主人公の名前がシンなら、介入するしかないじゃないか!!!!1!!1!1!!!▼続きません。

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アニメ版を参考に書いてます。異世界アスラン……?


なんと傲慢なのだろう。彼はオリ主にでもなったつもりなのだろうか

「シン!!1!!この……馬鹿野郎!!!11!!!!」

 顔を思い切り殴り抜いた音が響いたのは、その刹那だった。訳が分からないほどの高等技術で物理無効の付与を打ち消しながら放たれた拳が、シンにかなりの距離を下がらせる。

「殺して、殺されて。そうして待っているのはどちらかが死ぬまで止まらない絶滅戦争だ!もうやめろ!お前が欲しかったのは、本当にそんな力か!!!!11!!」

 

 魔人との戦争中、そう言ってたびたびアルティメット・マジシャンズに和解の道を説き、必要とあらば絶対的な力で戦争を終結させた。人は彼を、『隠者』と呼んだ。

 

 


 

 

高等魔法学院の入学試験当日。

ザラ家の次期当主である俺、アスラン=フォン=ザラは青く晴れ渡った空を見上げながら、疑問を呈した。

 

「俺はなんでこんなところにいるんだろう……」

 

 俺には、前世の記憶がある。遺伝子操作をされたコーディネイターとして、親友のキラと殺し合った末に同じ目的のために共闘し、ミゲルは死に、二コルも死に、ハイネが死に、シン・アスカは廃人と化した。そんな記憶だ。あの世界での全ての戦争が終わっても、俺が寿命で死ぬまで平和は間近にしかなかった。

 そんなことはともかく。今はすぐ後の入試に集中しよう。まずは受験会場の確認をしなければ。そう掲示板に目を遣ると。

 

「おい貴様。そこをどけ」

 

 掲示板の正面に立つ受験生に、金髪の男子が声をかけていた。大方、その受験生のせいで番号が見えないのだろう。口調が命令形なのはどうかと思うが、受験前で気が立っているのかもしれない。

 思えば、シンもそんなところがあったな……。貴族然とした服装の彼もなにかこう、家族が植えてあった花みたいに儚く吹き飛ばされたせいで荒んだ性格になってしまったのかもしれない。世界は、もっと優しくてもいい筈だ。

 ん?黒髪の彼が一向にその言葉に反応していないじゃないか。

 金髪の彼は、しびれを切らしたのか声を荒らげ、「聞こえないのか」と相手の肩を掴んだ。

 瞬間、今まで反応していなかった青年は相手の手を掴み、ねじり上げて制圧したではないか。このまま「やめてよね」とでも言いたそうな傲慢さがにじみ出ている。

 

 これは……キラ!!!11!!キラなのか!!!1!!──だが、キラならもう少し一般常識をわきまえているはずだ。じゃあ、違うな。

 

 幸い、手はすぐに離されたようで、自己紹介が始まった。金髪の彼はカート。黒髪の方はシンというらしい。

 

 ……シン!!11!!!!どうしたんだシン!!1!!!11!!急にキラのような傲慢な反応をして!!!11!!!ステラを助けられなかったのがそんなにショックなのか!!!1!!

 

 っと。いつの間にか静かになっているな。

 

「高等魔法学院において、権力を振りかざすことは厳罰に処する」

 

 この場に訪れた男の、どこかカガリのあの演説の気迫すら思わせるその声で静まったようだ。ああ、その一声で場を治めた彼を知っている。一貴族として王族の名は知っているべきだからな。アウグスト=フォン=アールスハイド。王子だな。付き人の一人がやけにディアッカに似ていたことが印象に残っている。もう一人も銀髪だったしな。

 王族との接し方にはカガリと過ごしていたことである程度慣れていたのが功を奏したのか、アウグスト王子には、自分のことはオーグと呼ぶようにとまで言われた。やはり、オーグは気楽に話せる相手を求めていたのだろう。ラクスやカガリもそうだった。

 

 

 さて、筆記試験自体は貴族としての教育を受けたおかげか、特に躓く点はなかった。前世由来の知識とすり合わせるのも、そう難しい話じゃないしな。

 次は、実技だ。試験内容は、設置された的に自分の得意とする魔法を当てるというものだが。それにしても、あの的、何かに似ているような……?

 それなりの長さの、この世界においては一般的な詠唱時間で炎や土が繰り出されていく様子を眺めながら、精神を集中させる。

 魔法。原理自体は前世でも知らないものだが、イメージで形成されるというのなら、やるべきことは簡単だ。俺に魔法を教えてくれた先生曰く、魔力制御自体は賢者マーリンの域に達していてもおかしくないようだし。

 思い出すのは、かつての愛機であるインフィニットジャスティス。そのビームライフルだ。ロック、相対距離、そういったすべては感覚で分かる。

 

「目標を補足!」

 

 なら後は、操縦桿を握るように指を動かせば……っ!

 

 待て!!!111!あの的、プラントに似ていないか!?プラントじゃないか!!!11!!!!俺にプラントを撃てと、そう言いたいのか……!!!11!!!っしまった!魔法の制御がっ!

 

ヘアアアアアアアアアアアア!!!!1111!!!!

 

 深紅の閃光が、目標に直撃する。動揺してしまったが、標的のみを爆発四散させたことからも射撃の腕は前世から鈍っていないと再確認できた。

 

「一機撃破!」

 

 だが、これでは主席合格は難しいだろう。父親の名前がパトリックだったとはいえ、前世とは違って真っ当に俺を愛してくれた人だ。いい知らせを持ち帰りたかったんだがな……

「こんなことをしても何も戻りはしない……」




じゃあ教えてくれよ。アスランの一人称小説を書く方法を……

覚醒落ちしたので失踪します。


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