いや、人ん家の前で何やってんの?   作:ライムミント

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これからもハジケていきますよ!


委員長&ちょっとした事件withハジケ

「昨日の戦闘訓練お疲れ、Vと成績見させてもらった」

「「「!!」」」

「爆豪、お前もうガキみてえなマネするな。能力あるんだから」

「…わかってる」

 

爆豪君怒られてやんの〜〜、プププっ!

 

「石楠花お前もだからな?それと八百万」

「「うっ…!」」

「昨日も散々言ったが、本番でアレじゃ殺してくださいと言ってるようなもんだ。その辺気をつけろ。後でミッドナイトさんに感謝しておけよ?より特殊なプレイをしたらしいな」

「「「より特殊なプレイって何!?」」」

「「思い出させるな!/思い出させないで下さいまし!」」

「「「いやほんと何したの!?」」」

 

思い出させるな。アレはハジケリストの範疇を超えたエロステロだ。だが俺は男として成長したのだ。ありがとう峰田、お前のお陰だよ。

 

「何そんな笑顔で俺のこと見てんだよ石楠花ぇぇ!!」

「おいまだ途中。で、緑谷はまた腕ブッ壊して一件落着か」

 

あらら、今度は緑谷に飛び火して。ビクついちゃってまぁ。

 

「個性の制御…いつまでも「出来ないから仕方ない」じゃ通させねぇぞ。俺は同じことを言うのが嫌いだ。それさえクリアすればやれることは多い。焦れよ緑谷」

「っはい!」

 

元気良い返事でよろしい。やっぱり俺との扱いの差が違わない?俺まだマスコミ追い払った後のよくやったしか言われてないんだけど。

 

「さてホームルームの本題だ…、急で悪いが今日は君らに…」

「「「(何だ…!?また臨時テスト!?)」」」

「えっ!?まさか今から札幌雪まつりに参加ですか!?」

 

「違う。学級委員長を決めてもらう」

 

「「「学校っぽいの来たーーー!!!」」」

 

学級委員長かー。そういえば中学時代は担任に「お前だけは禁止な?頼むからやめてくれ」って言われたよな。うわっ、懐かし。

 

「石楠花は委員長禁止な。クラスが崩壊する」

「デジャブかよ!?」

「お前中学ん時も言われたって噂出てたよな?ザマァ!!」

「爆豪が委員長になると備品爆破するって折寺では有名でしたよ?」

「んなわけあるか!!嘘つくなカスが!!」

「爆豪も禁止な」

「なんでだよクソが!!」

 

ふっ、旅は道連れ世は情けってやつさ。

 

そこからは各々が自己主張しながら手を挙げるがここで待ったをかける男が現れた。

 

「静粛にしたまえ!!“多”をけん引する責任重大な仕事だぞ…!「やりたい者」がやれるものではないだろう!!周囲からの信頼があってこそ務まる聖務…!民主主義に則り真のリーダーを皆で決めるというのなら…

 

 

 

 

 

これは投票で決めるべき議案!!」ビシッ!

 

「そびえ立ってんじゃねーか!!何故発案した!?」

 

流石飯田!ものすごく正当な意見を発案しつつ、自分のエゴを隠せない言動!これは俺も見習わなければ!手始めにポイ捨て批判しつつバナナの皮を投げるか!

 

 

そこからの流れは速かった。投票というシステムを導入し、最もふさわしいものに投票する。自分でも可。とりあえず俺は八百万にでも投票するとしよう。講評でビシッと意見を言って引き締めていたしぴったりじゃん。

 

結果………

 

 

 

 

「僕3票ーーーー!?」

 

緑谷と八百万が同率3票で同点。その後じゃんけんして緑谷が勝ち、委員長が緑谷、副委員長が八百万となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今の時間は昼休み。鱗は特待生入学なため、学食が安く食べられる。そのためお金を気にせず多く食べられるというわけだ。

 

「あー、やっぱランチラッシュの料理最高。こんな料理自分で作れるようになれないかなー?今度練習しよ」

「やあ!この席は空いてるかい!」

「ええ、俺一人なんで空いてますよ」

「ありがとう!いやー助かったよ!人がいっぱいで二人分の席が空いていなくてね!」

 

えげつないぐらい元気な人が来たな。あれ?でも服がちょっと違う。先輩か?心配になるくらいオドオドした人と、パックマンのモノマネしてる人なんだけど…

 

「いやー急にごめんね?あっ、俺は3年ヒーロー科の通形 ミリオ!それでこっちは同じくヒーロー科の天喰 環!」

「…どうも」

「ご丁寧にどうも。俺は1年ヒーロー科の石楠花 鱗です。よろしくです」

「…ミリオ、本当にここで食べるのか…?石楠花の迷惑になるし…何より初対面の人とご飯を食べるハードルが高い…!」

「そんなこと言うなよ!俺たちの後輩だぜ?それにもう席が空いていないしせっかくの厚意を無駄にしちゃいけないぜ!」

 

ヒーロー科ってのは話していて気持ちのいい人しかなっちゃいけないのか?俺のハキハキ話すタイプの遭遇率がすごいことになるぞ。

 

まあ、せっかくの機会だ。先輩と話してヒーロー科の知識を深めよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、言うわけですよ!「ナポリタンだ!」ってね!」

「ハハハハハッ!そいつはすごいね!傑作じゃないか!」

「ノリについていけない…!怖い…!」

 

何て話しやすい先輩達なんだ!

これがヒーロー科に3年間在籍して己を鍛えた人たちか、心の余裕が違うな。他の奴なら返答が返ってこないところを的確にフォローできる精神の強さ、これが雄英!

 

「ここまで気持ちよく話せたのは久しぶりですよ()()()()()!」

「それは俺もさ()!」

「意気投合している…!怖い…!」

()()()も意気投合仲間に決まってるじゃないですか!同じ飯をくらえばソウルメイト、常識でしょ?」

「そうだぜ環!仲間外れじゃないぜ!俺達はもうソウルメイトだ!」

「そのテンションに巻き込まないでくれ…!目立ってしまう…!」

 

引っ込み思案な先輩だな。対照的な二人だが、対照的だからこそ仲良くなる何かがあったんだろうな。

 

「そういえば鱗はどんなヒーローを目指すんだい?俺は“全て(オール)”とはいかないが、“百万(ミリオン)”を救うヒーローになるんだ!だからヒーロー名も『ルミリオン』!」

「かっけぇですね!俺はあらゆる人に笑顔を!そして安心感を覚えてもらえるようなハジケリストになるのが夢ですよ」

「いいねそれ!それとハジケリストって何だい?」

「ハジケリストは不可能を可能に、常識では考えられない事象を巻き起こし、絶対に倒れることはない不滅の称号ですよ」

「そんなすごい称号があったんだね!俺も目指そうかな!ハジケリストに!」

「ミリオ先輩も環先輩もなれますよ!『思い立ったがハジケリスト』、そんな言葉もあるくらいです」

「いい言葉だねそれ!」

「…俺は初めて聞いたよ」

 

ウソは言っていないよ。ハジケリストってのは不可能を可能にできる唯一無二の職業だからね。俺も早く()()()()を出せるように修練し続けないとな。

 

 

 

楽しく話している3人。その時、その場を割くかのように警報が鳴り響いた。

 

 

 

ウゥーーーーーーーーーーー!

 

 

 

「目覚まし時計の止め忘れか?」

「違うよ鱗君…、これは警報だよ…、でもこんな事態は今までで初めてだ…!」

「ああ!誰かが雄英内に侵入したようだね!急いで避難を…と少しまずいね」

 

警報を聞いた生徒たちが一斉に出口へ殺到する。一人でも倒れてしまうと一大事だ。だが如何せん人が多すぎて身動きもとれない。

 

「うん、個性を使っても人に押しつぶされるし、裸になるだけで却って混乱を招きそうだよね!環は今日食べたものの中に使えそうな動物はいなかったかい?」

「あぁ…今日は牛丼だから使い道を思いつかないな…ほら」

 

すると天喰の腕がヒズメに変わる。

 

「凄いですね。聞くだけじゃ全く何の個性か分かりませんよ。それと侵入してきたのはマスコミのようですよ」

「分かるのかい!?それが鱗の個性か!すごいな」

「ええ、目が良いです。あとはこの事実をどう伝えるかですが…ああ!?環先輩が流されていく!」

「何!?無事か環ぃぃ!!」

「人多い…、苦しい…、前に進めない…」

 

俺が追い払ったマスコミ達よ、何でまた帰ってきたんだ!『ぬ』のハンカチじゃまだ足りないというのか欲張りさんめ。人様に迷惑を現在進行形でかけるな!

 

まずいな。どう解決する?俺が個性を使って音を出して注意をひきつけるのもいいが、何かしらの備品が壊れるか、近くの人が俺の力に巻き込まれて紙切れのように飛んでいく未来しか見えない。

 

さてどうしたものか「大丈ー夫!!ただのマスコミです!何もパニックになることはありません、大丈ー夫!ここは雄英!最高峰の人間に相応しい行動をとりましょう!!」…アレは飯田か?

 

「彼は凄いね!簡潔に伝えて落ち着かせちゃったよ!」

「ええ。俺のクラスメイトですよ。いやぁ、ビックリだ」

「彼はすごいな…、あんなに注目されても堂々として…、それに比べて俺は…」

「あっ、おかえりなさい」

 

こうして警報騒動は幕を閉じた。この後、なんやかんやあって委員長が緑谷から飯田に変わった。ついでに非常口というあだ名がついていた。俺もあだ名が欲しいが口には出さない。どうせ変人か変態の2択になるからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただのマスコミが()()()()()出来る?」

 

そこにはバラバラにされた門の残骸が残っているだけだった。

 

「そそのかした者がいるね…、邪な者が入り込んだか…、もしくは宣戦布告の腹づもりか…」

 

時間は刻一刻と迫っている…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

敵の胃に穴が空く時間が……

 

 

 


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