才能無くて首吊ったら美少女に憑依したけどこいつも才能無くて首吊ってた   作:小中高校道徳の成績5でした

14 / 33
遅くなった理由。

流石に完全見切り発車は限界が来たので8割見切り発車になりました。

2度ほど書き直してます。


たまには生き生きした主人公でも 

題名流行りにのってみた


今日の歌の女神は、私だけにチュウする。

「あ、録音エンジニアのお姉さん」

 

「は!? 貴女はアンノ………菜野さん!」 

 

お使いの買い物の途中、スーパーの食品売り場でばったりと出会った。何故だろう、何かとんでもない目で見られている気がする。

 

「偶然ですね」

 

「そうですね、私、近所で一人暮らししてるんです」

 

「それは大変ですね。あ、おからオススメですよ。味さえ考慮しなければ安いし体にも良いです」

 

「な!? それは良いことを聞きました! ありがとうございます! もしかして菜野さんもですか?」

 

「いえ、私は違います。ただ、知識はあった方が良いでしょう」

 

「はぅわ! 勉強熱心。流石です!」

 

「所でさっきからオーバーリアクション気味ですが」

 

「そりゃ、ファンですから」 

 

なるほど。俺も推しと話す時があったら多分嬉しくてそうなる。にしても、そんなファンがいてくれるなんて嬉しい。

 

「ありがとうございます」

 

笑みが溢れる。そうそう、この感じ。認められている。

 

 

 

その後、買い物しながら談笑する。特に盛り上がったのはパソコンの話だ。やはり収録と言う音楽データを扱う関係上音楽ソフトに物凄く詳しい。前の世界の知識との差異が埋まっていく。

 

なるほど。演奏に強弱がつけられないと思ったら強くする所だけ別途に作って音量を変えると言う方法もあるのか。代用だが為になる。

 

だが

 

 

「ありがとうございます……ですが中々難しいですね」

 

「どうしてですか?」

 

「現時点ではスペック不足が深刻でして、今作ってる曲なんてデータ容量が大きすぎて、まさかの出力不能なんですよ」

 

「それは、大変ですね」

 

「実は音声ソフトを作ったんですが機能も最適化も全くの駄目で、このままでは今度買い換えるパソコンのスペックでもきつい状況なんです」

 

 

店を出る。

そう、俺がこの一ヶ月何故自分の声で収録していたかというと、一番の理由は合成音声ソフトがこの世界に存在しないからだ。だから編集ソフトのプログラムを基盤に自分で作ったがこれがあまりにクソ。

 

試しに自身の声を録音して音階を軽く変えるだけでも何故かデータ容量が増えてしまいビブラートでもやろうものなら最悪十倍まで膨らむクソ仕様。  

 

しかもほかのソフトと互換性がないから重いしそもそも出力出来ない事なんてザラ。

 

だからお姉さんが音声ソフトに詳しいと知ってアドバイスを貰おうと思ったんだが

 

「私、プログラミング、得意です」

 

「え!?」 

 

今…………なんて………言った?

 

 

「えっと、プログラミング、得意です。編集ソフト系が」

「お金できたら依頼してもよろしいでしょうか」

 

天使か? 天使がおるぞ? 俺のファンに天使がおるぞ? これは嬉しい誤算。最悪自分で試行錯誤して作るつもりだった。でもこの人ならきっと…………

 

「え、ええ!? と、それは例の音声プログラムですか?」

 

「はい!」

 

「どうして、歌声を機械で作るのでしょうか?」  

 

この世界じゃもっともな疑問だ。いや、前の世界でも持たなきゃいけない疑問なのだろう。演奏と言うのは音程だけなら別の楽器でもできるし、別バージョンが作られていることからも成り立つことがわかる。それが物差しでも、ピアノOnlyでも。

 

しかし、歌声だけは人間しか出せない。言葉を持つのは人間だけだから。【言葉に感情】、これは人間の特権。だから曲も人の声が加わると【歌】と言う専用の言葉が使われるのだ。

 

それを機械で作るということは、どれだけ感情のあるように歌わせても決めた感情しか込められない。

 

Liveが沢山あるアイドル時代では到底理解できないだろう。

 

だけど俺の返答は全て関係無い、無視する解答。

 

 

「私の描く世界に必要だから」

 

 

自分の描く世界()に理由など無い。自分の理想の形。そこには疑問などない。ただ描きたい。だから必要。それだけ。

 

 

お姉さんは目を見開いて動かない。だが口端が角度を上げる。

 

「是非作らせてください」

 

「え? あの、まだちゃんと依頼してないのですが」

 

「今日から作り始めます」

 

「あの、お金が」

 

「その代わりと言うか、欲しい物があるのですが……サインをもらえないでしょうか?」

 

……サイン…………だけ?

 

 

「それだけ、ですか?」

 

 

「はい! だって、作れば貴女の本気の作品を聞けるじゃないですか! 録音エンジニアにとって、最高の歌は一番の報酬なんですよ」

 

 

 

 

 

女神だ! 目の前に女神がいる! そうか、俺はこの人と出会う為にセルフコースを選ばなかったんだ! 

 

 

 

 

「ありがとうございます! 」

 

あまりの嬉しさにお姉さんの手を取って思いっきり振る。

 

「はわわわわわわわわ、アンノイズが私の手を……幸せぇ」

 

 

 

 

 

暫くして俺はソフトの詳細を伝える。前世のまんまだ。

 

手に入る。合成音声ソフトが手に入る! ああ、まさかこんなにも早く手に入るとは。

 

ありがとうございます! 録音エンジニアのお姉さん!

 

まだ名前知らないけど!

 

 




おからは美味しくない。でもマジで節約には強い。

私はパソコンが苦手です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。