チートアイテムは色々な意味でアウトです   作:厄介な猫さん

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てな訳でどうぞ。


準備を進める

学園の自室にて。

 

「は~、本当に疲れた。後始末と根回しが大変だったし」

『全部自分が蒔いた種だろう』

 

オレの呟きに対するハーツのツッコミが厳しい。事実だけど。

無事に王都へと帰還した後、学園や王宮から色々と取り調べを受けることになった。

その際、黒騎士達の討伐はクリスがやってのけたと念入りに伝え、周りも死にもの狂いで頑張ったと伝えた。

 

オレとリオンは彼らに協力し、事後処理を行っただけという立場に徹した。リオンは全部譲りたかったそうだが、それをやったらさすがに怪しまれるので一部だけオレ達の手柄にした。

結果、今回頑張った生徒達には褒美と勲章が国から授与されることになった。昇進の話は今のところ出てないが。

 

後、国王様とミレーヌ様には裏の交渉の話はリオンと一緒に伝えておいた。ヘルトルーデがお飾りである事実と一緒にね。ミレーヌ様はその交渉内容に苦笑いしたけど、現状での最善手だとオレは判断している。

 

ついでにアンジェリカ……アンジェ嬢の取り巻き達に関しても取り調べの際にきっちり伝えておいた。その結果、取り巻き達は褒美と勲章自体は渡されるが実家とは縁切り。将来の職も地位も全部白紙となったけど、自業自得だから仕方ないね。

 

それと裏切り行為を行ったあの女子二人は……実家が支払う罰金の肩にされるそうだ。つまり、人身売買。しかも売られる先も地獄というオマケ付き。

実家の方は領地の取り上げと当主の処刑が決まったそうだ。その流れの早さは異常だったので、公国と繋がっていた連中の口封じの可能性が高い。その可能性が一番高いのは侯爵なんだけど。

 

『……黒騎士達の剣はまだしも、飛行船と鎧、浮遊石まで献上する必要があったのか?』

「あるよ。全部独占したら、危険視する連中が多くなるからな」

 

王国には黒騎士達の剣だけでなく、それぞれの取り分から飛行船と鎧、浮遊石も少しではあるが無償で献上した。後、公爵家にも。

そうした理由はもちろん―――少しでも周りの敵を減らす為だ。公爵家の方は後ろめたさからだけど。

 

「仮に強力な武器を全部独占している奴が近くいたらどう思う?」

『……間違いなく脅威と認識するな。公国の人間を殺さなかったのも、同じ理由か?』

「正解。前世の価値観もあるのも、否定はしないけどな」

 

殺すことに抵抗があるという人間だと認知されれば、やりようがあると周りも判断する。公国の脅威が本当は微塵も下がっていない事を考えれば、オレとリオンは様子見される程度にしとかないと面倒になる可能性が高い。

 

それなら全部献上すれば解決するのではないか?とも思うが、それはそれで疑惑の目を向けられる。なら、適度に手元に残した方が良い。選択肢を増やすという意味でも。

 

「実際、公国の軍隊が学生達に敗北を喰らったんだ。軽視される可能性は十分にある」

『だから、適度に脅威を残したと……黒騎士のお膳立てもそれが含まれているな?』

 

ハーツのその言葉に、オレは頷くことで肯定する。黒騎士の討伐も味方が足を引っ張った結果とも表向きは報告してるし、脅威の度合いは然程下がっていない筈だ。

 

だが―――これはかなり危ない橋だ。場合によっては格好の攻撃材料となる、な。

だからそのリスクを可能な限り下げる為に国王様とミレーヌ様には正直に話した。黙っていたら、バレた際に絶対面倒になるから。

 

「実際、証拠を捏造したらあっさり捕まえられるだろうし」

『だから奴らに隠しカメラの設置を依頼したのか』

 

そうそう。リオンの部屋にも隠しカメラが設置されたし。もし嵌めようとしても証拠はバッチリ残るから、いざという時の反撃材料になるし。

 

『ところでキャプテン。さっきから何を書いているのだ?』

「新しいアーマーの設計図」

 

何せリオンの情報で、乙女ゲームに登場したラスボスのヤバさが判明したからな。巨体の上に無限再生とか、本当に無理。リスクはかなり高いそうだが。

そんな殺しきれない相手がいるなら、無限再生を無効にできるリビアを聖女にしてぶつけようと考えてしまうのも、ある意味仕方なかった。

だからといって、すんなり了承はしないけど。

 

「戦争なんて起こさないのが本当は一番なんだけど、陰謀策謀、様々な思惑が混じるとどう転ぶか分からないからな。それに、全部押し付ける気は更々ないし」

『だから新しいアーマーの作製か?今回のコンセプトは?』

「お前の使用前提の燃費ガン無視の高範囲、高火力設計」

 

魔装の魔法攻撃は強力だからな。なら、ゼクトールを媒体として強力な魔法の使用を前提としたアーマー、武器を作る。実際に作るのはウチの職人達だけど。

アーマーのデザインは鎧武者。魔法攻撃の触媒となるドローンも六基搭載し、武装はブレード。

 

このブレードは魔法による射撃攻撃を前提にして、刀身はヒートナイフの高熱切断を採用する。チェーンソーモドキにしたらキャパオーバーになるからな。

かなりの詰め込み感があるが、何もしないよりはずっとマシだ。リビア達とこれからも一緒にいることを、決めたんだからな。

 

『なら、尻尾を追加しろ。迫力が出るからな』

「使い道がないから不採用だ」

 

せめて自由自在に動かせるようにしないと駄目だ。でなきゃ、余計な荷物になるからな。

 

『ならば魔導伝導率の高い鋼材をワイヤーに加工しろ。それでキャプテンの要望はクリアできるだろ』

「それは尻尾と呼べるのか?」

 

確かにそれなら採用できるけど。その機構は背中にすれば問題ないし、具体的な長さは職人達に任せるか。最低でも二十メートルは欲しいけど。

 

「例の腕輪の回収は、やらなければいけない事が多いからどうしても三学期以降になる。飛行船に鎧……戦争になった際の準備を整えないといけないからな」

 

特に戦艦は数も人員も揃えないといけない。戦艦自体は浮遊石と今回手に入れた公国の船の調査でまだ何とかなるが、それを扱う人員はそうはいかないからな。

その辺りは、商売によるツテを頼るしかない。それも公爵と侯爵―――どちらの派閥にも属していない、中立の貴族達に。

そう考えていると、扉がノックされる。

 

「鍵は開いてるのでどうぞー」

 

オレがそう言うと扉が開き、リオンがルクシオンと共に入ってくる。

 

「リオンか。どんな用で来たんだ?」

「ああ。実はな……」

 

リオンはそう言って一枚の書面を見せる。内容は……飛行船の売買に関する契約書だ。

 

「整備関係をすべてリオンが受け持つことで、船と鎧を無料提供……安易に裏切れない手駒を得るのが狙いか」

 

その内容を確認したオレはリオンの狙いを察してゲンナリする。まさに悪魔の契約書だな。

 

「やっぱエドには分かるか」

「で?これをオレに見せた理由は?」

「お前も乗らないか?」

 

どうやら片棒を担がないかと誘ってきたようだ。それに対しオレは思案し……

 

「今なら、公国製の飛行船と鎧四機が実質ゼロディアだ」

「もちろん責任はオレ達が持つ。修理費やその他で荒稼ぎしない事も、契約書にしっかり記載してな」

 

リオンの提案に乗った。対象は田舎貴族の跡取り達。最悪の場合、強権が行使しやすいからね。

実際、酒場のいつもの付き合いで集まった彼らもオレとリオンに羨望と嫉妬の視線を送ったし、実質タダで船が手に入ると聞いて目の色を変えたしね。

 

「公国の飛行船に鎧……それがゼロディア……」

「待てレイモンド!相手はあの二人だぞ!絶対に何か裏があるぞ!」

「は!?そうだった!」

 

ダニエルが引き留めた事で幽霊のように近寄って来ていたレイモンドは我に返ったように止まり、周りも確かにと互いに顔を見合わせている。

 

「二人とも酷いな……俺たちを疑うなんて」

「信用がなくて泣けてくるよ。確かに裏も目的もあるけど」

「「「「「あるのかよ!?」」」」」

 

リオンはわざとらしく嘆き、オレはショックを受けたフリをしてさらりと明かす。その言葉に全員からツッコミが飛んだが。

さて、小芝居は止めて真面目なお話タイムだ。

 

「実際、俺達は領地に見合わない出世をしたから、相応の貢献をしないと駄目なんだよ」

「将来の収入源も増やさないといけないし、手に入れた船も相応の維持費が掛かるからな。なら、それを元手に商売の幅を広げようというわけだ」

 

嘘は言っていない。何せオレは卒業したら五位下、リオンは五位上だからな。領地の規模から今ある稼ぎだけじゃ絶対に稼ぎきれないし、修理と整備、色々な方法で稼がないと貧乏生活まっしぐらだ。

畑の為の土作りもその一環だしな。後、一段上の貢献の件もあるし。

 

「それに、このご時世だ。今回の一件がこのまま鎮火すると思えないし、かと言って性急に人を集めるのも骨が掛かる。なら、知り合いに譲って保険として備えておきたいんだよ」

 

もちろん一番の理由もちゃんと伝えておく。でなきゃ、いざと言う時に不安要素が残るからな。

後、あまり個人戦力を揃えるのはハイリスクだからな。かといって子爵等の爵位が高い人間に配るのもそれはそれで危険だしな。その点、男爵クラスなら大丈夫というわけだ。

 

「そ。だから、故障した船も売らないしメンテナンスの責任もちゃんと持つ。何も起きなければ、それはそれで構わない。どうなろうと荒稼ぎしない事は書面としても、個人としても誓うよ」

 

今回売るのも五十メートルから百メートル級と扱いやすいものだしな。あんまり大型だと扱いが難しいし、人員も金も掛かる。

そう考えると、七百メートルもあるパルトナーはデカいよな。だからこそ、あれが本物を隠す偽装船だと誰も気付かないけど。

 

「お前達だっていざと言う時には不安だろ?なら、有効活用の為に今回は利益を度外視しただけだ」

「そうそう。それに、俺も新しく工場を立ち上げたから宣伝目的も兼ねてるしな」

 

オレとリオンの言葉に周りは真剣な表情で互いに顔を見合わせている。

 

「ほ、本当に無料なんだな?」

「後でお金がかかるとかないよね?」

「書面にもその辺りはしっかり記載してある」

「将来の保険で、そんな真似したら意味ないだろ」

 

ダニエルとレイモンドの半信半疑の質問にオレとリオンはそう答える。

その言葉を聞いた二人は……意を決したように告げた。

 

「それなら、買った!」

「俺も買うぜ!」

「なら僕も!」

 

ダニエルとレイモンドの購入宣言を皮切りに、次々と手を上げて飛行船の購入へと乗り出した。

 

「はいはい。これが書面ね」

「家族に送ってサインを貰うように。古い飛行船と鎧は買い取ってやるから安心しろよー」

 

オレとリオンはニコニコ顔で契約書の書面を渡していく。

これでいざという時の戦力のアテが一つできた。もちろん、戦争なんて起きないのが一番なんだけどね。

ちゃんと保険であることは伝えたからね?もし裏切る真似をしたら……分かってるよね?

ちゃっかり彼らの生殺与奪権を握ったオレとリオンは、満面の笑みを浮かべるのであった。

 

 

 

――――――

 

 

 

二学期も終わりが近づいてきていた。

 

「はぁ~、幸せだなぁ」

「この時くらいは、ゆっくりしたいからな」

 

暖かい部屋の中、オレはリオンとリビア、アンジェ嬢の四人でお茶して寛いでいた。

このところ、本当に多忙だったからな。更なる保険の為に準男爵家と騎士家をメインとした飛行船の貸し出し契約(買い取りもオーケー)をリオンと一緒に敢行したり、王宮事情の把握をしたり、ダンジョンに挑んだりと本当に忙しかったからな。

 

その中で、ヘルトルーデはこのまま王国に留学させる処遇となったそうだ。主に侯爵の意見によって。

当然、公爵はもちろん他の貴族も反対したそうだが、公爵側の貴族の賛成意見も多かったこともあって押し通される形となったそうだ。

 

狙いは懐柔して公国を王国傘下に組み込むつもりのようだが、前提から無理だと理解してないのか。あの侯爵。

なので、ルクシオンに依頼して暇があれば侯爵の近辺調査と監視を行うようにした。あくまで反撃材料確保の為に。

あれでも政治の中枢に位置しているからな。下手に排除したら面倒になりそうだし。

 

リオンはそこまでする必要があるのかと首を傾げていたけど、やらないと良いようにされかねないからな?最悪、暗殺されかねないし。ま、侯爵の悔しがる顔を拝めるならと、リオンも了承したけど。ルクシオンはかなり呆れていたけど。

 

実際、公国と裏で繋がってることを匂わせる発言があったようだし。焼却処分しようとした公国との密約の書面もルクシオンのおかげで何枚か回収できたし。

それらは、ルクシオン本体に大事に保管している。この世で一番安全な隠し場所だからね。

 

「これ、美味しいです」

「チョコが好きなのか?なら、私のお気に入りの店から取り寄せよう」

「あまり高いのを食べ慣れちゃうのは……」

「そ、そうか」

 

そんな黒い考えとは無関係に、リビアとアンジェ嬢はギクシャクする前の柔らかい雰囲気で話し合っている。

うん。仲良きことは美しきかな。

 

『くぁwせdrftgyふじこlp!!』

『くぁwせdrftgyふじこlp!!』

 

目の前で罵り合戦を繰り広げている相棒達と違ってな!

 

「……一つ目と腕輪は本当に仲が悪いな。少しは仲良くできないのか?」

『仲良くですって?忌々しく、存在するだけで悪影響をもたらす世界の害悪と仲良くするなど、絶対に不可能です。マスターの命令さえあれば、今すぐにでも消し去るというのに!』

『それはこちらの台詞だ。手段をまったく選ばず、悪逆の限りを尽くした貴様らと仲良くするなど、天地がひっくり返ってもあり得ん!キャプテンさえやる気になれば、無惨に破壊するというのに!』

 

アンジェ嬢のその言葉に、ルクシオンもハーツも不可能だと断言する。相変わらずの殲滅思考だよ。慣れたけど。

 

「ルク君もハー君も、あんまり喧嘩したらめっ!ですよ」

『喧嘩ではありません。これは必要なことです』

『同意するのは癪だがその通りだ。これは喧嘩ではなく、聖戦なのだ』

 

……本当に平常運転だよ。こいつらは。

 

「リビア。こいつらはこれが平常だから気にするな」

「そーそー。会話する度にいつも罵り合っているから、取り合うだけ無駄だよ」

 

オレとリオンの気にするなという言葉に、リビアは苦笑いするしかない。だって、対応が全然ぶれていないからな。

 

「そういえば、お前達は黒騎士達の討伐の手柄をクリスに譲っただろ」

「え?どうしてですか?黒騎士を倒したのはエドさんなのに……」

 

アンジェ嬢がもたらした事実にリビアがどうしてかと聞いてきたので、ちゃんと話しておくか。

 

「手柄を全部独占したら、また面倒になるからな。不必要に敵を作らない為にも、リオンの提案で一番の手柄はクリスがやってのけた事にしたんだよ」

 

その際、リオンがそれを執り行ったとアークライト家に流したからな。もちろん押し付けたわけじゃないよ?

 

「確かに悪い手ではないな。公国との交渉の件も含めてな」

 

……あれー?例の交渉の件がさっそく洩れてる?

 

「アンジェ……?それはどういう……」

「アークライト家はリオンを敵視していたからな。リオンの働きで息子に箔をつけて貰ったから、今回の件で黙るしかなくなったんだ。じきにクリスの勘当も解かれるだろう」

 

やっぱり剣聖の実家はリオンを敵視していたか。そりゃ、剣聖の息子を一方的に叩きのめしたんだから、家のメンツは丸つぶれだっただろうし。

 

「お前が行った裏の交渉も、公国の内情の一端を知った今では確かに最善と言えるだろう。上手く機能すれば、十分な抑止力となるだろうからな」

 

国王様とミレーヌ様への報告の際、モンスターを操る魔笛以上の切り札がまだ公国に残ってる可能性も伝えたからね。自己完結で終わらせたら駄目な案件だったし。

魔笛で呼び出せるらしいラスボス認定の超巨大モンスターは、リオンの話では召喚の対価が自身の命となるそうだし。事実を知った今なら安易に使おうとはしないだろうし。

 

仕組みとしては、コアを喪った正規魔装の魔力の侵食と同じ可能性が高いそうだ。魔装以外にも様々な試作品があったそうだから、検討が付けやすいとハーツは言っていたが。

それと、魔笛は新人類側の兵器だった。それも戦略級のモンスターの使役が本来の運用目的で、それ以外の使役は副産物だそうだ。リスクの関係から本来の運用としては欠陥兵器だっただろうと判断していたが。

 

「それもあまり期待しない方が安全ですけどね。ちなみにあの道化の姫さんは?」

「一国の姫を道化扱いか……兄上からの又聞きではあるが、ヘルトルーデは愕然としていたそうだ。デタラメ、捏造だと取り乱していたと聞いている」

 

王宮、ちゃんと仕事をしてくれたか。全部知った上で、これからどうするのか判断して欲しいね。戦争するなら相応の報いを食らわすけど。

 

「あの……エドさんはあの人達と取引をしたのですか?確かに幾ばくか残してましたけど」

「そうだね。あんまり言いふらしたくないけど」

『実際かなり危ない橋だからな。ここまで腹黒だと、尊敬すらしてしまうな』

「最大の嫌味どうも」

 

だって全部没収したら、説得力がないからね。それにあの旗艦はモンスターを使うのが前提になってるし。特に痛手にならないものを相手の手土産にしてやれば、安易に排除しないだろ。

 

「ま、兵士や英雄様の恨みや憎しみは、経緯を無視すれば真っ当なものだからな。一番悪いのは経緯を隠蔽し、甘い蜜を啜ろうとしている連中だよ」

 

何せ百年くらい前の賠償だからな。隠蔽工作も簡単に行えるし、二十年前の時点からその事実は消されたも同然だっただろうし。

王国側で二十年前の戦争を教えていないのも、やり過ぎた感があったからだろうし。敵が多い中で全面戦争はリスクが高すぎるしな。あくまでオレの主観意見だけど。

 

「……どうして、傷つけ合うんでしょうか」

「こればっかりは理屈じゃないんだよ、リビア。理不尽に対して、人は理屈じゃ止まらない時があるんだよ」

 

理屈や綺麗事では解決しないのが現実だからね。

 

「そうだね。特に殿下なんか、決闘の約束を全然守ってないからね。他の四人も含めて、悪い奴じゃないけど……頭の一部が凄く残念なんだよ」

 

それ、関係あるか?頭の一部が凄く残念なのには全面的に同意だけど。

 

「そういえばその五人についてなのですが……倉庫で何か作ってると、最近噂になってるみたいです」

 

……一体倉庫で何を作ってるんだ?あの五人。頼むから、面倒ごとを持ってこないでくれよ。

 

 

 




「嘘よ!公国は独立の為に……!」
「本当に都合の良いことしか教えられていないのね。鎧と飛行船の技術も、元は奪ったものだと言うのに」
「どこまで公国を馬鹿に……!?」
「これはファーレンガルド家に関する書面です。この内容から分かる通り、貴方達公国はファーレンガルド家がかつて所有していた技術も奪ったのですよ」
「嘘よ……嘘よ……」
「嘘ではありません。ファーレンガルド家は、高い技術を持ちながらも王国に忠誠を誓ってくれていました。唆そうとした者を王国報告し、引き渡すくらいに」
「…………」
「故に敵国から脅威と判断され……大公家の反乱の際には王都より真っ先に攻められました。その技術力を手に入れる為に」
「そ……んな……」
「これからどうするのか……ちゃんと考えておきなさい。お飾りの姫でいたくなければ」
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