!
「手を洗って席につきな。腹減ったろう、賄いくらいは出してあげるよ」
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「美味しい・・・」
シンボリルドルフが感じ入るように漏らす。ブルーインプも無言で頷きながらゆっくりと味わっている。
わたくしも同じ意見だった。どこの食堂にもあるようなニンジンコロッケ定食セットなのにどうしてこんなに美味しいのでしょう。揚げたてでさっくさくのニンジンコロッケは、にんじんの甘味がしっかりとして美味しい!
皮むきしているときはもうニンジンなんて見たくないと思っていたはずなのに、食べていると現金なものですわ。やっぱりニンジン最高ですわ!パクパクですわ!
「どうだい?トレセン名物ニンジンコロッケは?」
料理主任からの問いかけに、わたくしは勢いよく答える。めっちゃ美味しいですわ!今まで食べたニンジンコロッケの中で1番美味しいですわ!
そうかいそうかいと頷く料理主任。すごく嬉しそうですわ。
「あんたたち、入学早々問題を起こすような子には見えないねぇ」
パクパクしているわたくし達を見ながら料理主任は呟く。
わたくしはちょっとばかりウマ娘の本能なら正直になっただけですわ。走って競うのが生きがいなので!
「アタシは教官じゃないからとやかくは言わないが、強くなりたいならちゃんとご飯を食べるんだよ。お腹が減ったらアタシ達がいるんだからね」
や、優しい・・・わかりましたわ!じゃあおかわりですわ!
「あんたは遠慮ってもんはないのかい?・・・気に入ったよ」
あんたたち、デザートもつけてあげるよと言って、料理主任は厨房へ入っていった。
その姿を見たわたくしたちは、また少しトレセン学園が好きになった。
ミカドランサー:一応包丁で皮むきができる。ただうるさい
シンボリルドルフ:静かに黙々と集中。包丁を使いこなしている
ブルーインプ:不器用で皮に身がたくさん残る。途中から目が死んでる
こういう食堂のおばちゃんキャラ好きなんですよね。若い子に食わせるのが生きがいというかそういうキャラクター。
とにかくウマ娘はめっちゃ食うので、アタシらが飯を作るからアンタらはしっかり食って身体を作るんだよ!っていうのがねいいんですよ。みんなもご飯作ってくれる人にはしっかり感謝しようね!
そういう裏方で頼りになるキャラクターがいてこそ物語は深みを持つようになるんだと思います。やっぱシンデレラグレイは偉大やな!みんな読もう絶対後悔しないから!
かーー!マチタンがえいえいむん!してくれたらなー!日7回くらい更新できそうなんだけどなー!チラッチラッ