IF―切り開かれる現在、閉ざされる未来―(OCCF)   作:黒川 優

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こんにちは。作者こと黒川 優です。(Twitterは@if_author)

12月に入りましたね。
後半になるとリア充活動活発時期に入りますのでやり残したものが多い方は早く行動した方がいいかもしれませんね(笑)
私も上旬の内に何とかしないと。

魔「なんだ?彼女いないのか?」
霊「いるわけないじゃんコイツに(笑)」

やかましい。どうせバイトとかで潰れるんです。
クリスマスなんて要らない子です。閉まっちゃいましょう。

それでは本編へどうぞ♪ヽ(´▽`)/





Contrary to the world, to save her 2

 

-IS-(インフィニット・ストーム)(斬撃型)

 

剣を振るうことで幾つかの斬撃(近いイメージは月牙天衝やサタンスラッシュ)

を展開できる技。当然、高速で振り続けることで大量展開はできるが腕の負担も大きい。

イメージインターフェイスを利用するのが前提なのでイメージ次第で大きく変わる。

習得は難しい。

 

 

□-IS-(射撃型)

 

多くの弾で同時に偏向射撃した状態がこれにあたる。

こちらも習得は難しい。

 

それ以前に偏向射撃の会得に一番近いところにいたのはセシリア。

しかし、唯が先に会得し使っている。

 

 

(楯無side)

 

 

 

(これが織斑先生が優くんに教えたこと……?)

二刀流になっているけど優くんの斬撃数は彼女の光弾より絶対に少ない。

しかし、現実はそれで相手に攻めることができている。

 

そんな不思議な光景が目の前で繰り広げられていた。

 

二人の戦いを注意深く見直す。

優くんの足下の特殊合金の床が削られている。

 

斬撃を一旦下に放ち床を削り上げる。

そして斬撃はそのまま攻撃へ。特殊合金を盾代わりにする。

事実上、一振りで2撃分の斬撃を作っていたのだ。

少しだけミスティルと同じことができるスターダストだからこそできることだろう。

 

けど、この戦術には限界がある。

当然ながら床には削られた跡が残ってしまう。

それはこの戦法に回数が限られており、また必ず地上からしか攻撃しないISでの戦い方と矛盾した戦法だ。

彼女が支部を壊滅させるほどの実力を持つ以上その異変に気付くはずだ。

 

 

(違う……)

あの世界最強と冠される織斑先生がこんな小細工を教えるわけがない。

これは優くんが彼女と戦う前に考えた苦肉の策。

 

本当は追い込まれた彼女が本気になった時の対処法として用意していた。

しかし、現実はこの段階でも彼女の弾幕を対処しきれない…。

このままいけば優くんは劣勢に立たされる。

 

アリーナのシールドに手を置いて意識を集中させる。

 

(お願い。間に合って)

私は祈るように2人の戦いを見続けた。

 

 

 

(優side)

 

 

 

 

斬撃数は絶対的に上回っているわけじゃない。

だから、数で攻めることはできてもダメージを与えられるわけじゃない。

 

『-IS-』

 

再び唯から光弾が放たれる。しかも―――

 

(勘弁してくれよ)

ここからまだ光弾数が増えるのか……。

いくらイメージを基盤に置いているからってその展開面制圧は冗談じゃすまされないレベル。

 

後ろは壁。ここに特殊合金の床はもうない。このままでは……。

 

(ちっ…………)

アリーナのシールドに沿って飛翔し光弾を避ける。

しかし、光弾は偏向射撃によって追尾してくる。

やはり自分の手で相殺するしかない。

 

「-IS-」

 

レイピアから斬撃を繰り出して相殺する。

しかし、光弾の方が多くて全てを相殺できていない。

 

「まだだ」

 

スラスターの出力を上げてその場で回転をする。

斬撃はリボンのように長く湾曲したものとなり唯の-IS-を退けた。

 

『前よりも強くなったね。けど――』

 

――パキ…パキパキ

―パキン!

俺のスターダストの装甲が一部剥がれ落ちた。

 

『それでも、私の-IS-に対抗するには斬撃数が足らないよ』

 

……そう。

2本の剣で24門、しかも偏向射撃を行える銃弾に対応するには絶対的に足らない。

それを補うために地面の合金を斬り上げ盾代わりにしていた。

他にもレイピアを捻らせたり、表面をざらつかせて一振りで多くの斬撃を出せるようにした。それなのに足らないとは……。

 

『-IS-』

 

唯は再び大量の光弾を展開する。

光弾が下から上へ上がるように俺に迫って来る。

やはりネタがバレた以上、地上に降ろしてはくれない。

 

(でも、斬撃を下側に集中させれば地上に戻れるはず……)

しかし俺の思惑など見通すように上からも弾幕が雨のように降りかかる。

 

――Sky Shine。

本来、戦いに不利な地上側で射撃戦で撃った弾を重力で落とすことで擬似的に上空から射撃を行うように見せる技術。

 

(わざわざ実弾装備を着けてるのはこのためか)

元々、劣勢に立たされた時の非常用だったろうが上下からの攻撃になり結果的に自分の首を締めた。

元々分が悪いだけにコレは痛い。

 

 

―パキ…パキン!

 

ついにレイピアも耐えられなくなり折れた。

その好機を唯は見逃すはずがなかった。

 

ダダダダダッ―!

 

まるで滝のように弾幕が押し寄せた。

 

―パラパラ……

――ガランガラン!!

 

「げほっ、げほっ……」

 

レヴァの武装である槍が破片となって地面に落ちていった。

 

斬撃数が足らないことは分かっていた。

それでもスターダストで戦わなければならない以上、何とかしてスターダストを守らなければならない。

だから、さっきの時みたいに盾にできる様に緊急展開できるようにしてあった。

 

だが、これをすればレヴァの戦術は機能しなくなる。

だからできればこれは使いたくなかった。

がさっきの場合は使わざる負えなかった。そうしなければ完全にスターダストは破壊されていた。

 

それでも機体、スラスターは半壊。エネルギーも二桁に入った。

いつもは機体が複数あるからエネルギー残留は気にしないが、

あのスターダストに対抗できる機体は限られている。

この状態はかなりマズイ。

 

『-IS-』

 

容赦なく全方位から一斉に光弾が迫る。

 

(まだ、これでも何とかなる……)

コピーナイトでレヴァを展開するより先に水竜が俺を飲み込み、水流で光弾を強制的に受け流した。

そのまま水のブレスを吐き、唯へ攻撃していっている。

 

『これは……』

 

唯はアリーナを見渡してこの水流の発生者を探している。

楯無だ。恐らくアメリカでの時もこの方法で戦ったのだろう。

圧縮した水にしか見えないブレスを確実に避けに動いている。

 

「邪魔は…するなって言っただろう」

『だって、あれを受けたら貴方死んじゃうじゃない……』

「心配性だな…。相変わらず……」

 

ミスティルをレイピアに纏わせれば二刀流の時と同じくらい展開できるっていうのに。

 

「はぁ」

 

やっぱりオリジナルは強い。

どんなに足掻いてもスターダストでは状況を好転させることはできない。

 

――必ず帰って来てね。

 

(分かってる)

生きてなきゃ意味がないことくらい。

 

(悪いな、唯)

お前が悪いことをしたわけじゃないが、俺は手を挙げなきゃいけないようだ。

そんな非力な俺を許してくれ。

 

 

スターダストを収納しレッドデーモンズに変える。

 

「単一化」

 

装甲が弾け飛び紅の羽織だけになる。

またあの弾幕のような光弾を受けたら機体より先に体がもたないが、これから発動する技に防御は必要なかった。

 

パンっとまるで魔法や錬金術をするかのように両手を合わせる。

 

「Crimson Hell Flare 」

 

いくつもの巨大な炎の花、ブラックローズがアリーナの床を全て覆った。

あまりの熱量に俺を纏っていた水は蒸発して消えた。

 

『……やっと私を殺す気になった?』

 

唯もこの技を知っているだけに警戒が強くなる。

 

この技は使用エネルギーが多いほど威力、数が多くなるもの。

そして今回使用したエネルギーは全体の9割。

普通に考えれば殺す流れだ。

 

「バカ言うなよ。助けるぞ。何があっても」

 

――バチバチバチッ

 

オーディンの瞳を発動し強く唯を見つめた。

 

絶対に唯を助ける。

その為に俺はアインスを使い続けていると言っても過言ではない。

 

「行け」

 

大量のブラックローズが槍の形に変形し唯に向かって放たれる。

 

この赤く燃えるブラックローズはひとつの威力は低い。

しかし花の形を保っている間は実質ほぼ無敵状態。

動かせる速度が遅いことを除けば凡庸性の高い技なのは言うまでもない。

 

これを唯が放つ-IS-より多く展開できている今、かなり有利に状況だ。

 

唯は先ほどとは異なりあまり弾幕をばら蒔かず、回避に専念していた。

槍に形状変化している間は攻撃が通り破壊できることを知っている。

俺が攻めて来た時にカウンターを打つつもりだろう。

勿論、こっちもそれに対しての対応策はある。

 

槍状になっていたブラックローズの周りに花状のブラックローズを纏わせる。

代わりに攻撃を受けた花状のブラックローズは攻撃を受け散ったとように見せてまた花弁が重なり元の姿に戻った。

 

「よそ見はダメだぜ?」

 

槍状になっているブラックローズを投擲する。

それは砲口を貫き、爆発が起こる。

 

(よし)

爆発があったということは火薬の類いがあったということ。

これで実弾装備の砲口を破壊しSky Shineを封じた。

 

そのまま隙も与えずブラックローズを移動させそこから槍を展開する。

いつも使っている-IS-と違い軽い手の動きだけで攻撃できるこの技は唯の攻撃を受けた体にはありがたい。

 

『やっぱりオリジナルは強いね……』

 

唯は槍状のブラックローズを狙うことを止め、ガシャンっとスターダストの装甲の一部が外した。

そこから使っていなかった12門が新たに展開され、使用可能な砲口が32門なる。

それを計32門を2つに、16門ずつにまとめた。

 

(何をするつもりだ?)

何にしてもこの局面で出すということは打開しようとしていることだ。

何輪か自分の手元に戻し唯の攻撃に備える。

 

『Shooting Sonic』

 

実弾とそれを纏う高出力のエネルギー波がブラックローズを散らしていった。

 

(これは高速振動波……!)

しかも中に埋め込まれた実弾を振動させているせいで遠距離でもその威力を十分に発揮している。

 

これはマズイ。

この前の鈴が展開したThe End Stormに対して龍砲を放った時のように暴発する。

いくら火が風に有利でも送り込まれる風が多ければひとたまりもない。

 

「く、そっ!!――The End Storm」

 

支柱から枝柱を伸ばしブラックローズと連結させることで移動速度を上げる。

しかし同時作業が増えたことによって処理が辛くなる。

しかも考慮しないことはそれだけじゃない。

唯がShooting Sonicを撃たれる度にそこを中心に振動が起こる。

その影響を受けるブラックローズを制御できなくなりつつあった。

 

(まだ、……まだ大丈夫だ)

この一撃だけでもいい。

偶然ながらもブラックローズが唯を囲む状況が作れた。

本人は射撃に専念していて気付いていない。

強力でも2門なら数で押せる。

 

(行け!)

前に出した手から紅の衣は光の粒子となった。

―具現化限界。

Crimson Hell Flare とThe End Stormなどの同時処理に追われてエネルギーの残高の確認ができていなかった。

 

制御を失ったブラックローズは暴発した圧力で俺と唯を壁へ吹き飛ばした。

 

「はぁ、はぁ……!?――」

 

俺は何の脈絡もなく吐血した。

 

『……限界だね。優も、アインスも』

 

朦朧とする意識で手を顔に当てる。

右目から血が流れ始めていた。

それは『オーディンの瞳』の過剰使用による神経バランスの崩壊を意味していた。

 

(ここで…かよ……)

体がダルい。吐き気も治まらない。めまいがする……。

 

唯がゆっくり俺に近付き何かを向ける。

恐らくスターダストの砲口だろう。

 

「優、大丈夫だよ。死は怖くないよ」

「………唯」

 

唯は優しく俺をあやすように語りかける。

その言葉に怨みや殺意はない。

だから俺は分からなくなる。唯がわざわざこうして戦う意味が。

俺がここまでして戦う意味があるのか。

 

「……そうだな」

「え?」

「この戦い…、負ければお前といられるらしいからな。

戦わずに負けを認めたらどんなに楽か…」

「優…?」

 

でも………。

 

「でも、それじゃダメなんだ」

 

白黒のツートーンカラーの機体を展開し、俺に向けられていたものを無力化する。

 

「なっ!?」

 

緊急回避で距離をおく辺り、この光闇の『常識の範囲内での事情の無効』の能力を知っていたらしい。

 

「俺はお前がこれ以上誰かを傷つける姿はもう見たくない。

昔の俺みたいに心をすり減らすことはさせたくない。

お前をそんな所じゃなくて『光指す世界』を歩かせたい」

 

「だから――」

 

――今度こそ――

 

「唯、お前を助ける」

『優………』

「Circle Out」

 

手を体にあて光闇の能力を発動させる。

それだけでさっきまでのが嘘のように体は楽になった。大丈夫、機体は機能している。

 

一方唯はShooting Sonicの反動が来ているのかまったく動かず立ったままだった。

理由なら後で聞ける。やるなら今だ。

 

「コピーナイト―レヴァ。白雷」

 

光闇、レヴァ二機とも一瞬で最高速に入る。

更にレヴァを前に置き、スリップストリームで加速する。

 

『-IS-』

「ミスティル」

 

アリーナの床の合金、アキュレスやスターダストの残骸を盾にして唯の攻撃を防ぐ。

長期戦での戦いの布石が今、この、たった一回の好機のために全て繋がった。

そして、やっと唯に触れる。

 

「Claire Out」

 

唯のスターダストはコアを無効化され機体は花のように散っていった。

 

 

 





霊「よく勝てたわねぇ……」
魔「唯のスターダストが強いせいでまた主人公(笑)になってるからな」
霊「どうしてこうなった」
魔「アイツ曰く、“主人公補正はあまり入れたくない”んだと。
あと“優は特別強いという設定ではない”らしい」
霊「メタい…。そして主人公の扱いが酷い」
魔「その理由は過去編で分かるだろ。それじゃ……」
魔、霊「読んで頂きありがとうございました」
霊「来週もよろしくね」

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