才能無くて首吊ったら美少女に憑依したけどこいつも才能無くて首吊ってた 作:小中高校道徳の成績5でした
ついでに背走サンタも。
あと設定が生えました。
弗愛高校にあるアイドルブースの一角、音響設備が整った屋外ステージ。一般客の出入りが一部可能である。というのもそこは校外の人向けへのライブ会場である。他のステージ、例えば学園内部だけのステージは基本屋内で行われる。ユニットの多さから月何回かライブが行われる。流石にそんな頻度で爆音を流されたら近所迷惑。その為屋内でのライブがほとんど。
その為殆どの学生ユニットは屋外でのステージの場数は少ない。元々屋内コンサートが主流だが。
【トウメイダイバー】はこの屋外ステージで初めて学園外の人に向けて歌う。本番で歌う。
何故初めてで慣れてない屋外なのか。
いくら練習、リハーサルをやってもその疑問は残るだろう。当然俺も疑問に感じた。
歩く一般人。部外者に開放されている施設は割と広く、CDプレイヤーを置いて一般人相手に慣れる練習をしているユニットもステージから離れればちらほらいる。足を止める人、聞き流す人、応援しに来た人、アイドル志望の人。
ショップもありちょっとした観光地だ…………
疑問は解消された。
学園内、動画でしか活動してない学生相手に
【トウメイダイバー】に実力が無ければ集まらない…………
目の前には少ないが
少女達は息を吸う。
【Dive to voice】
一瞬呼吸を止められた。まるで水に飛び込む前の人のように。透けるような声が複数耳に入るよう、いや、水が流れてくるように聞こえてくる。ハミングの音の重なりには歌詞が無く、ただ聞こえる音が優しく、美しく聞こえる。
呼吸さえしそこねる程に耳を傾けてしまう。
それは、目の前に広がる海へ一歩進むような物だった。
少女は澄んだ海の上に立っている。あたり一面の凪は一歩歩くごとに水音がする。その音の居心地良さに耳を傾ける。海には2つの大きな影が泳いでいた。何かはわからないが何故か美しくと感じ少女は大きく息を吸う。
澄んだ、トウメイのような海にダイブする。
バックコーラスと主旋律の2つの音は海に流れを作っていた。まるで全身を優しく押すように、その流れは少女を沢山の小さな魚達とともに運び、サンゴ礁、貝、色とりどりに太陽の光が射して幻想世界を作り出していた。
少女は泳ぐ。
二重奏から生まれた2頭の鯨は少女の周りを祝福するように泳ぐ。すごく大きな鯨は他の生物のどんな美しい姿よりも少女の目を奪い、惹かれていった。話しかけようと思ったが鯨は行ってしまい泳ぐのが早く追いつけそうにない。なのでイルカの上に乗って追いかける。
イルカは水面を泳ぎ時には飛んで潜ってまた飛んで潜って、二部合唱で現れたもう一頭のイルカとシンクロして飛んだり、交互に飛んだり、時には交差したり、空と海を行き交う少女は楽しそうだった。
鯨に追いつきそうになった時、鯨は一度潜ったと思ったら大きく飛んで空中に舞う。
着水した影響で大きな津波が起きるも少女は飛ぶであろうもう一頭に指差して津波に突っ込む。
するとイルカは大きな津波を登り、まだ舞い上がっている水飛沫とともに鯨よりも高く高く飛ぶ。水濡れた少女を太陽が照らし出す。
そこに飛んできたもう一頭の鯨の背中に向けて跳ぶ。
無事背に乗った少女は鯨と共に海へ潜る。
潜った衝撃により海は沢山の気泡で少女を包み込む。何も見えなくなった少女は目を覚ます。
どこからか聞こえる歌声、一般人はステージの方へ向く。澄んだ声は少し小さく感じ水が緩く足首の高さで流れるようだった。
気になった人達はその足を同じ方向へ進める。
歌が近づくたびに水は水位をましてステージへとたどり着く。歌って踊る少女達へとその目を向けたその瞬間、彼らもまたトウメイのような海へとダイブするのであった。
【トウメイダイバー】の初の一般客ライブは成功で幕を閉じた。
イルカをイクラと5回ぐらい書き間違えた。