才能無くて首吊ったら美少女に憑依したけどこいつも才能無くて首吊ってた   作:小中高校道徳の成績5でした

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誤字報告ありがとうございます×9  

いきなり10日間経ってますが乃至が動画作成の為に絵を書いてました。

ちなみに徹夜です。爆速で仕上げて昼間学校で寝てました。なので今回寝不足でテンション高めです。


【感情】と言うテーマから外れた感情

あれから10日後。

 

「3時間コース。お願いします」

 

「はい! わかりました!」

 

レコーディングスタジオ。満面の笑みで録音エンジニアのお姉さんに案内される。

 

「今回はどんな曲なんでしょうか!」

 

明らかに楽しみにされてる。セルフコースにしようと思ったが前回のテイク数を考えるとまだいてもらったほうが良い。

 

お姉さん絶対にアンノイズの歌聞いたな。

 

嬉しい。ありがとう。求められたらサインあげちゃう。

 

「これです」

 

スマホを渡す。

 

二度目の密閉空間。周りの音が消える。まるで耳を塞いでないのに塞がれたように何も聞こえない。無音が逆に集中力を削ぐ。

 

前回もあった事だけど、何故か今回はそれが嫌に思う。

直様ヘッドフォンをつけ耳に何かつけている安心感を得る。前世から変わらないこの感覚は集中力を一瞬にしてあげる。

 

「流します」

 

「お願いします」 

 

 

 

耳を澄ます。音楽が流れる。ディスプレイには映像が流れる。

 

 

 

 

「スゥ、」

 

 

 

 

 

 

 

誰もいない街を歩く少女。大都会の筈なのに、車一つも走っておらずいつも見ていた筈の道路にいつもの倍の広さを感じる。

 

看板で笑顔を飾る女性。真剣な顔で立ち向かう勇姿が流れるビルの巨大ディスプレイ。なんか漫才を多重にも見せてくる電化店のガラス。人の声とBGMが耳の中に妙に入る。

 

賑わう一人世界。

 

近くの案内所で最新のAIに話しかける。誰かいないか、誰もいないのか。

 

 

ふと思う。誰も居ないのなら何しても怒られないと。

 

始まる彼女だけのミュージカル。 

 

照らしだす太陽は彼女を歓迎し歩く道に影一つ作らない。

 

まずは道路を歩こう。逆走しながらバク転。破天荒にも赤信号を無視。みんなで渡れば怖くない。残念、一人でも問題無い!

 

 

次はアイスクリーム屋さん! 甘いバニラも食べ放題! 3段4段いや7段! 今日のオススメはなんですか? 今日は何と全部オススメ好きなだけ食べましょう!

 

美味しいな、嬉しいな。

 

つぎはボウリング! ガーター? 違うマナー違反で歩いてボールは私の手! ストライク300点! ただいまキャンペーン中でピンキーホルダー!

 

 

 

少女は好きなだけ楽しむ。好きなだけ。

 

 

 

 

好きなだけ。好きなだけ。好きなだけ。好きなだけ。好きなだけ。好きなだけ? 好きなだけ? 楽しんだ? 楽しんだ? 次は何? 次は何? 次は何? つぎは? 

 

 

 

 

 

 

あれ?

 

 

 

 

疲れたとき気づいた。ライブ会場に行っても好きなアイドルは踊らない。

 

駅に行っても電車は走らない。

 

観光地に行っても活気はない。店はがらがら。

 

げーむを、やってもそろぷれい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい

 

 

 

 

いやだいやだ! 帰りたい帰りたい!

 

どうして誰もいないの! どうして叫んでも返事がこないの!

 

 

少女がどんなに嘆いても、どんなに泣いても、返ってくるのは電子音のみ。

 

朝も夜も繰り返す。

 

 

楽しかった少女の心は寂しさで満たされ、まぎらわす為に再度歌い出す。踊り出す。

 

 

その歌はとても酷いものだった。もし楽譜を見れたらわかるだろう。明らかに震えている。明らかに音程がおかしい。

 

 

「La〜…………La〜〜…………」

 

もはや歌ではなかった。まるで壊れたラジオのようにまともに動かない音声。

 

彼女の心は壊れる。言葉が出ない。きっと今の少女の感情を理解することは誰であろうと無理だろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

収録が終わる。

 

 

 

「…………………ッ!」

 

我慢できない!

 

 

「あはははははははははははは!! スゥ、はあ!」

 

 

何が寂しいだ! 何が一人ぼっちだなんだコレ! 俺すらも体験してない事で感情を込めたところで一つもわっかんねえわ! 確かに言葉すら出ねえわ! 理解できねえもん! つーかよくよく考えたら他人と関わってこなかった俺が俺以外の感情なんて知るかっつーの!

 

「あー! すっげえ笑える! ほんっとさいっこうだわ! もうめちゃくちゃ! すみません今の再生お願いします!」

 

録音エンジニアのお姉さんに出来の確認を促すとなんか思考停止したように驚いて固まったままの表情で時間差ありにボタンが押される。

 

先程歌ったばかりの自分の歌を聞く。

 

楽しいときは楽しく歌ってる。寂しいときは寂しい気持ちがちゃんと伝わる。ただ起伏が激しすぎて前半と後半で全く別の曲のように感じてもうめちゃくちゃだ。曲として成り立ってない。

 

というか最後のLa〜ってところ本当は歌詞あったのに笑いこらえる為にただ発しているだけになってるし!

 

でもなんだろう。すっごく満足する出来だ。うん! これで良し! 

 

 

題名

【ヒトリキリ】

 




前回あれだけ自然やら感情やら考えてたのに全部ぶっ壊しました。主人公らしさが出て書いてて楽しかった。

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