……本当に色々衝撃っすね。あの世界の裏側と言うっすか……流されていた諸々の事情がこう、知ると現実だと理解するっすね。
「初作の都合の良い女尊男卑感が第二、第三の公国誕生防止の措置だったんすねー……普通に納得するっす」
『軽視できない力を持った貴族の反逆が再び起きると考えれば、当時の策としてはあり得なくもないでしょう。維持した結果、最上の形で表面化しかけていましたが』
「本当に人の不幸を好むよな」
『当然だ。新人類は一秒でも滅ぶべき存在だからな』
先輩のツッコミにラプっちは取り繕うことなく返したっす。
恋愛的な意味で大好きな先輩と今話しているのは、王国側の現状についてっす。知っておいて損はないっすからね。オリヴィアさんが先輩の婚約者という事実もあるっすし。
それで色々聞いたっすけど、本当にゲームのシナリオから離れまくっているっすね。ある意味、ゲームのシナリオより救いがあるっすけど。
「まさかリオっちの婚約者が初作の悪役令嬢とは、夢にも思わなかったっす。彼女のその後を想像すらしてなかったっすけど」
「対岸の火事みたいなものだしな。マリエも二作目の知識も当時は不要だったから、特に気にも止めてなかったみたいだし」
普通はそうっすよね。事実、私も王国が公国と戦争したと聞いて、記憶を掘り返したっすから。
「それを考えたら、二作目のバッドエンドの被害の範囲が大きすぎるけどな。王国と公国は国家の範疇だけど、共和国は世界規模だからな」
「ホントっすね。落差が激しいっすよ」
『旧人類の遺産だからな。新人類より最悪で当然だ』
『世界を毒まみれにしたお前達の方が余程最悪だろう』
ハーツ―――ハツっちとラプっちが敵意剥き出しでバチってるっす。仲良くは……無理っすね。自制してくれるだけ、御の字っすし。
「でも、本当に上手に着地したっすね。初代黒騎士だけでもヤバいっすのに、二代目黒騎士もいたっすから」
「……その台詞からして、黒騎士の弟子だったクロウも登場していたのか?」
「ハイっす。【クロウ・ヒム・ウォルゲン】……三作目のボスキャラの一人っす。これはネット情報でしか知らないっすけど、条件を満たすと逆ハーレムルートでは裏ボスとして戦う羽目になったみたいっす」
「……裏ボス?ラスボスより厄介になるのか?」
「みたいっす。何でも連戦になるみたいで、戦闘前に全快して挑めるっすけど……その理不尽さは初作の難易度並みたいっす。他のルートでは課金アイテム無しでも倒せたのに、課金アイテム無しだと無理と匙を投げる強さだったみたいっす。条件を満たした逆ハーレムルートにおけるその異常な強さに、《逆ハーレムに嫉妬したボス》、《逆ハーレムが真ルート》、《ラスボス撃破で超強化された騎士》、《初代黒騎士が憑依した》等、スレの掲示板で話題になっていたっす」
「ま、マジか……そんな相手にリオンはよく勝てたな。いや、時期が違うからまだそこまで実力が伸びていなかっただけか……?」
「本来のラスボス戦は今から三年後っすからね。本来のシナリオ通りっすと、そこで初代黒騎士もヘルトルーデも死亡してるっすしね」
「あー……それなら確かに納得だな」
私の指摘に先輩は納得したように頷いたっす。お二人が死んで殺意が滾っていた筈っすし、力の入れ方も違うと思うっすしね。私も納得したこともあるっすけど。
「納得したのは五人の廃嫡っすよ。確かに一方的な婚約破棄は本当にアウトっすよね。ゲームだと流せたっすけど、実際にやられると流せないっすね」
逆に二作目と三作目の攻略対象は現実問題を視野に入れた設定だったっすけど。跡取りはロイクとセルジュくらいで、他は次男三男とフリーな相手だったっすし。隠しキャラのフェルナンさんは、敢えて数に入れてないっす。
「普通は側室か妾だからな。特に諌めるべき乳兄弟のジルクは助長した挙げ句、決闘の不文律をガン無視しというクズっぷりを発揮したしな」
『その上、親身に接していた婚約者とも手紙で一方的に婚約破棄をし、話し合いに一切応じなかった。奴だけが笑えないクズだったぞ』
『新人類がクズなのは常識でしょう』
ラプっちが新人類は全員クズと評しているっすけど、全員じゃないっすからね?ノエっちとか、院長とか、チビ達とか!
『だから停戦交渉の不意討ちで、新人類を子供諸とも惨殺したのか?外道機械らしく、都合の良い部分だけしか覚えていないな』
……え?
「ラプっち。それ、マジっすか?」
『そのような記録は存在しない……と言いたい所ですが、事実ですね。あくまで一部の独断ではありますが』
「旧人類側もやらかしてるじゃねぇか」
先輩が頭痛を堪えるように額に手を当てているっす。私も同じ気持ちっすよ。いくら戦争でも、やってはいけない事があるっすよ?
「魔素のせいで最終的に行き着く所までやるしかなかったとしても……それがなかったら、旧人類は宇宙に脱出できたんじゃないのか?ルクシオンは移民船だし、見逃す選択肢があっても不思議じゃないし」
『あの戦争を知らない者の戯れ言ですね』
バッサリ切り捨てられたっす。強く言えないのも事実っすけど。
「……話を戻すか。何にせよ、今の王国はゲーム上の破滅フラグは折れているが、不安要素が残っているのが現状だ」
「本当にラスボス消えても安心安全じゃないんすね。こっちもラスボスを撃破したら、後がヤバいっすし」
他国からの侵略とか、普通にあり得るっすからね。
――――――
……頭が死にそう。
「毎日が勉強漬け……経営や政治、やることが多くて辛い」
そんな弱音を洩らすくらい、オレは疲れている。それに加えて二作目の破滅回避という裏の超重要案件もあるんだ。何で前世以上に働きづめの人生を突き進んでいるんだろうか?
「こういう時にリオンが羨ましい。ルクシオンがいるから、丸投げしても問題ないし」
『キャプテンには自分がいるだろう』
「戦闘以外じゃ役立たずだろ、お前は」
お前は戦闘分野でしか力を発揮しないだろ。そっちでは大いに助かるけど、今は生活面での猫の手が欲しい。
「休日なのに、休日らしくない……リオンは趣味のお茶に没頭してるし」
そのお茶の相手がノエルとティアなんだけどな。二人が新たな犠牲者にならなきゃいいんだけど……アンジェ嬢とディアドリー先輩なら喜んで参加するだろうけど。ああ、リビア達とお茶をしたい。切実に。
『そう思うなら、奴とのお茶会参加すれば良かっただろう』
「出来るか!これらを先に終わらせて、向こうに帰った時に一日……いや、半日だけでも自由な時間を確保しないと!リビアと絶対、お食事デートをするんだ!」
高級レストランか、大衆食堂か、それとも二人きりのお茶会かはリビア次第だが、婚約者らしいことを少しはやりたいんだ!オシャレをしてディナーとか、一番それらしいだろ!?
『本当に一途なキャプテンだな。側室候補二人がいる割にはな』
「それには触れないのがお約束だ」
クラリス先輩もティアも、ちゃんと答えを出さないと。側室をリビアが認めてくれるかは、全くの別問題だけど。
それはそれとして、気になることもあるけどな。
「ノエルとレリア……両方とも本名とかやっぱりおかしいだろ。国外ならまだしも、国内だと無理があるだろ」
『そこまでか?キャプテン』
ハーツの問い掛けにオレは無言で頷く。
ティアの相棒―――ラプラスの調べでは二人とも偽名を使わずに本名で生活しているからな。はっきり言って、ガードが甘過ぎる。
「恋愛関連で滅ぼした割に、娘二人をあからさまに見逃すとかおかしいだろ。特に二人の実家……レスピナス家は実質のトップだったんだ。いくら家臣が隠蔽工作したからって、微塵も気付かないってあり得るか?少なくとも探りを入れるだろ」
『確かにな。念入りに調査をするだろう』
恋愛が動機なら、別の男との愛の結晶とも呼べる娘たちに同じくらい憎悪を向けても不思議じゃない。勿論百パーセントじゃないが、二人の素性の偽装と隠蔽が甘いことに変わりはない。
むしろ、何かしらのやむを得ない事情で滅ぼして、せめてもの情けで見逃したのではないかと思えるくらいだ。
……ラウルト家だけじゃなく、レスピナス家についても調べるべきか?
――――――
七月半ば。もう少しで学院は夏期休暇に突入するっす。一時休校で夏期休暇が削られると思っていたっすけど、放課後の補習授業でそれもクリアされているっす。
休暇返上ではなく補習なのは、貴族の予定に支障が来さない為みたいっすけど。私も貴族っすけど、没落で平民と殆ど同じ暮らしだったっすから、その実感はないっす。
エドっち……私の大好きな先輩は予定が見事に埋まっているっす。一度帰国してやらないといけない事が多々あるみたいっすから。婚約者のオリヴィアさんとの時間を何とか取りたいと必死に頑張っているっす。すっごい羨ましいっすよ、本当に。
先輩の一番になれなかったのは残念っすけど……前世で叶わなかった願いが果たせそうだからノーカンっす!直近ではご家族へのお土産の購入に同行して、お買い物デートもしたっすしね!先輩にその自覚は皆無っすけど。
今日は先輩達のお屋敷でお泊まり……身の安全から居候しているノエっちの部屋で寝泊まりっす。そのノエっちから、予想外の相談を受けたっす。
「ねえ、ティア。リオンに……婚約者はいると思うかな?」
「え?リオっちに婚約者っすか?」
何でリオっちに婚約者がいるかどうかを聞くんすか?一応、答えるっすけど。
「い、いるんじゃないっすか?立場と肩書きから、いても不思議じゃないっすし……ラプっちは何か知らないっすか?」
『ルクシオンのマスターの手紙の送り主―――アンジェリカ・ラファ・レッドグレイブがその婚約者の可能性が高いと思います。王国の公爵令嬢です』
本当に助かるっすよ、ラプっち!前世絡みの話は色々な意味でアウトっすから、話を合わせてくれてありがとうっす!
「こ、公爵令嬢と婚約しているんだ、リオンは……そうだよね。婚約者がいて当たり前だよね……」
ノエっち?何でそんなに暗い表情なんすか?先輩の時はそんな風に落ち込まなかったっすのに。いや、これはまさか……!
「もしかして……リオっちに惚れてるっすか?」
「……うん」
ま、マジっすか。ノエっちの恋愛の矛先がリオっちに向かうなんて……また、共和国のシナリオが壊れたっす。いや、既に壊れまくっているっすけど。
「私、最低だよね。婚約者がいる相手を好きになるだなんて……」
どど、どうしようっす。シナリオを考えるとアウトな展開っすけど……ノエっちの気持ちを無視して切り捨てるのは、普通に論外っす。それはきっと、前世で私を虐めた人達と同じ真似だと思うっすから。
だから、シナリオガン無視で正直な気持ちを伝えるっす。
「ノエっち。あくまで私の考えっすけど……婚約者がもういる以上、正妻は無理と思うっす」
私のその言葉に、ノエっちは力なく小さく頷くっす。きっと、リオっちのことを諦めようとしているっす。その内の想いに蓋をして、身を引こうとしてるっす。
「でも……第二夫人、側室、妾ならまだ可能性はあるっすよ!!」
「……ふぇ!?」
私の言葉にノエっちが変な声を出したっすけど、私は構わず言葉を続けていくっす。
「ラプっちの調べでは、王国は一夫多妻が認められる状況……特に英雄のお二人なら女性を数人囲っても受け入れられる立場の筈っす!」
「えっ、あっ、そっ、それって……」
「つまり、ノエっちが自ら突撃すれば、側室を勝ち取れるかもしれないっす!独占は無理でも……平等に触れ合うことは出来るっす!」
その過程はかなり厳しいと思うっすけど、そこは敢えて無視するっす!私も婚約者のいる先輩の側室目当てっすし!自分は良くて相手は駄目は、筋が通らないっすっしね!
「ムムム、無理だって!婚約者がいる相手に、そんな……」
「無理でも想いだけは伝えるべきっす。その選択だけは、しちゃダメっすよ。それをしたらノエっちはきっと、苦しい想いを抱えたままになるっすから」
これだけは確信を持って言えるっす。私も、前世で先輩に好きだと伝えず、告白されるのを待って凄く後悔したっすから。ちゃんと想いを伝えていれば良かったと、何度も思ったっすからね。
「で、でも……」
「でもも無理もないっす。ラプっちもそう思うっすよね?」
『私に恋愛相談されても困ります。そもそも、相談相手からして間違っています。失礼、相談できそうな相手が近くに居ませんでしたね。マスターはこれですし、マリエは五股で論外。カーラとラーダは相手がいませんし、レリアはマトモに取り合うか怪しいですし』
「さ、流石に失礼なんじゃ……」
ラプっちの辛辣すぎる指摘に、ノエっちは物凄く困った表情になったっす。いや、確かにラプっちの指摘は何一つ間違っていないっすけど。
『そもそも、ルクシオンのマスターは鈍感な人間ですよ。自身の行動が婚約者に対してマイナス要因であることを理解していませんからね。本気で惚れられていると、欠片も想像していないようですし』
「おおう……リオっちもエドっち並みに手強そうっす」
『なので、修羅場で酷い目に合うことは確実です。ルクシオンも報告しているでしょうから、引こうが詰めようが婚約者の心象はマイナスです』
……え?
「ら、ラプっち?今の台詞っすと、こちらでの生活が筒抜けみたいに聞こえるっすけど……」
『みたいではない。本当に理解力が乏しいマスターだ』
こ、これ、出会い頭に敵認定されるパターンじゃないっすか!?ルクシオンは何処まで喋っているんすか!?
『それと、レッドグレイブ家は王家に近い貴族です。王国の王子であるユリウス・ラファ・ホルファートと婚約者だった可能性が高く、もしそうであれば婚約者の浮気にはかなり敏感となっているでしょう』
そ、そう言えばそうだったっす!ゲームでも一方的な婚約破棄だったっすから、それでぶちギレて決闘騒ぎを起こしていたっす!当時はゲームだからと深く考えなかったっすけど……普通に考えたら彼女が被害者っす!
『だから、婚約者二人の逆鱗に触れてマスターだけ死ね』
「死ぬのはゴメンっすよ!後、何で私だけなんすか!?」
『浮気、不倫を率先して唆しているからだが?』
「側室ならまだ大丈夫の筈っす!……筈っすよね?」
言ってて凄く不安になってきたっす。土下座して側室狙いと告げても、手を出そうとしたこと時点で論外だと切り捨てられそうっす。
こここ、こうなったら……!
「マリっちー!助けてくれっすぅうううううっ!!」
「え?何!?急にどうしたのよ!?」
裏事情も知ってるマリっちに助力を求めるっす!
驚くマリっちをノエっちの部屋に連れて行って、一部伏せて今の私達のヤバさを説明したっす。五股しても普通に過ごせてるマリっちなら、打開策の一つくらい思い浮かぶ筈っす!
「―――だから、良い解決案を出してほしいっす」
「……一つだけ言わせて。―――普通に相談相手を間違えているわよ!!」
ええっ!?何でっすか!?他に相談できる相手がいないんすよ!?
「私、二人にスッゴい睨まれているのよ!?擁護しても逆に怒りの焔を強めるだけよ!あn……リオンと悪魔が撒いた種を私に刈らせようとしないで!ただでさえ、あの五人の面倒を見るのに一杯一杯なのに!夏期休暇も、お金稼ぎに奔走しないといけないんだから!!」
「あ、悪魔って……エドワードのこと?それは酷い言い方なんじゃ……」
「アイツは人の皮を被った悪魔よ。喧嘩を売ったら最後、確実に地獄に叩き落とされるんだから。私の六千万の罰金もそうだし、例のピエールの一件も関係者も含めてしっかり地獄に落としていたし!」
「それは……確かに」
マリっちの説明に庇おうとしたノエっちが納得させられたっす。先輩は確かに悪魔っすけど、優しい悪魔っすよ?友好な関係なら、本当に頼りになるっすから。
「それでも解決するとしたら……ちゃんと経緯を説明することよ。事情を話せば、傍にいることくらいは許してくれると思うわ」
「で、でも……それだと……」
「その先はあんたがしっかり考えなさい。後、あの二人は生粋のヘタレだから、自分から告白しないと絶対に手を出さないから」
マリっちはそれだけ言って、部屋を後にしたっす。先輩だけでなく、リオっちもヘタレっすかー。
でも、肝心のお二人の怒りを沈める解決案は得られなかったっす。本当にどうしようっす。
「ラプっち~。本当に良い案はないっすか~?」
『だから私を頼るな。マスターは簡単に妥協するから最終的には解決するだろうが、ノエルは違うだろう。そもそも、共和国で側室を迎えるのが稀だ。聖樹の加護を優先して、繋がりを拡げるのに慎重だからな』
そうなんすよねー。その風潮もあって、ラウルト家は跡取りで養子を迎えてた筈っすから。
「……やっぱり、側室は嫌っすか?」
「嫌……というより、したくない、かな?だって、もう相手がいる相手に迫るなんて……」
……この反応、知っているっす。これは前世の私……先輩に助けられる前の私っす。
あの時は私が耐えて我慢すればいいと思っていたっすけど……それは間違いだって先輩を知って気付いたっす。だから、ノエっちにかつての私と同じ道に進んでほしくないっす。
「じゃあ……エドっちの側室を狙ってる私はどう思うっすか?ノエっちの最初の言葉で言えば、私は最低な人間っすよ。むしろ、迷わず側室を狙ってる分、より質が悪いっすよ」
「……ティアは最低な人間じゃないよ」
「それなら、ノエっちも最低な人間じゃないっすよ」
「……その言い方はズルいなぁ」
ノエっちが呆れているっすけど、端的に見て事実っすからね。むしろ葛藤している分、私よりずっと素敵っすよ。
「難しいと思うっすけど、無理に我慢しなくていいんすよ。むしろ我慢していたら、何も見えなくなってしまうっすから」
『恋愛云々抜きにしても、ルクシオンのマスターと共に行動するのは悪くないと言えます。例の件で六大貴族は下手な手出しは出来なくなっていますし、ロイクの傘避けという名分も追加すれば多少はマシとなるかと』
「ラプっち~。それを最初に言って欲しかったっすよ」
『あくまで利益面での提案です。その意味では教諭のナルシスと一緒の方が最善でしょう』
「え?無理なんだけど?」
即答したっす。やっぱり完全に脈なしになっているっす。
「でも……ありがと。リオンのこと、もう少しだけ考えてみるよ」
ノエっちはそう言って笑みを浮かべたっす。
シナリオ的にはアウトな展開っすけど……ノエっちの気持ちが第一っすからね。
絶対、聖樹のラスボス化は阻止するっす。ノエっちが自由に恋愛して、ちゃんと幸せを掴めるように手助けするっす。
「それにしても、ティアとラプラスは意外と仲が良いんだね」
「え?そうっすか?」
『仲が良い?ノエル、お前の思考回路もどうやら残念のようだな』
(リオンしゃ~ん。何で嬉しくないの?一番の加護を貰って嬉しくないの?)
(あっ、そうか!相手……巫女がいないから嬉しくないんだね!うっかりしてたよ~)
(それなら巫女を早く用意しないと……リオンしゃんの隣にいたあの子がいいかな?彼女、私の巫女に相応しいし、リオンしゃんがしゅきみたいだし!)
(そうと決まれば、力を溜めて巫女の証をプレゼントしないとね!あの二人にも、サービスで与えちゃおうかな?)