IF―切り開かれる現在、閉ざされる未来―(OCCF)   作:黒川 優

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お久しぶりです。作者こと黒川 優です。

投稿遅れてしまいもうしわけありません。
また…データが飛んだんですよ………。
以前飛んだ時の教訓でバックアップを取るようにしたのですが、同時に
編集データ入りのSD:「フォーマットしてください」の通知
バックアップのPC:1分で強制シャットダウンと再起動のループ→ログイン後画面真っ黒

幸いにもこのシリーズのデータは救出できましたが完全ではないですし、裏で作っていたオリジナルなどは綺麗に飛び、記憶とメモ書きを頼りに書き直しています。

そんなわけで更新ペースはアレかもしれませんがよろしくお願いしますm(。≧Д≦。)m



前回のあらすじ
優のナッシュ化。殺意しかない。

あと、想像するとグロイ描写あります。注意して下さい。
では本編をどうぞ。





またまた明かされる衝撃のしんじ~つぅ!

(優side)

 

 

 

 

「がはっ!」

 

ベクターに踵落としを決められた俺は地面へ急落下した。

 

『ゆうちゃ~ん、ちょっとイケてないんじゃな~い?』

「うるさい…!」

 

俺の近くには頭がない少女達の体が転がっている。

ベクターは俺が遠距離から攻撃するたびにコピーナイトのように展開し肉盾代わりにしているのだ。

問題は俺がその後攻撃しなかった時。ベクターは俺に当たるかどうか関係なく少女に攻撃が当たるように攻撃するのだ。

首を斬られた者、そのうえ体を焼かれた者、深く見たくない姿になってしまったものがおりグラウンドは地獄絵図に近い状態になっている。

 

俺は

この状態で彼女達を展開させないようにするには、ベクターがそれを使う目的に従いThe End StormやCrimson Hell Flareのような遠距離支援攻撃を行わず、接近戦で戦うことでベクターに彼女達を展開させなくても勝てると思わせることが重要だ。

 

こっちはこの布陣で勝てる戦局ではないということ。

これは自殺行為だ。自己満足と言ってもいい。

だが、それでも………。

 

『The End Storm』

 

ベクターは再び大きな火柱から枝柱を伸ばす。

 

(その手にはもう乗らない)

外側から陽動かけ中央で全方位攻撃をかける。

これがベクターの基本攻撃パターンだと分かった。

これはチェンジオブペースでスピードを落としつつ逆にこっちから誘導し最後最高速で離脱すれば回避できる。

 

『―!?』

「Absolute Power Force」

 

豪炎の一撃を向けるとさっきと同じように唯に似た少女がコピーナイトのように現れ、俺の攻撃を受け止めようとした。

俺は攻撃を止め、彼女がベクターの反撃によって殺されないように遠方へ投げ飛ばす。

 

『ほう。今度は先に止めるか。まぁ―』

 

体勢を持ち直した少女達はガチャと自分の首の横に刀を置く。そして―

 

『それでも殺すけどな』

「やめろ!」

 

また彼女達は自分の首を切り飛ばした。

飛ばされた頭が地面に転がる。

 

「おい……なんでこんなことをする………」

 

この子達が何をしたっていうんだよ。

なんで、お前は人の命をそんな粗末に扱えるんだよ…。

 

『なんでも何も、そいつらは自分の娘と同じ、お前が救えなかった奴らだろう?』

「……………」

『もう一つは、勿論

――お前を殺す為だ』

 

倒れた少女達がオシリスを展開して俺に襲いかかって来た。

 

『『『Ruin Rain』』』

 

至近距離で雷を纏った鋼の矢を放たれる。

ウイングスラスターを中心にそれらが突き刺さり完全に身動きが取れなくなった。

 

『無人機を作る技術があるんだ。人の首がないから動かせないDollなわけないだろう?

――やれ』

 

――ザクッザクッザクッザクッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

―――バタッ。バタバタバタッ

 

 

The End Stormを展開し、コアのある心臓を突き刺すことで彼女達を止めた。

 

「はぁ……はぁ……」

『躊躇なく殺したか。流石だな』

「Dollはオシリスが展開された時点で助ける手はない…。お前がそう言ったんだろ…」

『しかし、お前は冷たいよなぁ。

自分の娘には傷を負いながらもディクテム・サンクチュアリで無傷だったのに。

ダメと分かれば鬼のように瞬殺か』

「じゃあ……どうしろって、いうんだよ」

『簡単な話さ。お前がとっととくたばればいいんだよ』

 

 

反射的に大剣を展開し盾代わりにする。

 

呆気なく砕かれた。

 

「げほっげほっ……」

『しぶてーな。早く死んじまえよオラァ!』

 

 

自分は学園を守る為に真月と戦っているのに、

彼女達の表情が見えると自分のしていることが合っているのかどうか分からなくなる。

 

『おいおい。まさかこの程度のことでダメになったのかぁ?』

「…………………」

 

(この程度のこと…?)

ベクターが一体何を基準にしてそんなことを言うのか俺には分からない……。

 

『なら見せてやろうか?もっと面白いものを!』

 

ベクターは俺よりも上空に上がり俺を見下す。

 

『またまた明かされる衝撃のしんじ~つぅ!―じゃじゃじゃじゃ~ん』

 

ベクターの声に反応して数多の投影ディスプレイが俺を覆うように展開された。

 

「これは……ドイツの軍人」

『あぁそうだ。お前が織斑 千冬と共にドイツに行った時「セカンドアメリカン」を起こした軍人共だ』

 

ただ、この画像の人達は行方不明なはず……。

 

「………まさか」

『そのまさかだ。その軍人共を殺したのはテメェの愛娘だ』

 

『コイツらだけじゃねぇ。コイツも、コイツも、コイツもだ!』

 

投影ディスプレイではなく実際写真が大量に真月の手からばら撒かれる。

その中に軍関係者と思えない幼い男の子の写真があった。

 

『そいつ、お前によく似た顔をしているだろ?

Doll越しに見てて面白かったぜ。

任務故に排除は確定だが、お前に似てたこともあって殺すに躊躇しててな。

最後は泣きながらトリガーを引いてたんだぜ。「ごめんなさい。ごめんなさい」っていいながらなァ』

 

こうしてベクターが話している間も写真は空から落ちてきて積もってくる。

 

「………………」

 

唯が殺したと思われる人物は任務のターゲットだけでも多いはずだ。

もし、任務に支障の出る者がいたらその者も殺していただろう。

コイツはそれをご丁寧に一人ひとり記録していたのだ。

唯に人を殺すという道徳から外れた行為を再確認させる為に。

例え、俺が唯を助け出せたとしても人を殺した罪から自分を卑下させる為に。

その指示を出しているのは他でもなくコイツだというのに……。

 

「ふざけんなよ…おい……」

 

どうして唯のスターダストの世界があんなにも荒廃したものだったのか分かった。

あの赤い絨毯は血だ。解れた人形という殺した人からの帰り血。

あの黒い部屋は血が固まったことで変色したもの。

コイツは唯にそういうことをさせて唯の世界を壊したのだ。

 

「どうして……唯を利用した」

『決まってるだろう?それがお前の弱点だからさ。

お前の心に宿る優しさと正義こそがな。

俺はお前のその悶え苦しむ姿をたっぷり拝みたいのよ。ハッハッハッハ!』

 

俺はギリギリと握っていた手に爪が食い込んでいた。

 

「それが…先月、俺の所に唯を送った理由か…」

『あぁ。アイツも本望だろう?お前の腕の中で死ねたんだからなぁ』

「…もし、俺が負けていたら、どうするつもりだ……」

『お前の体にDollを埋め込み、アイツを殺すように命じる。それだけだが?』

「………………」

『いやぁ本当に苦労したぜ。アイツは元々俺を嫌っていたし、お前の状況を確認できなかったからな。しかし、お前達は単純だよなァ。Z-ONEの口から出たでまかせを全部信じちまうんだからなァ!

唯を助けるぅ~?光さす世界ぃ~?

ウッヒャハハハハ!見てて楽しかったぜェ、お前達の家族ごっこォ~~!』

 

ベクターは俺

もう俺はベクターに対するドス黒い感情を抑えることが出来なかった。

 

「…覚悟しろよ……このクソ野郎!」

 

瞬間加速で一気にベクターへ接近する。

 

『そう言うのは勝手だが―お前、後ろがお留守だぜ』

 

俺の後ろでオータムがRuin Rainを展開しデスサイズを振り下ろしていた。

 

 

 

(一夏side―ビッド)

 

 

 

 

5人を一番近いアリーナのビットへ連れて行き、自分も含めISのエネルギーを補給する。

これなら俺が手に負えない負傷をしていてもISの操縦者保護でなんとかなるはずだ。

 

 

警告―高エネルギー反応あり―警告―……

 

百式の警告から辺りを警戒するがIFもISISも確認できない。

突如、熱風が吹きここまで及んで来た。

 

(なんだ…!?何が起こってるんだ)

熱風だけなら機体が似てる2人どちらでもあり得る。

でも、千冬姉の話では先月の唯さんとの戦いが優の全力。

その時、こんな現象はなかった。

熱源で吹いて来た方を確認する。

エネルギーの上昇…なんてレベルじゃない。

膨れ上がって有り余るエネルギーが熱風としてただ漏れしてるような感じだった。

 

――ガアァァン!

 

何かがものすごい勢いで壁に激突した音がした。

もし、この現象を起こしているのがベクターで優が後手に回っているならまずい。

俺は百式を展開して優のいる所へ戻った。

 

 

 

『ぎゃゃゃぁぁ!』

 

オープンチャネルが無くても耳に響く、女性の悲鳴。

よく見ると優がオータムと呼ばれていた女性を足で踏み潰している。

さっきの衝突音は優が彼女にぶつけた音だったのか。

 

『……誰が喋っていいって言った』

 

ガシッと優は彼女の首を掴む。

彼女は首を掴まれたことで声は出てないが、依然として何かに苦しみもがいているようだった。

 

(蹴られたところの装甲が溶けてる……)

まさか、優があの超高温の熱を出しているのか。

あれじゃあ自分が発生させている熱で機体がダメになる。

それにあのオータムとか言うやつが死ぬ。

 

『Absolute Power Force』

 

オータムを掴んでいた首辺りで大きな爆発が起こる。

優が手を放すと彼女は独りでに膝を着き倒れた。

 

上空にいるベクターを見る。

 

―バチッ、バチチチチ

 

オーディンの瞳と越壁の瞳が発動し目から電気が迸っていた。

その目は今まで見たことがないくらい冷酷な眼差しをしている。

 

『次はお前だ。ベクター』

「やめろ優!」

 

 

吹き荒れる熱風に押し戻された。

 

(熱い!)

これだけでシールドエネルギーがもってかれる。

零落白夜でもこれは無効化できない。

 

『遂に堕ちて暴走し始めたか…』

『Crimson Hell Flare』

 

先月の湾岸アリーナの時みたいに一面、紅く覆われる。

だけど、先月と違って紅の華が展開されてない。

展開されたのは全て花びらの状態だ。

それはベクターを球状に覆い始めた。

 

(マズい!)

Crimson Hell Flareは唯さんとの戦いを見る限り、花びらの状態しか攻撃は通らない。

つまり優だけが一方的に攻撃できる。

 

現にベクターもCrimson Hell Flareで紅の花を展開しているが攻撃は全く通っていなかった。

 

『ちっ、どういうことだ!黒川ァ!』

『これが本当の“悪魔の華” ブラック・ローズ。ただそれだけのこと』

 

ブラックローズに対して優の瞳はどこまでも冷たい。

そして、その瞳が映す意志は……

 

「やめろ優!それ以上はダメだ!」

『消えろ』

 

――バアァァァン!

球状に覆っていた紅の花びらは凝縮され一気に紅の華が咲き乱れた。

 

 

 

 

(優side)

 

 

 

 

「………しぶとい野郎だ」

 

 

ベクターの周りに大量のISISが展開されていた。

それらの絶対防御を盾にして攻撃を防いだということか。

まぁ全て黒ゴケにしてやったんだが。

 

ここで彼女達を展開しなかったのは俺の予想通り、一度に彼女達を動かせる数がおよそ6機と少ないためである。

これはわざわざオシリスにして俺に攻撃させた時、動いていた数から推測できた。

また、数が多いほど単純な命令しか出せない。

でなければオシリスほどの機体なら至近距離の攻撃でも防いでいたはずだからである。

 

 

一部のブラックローズを押し固めブレードを形成する。

 

ベクターはもう動けない。戦意もない。しかし、そんなことは関係ない。

コイツがしたことは絶対に許さない。死ですら緩い。

 

 

「死ね」

 

 

 

 

『そこまでだ』

「――!?」

 

俺が動くよりも先に一本のブレードが俺の首元に向けられていた。

 

「フラ…シ…ド……」

「コイツの底力を見誤るとは哀れだな。ベクター」

 

ベクターに肩を貸す人物。

ラウラのような銀髪に紅い瞳。

間違いない。俺がいた時神童と言われたフラシド・ドミンゴ。

昔と違うのは∞が刻まれた眼帯のような機械を埋め込んでいるくらいだった。

 

 

―キュゥゥ

突如エネルギーの供給が切れ、ノイズが入り始め、復旧のためのコンソールがきかなくなった。

具現化限界じゃない。これは…コアがイカれ始めた。

 

「やっとSin Paradigm Shiftが切れたか」

「けほっ、けほっ……」

 

なんだ……。さっきと違って体が重い。

頭痛もするし目眩で上手く歩けない。

 

「どうして来た………」

「ベクター。悪いが俺達はお前の復讐劇を付き合うつもりはない。

ここは逃げる。コイツの他にも狂犬が近くにいるからな」

「ふざけるな!」

 

ここで逃げるだと?

ここまでしといて、唯にあんなことして……。

 

「Sin Paradigm Shiftは切れた。後は副作用だけしか起こらない。

その体で何ができる?」

「アンタらを蹴り飛ばす!」

 

俺の意志に呼応するかのように再びレッドデーモンズにエネルギーが入る。

2人に向かって飛翔しAbsolute Power Force のように脚部に業炎が集約していった。

 

「バーニングスマッシュ」

 

高速前転宙返りによる遠心力で蹴りの威力を高める。

更にデモン・ストレートにより蹴り下ろした所は巨大な火柱が立った。

 

「ほう。ここまで来てまだそんな技が使えるか」

「な……!?」

 

フラシドは俺が叩き落とした足のすぐ真横に平然と立っていた。

 

「お前も怒りで視野が狭くなってるな。そんなんだから」

「――ぐふぅ!?」

 

剣の腹で思いっきり吹き飛ばされた。

斬られたわけではないが、この行為は完全に手を抜いていることを明確にしていた。

 

「大事なことを忘れる」

「この……」

 

――ザクッ

 

体を起こす前に足元と顔の真横にナイフを投げられていた。

完敗だった。完全に手が読まれている。

もし、フラシドが機体を展開していたら死んでいたかもしれない。

 

「じゃあな。お前の気持ちも分からなくないがこれ以上そんなことをするな」

 

それだけ言うとフラシドはベクターを抱えて異次元の空間に消えていった。

 

「待て!逃げるな!俺と!俺とたたか………」

 

――戦え

そう言い切る前にさっきより酷い目眩が再発する。

俺はその場で自分を支えることもできずになり気を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 








ここで10月終了となります。

中途半端な気もしますが…まぁたまにはいいのではないでしょうか?
少なくとも手抜きではないですよ。

では11月もよろしくお願いします。
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