騎士王の影武者 (外伝・仮)   作:sabu

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 マシュのテンションが本来の1.5倍くらいなのは仕様です。
 アルトリアの性格が原作と微妙に違うのは仕様です。
 モルガンが主人公に対し口調が柔らかくなるのは仕様です。
 ご存知の通りかと思いますが、ルーナが押しに弱いのは仕様です。
 


第3節 カルデア最弱の反抗者

 

 

 

 奇妙な静寂だった。

 誰も彼もが、自分以外の誰かと、よく分からない何かに警戒している。

 

 次に動いたら、此方は殺されている……!

 そんな雰囲気に包まれた食堂の中、左右に首を振って、隣だったり遠くの親族の顔と円卓関係者は表情を合わせていた。

 しかし一体何に警戒しているのかは、円卓関係者達とついでにエミヤは分かっていない。ただ、場の雰囲気が非常に混乱している事だけは分かっていた。

 

 

 

「あぁー…………水着……水着、かぁ。まぁ、うん………」

 

「そうです! 水着! 水着なんですよ!?

 是非ルーナ先輩も着ましょう! 円卓の皆様も誘いましょう!」

 

「あぁー………んんーーー………あー………」

 

 

 

 しかし未だ唯一、その雰囲気に気付いていないが故に呑まれていない二人は、先程の熱意そのままのマシュに引きずられ、会話を続けた。

 微妙な態度の姿にも拘わらず、何でそんなに押しが強いのか分からない後輩の声に、ルーナは額に手を当て、呆れるような悩むような表情して振り返った。

 

 

 

「——うっわぁ…………」

 

 

 

 そしてようやく気付く。

 視界に映るは、同僚の騎士達全員。しかも母親もいるし仕える王もいるし、更に何ならエミヤもいる。

 どう考えても、先程のマシュの発言は全員が聞いていたのだろう。全員が、何だかざわざわとしている。

 

 視界の端では、今から混沌とするだろう空間に呑み込まれたくないのか、そそくさと退出していったメドゥーサとメディアがいた。

 しかし、食堂を出る瞬間のメディアは、フードの下で不気味な笑みを浮かべながら、何かを手元に書き込んでいた。あぁ、何も考えたくない。何で私にも琴線が引っかかるんだよ、お前モードレッドにはピンと来ないと言ってただろおかしいだろ。

 

 

 

「返事はどうなんですかルーナ先輩!

 いきなり否定から入ってる訳でもないですし、水着という文化が嫌いな訳ではありませんよね!? 怒ってもいませんよね!?

 なら着ましょう! 絶対に似合いますから!」

 

「マ、マシュ…………」

 

「止めないで下さい先輩! 今良いところなんですよ!? というか先輩もルーナさんの説得を手伝って下さい! もう少し押せばルーナ先輩は堕ちますから!」

 

「だ、だからマ………シュ………———ヒェ……」

 

 

 

 立香から肩を揺さぶられてもマシュは止まらなかった。

 しかし、後ろを見ながら悲鳴の様な呼吸を漏らす立香に、流石のマシュも少しだけ振り返る。

 

 

 

「もう! 何なんですか先輩———ひょわぁぁああ!!??」

 

 

 

 後ろを振り向いて、驚きのままカウンター席から崩れさりそうになるのを——"彼女"は優しく、肩に手を置いて止めた。

 

 背後に円卓の騎士達全員が揃っていて、今さっきまでの発言を全て聞かれていたのも驚きの理由の一つだが、本題はそれではない。

 

 いつの間にか、マシュの後ろに一人の人物が立っていた。

 恐怖心を煽る程に飛びっきり良い笑顔の、モルガンが。

 

 

 

「——マシュ? マシュ・キリエライト?」

 

 

 

 まるで逃げられないように拘束するかの如く、マシュの肩に手を置き、見下した姿勢のままモルガンは告げる。

 

 

 

「今、貴方は円卓の皆さんと語りましたが、まさか私を省き、事を進めようとしていたのですか?」

 

「え、あ……あ、ち、違います! 勿論モルガンさんも誘おうとしていました!」

 

「よろしい。もし私を除け者にしていたら、私は貴方の盾を貫通させてでも魂の真髄から燃やし上げ、一切合切を諸共焼却しなければなりませんでしたので」

 

「ひぇ……」

 

「えぇまぁ、私としては円卓の騎士達など交えてバカンスなど、甚だ疑問なのですが……しかし許しましょう。私は寛大ですから」

 

 

 

 笑顔で語るが、細められた目は一切笑っていない。

 もしも先程の言葉の選択肢を間違えたら、周囲一体が火の海になっていたのだろう。後、それとは関係なく娘を困らせながら、しかし何だか仲良さそうにしていたのが、ちょっと気に入らなかったのだろう。

 血の繋がりがなくとも、目の前にいる天才魔術師はあのサー・ルークの母親なのだ。

 

 

 

「——それで、どうするのルーナ?」

 

「あぁー……………」

 

 

 

 マシュの肩に置いていた手を外し、モルガンは先程とは違った笑みでその人に問う。

 当の本人である彼女は、頭のバンダナを外す仕草で誤魔化しながら、視線を俯かせていた。普段の様子からは程遠い、明らかな挙動不審である。

 

 

 

「水着………水着………いや、私にはちょっと」

 

「似合わない? 似合わない訳がないでしょ?」

 

「いや、そういう話じゃなくて………ちょっとこう、抵抗感が」

 

「どうして?」

 

「あぁうぅ…………その、気分というか」

 

「何でですか! 着ましょうルーナ先輩! 絶対に楽しいですから!」

 

「あぁ………うぅー………あー…………」

 

 

 

 モルガンと、途端に復帰してカウンターから身を乗り出すマシュに言い詰められ、ルーナは視線を逸らすばかりだった。

 側から見れば、宗教勧誘とか薬物を勧めている光景に見えて来そうだが、しかし藤丸立香は何も言わない。

 あぁこれ、もう私が介入しなくて良さそう……と言うか介入出来る余地無さそう……と思いながらも、とりあえず歯止めが利かなくなって誰かが暴走した時の為に、令呪と魔術礼装を起動する準備を立香は進めるのだった。

 

 

 

「………………」

 

 

 

 そして、その光景を遠い目で見ている男がいた。

 後輩と母親に言い寄られている彼女。色々とまぁ……本当に色々と思う事はあるのだが、しかし偶然この場に居合わせただけで、円卓関係者ではない己は素直に引くべきだろうと考え——厨房裏からの視線にエミヤは気付いた。

 

 

 

「(な………まさか私をこの空間内に引き摺り込む気か……!?)」

 

 

 

 視線の先にいる厨房裏の凄い良い笑顔のブーディカが…………ニマニマとした笑顔のブーディカがエミヤの事を見ていた。

 今のエミヤなら分かる。アレは生前、虎の名を冠する女性がやっていたような、男女関係にお節介染みたちょっかいをかけて来る人間の笑顔と目だ。

 

 

 

「あぁほら……私は厨房とかの裏方役だから…………」

 

「何言ってるのさ、ルーナ! 良いって良いって気にしなくて。タマモキャットと頼光さんでこっちは切り盛りすれば良いんだ」

 

 

 

 今も尚、モルガンとマシュの攻撃を受けている中、ブーディカはルーナの肩に手を回しながら気さくに告げる。

 当たり前のようにカルデアに残る食堂組からエミヤを省き、あまつさえ、これでこっちは大丈夫だから気にしなくて良いんだよ、と言いだけな様にエミヤにウィンクをしていた。

 

 

 

「…………………………」

 

 

 

 あぁ、これはちょっと関わりたくないな。今ばかりは彼女のようにはなりたくないな。

 ひとまず、真夏の魔力というこの熱気が落ち着いてからにしよう。とエミヤは静かにその場を離れようとする。

 

 

 

「………………—————がっ!?」

 

「——すみません、その話。私達にも詳しく」

 

 

 

 しかし、それを隣の騎士王は強引に引き留めた。

 首根っこを掴み、アルトリアは逃げようとするエミヤを意地でも引っ張る。

 

 

 

「えぇ。シロウもルーナの水着を見たいとそう言っています。言っていない訳がありません」

 

「ばッ……特に君はっ……! その名前でだけは俺を呼ぶなって言っているだろうがッ!!」

 

 

 

 馬鹿野郎……! と口が動きそうになって、しかし何とか堪えたエミヤだが、結局張り叫んだ。何とかアルトリアの手を振り解こうとしながらも、万力の様な力が加えられていて彼は逃げられない。

 

 

 

「もしかしたら言ってなかったかもしれませんが、そしたらその場合はきっと心の中でそう思っているので構いません」

 

「ぐ……ぁ……ッ、無視、だと…………ッ!?」

 

 

 

 もはやそれはガン無視の域だった。

 この至近距離で、明らかに聞こえていない訳がないと言うのにこれだ。

 無理に引き摺られ首が衣服で絞まっている事も気にせず、アルトリアはエミヤを厨房まで引き摺りながら強引に運ぶ。

 

 

 

「マシュ。まさか、私達と夏を楽しみたいだなんて思ってくれていてありがとうございます。ですが、もしかしたら私達は貴方の期待には沿えないかもしれません。ですから、是非とも私達に夏の楽しみ方を教えてください」

 

「!!勿論です、アーサー王! えぇ今日この日の為にいっぱい準備して来たんですから!」

 

「フフ、それは良かった。私達も楽しみです」

 

 

 

 微笑みながら、アルトリアはマシュに告げた。

 私達と語るその言葉は、配下の円卓の騎士達がまさかマシュの願いを裏切るとは思っていない事の裏返しであった。

 

 事実、アルトリアの言葉で円卓の騎士達は再起動をしていく。

 既に先程の硬直はない。隣や付近にいる同僚達の表情を見て、マシュと王がそう言うなら良いかぁ……と意識を緩めていく。

 ケイも呆れ返りながらだが、まぁ良いかと事態の流れを任せ、適当な食堂の席に座った。

 

 

 

「姉上は………」

 

「別に。其方は其方で好きにすれば良いのでは? 出来れば関わらないで欲しいのですが」

 

「そうですか」

 

 

 

 互いに素っ気ない態度で、二人は割り切った。

 どうせ傷付け合うしか出来ない関係なのだ。割り切れて済むなら互いに割り切る。

 しかしまぁ………恐らく今は割り切れているだけで、きっと夏場に行ったら何かしらが拗れるだろう。

 

 

 

「では、そう言う訳ですルーナ。皆で楽しい思い出にしましょう」

 

「うぅーあぁ………」

 

 

 

 隣の姉上と視線を切って、アルトリアはルーナに告げる。

 微笑みながら告げられるアルトリアの言葉に、ルーナは吃るしかない。

 

 

 

「着ましょうか、水着」

 

「……………………」

 

「円卓会議を開いても良いですよ?

 まずは私の一票。そしてガウェイン、ランスロット、ベディヴィエール、トリスタンで五票。ケイ卿は……まぁ含めても大丈夫でしょうから六票。後は実質マシュも円卓の騎士なので七票。つまり、もうこれで過半数です」

 

「…………!?」

 

「勿論ガレスの分も入れます。故に八票です」

 

 

 

 なんだそれ……! そんなガバガバでも良いのか………! それは卑怯だろう……! という物言いも、アルトリアの後ろにいる騎士達が無言で首を振って承認しているので黙り込む。マシュも相変わらず、キラキラと期待するような視線を向け続けている。

 

 

 

「………ッ、アグラヴェイン卿……!」

 

「——アグラヴェイン」

 

 

 

 ルーナとアルトリアが視線を向けたのは同時だった。

 視界の先にいる、微妙な雰囲気のアグラヴェイン。

 

 他の円卓の騎士達が無言で王に承認をする中、アグラヴェイン卿は先程からずっと微妙な顔だった。あまり気乗りしていないのか、もしくは悩んでいるのか、眉を顰めて彼はその場で佇んでいる。

 

 

 

「……………………」

 

 

 

 向けられる金色の瞳と翡翠の瞳。

 揺れ動く月の様に淡い頭髪と、黄金に輝く星の頭髪。

 悩み抜いた後、アグラヴェインは視線を逸らしながら告げた。

 

 

 

「…………羽目を外し過ぎなければ、よろしいのではないでしょうか」

 

「———な……っ!?」

 

「それでこそ卿だ」

 

 

 

 私を裏切るのか……? という視線を向けられている事を察しているアグラヴェインは、ひたすらにルーナから視線を逸らしてそっぽを向く。

 水着に関しては非常に心境複雑だった。

 彼女から人としての楽しみを取り上げる権利などはないが、しかしそれはそれとして、あまり過激な物は着て欲しくはない。

 だが重要なのは、良き思い出になれば良いという事だ。本当は水着がどうこうの話ではない。というか水着は着なくても夏を楽しめる。

 

 もしそれを言おうものなら、この空間の雰囲気を含め、マスターの藤丸立香やマシュ達の心境を台無しにしかねないが故、アグラヴェインは黙っていた。

 色んなものを天秤にかけた結果アグラヴェインは、まぁルーナの性格と王の配慮ある判断によって、そこまで無闇に肌身を晒すような格好にはならないだろうと折れた。

 

 

 

「はい、これで九票です。ケイ卿とマシュの分を仮に省いても七、つまり過半数を超えました。私の勝利ですね、ルーナ?」

 

「いや……いやいや、私の意見は…………!?」

 

「残念ですが、今回ばかりは聞けません。許して下さいルーナ」

 

「…………………」

 

「勿論、エミヤも夏を楽しみにしていると言っています。私はそう直感で感じ取りました。間違っている訳がありません。

 ……それと、これは私個人の話なのですが、エミヤと貴方の作る料理が私は楽しみです!」

 

 

 

 此方の意見は封殺なのか………とルーナは項垂れる。

 微妙な顔で下唇を噛むルーナと、引き摺られたままの姿勢のエミヤは、互いに目が合った。互いが互いに向ける憐れみの瞳。うわぁ………という溜息しか二人は出て来なかった。

 

 

 

「ですが、良く考えてくださいルーナ。貴方が気にしているのは水着だけですよね?」

 

「…………………」

 

「水着だけが夏という訳ではないでしょう? ですからほら、まずは浜辺に行ってみましょう!」

 

 

 

 まぁそれなら………いやしかし…………でも…………と、妥協点を模索し始めている風に唸り始めたルーナを見て、あぁこれはアーサー王の勝利だなと藤丸立香は確信した。

 もうこうなってしまったら、多分この後はズルズルと引き摺り込まれるように、マシュやアーサー王、もしくはモルガンによって彼女は水着になってしまうのだろう。

 本当に自分は何も介入せずに、あのルーナさんを真夏に誘う事が出来てしまった。

 

 

 

「円卓の皆さんも良いんですか……?」

 

 

 

 

 念の為の確認の為、そう振り返って藤丸立香が問えば、返ってくるのは構いません、構わない、と言う肯定の声ばかりだった。

 

 

 

「え……!? モードレッド卿も良いんですか……!?」

 

「あぁー……………」

 

 

 

 アグラヴェイン卿と同じく、他の騎士達のように素直に肯定の意を示して居ないモードレッド卿。彼程にはないにしろ、彼女もルーナさんのように少し引き攣った顔をしていた。彼女が悩んでいる時の証拠である。

 

 

 それに、モードレッド卿がこの様な雰囲気の祭りに参加する印象がなかった。

 

 

 他の騎士達が暫定・第六特異点よりカルデアに召喚されたのに対し、彼女は第四特異点よりカルデアに召喚されている。故に、他の騎士よりも彼女とは縁が深く、少しだが長い時間を共にしている。

 

 特に、彼女は酒などを飲まないし、他人と群れるような事が少ないのだ。今でも、彼女はあまり円卓の騎士達と積極的に関わる事をしない。故にか、時々ガレス卿がモードレッド卿に突撃している。

 しかし、モードレッド卿は一匹狼という訳ではない。雰囲気として、従者の様に一歩引いていた印象が強かった……ような気がする。

 召喚された当初の、ルーナさんみたいなそんな感じ。

 

 

 

「モードレッド」

 

「う………」

 

「行きますよね? こんな機会は多くないのですよ?」

 

「うぅぅ…………」

 

 

 

 振り返って、己の瞳を真正面から見据えるアーサー王にモードレッドは萎縮しながら目を逸らす。彼女も悩み抜いた後、視線を逸らしながら告げた。

 

 

 

「まぁ……うん。ルーナが良いって言うなら、良いんじゃないか………」

 

「——良く言った」

 

 

 

 モードレッド卿の言葉に満足したのか、とびっきりの笑みを浮かべてアーサー王は返す。

 アグラヴェイン卿とモードレッド卿すらアーサー王によって味方ではなくなり、もはや敵しかいなくなったルーナはもう絶望するしかない。

 ずっと引き攣った表情をするルーナと、ずっとニコニコとした笑みのアルトリアが何処までも対照的だった。

 

 

 

「と、言う訳ですルーナ」

 

「…………………」

 

「何を戸惑うのですか。別に苦しい事ではないでしょう? 貴方以外は皆了承しましたよ。ルーナは私達との浜辺でバカンスは嫌ですか?」

 

 

 

 その言い方は狡い……! と、穏やかに諭して来るアルトリアから目を逸らして、キラキラとした瞳のマシュと目が合う。

 それから目を逸らそうとして、ニコニコと笑っている藤丸立香と目が合う。

 更にそこから目を逸らして…………何か、ダ・ヴィンチちゃんの工房に接続して、既に何かを漁っているモルガンと目が合う。

 そして最後に、これは無理だなと諦めた表情のエミヤと目が合う。

 

 

 

「………いや待て、そもそもそんな都合の良い場所なんて——」

 

『マスターに通告。至急、付近のサーヴァントを連れ管制室に来るよう。繰り返す。至急、付近のサーヴァントを連れ管制室に来るよう』

 

 

 

 トドメを刺すかのようなタイミングで通達される通信。

 あーこれはぁ……と呆れながらも、少しニヤニヤとしている藤丸立香の表情が全てだった。即ち、微小特異点が観測されたという——

 

 

 

「あー……ルーナさんこれは多分」

 

「もう良い……みなまで言うな。運命が私に味方していない事実を私に突き付けるな。もう私の心はボロボロなんだぞ」

 

「アハハ…………すみません、一つ良いですか……? どうして水着に抵抗感あるんです?」

 

 

 

 恥ずかしいからだよ……! という言葉を言うのすら恥ずかしい。かと言って、マシュとアーサー王の楽しげな表情を崩すのも憚れるし、もうそう言う雰囲気が出来上がっているのも辛い。

 後、なんやかんやで私に味方してくれそうなエミヤも陥落しているのでチェックメイト。許せん。後でエミヤ強請(ゆす)る。私は根に持つタイプだからな。

 

 

 ——くっそ……もういい知らない。もう自棄だ。どうとでもなれ。

 

 

 

「——あぁもう……! 行けば良いんでしょ行けば……! 水着も着れば良いんでしょう……!?」

 

「やった! 浜辺のバカンスが楽しみです!」

 

 

 

 自棄になって告げた言葉も、次のアルトリアの声で掻き消される。

 あぁ……宣言してしまった以上マシュ達は逃してくれないんだろうなぁ……と、下唇を噛んでエプロンをギュッと握りしめたルーナが残されるのみだった。

 

 

  




 
【現在公開出来る情報】

 エミヤの真名と経歴はとあるタイミングよりカルデア中に知れ渡っている。


 ちなみにエミヤと円卓の関係は、現段階だと複数の解釈が出来る故に、具体的に何があったのか分からない書き方をしています。
 
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