この作品を読んでくださった皆様に感謝をしつつ、本編第1話を投稿させていただきます。
楽しんでいただければ幸いです
それではどうぞ!!
「・・・聞こ・・・ま・・か・・やは・・り今のあな・・は忘・・・てしま・・の・・・すね・・」
所々ノイズのようなものが混じって上手く聞き取れない・・
「あなたは誰・・・?」
「わたし・・は・・・・・・です・・」
やっぱり肝心な所が聞き取れない・・
「時間が・・ません・・・わたしの・・声・・・「タス・・ケテ・・・」」
優しい誰かの声に苦しそうな別の声が重なる・・・その声を聞くと涙が溢れて心が潰れそうになる・・・
「タスケテ・・「「ドウシテ・・」」「「「オマエモ・・・シネ・・!」」」
「ごめん・・・ごめんなさい・・られなくて・・」
自分の言葉すらかき消えていく・・
何も知らないはずなのに・・知らない声のはずなのに・・忘れちゃいけないことだった気がする・・・
「人の子よ・・お前は全てを忘れてはいけない・・さあ、そろそろ夢から覚める時間だ」
ああ・・これは夢か・・・声も聞こえなくなっていく・・・またいつも通り起きよう・・・
『お前は破滅の道から逃れることは出来ない・・お前自身が生きている限りな』
「・・・・ん・・朝か・・・っあぁ・・」
「大丈夫・・?ずいぶんうなされてたみたいだけど・・・」
目を開けると心配そうに顔を覗き込む義妹がいた。起こしに来てくれたのだろう、あの頃から毎日欠かさず、ずっと・・・
「大丈夫、やっぱり内容は思い出せないから・・それより毎日毎日律儀だなぁ・・・」
「だ、だって・・・義兄ちゃんの事が心配だから・・・あの事があるし・・・」
「そこまで心配しなくても日記もあるし、しばらくしたら戻るのに・・・」
「それでもなの!そんなことよりもうご飯できてるから早く行くよ!///」
何故か義妹は顔を赤くしながら俺の手を握ってリビングへ引っ張っていく
こけないように何とか義妹について行くと義姉さんが朝食を用意して待っていてくれた
「おはよう二人とも。・・あら?君はまた怖い夢でも見たの?」
「そうみたいです・・・やっぱり思い出せませんg・・うぉっ!?」
突然義姉さんに抱きしめられた・・言っちゃなんだが義姉さんはかなりスタイルが良い
「お、お姉ちゃん!?だ、ダメー!!///」
「きゃあ!?「んぐっ!?」」
義妹に突き飛ばされる。理不尽だ・・・
「もう・・せっかく良い所だったのに・・・ねえ?」
義妹が涙目でこちらを睨んでくる・・謎の罪悪感を感じるのは何故だろう・・・
「・・俺に同意を求められても・・・」
俺の選択肢はこれしかなかった・・・
「まあ冗談はこれくらいにして、二人とも早く食べないと置いて行っちゃうよ?」
「お姉ちゃんのせいでしょ・・・いただきます」
「あはは・・・いただきます」
手早く朝食をすませると、学校に行く支度をする
「それじゃあ、いってくるね、君も頑張ってね♪」
あいかわらずいつも通りの義姉さん
「気をつけてね?何かあったらすぐに連絡してね?」
こっちもあいかわらず心配性な義妹
「はいはい、二人ともいってらっしゃい。わかってるよ、何かあったらちゃんと連絡するから」
俺はそう言って二人を見送る。これもいつも通り
義姉さんと義妹は俺の通う学校の隣の女子高なので、いつも少し早目に家を出る。
この家には俺と義妹と義姉さんしかいない、両親はある日俺をこの家に預けた後"消えた"らしい・・
それでも義姉さん達はいつか帰ってくると信じて笑顔で過ごしてる
お金に関しては問題ないらしい・・よくは知らないけど両親がかなり貯めていたそうだ
「さてと、俺もそろそろ出るか・・・」
いつも通りゆっくりとこの家を出る・・・これも義姉さんや義妹に言われた事だ・・同じ時間に登校出来ないのであればせめてゆっくりしてから行ってほしいと・・・まあ、俺を気遣ってくれての事だから言われた通りにしてるけど・・
「っ・・・やっぱたまに頭痛が・・・義姉さん達には感謝だな。んじゃあ、いってきます」
『いってらっしゃい・・・キヒヒッ』
いかがだったでしょうか?
残念ながらネプテューヌ達はまだまだ登場する場面がないです・・・しばらくは日常パートが続くつもりです。
それではまた次のお話で
※余談ですが、義姉と義妹の名前を募集してたりします。感想とご一緒に提案していただければ嬉しいです!