幻想入りした男。   作:すつぬ

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不意打ち・ダメ絶対

あれから妹紅に腕組みされながら連行された。曲がりなりにも俺は一応異性なわけでね?妹紅の女の子特有の匂いがですね?俺の心にね?そりゃもうダイレクトアタック!願わくば『HA★NA★SE★』とどこぞのバーサーカーソウルを彷彿とさせるセリフを吐き捨てたかったが、ぐっと堪えた。

 

妹紅「うしっ!やるかっ!」ニコ

 

「へあ?な、何を…です?」

 

竹林をノシノシ歩いていたためなんのこっちゃ分からないのですがそれは。

 

妹紅「仲良くなる…ってのはそんな簡単なもんじゃねぇーのよ。私のような半端者と、あんたのような半端物じゃ…ね。仮にも私らは妖怪同士。本来なら縄張り争いでバチバチにやり合ってるって訳。」

 

準備運動紛いなことをしながら、一つ一つ段階を踏んで語る妹紅。

 

妹紅「故に、本当に信頼に値するのか、仲良くなれるのかを判断しなきゃならねぇ。ま、私は拓斗となら仲良くなれるってのは分かってるんだがな。」

 

「なら何故アップを…!?」

 

次の瞬間、オレンジ色にも似た炎が俺の頬スレスレ飛んでくる。わざと透かしたのだろうが、反射的にも避けることすら出来なかった。

 

妹紅「霊夢が私なんかに会わせに来たって事は、あんたに私が色々教えてやれって事なんだろう。霊夢は面倒くさがりの貧乏巫女だが、面倒見だけはピカイチだからな。気に入った奴はとことんお節介焼いちゃうって訳だ。」

 

「それを言われて素直に嬉しい自分がいるが…この際は一旦置いておこう…。つまりなんだ?つまるところお前とまたやりあえってか…?」

 

妹紅「まっ!そんなところだ!…つっても、安心しな。さっきみたいな本気で潰しに行くわけじゃない。ダメな所は指摘するし、いい所は褒めてやる。ま、私とてめぇーの戦闘スタイルは似た所があるからな。あたしみたいな半端者でも、多少なりともアドバイスはできるだろうな♪」ニコ

 

「…つまりあれか。今から妹紅は俺の師匠って訳か。」

 

妹紅「師匠…悪くない響だな♪…んじゃま、気楽に打ってこい」

 

「…おっす!」ドパンッッッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

?「っ。何…?この霊力…。」

 

大きな耳をピクっと動かしてから、そう言葉を漏らす少女。

 

てゐ「もう1人は妹紅だろうね~。…でも本気じゃなさそう。ってちょ!?鈴仙!?っっ!たくっ!!」

 

竹薮の中をものすごいスピードで走るうさぎ耳の少女。近くまで来ると呼吸を殺した。

 

 

妹紅「ダメだダメ!そんなんじゃほかの妖怪達にボコボコにされるぞ!?」

 

「ダァァァッッッ…クソっっ!強すぎんぜ師匠…」ジリッッ

 

妹紅「ふふんっ♪そりゃ師匠だからな♪そう簡単に負けてやるほど私は優しい師匠じゃないんでね♪ほら!たったたった!」

 

「ちくせう…。」

 

 

 

パッパと尻餅を着いていた男性。妹紅がそう喝を入れると仕方がないといった様子で立ち上がりまた激しい殴り合いを交わしていた。

 

鈴仙「…何…?この状況は…。」

 

てゐ「いや、私に振られても困るんだけど…。」

 

正直妹紅はあまり他のものに興味を示さないタチだと思っていた。いつも素っ気ない態度をとり、他を邪険に見下してはぷいっとどっかに隠れるような人物だった。

 

 

 

「うぉぉぉぉぉっっ!?」ドサッッ

 

妹紅「どうしたどうしたぁ!?さっきまで受け身取れてたろぉ!?それとも命がかかってなきゃダメだった…かぁ!?」

 

「っ!?殺すっっ…気かァァァ!?」

 

妹紅「ぷっ…!あはっ!あっはっはっ!!」ニッ

 

「笑い事じゃないっす師匠…。俺多分今のくらってたら死んでたっすよ…。」

 

 

 

楽しそうに笑って面白おかしことが起こったかのように地面に座る妹紅。

彼女がここまで楽しむ姿はそうそう見ない。彼女はどちらかと言うと戦闘民族な為、戦闘中でしか笑みをあまり見せない。

 

てゐ「楽しそうだね…相手さんが可哀想すぎるけど……」

 

鈴仙「…彼が、あんたが言ってた噂の『外の人』?」

 

てゐ「うぇっ?え、いやまぁ…そう…だけど……?!」

 

右手を銃口のように構える。右手の人差し指に力を込める。

 

てゐ「ちょっ!ちょっとちょっと!?それはマズっ」

鈴仙「……穿てっ。」

 

パシュンッッ…赤い閃光が一直線に彼の後頭部向かって飛んでいく。

 

妹紅「んっ…あ゙っ!?」

 

妹紅は気付いたようだけど、狙いである彼はまだ気づけてないようね。てゐは思いっきりどっかに走り去ってしまったけど、

 

鈴仙「まぁーいいっ…!?」

 

完全に死角からの攻撃。気配なんてないに等しく、霊力だって彼のような半端者では察知する事すら出来ない微妙な物なのにっ

 

「………。」

 

鈴仙「っ!?」

 

首一つ動かして私の攻撃を避けただけではなく、その方向へと視線を向けてきた。完全に今、私は彼と目があった。

 

妹紅「ちょっまっ!!」

 

「」ズドンッッッ

 

次の瞬間、彼は砂煙を撒きながらこちらに一直線で飛んできた。

 

鈴仙「んなっっ!?早っっ?!」

「お前は…」

 

鈴仙「っ!?」(もうすぐそこまでっっ…)

 

一瞬の判断で、私は両腕をクロスしてガードの体勢に入る。

 

鈴仙「かっっはっっっ!?」

 

嘘っ…?確かに右手の大ぶりだった…なのに左足の蹴り…脇腹……

 

鈴仙「がはっっ!?」ズドンッッ

 

大きくぶっ飛ばされ、私は大きな岩に思いっきり背中をぶった…?

 

鈴仙「かはっ…かはっかはっっ!」

 

思考が追いつかない。一体自分に何が起きた…?何をされた…?あまりにも一瞬な出来事に思考が追いつかない。

 

ガサッガサッッ

 

鈴仙「あがっ……」ザザ

 

足音が次第に近づいてくる。痛む全身を必死に起こして足音の先を見据える。

妖怪になったばかりの半端者…なんかじゃない。パワーなんてそれこそ鬼共と同じレベルなんかじゃないの……?

 

鈴仙「……へっ?」

 

足音の先、その先を見据えて…拍子抜けな私の声が竹林に反響した…………




……ゑ?(2ヶ月ぶりの発言)
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