それと私生活が忙しくなってきたため、毎日投稿ができないかもしれないです!これからも頑張っていきますので応援よろしくお願いします!!
軽い…
最初に感じた鱗の感想だった。
今ならどんな攻撃が来ても当たらない、そして自分の攻撃が全て当たるような全能感の中にいた。
「これより後ろには行かせない」
テラフォーマーは一瞬攻撃することを躊躇した。それでも『殺せ』という命令を遂行する為に動く。
そして先ほどまでと同じような鱗を追い詰めたパンチを打つ。
打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ打つ…!!
唯一の違いがあるとすれば…お互いの立場であろうか?
先程と違い、攻撃を繰り出し続けていたテラフォーマーが気づけば地に倒れ伏していた。
僅かに残った知性で必死に考える。
何故倒れているのが自分なんだ?
何故攻撃が当たらない?
何故自分が見下ろされている?
何故?何故?何故?何故?何故?
考え出すと止まらない。
そして畳み掛けるように鱗が話す。
「どう?地に伏した感想は?」
「じょうじ…!」
テラフォーマーは憤慨する。今まで圧倒していた男に自分が負けているのだ、沸き上がる殺意を胸に今一度起き上がる。しかし…
「じょっ………?」
起き上がれない。足元がふらつく。
視界がぶれて思うように立てない。
そしてまた地に伏すこととなる。
「立てないだろ?そりゃそうだ、
脳震盪。それは的確に顎を撃ち抜かれたことによって起こされた症例。人間の脳は少しの揺れで平衡感覚を失ってしまう。あの一瞬でピンポイントで顎を小突き、脳を揺らしたのだ。
「じっ…!」
「無理に起きないほうがいいぜ?痛くないとはいえ、無理をすれば体にガタが来る。まぁ、造られたお前たちには分からないことだろうな」
「じょうじ…!!!」
それでもなお目の前の存在を殺すためだけに気合で起き上がる。テラフォーマーは痛覚がない。だからこそどのような状態でも活動できる。テラフォーマーは無理やり自分の頭を叩くことによって脳震盪の症状を緩和させた。
そしてそのタイミングで………
「私が来た!!」
希望がUSJに到着した。
▽
おいおい、やっとかよオールマイト………
遅すぎて待ちくたびれてコサックダンスを踊るところだったぜ。
「じょうじ!!」
「おっと…よそ見するなってか?まずはお前を倒さないとな」
再びテラフォーマーは常人の目には捉えることができないレベルの連撃を繰り出す。しかし鱗、その全てを丁寧に躱す。
シャコの目は非常にいい。だからこそ、もう慣れたのだ。速さというものに。
「じょうじじじょう!!」
それでもなお繰り出し続ける。自分の勝ちを手に取るために。自分の命令を遂行するために。目の前の男に勝つために!
だからこそ見ていなかった。いや、見えていなかった。
躱し続けている男が右腕を後ろに引いていることを。
男が力を溜めているところを。
テラフォーマーは知らなかった。最初の脳無を倒した
「感謝してるよ。俺を強くしてくれて」
そして…全てを穿つ高速の
「テラフォーマー…ねぇ。強かったよ…1人の戦士として敬意を表すくらいにはな…だからどうか被害者達よ、安らかに眠ってくれ………でも、もうこりごりだわ…」
鱗は手を合わせ、目を瞑り、祈る。
そしてそのまま眠るように立ったまま意識を失った。
テラフォーマー、
▽
オールマイトが到着してからは早かった。次々と残党は倒されていく。そして飯田が呼んだヒーロー達や警察も到着し、次々とヴィラン、脳無、テラフォーマーを逮捕していく。
鱗はいち早くオールマイトによって救助され、病院へ運ばれていった。
「石楠花少年すまない!!私が遅れてしまったばかりに君に大けがをさせてしまった…!それでも言わせてくれ…!!生徒達を守ってくれてありがとう!!!」
こうしてUSJ事件は重傷者が出たものの、誰の死者を出すこともなく幕を閉じた。
▽
現在生徒たちは警察によって人数確認をされていた。
「全身重傷の彼を除いて…ほぼ全員無事か」
主犯以外の全てのヴィランは逮捕された。それでも生徒達の表情は暗いままだった。そして生徒達が最も気になっていることを蛙吹が聞いてくれた。
「刑事さん、相澤先生と石楠花ちゃんは…」
その後告げられた症状に血の気が引いた。
「相澤さんは両腕粉砕骨折に顔面骨折…脳系の損傷は見受けられないが、眼窩底骨が粉々になっており眼に何かしらの後遺症が残る可能性あり…だそうだ…」
「ケロ…」
「次に石楠花君だが…こちらもかなりひどい。全身の裂傷に左目の眼底骨折、肋骨や鎖骨など、小さな骨やひび割れを合わせると計18ヶ所。更に両腕の筋肉が著しく千切れており、何故か体の必要栄養素も低下している。すぐさま治療しなければ危険な状態…だそうだ」
「そんな…!!」
クラスメイトの怪我が酷い。そして何より腕が千切れる瞬間を見た6人は酷く後悔していた。あの場で何も出来なかった、もっと出来ることがあったのではないかと。
だからこそ生徒達は心に誓う。目の前の人を守れるくらい強く!足手まといにならないように強く!オールマイトのようなヒーローになると。
今は兎に角鱗の無事を信じる、その事だけを生徒達は願っていた。
▽
ヴィラン達が捕まっている頃、とあるバーで。
「クソっ!!何なんだよあのガキは!!」
「落ち着いてください死柄木 弔。気持ちは分かりますが…」
「次会ったら必ずぶち殺してやる…!」
死柄木が荒れに荒れていた。それもそうだ。ふざけた様子でも真面目な様子でも確実に煽られながら負けたのだから。
『弔、今日の負けは必ず役に立つ。覚えておくといい』
「そうだ先生…一人オールマイト並みのパワーを持つガキがいた…!!クソっ!あのクソガキがぁぁぁぁぁぁあ!!」
『ん?脳無はオールマイトが倒したんじゃないのかい?』
「違う!ハジケリストを名乗るオールマイト並みのパワーを持ったクソガキが倒しやがったんだ!あのガキさえいなければ…!!!」
『…へえ』
『(どうやら新たな個性の譲渡先を見つけたようだねオールマイト。その子が脳無を倒したのか、なかなか優秀な子供じゃないか。だがどれだけ個性を譲渡し続けても結局僕を倒せない。滑稽な話さ。さて、今回の継承者はどんな子なのか楽しみだなぁ…!でも…ハジケリストは初めて聞く単語だよ)』
AFOは気づかない。未だ勘違いを続行中であることを。
AFOは気づかない。確かにオールマイトは個性を譲渡しているが、脳無を倒した男と何の因果関係にもないことを。
緑谷は気づかない。自分の知らないところで巨悪にターゲットにされたことを。
▽
「知らない天井だ」
いや、一度言ってみたかったのよこの言葉。
だが実際に言う当事者になってみると恐ろしく怖いね。なにせさっきまでテラフォーマーと戦っていたのに気づけばベッドの上よ?怖くね?よく漫画や小説の主人公は自分の現状をそのまま鵜吞みに出来るよね。つかここ何処よマジで。
その時鱗の病室のドアが開き、看護師の方が入ってきて
「「あっ」」
目が合った。
「先生!!石楠花さんが目を覚ましました!!!」
そして大声を出しながら大慌てで去っていった。
なるほど。ここは病院なのね。道理でそれっぽい機材があるわけだ。ならそんなに大声出したらダメじゃね?
数分後…
白衣を着た医者が病室に入ってくる。
「体は大丈夫なのかね?」
「元気ハツラツオロナミンCです」
「成る程…頭に後遺症が…」
「ハハハ、ドクタージョークですか?ぶん殴るぞこの野郎」
なんて失礼なおっさんなんだ。俺の頭は正常すぎてスパコンを超えそうなのに。
「君は…かなり重傷だったはず何だが…もうかなり治ってるね…」
「シャコですので」
「1週間は目覚めないと思っていたんだが…まさか丸一日で目覚めるとはね…」
「まだ見ぬハジケが俺を待ってるので」
怪我の治りは生まれつき早いんだから仕方ありゃせんよ。親も言ってたよ、「元気な証拠だ!」って。その辺は俺の個性が関係してるのかもしれないが別に不利益を被っているわけじゃない。早く学校に行ってハジケられるんだ、素晴らしいじゃないか。
そうして軽い診断を受けて、医者は部屋から出ていった。そして静寂が訪れる。
いや〜守れて良かった!
急に敵の強さがインフレ起こしたけど何とか勝ててよかった!テラフォーマーのお陰で自分自身を超えて、1週間前の俺よりは強くなっただろう。でもまだ課題点はある。俺も何処か慢心していたようだ。だからこそまた一から鍛え直しだな。
そして暇潰しのために携帯を手に取る。するとそこには大量のメールが届いていた。
めっちゃメール届いてる…、でもサプライズ登場したいのですまんがスルーの方向で。別に俺死んだわけじゃないから何も全員でメール送らなくても大丈夫ですよ?いや、ありがたいけども。
するとその時電話が鳴った。そこに表示されたクラスメイト達ではない名前を見てから手に取る。
「はいは〜い、みんな大好き鱗ちゃんだよ!………うん、めっちゃ元気、有り余りすぎて暴れ出しそうだ。………えっ、何でもう知ってんだよ、昨日の今日だぜ?ザルかよ。………負け…いや、ギリ勝ったよ。うん、めっちゃ強かった。えっ、どう勝ったかって?これ以上先は有料になりまーす。…………えっ!?その内アンタも来んの!?仕事しろよ!!…………冗談だって!じゃあ、また今度……うん、心配してくれてありがと。じゃあね…………
オールマイト「(何か嫌な予感が…、いやなぜかわからないが安心感もある)」
校長「聞いているのかい?オールマイト」
オールマイト「はっはい!(うん、大丈夫だと信じよう)」