消してもいいが昔は自分でも何かを書いていた。そういう痕跡をネットの片隅に残すのもいいかと思い投稿。
「ふんふんふ~ん♪」
台所のほうから鼻歌がと水の流れる音が聞こえてくる。
今日は、佐祐理さんと舞の住んでいるアパートに遊びにきたついでに昼飯をご馳走してもらったのだ。
「はぁ、やっぱり佐祐理さんの料理はおいしかったな、舞?」
「はちみつくまさん、佐祐理の料理はいつもおいしい」
で、今はソファーに座って猫特集の動物番組をいっしょに見ているのだ。
おそらく水瀬家でも名雪が同じものをみてるだろう。
「ふんふんふ~ん♪」
台所からは相変わらず佐祐理さんの鼻歌が聞こえてくる。さっき手伝おうとしたら
「あはは~、祐一さんはゆっくりしててくださいね~」
と、言われてしまった。
(なんで俺の周りの女性は俺が手伝おうとするとみんな断るんだろう?)
テレビを見ながらそんなことを考えてると
「ふぇ~~~~!!!」
台所から佐祐理さんの悲鳴が聞こえてきた…って
「佐祐理さん!」
「佐祐理!」
俺と舞が台所に駆け込むと佐祐理さんが床に座り込んでいた。
「佐祐理さん!どうしたんですか!?」
「佐祐理!どうしたの!?」
俺と舞がそう聞くと佐祐理さんは涙目で俺に抱きついてきた。
あぁ、いい…じゃなくて
「佐祐理さん、どうしたんですか!?」
「ふぇ、祐一さん…あそこに…」
そう言って震える指で指差した先には
黒光りする物体が…
「あれって、ゴキブリ?…って佐祐理さん、ゴキブリ駄目なんだ」
「はい、あの黒い姿をみるとどうしても駄目なんです」
俺の胸に顔を埋めながらそう話す佐祐理さん
あぁ、佐祐理さんのぬくもりが…
っと、このぬくもりも捨てがたいがそろそろ
「佐祐理さん、もう大丈夫だよ」
「ふぇ、ホントですか?」
「あぁ、ホントだよ。ほら」
そう言って舞の方を見ると手にコッ○ロー○を持った舞がゴキブリをゴミ箱に捨てながら
「私はゴキブリを叩く者だから」
と呟いていた。
「ね?」
俺がそう言って微笑みながら佐祐理さんの頭をポンポンと軽く叩いてあげると
佐祐理さんは頬を染めながら
「はい」
と言って俺から離れた。
……ちょっともったいないな……
その後リビングに移動して
「それにしても…」
「はぇ?」
「佐祐理さんがゴキブリが苦手だったとは。」
「む~、佐祐理だって苦手なものくらいあります。それにゴキブリが苦手じゃない人のほうが少ないと思いますよ。」
「それもそうか。」
そうこうしていると舞が台所から戻ってきた。
「お、舞終わったのか?」
「はちみつくまさん、だいたい撒き終わった」
そういってソファーに座りまた動物番組を見始める舞。
「そうか、ごくろうさん」
これでゴキブリもしばらくでないだろう。
「もうでてこないんですか?」
「うん、殺虫剤を撒いておいたからしばらくは大丈夫だと思うよ」
「ふぇ~、よかったです」
そういって安堵のため息を吐く佐祐理さん。
「かわいい…」
「ふぇ?なんですか?」
「え!?いや、なんでもないですよ!」
ふぅ危なかった、思わず口に出してしまった。
でもまぁ
「もし、また出たら俺らを頼ってくれればいいからね」
「はい、ありがとうございます」
そういって笑顔で返事をくれる佐祐理さん。
(あぁ、この笑顔のためならこれくらいお安いごようさ)
心の中でそう思った、とある日曜日