何をしても、敵わないー。
肩で息をしながらポアラが思ったことは、目の前の相手に感じたことだった。
眼前の敵は、ポアラの攻撃を何もなかったかのように余裕で躱したり、受け流したりしている。
「その身のこなし、中々のものね...でも、遊びはここまでにしましょう」
そういうと、男は突然姿を眩ませる。
「えっ!?どこにー!」
ポアラが気づいたときには、男は背後で不敵な笑みを浮かべていた。
次の瞬間、男の舌が異様に伸びて、ポアラの身体に絡みついていく。
「!?うっ....?」
「フフフ...その身体、少し見させてもらうわ」
男は名前を大蛇丸と名乗っていた。その大蛇丸は、長い舌をポアラの全身に絡ませ、拘束していく。ポアラは必死に抜け出そうともがくが、足掻くほどに舌は全身に纏わり付き、腕と脚が動かせない状態になる。
「んっ、離して!」
「随分と慌ててるわね...お楽しみはこれからよ」
そういうと、大蛇丸は指を複雑な形に組み始める。ポアラは大蛇丸が何をしようとしているのか、自分がこれから何をされるのか分からず、不安を覚える。
「一体...私に、何をするつもりなの...?」
体をくねらせながらわずかな抵抗を続けるポアラに、
「あなたの天撃の力を乱してあげようと思ってね」
...何を言ってるの、この人?
大蛇丸の一言に、ポアラは心の中で疑問符を連発していた。そう思うのも当然である。天撃は体から湧き出る天力を練り上げて繰り出すものであり、天撃の力を乱せるはずがない。
そんなこと、できるわけがー。
「そんなこと、できるわけがない、と言いたいのかしら?」
ポアラの意識が現実に戻ったのは、大蛇丸の次の一言を聞いたときだった。
「あなたの天撃は中々見事だったわ…でも、わたしの計画の邪魔になる可能性がある。ならば、芽は早めに摘んでおかないとねぇ...」
そう言いながら、大蛇丸が先程複雑に組んでいた指が抜き手の形に変わり、その指先には火・水・木・金・土の文字とともに、紫色の炎が浮かび上がっていた。
「くっ…だから、天撃の力を乱すなんてこと、どうやってやるつもりなの?できるわけないわ」
ポアラの質問に大蛇丸は、
「あなたの身体にこの封印術を施すのよ...そうすれば、天撃の力は確実に乱れていくわ」
と、組み上がった封印術というものをポアラに見せる。
「私の...身体に?どういう意味なの...?」
ポアラは大蛇丸が何をしようとしているのか、この瞬間でもまるで分からなかった。そんなものを見せられたところで、何をしようと言うのか。
「フフフ...分からなければそれでいいわ。それじゃあそろそろやるとしましょうか」
大蛇丸はおもむろにポアラのお腹に目をやる。女性らしい、細く柔らかなお腹である。
「…私のお腹に、何かついてるの?」
「フフフ…こうするのよ」
五行封印ー。
大蛇丸の言葉にポアラが気づいたときには、抜き手の指先が自分のお腹に押し当てられていた。
「えっー?あっ…」
「だから言ったでしょう...身体に封印術を施すって」
「こ…これは…」
大蛇丸の指先はなおもポアラのお腹を捉えている。そして、ポアラの息遣いが次第に乱れていく。
「身体に...力が、入らない...」
「これもさっき言ったと思うけれど、あなたの天撃の力が乱れているのよ...五行封印によってね」
どれくらいそうしていただろうか。
ポアラの身体が動かなくなったのを見て、大蛇丸はようやくポアラのお腹に押し当てていた指を離す。白く、柔らかなポアラのお腹には、黒く妖しげな模様が浮かび上がっていた。
「はあっ、はあっ…」
「天撃の力がいい具合に乱れたようね…これで貴方は、もう動けないわよ」
そう言うと、大蛇丸はポアラの胸の服を破いた。中からは、バスターのレベルを示す印と、形の整った美しい胸が露わになる。
ゆっくり力を奪ってあげるー。
大蛇丸はポアラの胸に手を当てた。抵抗のできないポアラをよそに、胸から力を吸い取っていく。
「ううう…やめ…て…」
意識が朦朧とする中で、最後に言葉を振り絞る。
「フフフ...ビィト君によろしくね」
大蛇丸はポアラに向かって不敵な笑みを浮かべ、身体の拘束を解いた。もうポアラに、抵抗の余地はなかったー。