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死にかけたぜ!3人もの体重を抱えていれば重いなんて当たり前のことだが、それでも口に出しちゃだめだよ?鱗お兄さんとの約束だぜ!まあ俺が自分から抱えて自爆しただけなんだがな!
女子3人を抱えても障害物競走の順位は八百万17位、耳郎18位、俺19位、葉隠20位と中の上という結果に入れたのは僥倖だな。流石俺、足腰を鍛えてよかった。峰田もギリギリで1回戦突破してたし無事にA組全員突破よ。だが峰田は何で全身ボロボロの上に焦げてたのかな~、分からないな~?(すっとぼけ)
それより緑谷が1位って感慨深いな。まだ調整できてないはずなのに1位とは、それって自分の力と発想力だけで俺達に勝ったってことだろ?すごいじゃないか。
「そんな君には落雁を上げよう」
「えっ!石楠花君急にどうしたの!?あっ…ありがとう」
「それより仁丹なんて食ってないで見てみろよ。かっちゃんの顔を」
「これ落雁じゃないの!?それとそっちに指ささないで!?」
やべーかっちゃんマジ活火山。緑谷に負けてフラストレーション溜まってらっしゃる。イライラがイライラを超えてエボリューションイライラからのオラオラに変わっちゃうぜ?
「ぬあぁぁぁぁぁにこっち見てんだぁぁぁテメエらぁぁぁぁああ!!」
「ヤベー視線を合わせるな。バクゴーマンと視線を合わせたら最後、視線が外れた瞬間に眼前にワープして襲ってくるぞ。だが無事に討伐出来たらバクゴーパールを低確率で落とすはずだ」
「テメエは誰と間違えてんだぁぁ!!」
「目を合わせてもないのに眼前ワープとか、まさかの亜種だったか。そして亜種は過酸化グリセリンを落とす…と。要チェックや!」
「おおおおおお落ち着いてかっちゃん!?石楠花君はこれ以上何も言わないで!?」
落ち込んでたから場を和ませようとしただけなんだが、人生ってのは儘ならないねぇ。なぜか俺が励ますとみんな怒っちまうよ。ユーキャンで励まし検定6段でも受講するか。
鱗と緑谷と爆豪がわちゃわちゃ戯れている間に時間は進み、ミッドナイトが説明を始めていた。そして宣言される。
「さーて第二種目よ!私はもう知ってるけど~~…何かしら!?言ってるそばから!」
緊張感が漂う空間で、誰かの生唾を飲み込む音がする。
「コレよ!!!」
そして映し出されたのは………
騎馬戦
「なるほど。チョコラテ・イングレスか」
「石楠花君は今すぐ黙りなさい」
「俺にだけ風当たりが強い件について」
しかし、騎馬戦か~…あんまり得意じゃないな~。参加するとしたら俺は下の騎馬かね?
「参加者は2~4人のチームを組んで自由に騎馬を作ってもらうわ!基本は普通の騎馬戦と同じルールだけど一つ違うのが…先程の結果に従い各自にポイントが振り当てられること!!」
「入試みたいなポイント稼ぎ方式か、わかりやすいぜ」
「つまり組み合わせによって騎馬のポイントが違ってくると!」
「あんたら私が喋ってんのに直ぐ言うね!!!」
「更年期か?」
「黙れ石楠花!!」
ボソッと呟いただけなのになんで俺の声だけピンポイントで注意されるんだ?まあ女性は負の言葉ほど聞き取りやすいっていうしな。しょうがないからミッドナイトの魅力をもっと世に伝えるために俺監修写真集シーズン2の作成に取り掛かりますかね。
鱗が頓珍漢なことを考えている間にも説明が続き、終盤に差し掛かる。そこでこの試験の最も重大な事実が教えられることとなる。
「そして…1位に与えられるポイントは…1000万!!!!上位の奴ほど狙われちゃう………下剋上サバイバルよ!!!」
生徒達の視線が一斉に緑谷へ向く。現に渦中の緑谷は汗が凄いことになっている。今まさに1位の重圧というプレッシャーを感じているだろう。そんな中鱗は……
「ふっ……ふふっ……!」
全力で笑いを噛み締めていた。
いやー、緑谷ご愁傷様。めちゃくちゃ面白い展開だし緑谷本人が面白いことになってんじゃん。ワロスワロス。
しかし1位だけポイントインフレしすぎだろ、株価かよ。こんな事なら1位取ればよかったな、そっちの方が面白そうだ。
「制限時間は15分、振り当てられたポイントの合計が騎馬のポイントとなり、騎手はそのポイント数が表示されたハチマキを装着!終了までにハチマキを奪い合い保持ポイントを競うのよ」
緑谷ぶっちぎり1位じゃん。俺が何ポイントか数えるの面倒くさいから分からんが1000万の前じゃ霞みまくりだね。ロードローラーと三輪車ぐらい違う。
「取ったハチマキは首から上に巻くこと、取りまくれば取りまくる程管理が大変になるわよ!そして重要なのはハチマキを取られても、また騎馬が崩れてもアウトにはならないってところ!」
わーお、制限時間いっぱいまで動きまくって強奪しまくって保守しまくれってことね、分かります。要はスマートに獲物を取り、敵に捕まらなければいいってことだろ?
「対魔忍になりきれってことか。マッサージ(意味深)トラップとか何処かにあるのかな?」
『石楠花、−100ポイントな』
「とうとう大会本部から苦情が来た!?」
いやいや、本当にマイナスになるわけじゃ……画面に映る俺のポイントがゴリゴリ削られていくぅぅぅぅうう!!やめろオォォォォォォォォ!!
クソッ!相澤ヘッドめ…!本当に削りよって…!下から数えた方が早くなっちゃったよ。
「個性発動ありの残虐ファイト!でも……あくまで騎馬戦!悪質な崩し目的での攻撃等はレッドカード!一発退場とします!それと教員の話し合いの結果、石楠花君に騎手は危険という意見が満場一致で出たので騎馬固定です!」
「おい!俺の扱いが峰田以下になってるじゃねーか!」
「オイラ以下ってどういうことだよ!?」
確かに俺の個性は騎手になれば危険だよ。しかしまさか満場一致とは…もっと危険な個性とかいっぱいいるぜ?例えば某爆発ウニとか。
「あんまりだよ!確かにシャコのスナップで鉢巻を取ろうとすると最悪頭ごと吹き飛ばしてしまい血の花が咲き誇ることになるけどあんまりだよ!」
「「「騎馬固定で」」」
「どうして!?」
「それじゃこれより15分!チーム決めの交渉タイムスタートよ!!」
クソッ!みんなして俺のことを無視して!石楠花は寂しいと死んじゃうんだよ!
いいもん!マイベストフレンドに慰めてもらうもん!
「てなわけで匿ってくれよ爆えも~ん」
「こっち来るな疫病神が!!消えろ!!」
「いいじゃねえか。今ならお前の我儘にも対処できる不死身の騎馬がついてくるぜ?」
「いるかぁぁ!!テメエは取り巻きの女共のところでも行ってこい!!」
「えっ…?まさか……羨ましかったのか?」
「死ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
爆豪と鱗がひと悶着起こしている間に2人の周りには人が集まってきた。性格はアレだが腐っても2位。片や運動神経の化身。2人の周りに人が集まるのは必然だった。囲まれる2人だが、先に動いたのは事態が面倒臭くなった爆豪だった。
「っち…!おい石楠花、俺と組みやがれ。他の奴らの個性は知らねえがテメエの個性はよく知ってるし、テメエが言ったように無茶が利く」
「おーっとぉ!?ついにあの爆発ヤンキーでお馴染みの爆豪くんのデレ期が来たかぁぁぁ!?…………知ってるか?男のツンデレに需要は無いぞ?」
「ちげぇわ!!デクをブッ殺すためには耐え切れる足が必要なんだよクソが!誰が好んでテメェと組むか!」
爆豪が鱗を騎馬と決めた同じタイミングで動き出す赤い髪の男気溢れる男がいた。
「轟の奴ソッコーチーム決めやがったぜ!爆豪!!俺と組もう!おっ、石楠花と組んだのか!こりゃ心強いぜ!!」
「クソ髪」
「切島だよ覚えろ!!」
「ミスターブシドーじゃないか」
「カッコいいなそれ!」
確かに切島なら硬化で爆豪の爆発に耐えられる頑丈な騎馬となるだろう。
「おめぇどうせ騎手やるだろ!?そんならおめぇの爆発に耐えられる前騎馬は誰だ!!?」
「…………根性ある奴」
「違うけどそう!!硬化の俺さ!!ぜってーーブレねえ馬だ!奪るんだろ!?
我の強いセールストークを見た気分だ。
それとかっつぁんよ、もう少し笑顔の練習しな?子供泣くよ?
そんな暑苦しく、笑顔が凶悪で、狂人な男達3人衆に近づく物好きが一人。
「はいはーい!私も入れてー!!」
「おお!芦戸じゃねえか!」
「プリケツピンクちゃんじゃないか!」
「石楠花の変態!私はあ・し・ど・み・な!!」
「
「……」
「ちょっ…!?無言で酸を飛ばしてくるな!?」
あぶねぇ!?かかれば溶けるだろ!?
「石楠花はほんとデリカシーがないよ!」
「プリケツをプリケツって呼んで何が悪いんだ!!」
「何で私が怒られてるの!?」
「まぁまぁ!でもこれで4人揃ったじゃねぇか!」
「何テメェら勝手に決めとんだクソ共が!!」
詰め寄る芦戸、逆ギレの鱗、仲裁する切島、キレ散らかす爆豪。ここに不器用な騎馬が一騎完成した。
『さぁ起きろイレイザー!15分のチーム決め兼作戦タイムを経てフィールドに12組の騎馬が並び立った!』
『……なかなか面白ぇ組が揃ったな』
『さぁ上げてけ鬨の声!!血で血を洗う雄英の合戦が今!!狼煙を上げる!!』
さーて、いよいよスタートよ。個人的には1位を目指したいが…爆発さん太郎は1位しか見据えてないしちょうどいいや。1位を狙いつつ、いい感じに楽しみながら遊ぶ。これが重要だね。轟の騎馬は言わずもがな危険そうだし、他にも危険そうな騎馬はいっぱいあるから慎重に行動だね。まあ無理だと思うけど!
「よーし!目指せ1000万ポイントだ!」
「おー!」
「行くぜ!ボンバー・アーチン号発進!!」
「誰が爆発するウニじゃ!!テメエからブッ殺してやろうか石楠花ェェ!!」
見せてあげようじゃあないか!海の中で高速に動くシャコの足さばきという奴を!!