あの意味深エンドのその後の話。
 絶海の孤島「ザイン」で行われた非道なバイオテロ事件。
 バリーやクレア、モイラの活躍でアレックス・ウェスカーの野望は打ち砕かれ、ナタリアは救助された。
 なんか意味深なあらすじですが、ネタ小説です。

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 こういう続きがあればいいよな……。


出るな、ナタリア!!

『テラセイブ拉致事件』

 2011年、テラセイブで行われていた集会の途中、何者かによってその場にいたテラセイブのメンバー数名が拉致されると言った事件が起こった。これは極めて計画的なものであることが推測される。

 

 その後、拉致されたテラセイブのメンバーは絶海の孤島「ザイン」でバイオテロに巻き込まれた。そこで行われていたのは新型ウイルス「t-Phobos」を介して行われたバイオテロ実験だった。

 

 その新型ウイルスを開発したのは、今回のバイオテロの主犯でもあるアレックス・ウェスカーである。名前を聞いてもわかるように、あのアルバート・ウェスカーの妹である。

 

 数多くの犠牲を払いながらも、BSAAのアドバイザーであるバリー・バートン氏の協力やクレア・レッドフィールド、バリー氏の娘であるモイラ・バートンらの活躍もあり、バイオテロ拡散を防ぎ、アレックス・ウェスカーの抹殺にも成功した。

 

 また、この事件に巻き込まれたと思われる少女、ナタリア・コルダを保護した。彼女は7年前の「テラグラジア・パニック」の際に両親を失ったショックで精神的なダメージを受けていることもあり、観察が必要である。

 

 しかし、バリー・バートン氏が彼女の保護に名乗り出たため、心配はいらないだろう。

 

 アレックス・ウェスカーの目指していた「転生の儀」という野望も打ち砕くことができ、この事件は幕を閉じた。

 

 

          《「テラセイブ拉致事件」抜粋》

 

 

--------------

 

 

 

 テラセイブ拉致事件から数年後……。

 

 

 

「モイラ! 俺のジャケットどこにやったか知らないか?」

 

「知らないよ! ああ、あれどこにやったっけ?」

 

「二人とも探し物? もう、だから昨日までに準備しておいてって言ったのに」

 

 そこにあったのは平和な家庭であった。

 

 カナダ某所、そこにバートン家はあった。バリー、バリーの娘のモイラとポリー、バリーの妻であるケリー。そして、新たに加わったテラセイブ拉致事件で行われていたバイオテロの被害者であるナタリアを含めた5人でこの家に暮らしている。

 

 バリー・バートンは「洋館事件」の生存者であり、特殊部隊S.T.A.R.Sに所属していた過去を持つ。事件生還後は、家族とともにカナダへ亡命して隠遁生活を送っていた。

 

 しかし、年々激化する世界各地でのバイオテロ事件に加え、今も戦い続けるクリス・レッドフィールドやジル・バレンタイン、クレアの姿に触発されていろいろと燻っていたようで、ジルとクリスの招聘を受けたことを切っ掛けに、アドバイザーとしてBSAAに所属することとなった。

 

 また、家族を愛しているということも周知の事実だ。大体バイオテロに関わる時は何かしらで家族が関わることが多い。テラセイブでの件もモイラが行方不明になって言っていたしな。まあ、娘達には好きすぎてうざがられているのが玉にキズだ。

 

 

 モイラ・バートンはテラセイブ拉致事件の生存者の一人である。幼少時代、バリーの拳銃で遊んでいたところ、妹のポリーを誤って撃ってしまったことがトラウマになり、銃に対してトラウマを持っていた。

 

 だが、先の件でそのトラウマを見事に克服することに成功した。また、バリーとの仲もこの事件を通して良好となっている。

 

 ポリー・バートンもバリーや家族との仲は良好である。正義感の強いバリーやモイラに触発されてか、最近ボランティア活動をよくしているようだ。

 

 妻のケリー・バートンは、バリーが仕事ばかりの時に、一時期家庭環境が不安定になったが、バリーが家庭を顧みるようになってからは、ラブラブである。もう良い歳なのでやめてほしいと思う時がある。

 

 

「あれ? ママ、ポリーは?」

 

「ポリーならもう出かけたわよー」

 

「ええー、もう、ありえないんだけど」

 

 こんなバートン家だが、今日はみんなで川にピクニックへ行く。バリーはここしばらくBSAAのアドバイザーとしての仕事が立て込んでいたのだが、ようやく仕事が片付き休暇をもらったようだ。

 

 今までの汚名返上とばかりに家族全員で久しぶりに遊ぼうというわけである。

 

 だが、二人の準備が遅いこともあって、ポリーはバスかなんかで先に行ってしまったみたいだ。

 

「くそっ、俺のはどこにいったんだ?」

 

「パパ、まだジャケット探してるの?」

 

「いや、俺が買って組み立てた水鉄砲が……」

 

「いいでしょもう、向こうに行ったら買いましょう」

 

「ダメなんだ、あれじゃないと。俺特製銃なんだ」

 

 ……バリーは一体何をやっているのだろう。

 

 武器の収集が趣味ということは知っていたが、まさか水鉄砲もそれに入るというのはもう末期だな。それ見ろ、モイラやケリーにも呆れられているじゃないか。

 

「パパ、もう準備できた?」

 

「ああ、なんとかな」

 

「水鉄砲で遅れるとかサイアクなんだけど……。ママ、ナタリアは?」

 

「あら? 準備はしてたはずなんだけど?」

 

「あの子、また本でも読んでるのかしら? ナタリアーそろそろ行くよー」

 

 モイラが2階に呼びかける。ナタリアはよく2階にある自分の部屋で本を読むことが多い。

 少し時間が経った後、2階からドコドコと足音が聞こえてから……。

 

「わかった、今行く」

 

 ナタリアが答えた……。

 

 ナタリア・コルダはテラセイブ拉致事件の生存者であり、重要参考人でもある。彼女はテラセイブ拉致事件の7年前に起こったテラグラジア・パニックで両親を亡くしたことがきっかけで『恐怖』という感情を感じなくなってしまった。

 

 それをバイオテロの主犯であるアレックス・ウェスカーに目をつけられた。

 なぜアレックス・ウェスカーがナタリアに目をつけたのには理由がある。

 

 アレックスは人間の「不老不死」の研究をしていた。その中で見つけたのが「転生の儀」であった。

 

 その内容は自身の記憶、人格を他の人間に移植するという形で生きながらえることで永遠の命を得ろうとするものだった。

 

 そして、移植先の人間は恐怖を克服している人でなければ成功しないのである。

 

 今回のバイオテロで使用した新型ウイルス「t-Phobos」の特性として「精神的な強い負荷」を与えられると発症してしまうというものがある。

 

 つまり、『恐怖』によって発症するわけである。

 だから、バイオテロを画策したのという背景がある。

 そう意味で「転生の儀」と相性が良かったのだ。

 

 だが、『恐怖』を克服している人間などそう簡単には見つからなかった。

 

 それもそのはずである。『恐怖』とは、弱者が強者から逃げるという古来から生物に備えられていた生存本能の一種である。

 

 生存本能がない生物などいない……。

 

 そんな中見つけたのがナタリアだった。

 

 ナタリアはテラグリジア・パニックで両親を失った過去から恐怖の感情が欠落していた。

 そのためアレックスが求めていた素体としての条件に一致していた。

 

 そうしてアレックスにより絶海の孤島に閉じ込められていたが、バリーを救助されたのである。

 

 その後、バリー・バートンらと一緒を暮らすようになり今に至るというわけだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  "鳥かごが鳥を探しにやってきた"

 

 

 

 

 ……まあ。

 

 

 

 

 "しかし、鳥は消えてしまった"

 

 

 

 ここにいるのは……。

 

 

 

 "鳥は変わったのだ"

 

 

 

 

 

 (アレックス・ウェスカー)なのだがね。

 

 

 

 

 

 

 

 

『ねえ、アレックス。何言ってるの?』

 

「…………」

 

 

 ……なぜ。

 

 

『アレックス! なんで鳥かごは鳥を探すの?』

 

 

 …………なぜ。

 

 

『ねえってば』

 

(アレックス・ウェスカー)の内側からしゃべりかけるなといつも言ってるだろう! ナタリア!」

 

「どうしたのー、ナタリア?」

 

「ううん、なんでもないよモイラ。今行くー」

 

『ふふ、今行くーだって。なんで最後伸ばしたの? 私でもそんなこと言わないのに。 アレックスてば変なの』

 

 

 

 

 

 

 ……なぜナタリアの精神が私の中に残っているんだぁぁ!!

 

 

 

 

 

 

 これは私、アレックス・ウェスカーとナタリアが一つの身体に同居しながら日常を送るという、かなり変な物語である。




 モウヒトリノボクッ!

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