いや、人ん家の前で何やってんの?   作:ライムミント

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補習地獄……ファイナルアンサー?

 

 試験は滞りなく終了した。ちょっと暴れすぎて雄英の一部が修繕不可レベルで荒れ果てたけど何も問題はない。全てホークスの責任です。

 

 関係者以外にバレないように、ホークスとスターと雄英職員室に向かい無事を報告。俺が無事に帰ってきたことに先生達全員が安堵していたが、被害報告を聞いた途端もの凄い複雑な顔をしてた。

 

 因みに、セメントス先生とパワーローダー先生はその場で咽び泣いていた。引くほど泣いていた。俺は大人の本気の号泣に戦慄したよ。

 

 でも俺の無事でそこまで泣いてくれるのか、なんて良い先生なんだ…!

 

 俺は出来ることが増えてホクホク。

 

 スターもオールマイトに会えてホクホク。

 

 ホークスは全方位からの苦情殺到確定でしょもしょも。

 

 少しホークスに優しくしようと思いました。まる。

 

 その後、オールマイトやホークスと一緒にスターにご飯に連れて行ってもらった。明日世界の一面を飾るような豪華ラインナップで食事会とか周辺地域が人でえらいことになるんじゃないかと思ったけど、オールマイトが知っていたセレブ御用達の身分バレしない接待用の食事処があるらしいのでそこに向かう。世知辛いねヒーロー。

 

 あとはホークスが動かした公安の特殊情報網で情報の広がりを阻止、スターの個性で我々を認識できなくして、いざ出発。各々の特権をフル活用してるぜ。ホークスはヤケクソだった。

 

 モリモリ食べて傷を癒やし、アメリカ空軍に拉致られそうになり、公安に入れられそうになり、オールマイトは「HAHAHA!」と笑う。

 

 連絡先を交換してその場はお開き。スターは明日の仕事に向けてアメリカに帰って行った。国を守る戦士に敬礼!

 

 ホークスも帰って行った。どうやら始末書や説明などで忙しくなることが確定して寝れるかどうか分からないらしい。何でやろ?(すっとぼけ)

 

 俺はオールマイトに送ってもらい帰路に着く。ツーショット写真を撮り、取り留めもない話をし、やっぱりオールマイトはオールマイトなんだって実感した。頑張れよ緑谷、この人の後釜はプレッシャー凄いぜ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【速報】オールマイトと未来の英雄シャカが並んで歩く姿を激写!やはり親子説が濃厚か!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 ネットニュースになった。

 やっぱり危機管理甘ェよオールマイト。俺もだけど。

 

 

 

 

 

 

 

 ▽

 

 

 

 

 

 

「皆……土産話っひぐ…!楽しみに…うう…!してるっ…がら!」

 

 朝、教室に入ったら梅雨の時期を1日に凝縮したような陰鬱な空気が漂っていた。

 

 俺の演習試験が終わったのが夕方頃、先生たちが他の生徒は直ぐに帰していたのでみんなの結果は知らない。

 

 でも見た感じ虚無の表情で床のシミを見つめているメンバーが試験に落ちたのだろう。普段なら喜んで煽りに行くのだが、今煽れば親の仇を見るようにクラスが敵に回りそうなので自重する。僕は賢くなったのだよ。女子の泣き顔美味しいペロペロ。

 

「まっまだわかんないよ!どんでん返しがあるかもしれないよ…!」

「緑谷それ口にしたらなくなるパターンだ…」

 

 緑谷…地雷原を裸足で突破する勇気、感服するよ。

 

「試験で赤点取ったら林間合宿行けずに補習地獄!そして俺らは実技クリアならず!これでまだわからんのなら貴様らの偏差値は猿以下だ!!」

 

 マインスイーパー失敗するとこうなるのか。ありがとう緑谷、身をもって教えてくれて。俺は悠々と突っ切って行くよ。

 

「石楠花!?おはよう!無事だったのか!?オイラたちすげぇ心配してたんだぜ!?」

 

 峰田がバウンドしながら駆け寄ってくる。どうした祭りか?

 しかしエロ小坊主、なんていい奴なんだ。確かに俺の試験だけ異質すぎたけど心配してくれるなんて…!もう少しお前の扱い見直すよ…!

 

「ホークスと鬼ごっこだったんだろ!?でも相澤先生が「石楠花は今日死ぬ運命だったのかもしれん」とか言うから除籍されたんじゃねェかと不安になっちまって…!」

 

 戦犯は不摂生ドライアイか。何でそんな不安を煽ることを言うんだ。ホークスとの鬼ごっこだろ俺の表の試験は。

 

 アレか?俺を心配しすぎて設定忘れたのか?だとしたら俺を好きすぎるだろ。昨日も顔見せたら一番安堵して心配してくれてたもんな。落雁を上げましょう。

 

「あれ?石楠花くんの携帯から微かにオールマイトの波動と、とんでもないヒーローの波動を感じるんだけど気のせい?昨日何かあったの?」

「キッショ、何でわかるんだよ」

 

 キッショ、何でわかるんだよ。

 オールマイト中毒になると直近に写真を撮っただけでもわかるもんなの?何これ個性?

 

 すごい血走った目で見つめてくる。浮気現場でも問いただしとるんか。絶対に死守しなければ…!オールマイトとホークスとスターアンドストライプの写真だけは見つかってはいけない…!あとサインをめちゃくちゃ貰ったことも秘匿しなくては…!

 

「アレ?何かサインも貰ったような波動も感じるんだけど…気のせいかな?それに昨日オールマイトとネットニュースにもなってたよね?何か関係あるのかな?石楠花くん?ねぇ石楠花くん?」

 

 怖すぎる!オールマイトの個性は自身に関わることを感知するレーダー系の個性なのか!?それとも緑谷が生み出した人間の潜在個性か!?人間の可能性ってやっぱりすげぇ!!

 

「予鈴がなったら席につけ」

「救世主相澤先生、何も言わずに落雁を受け取ってください」

「いらん、寄ってくんな」

 

 恐怖から解放された!ありがとう先生、これからはメシアと呼ばせてもらいます。

 それとこれがおっさんのツンデレね、理解したわ。このクラスツンデレ多すぎない?潜在的ツンデレ育成コースか?

 

「おはよう。今回の期末テストだが…残念ながら赤点が出た。したがって……

 

 

 

 

 

 

 林間合宿は全員行きます」

「「「「どんでんがえしだあ!」」」」

 

 

 

 

 やっぱり緑谷、なんか感知系の個性持ってんじゃねぇかな?

 

「筆記の方はゼロ。実技で切島・上鳴・芦戸・砂藤、あと瀬呂が赤点だ」

「行っていいんスか俺らぁ!!」

 

 成る程…瀬呂単品、うん。

 

「えっ?瀬呂くん、今どんな気持ち?ねぇどんな気持ち?教えてよ!気になるの!」

「うるさいよ石楠花ェ!!今恥ずかしくてそっち見れないの!」

 

 強く生きろよ少年。人はそうやって黒歴史が出来るんだ。

 

 

「今回の試験我々敵側は生徒に勝ち筋を残しつつ、どう課題に向き合うかを見るよう動いた。でなければ課題云々の前に詰む奴ばかりだったろうからな」

「本気で叩き潰すと仰っていたのは…」

「追い込む為さ。そもそも林間合宿は強化合宿だ。赤点取った奴こそここで力をつけてもらわなきゃならん。合理的虚偽ってやつさ」

「「「ゴーリテキキョギィィ──!!」」」

 

 ゴーリテキキョギね、なんて甘美な言葉だ。俺のためにあると言っても過言ではないなゴーリテキキョギ。これから何してもゴーリテキキョギで済ますことができる免罪符を手に入れちまったよ。

 

「何か余計なこと考えているな石楠花。昨日の演習試験で除籍ポイントが0に戻ったと言うのに、もう5ポイント加算か。ハイペースだな」

「まだ何も言ってないのに!?」

 

 なんて横暴だ!でもポイントチャラにしてくれたんだね。俺頑張ったもんね。でも5ポイントは早いね。最大何ポイントまでですか?怖くて眠れねぇよ。

 

 そしてみんな喜びすぎてこの蛮行がスルーされている。そんなことあっていいのか?それともわざとスルーしてんのか?どっちみち理不尽空間だ。女子生徒の胸を揉んでも許されるだろ。後ろの席のじろぽんごめんね?振り返って胸揉むね?

 

 まだ振り返ってもないのに後頭部にジャックを突きつけられている。やっぱりエスパー開眼授業開催してるだろコレ。

 

「しかし!2度も虚偽を重ねられると信頼に揺らぎが生じるかと!!」

「わぁ 水差す飯田くん」

「その通りです!愚かにも試練を乗り越えられなかった敗残兵に甘い蜜など笑止千万!泣こうが喚こうが終わらない夏休み雄英グラウンド毎日8時間マラソンを実施しましょう!しみったれた性根を改善するチャンスかと!!」

「「「何てこと言うんだ石楠花ェ!!?」」」

「そうだな、その案を採用しよう。石楠花は学校に残ってマラソンだ。職員会議の議題にしてみるよ」

「嘘だァァァァ!!!」

「悪ってやっぱり滅びるんやな」

 

 

 

 

「まぁ虚偽は確かにな。省みるよ。ただ全部嘘ってわけじゃない。赤点は赤点だ。おまえらには別途に補習時間を設けている。ぶっちゃけ学校に残っての補習よりキツいからな。じゃあ合宿のしおりを配るから後ろに回してけ」

 

 キツいならいいや!いい曇り顔だよみんな!補習時間に覗きに行くからね!楽しみにしててね!

 

 

 

「まず部屋割りだが、石楠花は離れの別館で1人の予定だから、男子は4人4組でグループを決めろ」

「しおりの何処にも書いてねぇだろそんなこと!?」

 

 

 

 

 

 ▽

 

 

 

 

 

「まぁ何はともあれ全員で行けて良かったね」

「1週間の強化合宿か!」

「けっこうな大荷物になるね」

「水着とかもってねーや。色々買わねぇとなぁ」

「暗視ゴーグル」

「オイルマッサージ用媚薬」

「最後2つよ!?」

 

 必要だろう、なぁ峰田?

 水着がいるならきっと海だろう?そして俺を見てくれ、この完成された人類の結晶を。浜辺に座っているだけでナンパされる。確実にされる!だって俺だぜ?

 

 ならその流れでオイルマッサージ頼まれるのはもはや運命というわけよ。そのまま塗り込んでアハハのウフフの流れに突入……完璧すぎるぜ。

 

「合宿のしおりに『石楠花は自由時間はバス待機』って書いてあるぜ」

「何だよこのクソしおり!若人から青春を取り上げるなよ!!」

 

 クソッタレたしおりだぜ全く!誰が作ったんだよ!きっと先生たち総意で公認なんだろうな。ちくしょう目が霞んできやがった。

 

「鱗さん、私の家に古今東西のマッサージオイルがありましてよ?よろしければおひとついかがですか?お求めの媚薬?があるかはわかりませんが…」

「カアァァァっ…!?」

「どうして白目剥いて倒れられましたの!?」

「問題ない。あまりのピュアさに存在が浄化されたのだろう」

「邪の塊にはあまりにも眩しすぎたんだな…」

「静まりたまえ不純を司りし物怪よ…清らかな魂に転生したまえ…」

「えっ?えっ?」

 

 久しぶりにキラキラの波動をこの身に受けちまった…、俺は一体いつどこで汚れちまったんだ…汚れつちまつた悲しみに。

 

「あ!じゃあさ!明日休みだしテスト明けだし…ってことで、A組みんなで買い物行こうよ!」

「おぉ良い!!何気にそういうの初じゃね!?」

「おい爆豪!おまえも来い!」

「行ってたまるかかったりィ」

「轟くんも行かない?石楠花くんも。きっと楽しいよ!」

 

 買い物なぁ……絶対楽しいな!みんなで行くのも初めてだし。

 

 でも俺は約束を守る男。楽しさにつられて約束を反故にするほど人間を止めていないのだよ。

 

「すまん、休日は轟の見舞いについて行くんだ」

「いいんだぞ石楠花、俺の予定を優先しないで」

「馬鹿たれ、俺が行きたいんだよ見舞いに。友の顔を見せて安心させてあげようぜ!」

「そうか…ありがとう」

「俺が普段の轟を20倍誇張して話してやるぜ!楽しみにしておけよ!」

「やっぱ買い物に行ってくれ」

 

 轟のお母さん、初めてお会いするなぁ。

 轟と話してて友達の話を嬉しそうに聞いてくれると言うもんだから俺が直接友人枠として会いに行く。

 

 息子に会えないんだ。ならば安心してもらいたいのが俺の心理よ。

 

 本物の家族の絆は途絶えちゃいけないのだよ。

 

 さて、轟のお母さんが安心できるように話す内容を整理しておくかね。

 俺のとっておきが火を吹くぜ!

 





スター「肉、美味いだろ?」
シャコ「うめっ!うめっ!」
スター「おかわりもあるぞ!」
シャコ「うめっ!うめっ!」
スター「じゃあこの軍属契約書にサインを…」
シャコ「!?」
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