幻想入りした男。   作:すつぬ

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推定年齢500歳以上のロリに敗北しに行った俺氏

 

 

フラン「っっ?!!ちぃぃっ!!ちょこまかとぉ!!」

 

あれから、数分の間フランから放たれる弾幕を捌いていた。

 

「しかし…便利だな!フラン様の弾幕は…よっ!」パキンッ

 

フラン「んあっ!!?またっ…!!むぅぅぅっ!!気に食わなぁァァい!!」

 

跳ね返る弾幕。そして、この戦いの中で分かった『弾幕と弾幕は相殺し合う』という事実。

どうやら、俺のこの能力は相手の使ってる弾幕を複製出来るらしい。ただ、闇雲にイメージするだけでは複製は成功してくれやしない。

 

その弾幕の特性、性質、速度や大きさ…一つ一つの情報を理解する事で初めて複製が完了する。

そして俺の持ち玉は今のところ最大3つが限界。それに、次に複製するにはクールタイムみたいなものが存在しており、5秒に1個複製出来る。

 

…普通、一つ一つの情報を正確に理解するのは無理だ。そもそもこの弾幕ってものを知ったのも、妹紅の火の玉ストレートを見てからだしな。逆に言っちゃえば、フランの跳ね返る弾幕を見てから、妹紅の火の玉ストレートが弾幕だってのも気付いたわけだしな。

 

まぁ…覚えるのは俺の十八番みたいなところあるしな。身体能力と洞察力だけなら、霊夢からのお墨付きだ。…まぁ、思考がまともじゃないがな。

 

それに…

 

「うおっ危なっっ!」パシッ

フラン「それそれ!それズルくない?!なんで素手で弾幕弾けるの?!」

「馬鹿野郎!!これ見た目の割にバカ痛いんだぞ?!骨に響きますよ!これわぁ!!」ドパンッッ

 

手の甲で眼前に迫る弾幕を弾く。ただ弾くだけじゃなく、次の手を潰すために、弾幕と弾幕同士をぶち当てて相殺する。

 

フラン「うひゃっ?!このっっ……!!?」

 

「っっかぁぁぁ!!こりゃいてぇ…なぁぁ!!」

 

フラン「うわぁぁぁっっ!!…なんて馬鹿みたいな力…!流石に空中じゃ静止に時間かかるなぁ…。」

 

手を伸ばせば届く距離にやっとフランが現れる。めいいっぱい下げた拳を正面に突き出すが、手に持っていた槍の塚で防御を取られてしまう。そんなとこよりバカ痛い。

 

「うおっとっと!…あっぶね…危うくお腹に穴がぽっかり空くとこだった…」

 

有り余る力で押し込んだ為、少しの間空中を利用して威力を消すフラン…そんでもって、追撃を無くすためにこちらに何個か弾幕を飛ばしてくる。

間一髪のところで俺は体を逸らして弾幕を全弾避ける。再び地上から、フランの事を見上げる。

 

「今のは…いい一撃だったろ?」ニッ

 

我ながら惚れ惚れする攻撃の転換だった。今までなら弾幕をどうこうする考えなんてなかった為、それこそ防戦一方だっただろう。だが、複製という能力が使えることによって、瞬時にカウンターや牽制ができるようになった。

裏拳返し?あれは出来ればやりたくない。手の甲死んじゃう。

 

フラン「っっ!ぜんっっぜんっっ!!全然だからっ!!ドヤ顔飛ばしてこないで!」

 

「またまたまたぁ♪予測不能だったからこそ一旦距離を置いてくれたんでしょ~?♪いやぁ!俺才能の塊だわ♪褒めてくれてもええんやで?」

 

フラン「っっ!うるさいうるさいうるさぁぁい!!」

 

「おわっと!…っ!…ちぃっ…!…流石にこの数は…無傷では捌けねぇーか…。今までがマグレだったかただ単純に運が良かったか…だなっ…。」

 

こちらに迫る無数の弾幕。俺は試しに何もせずに避けようとしてみたが、思考と動きが合わずに数箇所切り傷を作ってしまった。

なんなら頬を掠めてやがる。最悪失明だぞこれ…。

 

フラン「っっっ!!…!!…はぁぁっ!…癪だけど…本当に癪だけどっ!…お兄さんは強い。それは仮とはいえ一撃許してしまった。そこは褒めるっ!」

 

「おっ…?…あんがとなぁ♪」

 

フラン「…だけど、それはあくまで戦闘面…弾幕の返し方、交わした方…そこからの起点作りがってこと。…分からせてあげる…♪なんで、ただの人間であるお兄さんがそんな超パワー使えるようになったかは知らないけど…パワーだけじゃ、私達のような妖怪にはどうしようも出来ないって事♪」

 

意味ありげな言葉を言うと、何かフワリとした熱気のような何かが迫り来るのを肌身で感じる。

 

「あっ、ヤバい。」

 

彼女が持っている槍に、赤黒い禍々しい雰囲気のある空気が集まってるのがわかる。その雰囲気に、危険信号が鳴り止まない。

 

これは、俺がやばい。

 

フラン「この一撃をもって…お兄さんに絶望をあげるわ♪…全てはフランが楽しくなる為に…♪フランが笑顔になれるために…♪…お兄さんはフランの下じゃなきゃならない…♪コンテニュー?…させてあげない♪」

 

「こりゃあれだっ…。腹くくろう。」

 

とりあえず、次の一撃に全神経を集中させる。相殺なんて出来ると思っちゃいない。まぁ、最悪死ぬだろうが、いい人生だったと今のところ思えるので、そこは胸を貼ろう。

 

フラン「…禁忌『レーヴァテイン!!』」

 

音速の速度でこちらに飛翔してくる赤黒いオーラを纏った赤い槍。

 

「っ!!ここだぁぁぁぁぁ!!!!」ドパンッッッ

 

思いっきり、拳を槍に、ぶつける。ズキズキととんでもないほどの激痛が身体全身に伝播していく。プチプチと血が吹き出してるのがわかる。

 

すげぇーな。元の世界じゃ、こんな光景見たい瞬間気絶してたってのにな。

ここの世界の空気に当てられちまってか、俺がどんな性格で、どんな奴かだったかなんて、俺自身曖昧で思い出す事が出来ねぇ。

 

ただあの一瞬、そう、あの一瞬だけでも思い出せた。

 

「妹が…居たということを…」

 

一瞬にして脳に雷撃が走るような感覚がする。

 

その一瞬……身体が、全身が、宙に浮いて、その瞬間…シャッターが降りたようにプツリと意識が吹っ飛んだ。

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