いや、人ん家の前で何やってんの?   作:ライムミント

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日常回という名のキチゲ解放回です。
何故か最長文字数を更新。



心の闇の暴発は必ずしも闇落ちルートとは限らない

 

 緑谷が敵と接触するヤバすぎるイベントが起きたが、世界は平等に時間が進むわけで……

 

 俺と轟も帰り際の敵と接触するヤバすぎるイベントが起きたが、世界は平等に時間が進むわけで……

 

 俺たちはいつも通りに日常が始まるわけだ。だがバタフライエフェクトのように1つの出来事が俺たちの日常にさえ侵食してくる。

 

「……とまぁそんなことがあって、敵の動きを警戒し例年使わせて頂いてる合宿先を急遽キャンセル。行き先は当日まで明かさない運びとなった」

 

 たった1つの出来事で若人の青春さえ奪っていくのだから、さっさと根絶しないとダメだな敵。一族の権力を使って根絶を目指すか。

 

 ……ダメだな。どう考えても一族は敵側だ。思考がもう敵側だもん。平気で人体を弄くり回すし、人の心があった部分に汚泥に塗れた知的好奇心を埋め込んだような子供の形をした悪意だ。

 

 ゲームだったら物語終盤に出てくるような、人の形で登場し、同情を誘って連れ出して背後から襲いかかって殺し、死体をもっちゃもっちゃ食べて生計を立てるような敵。全く救えねぇな。

 

「もう親に言っちゃってるよ」

「故にですわね…話が誰にどう伝わっているのか学校が把握できませんもの」

「合宿自体をキャンセルしねぇの英断すぎんだろ!」

 

 確かに、本来なら取り止めになっても文句は言えない事態だ。それでも実施するという事は、安心を伝えるためか…それとも早急に鍛えないといけない何かがあるのかな?

 

「石楠花…てめェなら見つけた瞬間に仕留められただろ」

 

 爆豪…確かにそうだ。俺なら仕留められた。現時点での平和は勝ち取れたはずなんだがなぁ……気を抜きすぎたかなァ……

 

「デク、てめェも骨折してでも殺しとけよ」

「ちょっと爆豪!緑谷がどんな状況だったから聞いてなかった!?そもそも公共の場で個性は原則禁止だし…!」

「知るか。とりあえず骨折れろ」

「かっちゃん……」

「おいまだ時間だ…!」

 

 う〜ん…俺が発見次第すかさず攻撃していれば捕まえれていたのかなぁ……明確な判断ミスだぁ…

 

 ダメだぁ……負のスパイラルでテンションが下がるぅ…それに他所様の眩しい家庭事情を間近で直視しちまったぁ…未だに目が焼けているぅ……

 

 届きもしないものにずっと手を伸ばし続けているような……この思考はダメだ。

 

 先生が何か話していたけど、午前中の授業含めて何も頭に入ってこなかった。

 

 

 

 

 ▽

 

 

 

 

「石楠花、もう昼だぞ?」

「おあっ?昼?」

「昼」

「昼か?」

「昼だ」

 

 マジか、もう昼か。時間が消し飛んじまったよ。俺は実は時間加速系の個性だった…?その可能性はあるね。

 

 まぁいい、飯にしよう。ナーバスすぎてぐっちゃぐちゃになった思考を昼飯の美味さで誤魔化そう。

 

「んあぁぁぁぁ…」

「石楠花アンタどうしちゃったの?いつもなら「昼だぜ妹!」とか言うくせに……いや、別に言って欲しいって催促してるわけじゃないけど」

「妹?お前は耳郎だろ?」

「「「マジでどうした石楠花ェェェ!?」」」

 

 ダメだ、思考が纏まらん。愛の格差を思い知るたびに、自分が酷く惨めに感じる。ローマの到達点(笑)みたいに愛を求めすぎてキチ⚪︎イみたいな行動はしないけど、それでも衝動に駆られそうになる。買収からの人の可能性信じごっこはしないけど。

 

「石楠花どうしちまったんだよ!?」

「敵に何かされたのか!?」

「石楠花!おっぱいって言え!リピートアフターミー!おっぱい!」

「どうしたんだよみんな。それと峰田落ち着け、下ネタは人前で言うものじゃないよ」

「「「救急車ァァァァァァ!!」」」

 

 失礼だな。下ネタなんて人前で言うはずないだろう。どんな教育を……教い……きょっ…!しまったテンションを下げすぎた!!うっ…頭が…!

 

「石楠花、体調悪いなら保健室行くか?」

「ありがとう。僕は大丈夫だよ、心配しないで」

「おいキャラが変わったぞ!?」

「どうしたんだい切島君?僕はいつも通りだよ?」

「誰だよコレ!?」

 

 一体どうしたんだろうか?僕はいつも通りなのにみんなが変だ?お腹の空きすぎかな?

 

「石楠花ェェ!見ろオイラのとっておきのエロ本を!最高だぜ!?」

「峰田くん、こんな破廉恥な物を学校に持って来てはいけないよ?」

「ギャアァァァァァァァァ!!!」

「峰田の精神がやられたぁ──!?」

「マジで一体どうしたんだよ!?」

「見ろ!石楠花の顔からいつものアホな事を考えてるような…エロい事を考えてるような何とも言えないオーラが消えているぞ!」

「ほんとだ!心なしか雑念が消えて爽やかな表情をしてやがる!本当に仏にでもなったのか!?」

「おいこれじゃあ唯のハイスペックイケメンじゃねぇか!?」

「イケメン要素にエロさと馬鹿さを二乗して上乗せする事で均衡を保ててたのに、コレじゃあ石楠花がモテちまうじゃねェか!?」

 

 教室が阿鼻叫喚になってしまった……本当にどうしたんだろうか。僕は至って正常なのに。

 

「鱗さんがモテ始める?聞き捨てなりませんわね」

「八百万!?」

「馬鹿野郎!?行くな!」

「鱗さん!一体どうしてしまったのですか!?いつもの感じと違いましてよ!?スっ…スケベなことにも反応しませんし……!よっ…よろしければ…私のむっ、胸を…お揉みになりますか…!」

「八百万さん、ありがとう。でもダメだよ?自分の体は大切にしないと。何かあってからでは遅いからね、君は可憐な女性なんだから」

「キャアァァァァァァァァ!?」

「八百万もやられたぁ──!?」

「石楠花ちゃんが胸に興味を示さないなんて…一大事ね」

 

 みんな何を言っているんだろう?嫁入り前の娘さんが淫らに肌を見せる、ましてや触らせるなんてダメだよ。そんな事は好きな人だけにしないと。僕じゃなかったら勘違いしちゃうところだよ。

 

「本当にみんなどうしたの?反応がいつもと違うよ?いつも通りに接して欲しいよ」

「お前がいつもと違うからだよ!?」

「石楠花、飯行くか」

「うん」

「「「何で普通に順応してんだ轟ィィ!!?」」」

 

 みんなよく分からないや。こんな時は昼ごはんを食べるに限るんだ。お腹を満たせばみんないつも通りになるはず!

 

「いつものように飯田君も一緒に行こう!緑谷君も早く!」

「えっ!?あっ…うむ!僕も一緒に行かせてもらう!」

「えっ!?いや僕は!?その…後から行くよ!ちょっと整理する時間が欲しいかなぁ〜なんて……」

「そう?わかったよ。待ってるね」

 

 さぁ行こう食堂へ!お腹すいたなあ〜!

 

 

「おい飯田の左右の手足が同時に出てたぞ。動揺が隠しきれてねェ。でも俺もきっとそうなる」

「普通に轟も順応してるぜ。アイツの目には普段どう映ってるんだ?」

「何か違うんだ!すげぇ好青年なんだけど…石楠花が好青年は解釈違いッつーか……」

「「「わかる」」」

「爆豪緑谷!この症状何か知らねぇか!?」

「ええっ!?僕は知らないなぁ…個性の影響?」

「マジか…じゃあもう八方塞がり「いつもの発作だろ」で……」

「「「は?」」」

「……爆豪今なんて…?てか原因知ってるのか!?」

 

 

 

 

 

「だから発作だっつってんだろォが!!何でかしんねェが、アイツは急に邪念が消し飛んで真面目になる日があンだよ。担任や他の奴らはボーナスタイムって呼んでやがったな」

 

 

「「「ボーナスタイムゥ??」」」

「クソ真面目ンなって笑顔を振り撒きまくるバケモンになる。どっからともなく授業中だろォがアイツの周りに女が群がって来てクソ邪魔だったな。コレで良いか飯食うんだ俺ァ!!」

「確かにあったね!3年生のフロアなのに1、2年生の女の子で溢れかえり、校門前にも他校の女子生徒で溢れかえって交通規制までかかったアレ、帰るのが大変だったなぁ…」

「とんでもないモンスターが生まれてんじゃねぇか!?いつ治るんだ!?」

「知るか、明日にでも治ンだろ」

「あっあっあっ…!?」

「こっちでヤオモモが脳破壊受けてるんだけど…!?」

「何で!?」

 

 

 

 石楠花が急に真面目になるという一大事、各々が戦慄の感情を見せつつも昼ごはんを食べなければ午後の基礎学に支障をきたすため、渋々とそれぞれの時間を過ごし始めた。拭いきれぬ違和感を添えて。

 

 

 ケース1:昼休憩後

 

「ありがとう飯田君!参考になったよ!」

「こちらこそありがとう石楠花くん!僕の戦略の幅も広がった!困ったことがあれば言ってくれ!必ず力になるよ!」

「ああ、すげぇな石楠花。……そうだ、今度姉さんが食事にでもどうだって言ってたんだ。この日空いてるか?」

「うん空いてるよ、楽しみだなぁ冬美さんの料理!何か手土産を持っていくよ、何が良い?」

(「「「何でもう馴染んでんの?」」」)

 

 

 ケース2:ヒーロー基礎学

 

「今日の基礎学は……どうしたお前ら」

「先生……石楠花が…石楠花が…!」

「相澤先生、本日もご指導よろしくお願いします!先生の教えを脳に浸透させ、一分一秒でも無駄にせず行動に移し、己の知識として吸収します!」

「誰だお前」

「先生見ててくれ……石楠花オイラを見ろ!一発芸を思いついたんだ!モギモギ2つ持って股間に持ってくると…ん〜〜〜Big ball man!

「ダメだよ峰田くん、今は授業中だ。それに先生の貴重な時間を説教に費やすのはヒーロー志望の身として愚かな行動だよ?」

「……!? 石楠花、体調悪いなら保健室でバァさんに見てもらえよ?」

「やっぱその反応になりますよね先生…!」

「オイラの死は無駄じゃなかった…!」

 

 

 

 ケース3:授業後にて

 

「おい!教室の前に色んなクラスと学年の女子生徒が集まってるぞ!?」

「何ィ!?何でだ!?まだ石楠花を外に放出してねェんだぞ!?」

「石楠花くんなら食堂で困っている人全員の手助けをしていたぞ!僕は感銘を受けたよ!あれこそ真のヒーローの姿なのだと!」

「確かにな。でも何故か石楠花の前で躓いたり落とし物したりお盆ぶちまけたりする奴が多かったな。ありゃ何でだ?」

「被害者が続出してる!?」

「柔和で紳士なアルティメットイケメンが親身に助けてくれるとかどんなラブコメだよ!?」

「あっあっあっ…!?」

「ヤオモモがまた脳破壊を…!」

「だから何でだよ!?」

 

 

 

 ▽

 

 

 

「もう放課後になっちまったな」

「な。爆豪は明日には治るって言ってたけど、明日も治らなかったらどうする?」

「A組の崩壊だろ。脳内の石楠花と現実の石楠花の落差でさっきからオイラ謎の震えが止まらねェんだ」

 

 今日も有意義な1日だったなぁ。また一歩ヒーローに近づけた気がするよ。でも今日のみんなは何か変だったな?変に気を遣われているような気がして落ち着かなかったよ。

 

 でも明日になればいつも通りに接してくれるはずさ!さて、帰って今日の授業の復習と明日の予習をしておかないと。

 

「あの…鱗さん…」

「どうしたの八百……むぐっ!?」

 

 えっ!?何で胸元に顔を押し付けられたの!?

 

「八百万どうした!?」

「血迷ったのか!?」

「だって…だって…鱗さんがっ…!何があったのかは分かりませんが私の知っている鱗さんはスケベで変態でどうしようもなくだらし無いけど、いざという時は真面目でカッコよく場を和ませ盛り上げる太陽のような方なのですわ!今の鱗さんはまるで正反対の別人です!私はっ……そんなスケベな貴方がっ…!誰よりも眩しい太陽のような貴方のことがっ……!」

「どっ…一体どうしたんだ八百万さん!?息がくるしっ……!?おっ、おおおお落ち着い…一旦落ち着おお……おっ…おおお…おっぱい?

「「「!?」」」

 

 ぐっ!?何だ…!?頭が痛い…!よく分からない知識が溢れ出てくる…!一族?友達?おっぱい?

 

「何か分からねェが一瞬戻ったぞ!?エロか!?エロは全てを解決するのか!?」

「よく分からなねェが頑張れ八百万!いつもの石楠花はお前にかかってるぞ!」

「はいっ!鱗さん!貴方の好きな胸ですわよ!貴方が無心で揉みしだいた胸…です…わよ…///

「その話詳しく」

「変態は引っ込んでろ」

「ギャアァァァァァァァァ!?」

 

 分からない!だが何か思い出せそうな…ぐっ!おっぱい思い出せおっぱい、俺は石楠花おっぱい!もうそこまでおっぱい…!

 

「耳郎!お前も行け!無いおっぱいでもあるだけマシだろ!」

「天誅」

「ギャアァァァァァァァァ!?」

 

 そうだ…!俺は気分が沈んでそれで…!これは百のおっぱいか!?なんて抗うことの出来ない弾力と包み込むような包容力…!脳髄にそのまま突き刺さるような甘い香り…!これはっ…!そうだ俺はっ…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「バブゥ」

「「「石楠花が戻ったぞォォォォォォ!!」」」

「判定それでいいんか?」

 

 

 

 

 バブゥ。思考がおっぱいで満たされる。至福のおっぱいだ。抗えぬおっぱいだ。バブゥ。

 

「よかったッ…!鱗さん…いつも通りになりましたのね…!!」

「バブゥ」

「一時はどうなるかと…!元に戻られてよかったですわッ…!」

「バブゥ。パイパイ」

「より悪化してないかコレ?」

 

 体がポカポカする…俺が求めていたエデンはここにあったのか…

 

「爆豪!コレは戻ったってことでいいのか?」

「俺が知るか!!……でも真面目サービスの後は一悶着あってボコボコにされて中庭に吊るされて評判が地の底まで落ちてっから戻ったんだろォよ」

「石楠花生態マスターから太鼓判をいただいたぞ!」

「誰がこのクソのマスターだ殺すぞ!!」

 

 爆豪…俺のマスターだったのか。今度落雁ダース単位であげよう。それよりも今はおっぱいだ。百は俺のママだった…?

 

「ママ?」

「えぇ…ママですわ!この子は私が育てます!」

「キャッキャキャッキャ!」

「嬉しそうでよかったですわ!ほら、鱗さんの好きなお胸ですわよ!」

「キャッキャ!パイパイ!タッチタッチ!」

「ヤオモモ現実を見てヤオモモ。筋肉ムキムキの幼児プレイする変態だからソイツ。制服の上からでも分かるぐらいの筋肉を持つ変態の大男だからソイツ」

「耳郎さんは鱗さんの妹なので貴女も赤ちゃんのはずですわ。何故立ってらっしゃるの?」

「ヤオモモ!?」

 

 そうだぞ、何で立ってんだおっぱい。俺の妹だろお前おっぱい。お前はおっぱい?

 

「オイラ、これから石楠花を師匠って呼ぶよ。オイラたちが束になっても石楠花には敵わねぇ」

「何か石楠花の頭身が2頭身になってんだけど。どうなってんだ?」

「人類の神秘だなぁ」

「みんな心配かけたようだな」

「「「うわぁ!?急にマトモになるな!!?」」」

 

 どうやらかなり迷惑をかけたようだ。テンションが下がりすぎるとハイに戻ろうとして、一周回って性格が中和される癖をなんとかしないとな。また今日みたいに迷惑をかけちまう。

 

「石楠花大丈夫なのか…?」

「ああ…迷惑をかけた。昔からテンションの振れ幅が大きいと真面目になっちまうみたいでな。だがもう大丈夫だ。心配してくれてありがとうなみんな」

「よく八百万の胸に顔を埋めながら格好つけられるな」

「羞恥心を交番に届けられたんか?」

「混沌の極み」

 

 何故だ?何かおかしなことでもしたか俺?ただクラスメイトの女子に甘えただけ……何も恥ずべき点がないな。

 

「一体俺の行動のどこに恥じる点が存在するんだ?」

「マジかお前」

「オイラなんてまだまだだったんだな。木の棒じゃ魔王に勝てねェよ」

「面の皮が100層構造になっとるんか?」

「混沌の極み」

 

 どうしたんだお前ら?まっいいや!切り替えよう!

 心もスッキリした。やっぱり考え込むのはよくないな。発散してスッキリしないと人間は体が持たない。

 

「心配かけたな百」

「ええ……心配しましたわ…これはもう埋め合わせしていただかなければいけませんわね?」

「ふっ…エスコートいたしますよお嬢様?」

「ふふっ…!楽しみにしていますことよ?」

 

 

 

 

 

 

「さっきまでおぎゃってた奴が何でこんなカッコよく見えんだ?」

「やっぱ顔か?顔が正義なのか?」

「温度差で風邪引きそう」

「女子目線でも堂々と赤ちゃんプレイされたら、引くどころかカッコよく見えた。脳が汚染されてるのかな?」

 

 

 今日も楽しい1日だったじゃないか!

 さて明日も頑張ろうぜみんな!!

 

 

 

 

 

 

 

 えっ?冬美さんが俺を食事会に?

 白いタキシードとゼク⚪︎ィ片手に向かいます。

 





石楠花くんは愛に飢えています。
温もりを欲しています。
隣に居てくれる誰かを探しています。
決して叶わぬ願いだとしても。
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