※脳内に降りてきた妄想です。また降りてきたら更新するかも?
ベッドに寝ていたトレーナーは目を開き、大声を上げそうになった自分の口を抑えつけた。
目の前にハルウララの顔があったからである。
(ナンデ!?ウララナンデ!?)
混乱しつつもトレーナーは状況を理解しようとする。
今日はウララもトレーナーも休日である。そのため、トレーナーは昨夜、ウララを寮に送り届けた後に同僚の桐生院トレーナーや理事長秘書駿川たづなと合流して、飲みに出かけた。自分の担当であるハルウララや桐生院トレーナーの担当であるハッピーミークの話題などで大いに盛り上がり、夜も遅くなった頃にトレーナー寮の自室へ帰宅、軽くシャワーを浴びて寝た。
(間違いない、覚えてる。なら、寝たあとか?)
ハルウララには合鍵を渡してある。トレーニングの打ち合わせなどで自室を使うことが多いが、トレーナー自身は部屋にいない時間も多い。ハルウララはトレーニングを楽しみにしているため、大抵早く来て待ちぼうけとなる。そのため、合鍵を渡しておくことにしたのだ。
時計を見ると時刻は11時。随分寝てしまったらしい。ウマ娘たちの寮には門限があるので、夜に来たということはないはず。従って、朝になってからハルウララが部屋に来て、そしてなぜかトレーナーのベッドに入り込んだのだ。
(にしても心臓に悪い…)
トレーナーの携帯に連絡を取ってから入るように言うべきだろうか。いやそれよりも、なぜベッドに入り込んでいるのか。
そこまで考えて、トレーナーはハッと気づいた。まずは起きなければ。
よく寝ているハルウララを起こさないように、トレーナーはベッドから降りる。
食事と紅茶を用意しに行く前に、トレーナーはもう一度ハルウララを見た。幸せそうに眠っている。
起きたら色々聞き出さないとなぁ、とトレーナーは思った。
ハルウララは、ベッドのぬくもりが少し減ったので、目を覚ました。
「うぅん…、とれーなぁ…?」
トレーナーはベッドにいない。トレーナーの匂いの他に、紅茶とトーストの匂いがする。
ごはんを食べているんだ、とハルウララは理解して、ベッドから降り、居間へ向かう。
「ああ、ウララ。おはよう、というには遅いかな?」
ハルウララのトレーナーは、居間のテーブルで紅茶を飲んでいた。
「おはよー!いま何時?」
「11時過ぎだね」
「そんなに寝てたんだぁ。…んーーっ」
ハルウララは伸びをしてから、トレーナーの向かいの椅子に座った。
「お昼はまだだよね?なにか食べるかい」
「うーん、あんまりお腹空いてないや」
「お茶は?」
「のむ!」
トレーナーは手慣れた様子で温めたミルクをハルウララ用のカップに注ぎ、続いてポットから紅茶を注いで、ハルウララに差し出した。
ミルクティーを飲むハルウララを見ながら、トレーナーは聞くべきことをもう一度整理した。
なぜ、いつトレーナーのベッドに潜り込んだのか。これだ。
「ふう」
ハルウララが一旦カップを置くのを確認して、トレーナーは口を開く。
「ウララ。聞きたいことがあるんだ」
「なあに?」
「今日は休日だけど、何で僕のところに来たのかな?」
「来たかったから!」
「なるほど。いつ来たんだい?」
「えーっと…朝ごはん食べてから!」
ウララは遅くても8時には起きているようだから、9時にはいたのかもしれない。
「なんで僕のベッドに寝てたのかな?」
「トレーナーが気持ちよさそうに寝てたから、ちょっと入ってみたんだー。ぜんぜん気づかないのが面白いなって」
「うんうん。それで?」
「なんか安心するなぁ、って思ってたのはおぼえてる!」
「と言うことはそのまま寝たのか…」
まずい、とトレーナーは思った。ハルウララは無邪気だとは思っていたが、これは想像を超えている。
まさか中等部にもなって年上の男性のベッドにいたずら気分で入り込むとは。
これはハルウララの同室のキングヘイローに相談しなければならないか。
「とりあえずだね、ウララ」
「なに?」
「これからは、部屋に入る前に連絡が欲しい。実は起きたときに、すごくびっくりしたんだ」
「え、そうなの!?ごめんなさい…」
「わかってくれるならいいんだ。これからは気を付けようね?」
「うん!」
元気よく返事をするハルウララを見て、とりあえず同じことは繰り返さないだろうと安心するトレーナーであった。