知らん間に友達がTSメスケモ怪人になってたわ   作:蓮太郎

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かなり遅くなって申し訳ない、前々回からのシリアスを変えようとしたら下ネタドラマパートになってしまったので注意。

気づいている人はいると思いますがイッチこと零は某宇宙スレと『ほぼ』同一人物です。あの世界とこの世界は『もしも』の世界という形となっております。

なのでキャラが違うと言われてもよほどのことがない限り世界線が違うからという便利な言葉で打ち消しますのでご了承ください。


多分全員混乱している

時はほんの少しだけ遡る。

 

 皆がこの作品でイッチと呼ぶ男こと零が死愛部隊をはっ倒し、その時の騒音で家が半壊してしまったのでハイエナを連れ出し人目を避け逃走中である。

 

 そんな中でも地獄の釜の蓋が開くきっかけというのは、ほんのちょっとの疑問から成り立つものでもある。

 

「…………なあ、零。零って彼女いたんだよな?」

 

「昔の話だ」

 

「その時って彼女の性欲とかどうしてた?」

 

「え、今それ聞く???」

 

 二回目だが今は死愛部隊をはっ倒して逃亡中である。

 

「いや、その…………うん忘れて」

 

「そう言われたら余計気になるだろ!?酒精で頭がやられたのか?」

 

 大分失礼だが言っていることは最もである。

 

 『元』死愛部隊隊長ことハイエナは普段からストレス発散のため酒に頼っているのでアルコール依存症に陥っている。たとえ死んでもストレス発散方法は変わらなかったため何度も同じ状況になり知能もやや衰えを見せているのだ。

 

 故に、気になったことはたまに何も考えず口にして後で酷い目に遭うことも多々あったりした。

 

 たまたま彼について語られていたスレを発見し、彼女がいたことに驚きがあったのを思い出したのだ。

 

 しかし、その彼女が生物である以上、恐らく付き合った時点で兵器と化していた彼はどうやって致していたのかが気になってしまった。長らく死愛部隊にいた弊害である。

 

「…………ま、まあ方法はいくらでもあったし?例えば電気信号を使って快楽を司る神経を刺激するやり方とか」

 

「そこを真面目に答えるのは前から変わってないな」

 

 他人の性事情を聞いた身ではあるが、答えてしまう彼の生真面目さには少し呆れてしまう。こういうところをもう少し気楽に考えられたらマシになるんじゃないかとハイエナは考えたが、真面目さに関してはあまり人のことを言えないのである。

 

 そんな会話をしたせいか、自然と二人の足は路地裏のごみ捨て場で止まっていた。

 

 人の目だけでなく、気配までも気にしてここまで来たのだが、実は零の目的の人物はここにいるということを知っていたため足を止めた。

 

 全く他愛のない…………いや、愛は多少ある会話ではあるがガサゴソとゴミ袋の集まりから音が聞こえたため一瞬でハイエナの警戒度は上がった。

 

「快楽を刺激って聞こえた!」

 

 ぴょこっと出てきた兎の怪人を見てほとんどがどうでもよくなった。今もしかしたら追われている可能性がある状況で色ボケた友達が出てきたら誰でも気が抜ける。

 

 ずるずるとゴミの中から現れる兎に対して「こいつ、どういう生活してるんだ?」と二人は改めて思う。

 

 この兎は殺人鬼、ただし人間と怪人問わずに世間的に悪とされる輩を狩る狩人でもある。そのため感謝されることはまずない上に無報酬、たまに殺したターゲットから奪う程度で常時金欠、悪人狩りということもあって常に追われる身であるのだ。

 

 まともな場所には住めないし、金は食料と趣味の服に使っているためロクに残っていない。

 

 故に路上暮らしなのだが最近は零の住処だった家の周辺に潜んでたりしたのだ。

 

 それはさておきごみ捨て場に潜むのは非常に不衛生なのでマネしないようにしましょう。

 

「それって気持ちいいことだよね?どんな感じになるの?」

 

「よくそこまで食いつくなってちょっと離れろ臭うぞ」

 

「…………ヴェッ、やっぱダメ!オロロロロ!」

 

 興味津々で快楽について迫ってくる兎。冷静に臭いことを指摘する人間(兵器)。アルコールと臭いに耐えきれず吐くハイエナ。

 

 阿鼻叫喚になりかけである。

 

「うえっ、一回死んでリセットしたほうがいいかも…………」

 

「待て待て待て!?死ぬってお前、そんな簡単にしていいことじゃないぞ!?」

 

 簡単に言っているが、一回死ぬだけで見知らぬ生命体の命が一つ失われます。

 

「とりあえずだ、『リッパ―』。これからのことで力を借りたい」

 

「いいよー」

 

「さっき色々あって間違いなく大きな組織に目をつけられ…………待て、即答でいいのか?」

 

「だってぇ、刺激的で楽しそうだもん!それに…………悪い人たくさん寄ってくるよね?」

 

 楽しそうな声、輝くような笑顔、その裏にあるのは殺戮の意志。

 

ジャック・ザ・リッパー(彼女)』を知らなければ物好きは惹かれるものはあっただろう。

 

 捕まらず未解決とされた事件の犯人の名を借りた物。ただし、ジャックではなくリッパーと呼ばれるあたり拘りがあるらしい。

 

 殺人鬼となったのかは産まれた環境が悪かったとしか言いようがない。その癖、それなりの倫理観も持ち合わせた上で拗らせているため非常に厄介な爆弾と言えるだろう。

 

 そんな『彼』だった頃の彼女に零とハイエナと大狸という友人ができたことは奇跡だったと言える。

 

 単純に何か闇抱えてると思いつつ普通と変わらず接していただけなのだが。

 

「…………………………………………」

 

「うっぷ、めっちゃ苦い顔してるぞ。やっぱ殺しは避けたいんだな?」

 

「神の使徒以外は避けたい…………んだけどなぁ」

 

「なんで神様関連だけダメなの?もう全員ヤッちゃいなよ!リクのとこの部隊とかさ!」

 

「あれは、まあ気絶させたとはいえ放置して逃げてきたし諦めるまでしばき倒せばなんとかなるだろう」

 

「(もう隊員の生命反応が1人も残ってないから『ケン』が後始末したんだろうなぁ)」

 

「(多分、それ後で殺されてるけど僕は優しいから黙ってよ)」

 

「なんでお前ら優しい目をしてるんだ?」

 

 怪人が蔓延る世界でどっぷりと闇に浸かった怪人2人は仏心を出して友達には何も言わないでおいた。

 

 多分、後で知ったら後悔しそうだが、今は黙っておくのが吉である。

 

「それはそれとして快楽の刺激ってなに?」

 

「どうして話がそこに戻るんだ!?」

 

「協力の報酬として気になるもん!いいじゃん一回くらい」

 

「いや、その、神経系への干渉はまだ加減が分からないし、匂い消し程度なら、それっ」

 

 簡単な掛け声と共に兎の体毛は一瞬だけ逆立った。一瞬とはいえ体毛に静電気が帯電し、それと共に臭いの元が分解されたのだ。

 

 さっきまで吐いていたハイエナも、漂う臭いが消えたことで少しは気分がよくなったのか、兎から逸らしていた顔をようやく向けられるようになった。

 

「と、いった感じのことは出来る。普通に危ない力でもあるんだ」

 

「で、気持ちいいのは?」

 

「話聞いてた???」

 

 まるで成長していないと言わんばかりの反応に零は眉を顰める。

 

 この兎が怪しい奴らにのこのこついていって怪人にされたことを覚えてないのだろうか?

 

「待て、だったら俺が実験台になる」

 

「お前も何言ってるの???」

 

 何故かハイエナも参戦してきた。

 

「もう気持ち悪すぎてしんどい。死ぬなら気持ちよくなって死にたい」

 

「さらっと死ぬ前提で話してんじゃねえよ!?」

 

「腹上死が辛いのは知ってる!でもまだ気持ちよく死ねるからいいんだよ!」

 

「うーん、あれってそんなにいいものなの?僕が相手した男の人はだいたいお腹の上で死んじゃうけど」

 

「…………あれ、もしかして聞いてはいけないことを聞いた?」

 

 思わぬ形で友達の性事情を知ってしまいどうすればいいのか分からなくなってしまうのは仕方ないと思う。

 

 そんな零をよそに二人(?)の言い争いは続く。

 

「僕はね、こう見えて最後までやり切ったことないんだからね!みんな途中で力尽きるか逃げちゃうもん!」

 

「ソッチの強さとは話が違うだろ!これは下手すると本当に死ぬ可能性があるから死んでもいい俺がやるということだ!」

 

「それって独り占めするんじゃないのかなぁ?だったら先に僕がヤりたい!」

 

「お前、本当に欲望に忠実…………おごご、酒のせいで頭が。零、早く楽に…………」

 

「それは介錯という意味か?それとも苦痛を快楽で紛らわせたいってことか!?」

 

「ねえねえ、まだー?」

 

 片方は自分の快楽のために、もう片方は苦痛から逃れるために。

 

 なんだこのカオスは。唐突な下ネタが出てどうしてそうなったのか。

 

 二人から迫られる零はこの状況下でやりたくはない、だが二人の気迫が彼を後ずさりさせるほど真剣だった。

 

そんな時だった。

 

 

みんなー!鬼姫ちゃんのゲリラライブ、はっじまーるよー!

 

 

 超爆音と共に音が聞こえた空間すべてが振動する。

 

 零は音がした方向を振り向き、兎は思わず耳をふさぎ、ハイエナは酒の入った頭に響いて心停止を起こした。

 

 ハイエナを起こそうと電気ショックを発生させ必死になる零が居たことは言うまでもない。

 

 




狸「なにこれ(困惑)」


零の解説は多分次回にします。


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