阿伏兎(不死者)に転生したサラリーマンの物語 作:アルトリア・ブラック(Main)
虚vs阿伏兎の戦いになります。
暴走モードの阿伏兎書きたい。
ー阿伏兎ー
ラスボスを倒すのはいつだって主人公で脇役はせいぜいやられ役だ。
ラスボスの強さを際立たせるための踏み台に過ぎない。
だからこそ、自分は主人公のすごさを際立たせる脇役にしかならない。
(イッッタイんだよ!!容赦なさ過ぎっ!)
虚に吹き飛ばされ、背中をぶつける。
「不死者を相手にするのがこんなにも楽しいとは初めて知りました」
なんかどっかで聞いたことある言葉に阿伏兎はため息をつきたくなる。
「俺は嫌だけどな!お前さん人の話聞かないタイプだろ」
虚の腕をもぎ取る事に成功したが、代わりにこっちは心臓を突き刺された。
一瞬でアルタナを送って回復したからまだマシだが、これを連発されると取り返しのつかない事になる。
お互い首を飛ばして再生するというグロテスクなシーンも繰り返した。
どっちが再生させるの早いか競いたくもないのに競うことになったし
(…引き際間違えるとヤバイな…)
そもそも逃してくれるのかとか思った。
「!」
虚が飛んでくる。
刀をなんとか避けたが、次の瞬間には腹に虚の拳が飛んできた。
「っ…!」
(コイツ…!夜兎並みのパンチ力持ってるし…!)
拳の軌道をずらしたせいで、腹を突き抜き、血を吐く
番傘を頭部めがけて放つが、軌道を逸らそうとしてくる虚の手の動きが見えたので、番傘の攻撃方向をずらす。
虚の肩にあたり血が吹き出す。
にも関わらず痛そうな素ぶりは見せない。
虚を蹴り飛ばす
「思ったより苦戦を強いられましたね…さすがは不死者なだけはあります」
苦戦を強いられたとか言っているが、全ッ然顔は余裕である。
阿伏兎は目の前にいる存在を見る
このままじゃラチが明かない。
そのうち、星海坊主や神威達がきてしまう。
(…アルタナの結晶石を心臓に打ち込んで、あの千切れた腕を始末すれば行けるか…?)
殺すことを視野に入れる。
不死者の殺し方はふた通りある。
一つは原作でやった通りの展開。
もう一つは違う星のアルタナの穴に突き落として殺す方法。
二つとも奇跡が重ならないと不可能な展開だ。
後者のアルタナの穴に突き落として殺す方法なんて、最悪、その星のアルタナに適応してしまえば意味がない。
虚が走って向かってくるのを避けずに原作の星海坊主のように突き刺される。
「お前さん、地球生まれだったよな。地球生まれの不死者に他の星のアルタナは毒でしかない。このまま心臓と一緒に握り潰してやる」
「貴方を両断するのとどちらが早いと思いますか?」
「さぁな、そんなの知らねえよ!」
そのまま、手に握っていたアルタナの結晶石を手に心臓を握り潰す。
不敵に笑いながら倒れる虚を見て、腹に刀が突き刺さったまま、虚の腕めがけて撃つ。
消し炭になり、辺りを見渡すと…
「っぐ…!」
腹に突き刺さった刀を抜き、地面に倒れる
「…おいおい、冗談だろ…?」
腹に突き刺さった刀にアルタナが塗られでもしていたのか、傷が全然回復しない。
そして、あろうことか虚が勝手に再生していた。
「やはり、貴方でも私は殺せませんでしたか、しかし、久しぶりに命の危険を感じました」
(マジかよ…寸前で指一本から再生したのかよ…!バケモンかよ…)
「阿伏兎!!!」
星海坊主の声が聞こえてくる。
「おかげでアルタナが底をついてしまったようだ。ここで、不死者の死に行く様を見ていたかったものですが、そんな時間はありませんので下がらせていただきます」
虚が居なくなり、阿伏兎は仰向けになる。
「……さすが、ラスボス…だなぁ」
死にたい癖に再生に関しては人一倍早い。
(…これが死、なのかな…)
不死者として長いこと生きていたが、死ぬ瞬間は度々あろうとも次の瞬間には生き返っている。
アルタナが底をついている今なら死ねるのだろうか?
『阿伏兎』
江華の声が聞こえてくる
(…幻聴か、お迎えか)
神威達が走ってくるのが分かる。
団員達の「副団長!!」と叫ぶ声もする。
そんな中、江華が上から覗いていた。
見間違うはすもない、江華だ
『もう終わりかい?お前にしては頑張ったじゃない』
連れて行くのかと問いかけると江華は笑い
『どうしたい?私はいつだって迎えに来る。心残りとかまだあるだろ?』
(……心残り…)
誰かが起こしてくる
「阿伏兎…お前がこんな所で死ぬタマ?いつもみたいに蘇ったオチにしてくれないと困るよ…」
神威の声が聞こえてくる
『まだ神威は、お前を死なせたくないようだよ、その手を振りほどいて私のところに来たいならしょうがない』
江華は星海坊主達に見せる笑顔を向けてくる。
『死ぬ瞬間はいつだって選べる。あの男のようにワガママに生きても良いんだよ』
(………)
江華は阿伏兎の無言に微笑み、頭を撫でてくる
『私はまだこっちで待てる。今来なくても構わないさ、神威の事をよろしくね』
そう言って目の前から消える
少し横を見ると、ボロボロの神威が少し泣きそうになっていた。
「………親子喧嘩、できたか、このすっとこどっこい」
「おかげさまでね」
「………仲直りは……」
「さぁね、そんなに知りたいなら生きなよ、阿伏兎」
「…………」
「…阿伏兎」
「……アルタナ切れた」
「…戦艦に着けばあるからそこまで持ちこたえて」
神威の周りに団員達と他の師団がいるのも分かる
神威の優しい言葉に少し笑いたくなる
(…大きくなったなぁ、神威)
阿伏兎を支える腕は大きくなっているし、180㎝台を軽々と肩に手を回して歩けるなんて大きくなった。
眠くなり、目を閉じる
ー星海坊主ー
神威と阿伏兎が戦艦に戻ったのを見送り、自分は神楽を迎えに歩いていた。
不死者の江華ですら死なせてしまった大バカ者だ。
あの馬鹿息子は不死者である阿伏兎を死なせないために躍起になっている。
不死者は簡単には死なないが、アルタナが底を尽きれば死ぬということ、そして、別の星のアルタナは不死者にとっては猛毒に他ならないということ
「神楽。墓参りは済んだか?」
そう言って雨に当たっていた神楽の方に傘を差し出す。
「…終わったネ」
そう言って立ち上がる
「…パピー」
「ん?」
神楽は悲しげな顔で振り向き
「…マミーは幸せそうだったアル。パピーはマミーを連れ出したこと、後悔してないアルか?」
惑星・徨安から江華を連れ出し、結果的に死なせてしまったことを
「あぁ…後悔していないさ。俺は、江華に出会い、お前達に出会えた。そこでアイツが死んでしまったとしても後悔なんてしていないさ」
江華と一緒に過ごせた時間は大切な記憶だ。
たとえ、もう会えないとしても
「帰るぞ、神楽」
「分かったアル」
そう言って立ち上がる。
ー数年前の話ー
天人と人間が戦争を繰り返していたとき、阿伏兎は鎖国を解いてすぐに地球に降り立っていろいろ巡っていた。
(…いやぁ、しっかし、主要キャラは流石にいないか)
歌舞伎町辺りに行けばいるのだろうが、そこまでするメリットもないので、歌舞伎町ではない街を歩きながら物珍しい物を買い帰ろうとすると…
「おい、天人がいたぞ!」
「天人だ!」
(相変わらず治安悪いなぁ、ここ…)
鎖国を解いてすぐのこの国には天人狩りなんてものが流行っている。
天人を快く思わない人間達が剣を片手にやってくる。
いつものように拳骨かましてその場から立ち去る。
すると、無線が入り『至急、歌舞伎町に行って欲しい』と頼まれ、渋々、とあるビルにむかう
「要人暗殺なんてめんどくせぇこと春雨に回すなよなぁ…」
阿伏兎は撲殺した後、手を綺麗にティッシュで拭き、その場に投げ捨てる。
証拠を残すなとか言われたが、それは同じ人間で同じ惑星に暮らしていた場合に適応されることだ。
ビルを出て歩いていると、通報でもあったのか、遠くから見廻組の隊員が走ってくるのが見える。
阿伏兎は少し離れた場所を歩く
「………」
通り過ぎた阿伏兎を黙って見つめていた信女に気づかず
ネタが底をついたので、かなり中途半端なところで終わりました汗