評価が急に増えてびっくりしたよ!やはりエロス、エロスはすべてを解決する!
スゲーッ爽やかな気分だぜ。新しいパンツをはいたばかりの正月元旦の朝のよーによぉ〜〜〜〜!
これが悟りの境地かゾーンかスーパーサイヤ人か。
八百万の喘ぎを聞いてから一瞬意識が飛んだが、本能のままに戦闘出来た気がする。あとで常闇には謝っておこう。
だが俺はまた一歩新たなステージに足を踏み入れたようだな。ありがとうエロス。ありがとう八百万。ありがとう俺の煩悩。
「石楠花ありがとうよ!ていうか目は大丈夫なのか…何そのサングラス!?」
「あぁ、これは俺のコスチュームだ。目が良すぎるから光系の攻撃を防ぐために俺の可視域に合わせて作ってもらったサングラスだ。外部からの衝撃を可能な限り低減し、俺にしか見えないようになっている」
「すげえな!?」
「これの存在を思い出してから八百万とこの作戦を考えたんだ。俺と八百万は視界を守りつつ、創り出した閃光弾を投げ込んで一瞬の隙に捕縛する」
「オイラの安全も考えろよ!?」
「お前はしぶとく生き残るから大丈夫だ」
「オイラの何を知ってんだよォォォォ!!」
まあまあ勝ったのだからいいじゃないか。
それよりさっきから八百万が静かなんだが大丈夫か?
「私は…役に立てたのでしょうか…?ずっと石楠花さんに抱きっ…ついたまま、何もできませんでしたわ…」
「いや普通に大活躍だったけど?」
「え?でも…」
「俺は殴る蹴るしかできないけど、道具を出してくれたり作戦を考えてくれたりいろいろ助かったよ。もし八百万いなかったらこのまま核回収されて負けてたよきっと。絶対に。絶っっっ対に」
「絶対を強調するなよ!!」
「峰田黙れ」
「辛辣!?」
何を落ち込んでるのかはわからんけど、俺が言えることなんて一つ…
「ありがとな八百万、めっちゃ心強かったよ」
「あっ…!」
イヤほんとマジで心強かったね。サポートアイテム量産可能って強すぎない?閃光弾とか銃とか遠距離攻撃道具出されたら俺勝てないよ?マジで。
それにいい感じに豊満なお胸様が俺に勇気を与えてくれたし。八百万を装備する以上にやる気の出るシチュエーションなんてこれからの人生訪れないね。
それよりいつになったら俺達解放されるの?一度悟りを開いて退散した煩悩が大歓喜しながら戻ってくるんだけど?何なら今の方が性欲マシマシなんだけど?
ていうか女子ってなんでこんなにいい匂いするんだよ。適度に運動した後だからありのままの匂いが鼻腔にダイレクトアタックしてくるんですけど?
誰か助けて、俺このままじゃ一夜の過ちコースになる。
「ありがとうございますわ石楠花さん!私ももっと個性の出来る幅を増やして、これからも石楠花さんの足手まといにならないように頑張りますわ!」
「うん、お互い頑張ろう。それとあまり動かないでくれ」
クソォォォォォォォォ!!かわいいよォォォォォォォォ!!
プリプリと擬音が聞こえるぐらいはしゃぐ八百万かわいいよォォォォォォ!!
ちょっと動いて俺の股間を刺激しないでくれ!そのまま起立してフライアウェイしても知らんぞ!
「お迎えに来たぞみんな!」
オールマイトォォォォォォォォォ!!
お迎えありがとう!あとこれから解放して!
「私はそのような分野に関しては専門外だぞ!!」
オールマイトォォォォォォォォォ!?
▽
「うん、時間が来るまで待つしかないさね」
「「嘘でしょ!?」」
あのあとモニタールームに戻ろうとしたが八百万が拒否。そりゃそうだ、こんな恥ずかしい姿でみんなの前に出たくはない。八百万が提案してなかったら俺が提案してた。ていうか提案してなくても無理やり保健室に連れて行ってたと思う。
だというのに雄英高校の屋台骨ことリカバリーガールから『あたしゃ無理』の言葉。正直心が折れそうだ。
「怪我したのなら治せるが、怪我じゃなく外部の要因で引っ付いてるだけときた。本人が時間がたてば取れると言ってるなら大人しく待つのが吉さね」
「嘘だと言ってよ、バーニィ!」
「そもそも触らなきゃ何ともなってないんだよ。それは戒めだと思って反省しな」
「「ごもっともで…」」
やっぱりうまいこと出来事は回らないか。なるべく早く解放されないとヤバいことになるぞ。お互い長時間くっつきすぎてムラムラゲージ上昇&保健室という特異空間だぞ?年頃の男女舐めんなよ?耳元でハァハァ言いながら何かに耐えている美少女と約1時間以上合体してるんだぞ?
いや、案外逆転の発想かもしれないぞ?俺よ。この個性は峰田の個性だ。だから…
「峰田を殺ればいいのか!」
「何をいい笑顔で恐ろしいこと言っているんだい」
「ダメですわよ!?」
だが俺はこれぐらいしか思いつかねぇんだよ!どうすればいいんだよ偉い人!コスチュームを引き破ろうにも八百万の服がよりきわどくなるだろ!
「でも…だんだん安心感が湧き出まして…、これはこれで落ち着くと言いますか…、いや、違うんですのよ石楠花さん!?ずっとこうしていたいとか考えてないですわよ!?ただ偶にはこうして落ち着きたいなと思っただけで…いや、違うんですのよ!?」
「急いで病院コースさね。脳の病気だよ」
「どういう意味だ豆ババア!!」
「誰が豆ババアだい!口に気をつけなシャコ小僧!!」
「痛ェ!杖でたたくな!」
いや、だが本当に脳の病気か?ハジケリストと一緒にいすぎて気でも狂ったのか?
「今の発言は忘れてください石楠花さん!!」
「おけおけ。だからそんな全裸見られた女みたいな顔で俺を見るな。このままだと本当に俺の家までこのままお持ち帰りコースになるぞ?」
「なっ…!?やはりケダモノでしたか!葉隠さんを全身くまなく見たように私の体も見るのですね!?」
「大丈夫だ。ビデオ撮りながらじっくり優しく観察するから」
「より悪化していますわよ!?」
「冗談だって」
「石楠花さんが仰ると冗談に聞こえないですわ…。でも石楠花さんなら女性を気遣ってそんなことしないでしょう?現に戦闘中でも私を気遣って行動してくださる場面もありましたし」
「お?俺のことわかってきたな。そんな君には石楠花検定5級の資格を進呈しよう」
「フフッ、濃密な時間を共に過ごしているんですもの。石楠花さんの体は正直ですわ!」
「それ絶対外で言うなよ?あともっとオブラートに包んで言ってくれ。俺の残りの理性が溶け切る」
とんだじゃじゃ馬お嬢様だよ、全く…
石楠花と八百万がいい雰囲気になっている時、怪我で意識を失っていた緑谷がこのタイミングで起きる事態が発生した。
「う…ん。ここは…?そうだ!僕はかっちゃんと戦っていて攻撃に当たって気絶したんだった。もう授業は………、ごっ…ごめんなさい!邪魔するつもりはなかったんです!おっ…おおおおお二人は続きをどうぞ!僕はカーテンを閉めていいいますので!」
起きた緑谷が目にしたのは保健室という場で抱き合い、とてもいい雰囲気の男女。性知識がある緑谷はこれから
「「待って!弁明させてくれ!/下さいまし!」」
弁明に時間がかかったが、終始挙動不審だったから絶対解けてないと思う。あの童貞め。
▽
結局解放されずに荷物を取るため教室に追い返された。
長いこと抱き合っていると、まるでその体勢がいつも通りであるかのように認識して、実は俺達2人で1人なのでは?と錯覚してくるから恐ろしい。
固定されたままだからコスチュームも着替えることが出来ない。幸い放課後だから人が少ないし、人がいても俺の目で分かるから避けて誰にも見つかっていない。
こんなギリギリのコスチュームの男女が、駅べ…ゲフンゲフン、対面座…ゲフンゲフン、だいしゅきホールドで汗と制汗剤の混ざった匂いを漂わせながら廊下を歩いているのだ。見せつけプレイしていると勘違いされたら俺達の社会生命が死ぬ。
緑谷は俺達より先に教室に戻っていった。戻っていくスピードが戦闘訓練の時より早かった気がするが気にしない。元気になって何よりだ。ちゃんと誤解が解けていることを願う。
でも本当にキモがられなくて良かった。もし固定された時に耳元で「キモっ…」なんて言われてみろ、全身の毛穴から血が噴き出していたと思う。
「まぁ…とりあえずお疲れだな…」
「そうですわね…疲れてしまいましたわ…」
「結局他のペアの試合見れなかったしな」
「あっ、それなら試合記録は録画されているらしいですので、資料室で見直し出来るそうですわよ?」
「それはありがたい。まだ全員の個性を把握できていないからな。もう少しで一人ずつ個性を見せるまでストーキングするところだった」
「それはやめた方がいいですわ。まだ解放されませんし、後で一緒に見ましょう」
「オケ丸水産」
「おけ…?」
おや…?前から歩いてくるのは爆豪の兄貴じゃねぇですかい。
「爆豪君じゃないの、今帰り?」
「けっ…まだ乳繰り合ってんのかよ」
「違いますわ!?」
「何だよ、うらやましいのか?落ち込んでいてもしっかり見てるのな」
「違うわ!!誰が公衆の面前で変態プレイする奴らを羨ましがるんじゃクソが!」
うーん…元気そうに見えるけど元気じゃないこの雰囲気。それとツッコミのキレが少し甘いな。全盛期の爆豪は3割マシ声が大きいんだよ。
「おいおい、そんなんじゃキングオブツッコミストになれねぇぜ?」
「ッチ…!」
あ、これ本気で機嫌悪いな。
いつものかっちゃんならどんなことにも必ずキレ散らかしてたのに今日は控えめかっちゃん。
「八百万、ちょっとだけ俺の用事に付き合ってくれ」
「はいですわ。今の私たちは一心同体ですもの」
「ああっ!?さっさと行けや変態ども!!」
「いや、俺は話すことあるから」
「俺がねぇわ!!」
やれやれ我が儘だねぇ。
この後なんやかんやでお節介な緑谷とかオールマイトとかが話しに来そうな雰囲気だけど火に油っぽいから俺が話すか。
「どうよ?舐め腐ってた奴に負けた気分は?」
「アアッ!?」
「いきなり何を言うんですの石楠花さん!?」
食いつきが凄いな。よっぽど負けたことが心にきてんだね。
「いや、元気よく負けてたじゃん。面白いぐらいに」
「テメェうるせえんだよ。俺の何がわかんだ!アイツは確かに道端の石っころだっただろーが!?」
「でも今日負けただろ」
「だからウルセェって言ってんだろーが!!わかってるんだよそんなことはよぉ!!自分が見下してた奴に負けて!氷の奴にも勝てねぇんじゃと思っちまって!お前にも勝ったことがねぇ!!今、俺はどうしたらいいかわかんねぇんだよ!!」
思いの丈を鱗にぶつける。爆豪の内心はぐちゃぐちゃなのだ。これからどうしていいか分からず。その問いに対して鱗は…
「いつも通りでいいだろ」
いつも通りの答えを出した。
「俺の知ってるお前はそんなクヨクヨ悩むようなタイプじゃない。負けず嫌いな当たり屋みたいなもんだ」
「誰が当たり屋じゃクソが!!」
「喧嘩以来俺に突っかかってきては跳ね返され、それでも尚挑んできたタフネスの塊のような奴だ。そんな奴が何だ?自分より格下の1人に固執して、見下して、負けたらどうしていいかわからねぇ。何を寝ぼけたこと言ってんだ。いいか…
下らねぇことをいちいち気にして人と比べてるような奴が真の負け組なんだよ」
「ッ…!」
「お前はどっちだ?このまま格下に負けて自尊心へし折られたままの下らない負け組でいるのか、それとも俺に突っかかってきたように周りを気にせずに勝つために突き進み続けるバカでいるのか、このままだとお前、真の負け組になっちまうぜ?」
いつもの鱗からは考えられない辛辣な言葉。だからこそ爆豪も八百万も驚愕した。それと同時に発破をかけられているのだと理解した。
だが爆豪も思い当たる節がある。目の前に自分よりも格上がいて、勝ってもいないのに自分より下の相手に勝って喜んでいた。まさに井の中の蛙。自分の憧れるヒーローは格下に対してマウントを取るような性格をしているのか?いや、していない。
だからこそ鱗の言葉を聞き、霧が晴れたような気がした。
「俺はナンバーワンヒーローになるって誓ったんだよ!!負けたぐらいでクヨクヨしてられるか!!俺ぁもう気にしねぇ!負けた程度で逆恨みって俺ぁ何様だクソが!」
「おっ、いつものボンボンになってきたじゃあないか」
「誰がボンボンだクソが!いいか!?こっからだ!俺はここで氷の奴やテメェを超えて一番になってやる!!」
やーっと、いつも通りの爆豪大明神に戻ったかな?
余計なお節介だったかも知れないが、いつまでも教室内でギスギスしてて欲しくないからね。今回は特別に無料で問題を解決するよ。次からは有料な?
「俺を超えるとかお前が「一生ついて行きますぜ兄貴!」って言うぐらいあり得ねーよ」
「あぁ!?あり得るわ!!」
「えっ、一生ついて行きますぜ兄貴!って言うの?」
「そっちじゃねーわ!!気づけカスが!!」
叩けば叩くほどツッコミが出てくる、これがいつもの爆豪だな!
「チッ!余計な時間使っちまった。俺ぁ帰る。まぁ、何だ…ありがとよ石楠花」
「えっ、お前が名前で呼ぶとか明日は雨か?槍か?いや、雄英廃校か?」
「失礼すぎだろがテメェ!!それぐらい呼ぶわ!!」
「冗談冗談!また明日な、爆豪」
「ケッ…!」
素直じゃないツンデレボーイめ。男のツンデレなんて需要ないから卒業までにはキチンと気持ちを伝えられるようにならないとダメだぜ?
「これが男の友情なのですね!」
「ちょっと違うが。まぁ似たようなもんだ」
まぁ、これで大丈夫だろ?何か緑谷みたいな電磁波の奴が爆豪に突貫してるが、喧嘩にはならないだろ。さてと、俺も教室に向かいましょうか。
▽
「石楠花ヤオモモと現在進行形で抱きついてる感想は!?詳しく教えて!」
「テメェ何て羨ましいことしてやがる!!」
「ヤオモモ〜、どう?石楠花とラブラブして」
「違いますわ!?あの…えっと…」
ジーザス…
▽
ここはとあるバー。
「見たかコレ?教師だってさ…」
真に賢しいヴィランは闇に潜む…
「なぁ…どうなると思う?平和の象徴が…」
途方もない脅威が今…
「敵に殺されたら」
動き出し始めた。
だが敵は知らない。
今の雄英高校には常識が通じない男がいることを…
敵は知らない。
その男の実力を…
敵は知らない。
敵でさえ恐怖する存在だと言うことを…
敵は知らない。