心を無くした男と、嘘つきな王サマ 作:朝霧=Uroboross
貴公……良い狩人だ……。朝霧です。
今回からついに、ではないですけれど、事件簿編に入っていきます。と言っても、事件簿に介入するのはあんまりなくて、事件簿の裏でコソコソしてる感じですね。
イベントもストーリーも全然進まない……進めない……ヌンぬんの倒し方が思いつかないよドラ◯もん……。
幕間①:第四次感想戦
────〈
あれから数年経った。色々なことがあったけど、なんだかんだ勝ち越したのはありがたい話よな。とは言え、だ。暴れ足りないと思う反面、ザルなとこも数多くあったからな。この反省点と失点をどうするかが今後の問題だなっと。
というわけで、振り返りのためにも、この五年間何があったか、何をしてたか振り返ることと行きマッスル。……なんか、どっかの盾持った英霊が奮起したような気がしたけど、スルーだスルー。
──まず、聖杯戦争が終わってすぐ、俺たちは言峰綺礼を拘束し、お互い不可侵である取り決めを決めた。これは『セルフ・ギアス・スクロール』の書面上でも確約させた。
あぁそうそう。もう忘れてるかもだけど、実はカリヤクンの時は、実はうちらに対しての拘束がほとんど無かったのよ。確かに、『"
オベロンも同じく。カリヤクン、相当慌ててたというか、余裕がなかったというか。ホント、そういうとこ残念だよなぁ。皆も、契約するときは中身ちゃんと細かく見ようネ!
それはさておき、言峰に関しては、第五次が始まるまで必要なピースの一つでもあるから、あの時宝具で呑むわけにはいかなかった。外道な愉悦神父だが、第五次を語るにはアイツの存在なしにはまず無理だ。
じゃあギルガメッシュはというと、普通に邪魔だったし、計画にも支障なく進められるから、あそこでご退場願ったというわけだな。そも原作でも終盤まで姿見せなかったし、割とデカい障害にもなるしでな。
「あの、虚映兄さん」
「ん?おぉ、桜ちゃん。どったの?」
そうそう、変わったことと言えば桜ちゃんよ。原作とそう変わらない引き込まれそうな憂いの雰囲気を持ちつつ、血色良さげにしてるのを見てると嬉しくなるね。
「この制服、どうですか?」
「おー、いいじゃない。可愛らしくて似合ってるよ」
そう言って頭を撫でる。いやぁもうほんと、可愛いのなんのって。もうすぐ高校に上がる桜ちゃん見てると、ほんと癒されるわぁ。
あれから元気になってった桜ちゃんは、無事に中学に入り、ついには卒業も控えている。そして、最近買い合わせた穂群原高校の制服をひらひらと見せてくれる。んー、淡い花の香りがまたなんとも────いかんいかん、これは変態の思考やて。
「ん……嬉しいです」
「そりゃ良かった。ところで、うちの"黒王子"はどこいったか知らない?」
「──いいセンスしてるね。後で紙に書いて破いておくとするよ」
おっと、ウワサをすればなんとやら。いつの間にか窓に座っていたオベロン。ニッコリ笑顔だけど、これは不機嫌気味かな?ンンンンン、拙僧、何のことやらサッパリですぞ。
オベロンも、ここ五年間でだいぶ変わったな。第四次が終わってしばらくは『妖精王』のままだったけど、『虚数魔術』に目覚めた桜ちゃんが、何の気なしに正体を暴いてからは『
なんでも────バレてしまったものを隠し続けるより、いっそのこと普段からこっちの方が楽──とのことだ。まぁそれでも、外に出てるときは前のままなんだが。
「で?オレがどうかしたの?あ、虫も食わないような、しょうもない話は止めてくれよ?思わず手が滑ってしまいそうでね」
「ちげーよ。お前さんが注文してた『作品』が両方とも出来上がったから持っとけってハナシ」
オベロンに向かって、2つの
っと、ふざけるのもここまでしないとボコられそうだなヤメテオコウ。
あの聖杯戦争が終わって少しした後、オベロンから『作品』────オレお手製の"仮想宝具"を2つ作ってくれないか、もとい造れとお達しが来てたのさ。直に戦ったアイツだからこそ判る力の差を埋めるためってヤツだな。
やれやれ、桜ちゃんが手伝ってくれなかったらホントギリギリだったわ。じゃないと、ケイネス先生よろしく、車椅子生活か寝たきりになってたからなぁ。
────オレが仮想宝具を造るにあたって、もちろんのこと必要な条件が存在する。
一つ。宝具にするモノについて、それに類する『伝承』や『伝説』を知った上で
一つ。宝具にするモノに対し、効果や性能についてはハッキリと明確に
一つ。宝具にするモノは、正しく有形のモノに封じ込めておくこと。また、正しく許容できるモノとすること。
一つ。等々……
ぶっちゃけ、一例だけでもこれだけある条件をクリアしながらやろうとすると、五年で済んだのが本当に奇跡すぎる。
どれだけハイレベルかと言うとだ、ウェイバー君の技量で第三魔法を作ろうとするようなもんだ。言い過ぎかもだが、事実そのぐらいの気持ちじゃないとこっちが死にかけるからな。
「ふーん……悪くないね、貰っておこう」
「へいへい。で?
そう、今回アレらを渡したのは、たまたま出来上がってたから渡しただけに過ぎない。本題────〈衛宮家〉の状態について、オベロンには探って貰っていた。
「あぁ、そうだったね。『衛宮 切嗣』は残念なことに、聖杯の泥の呪いを受けてたみたいだ。早かれ遅かれ死ぬ運命だったんだろう。────心配しなくても、『衛宮 士郎』はちゃんと居たよ」
「そうかい、ならええわ」
そうそう、士郎がいないと物語は始まらない。次は、彼が主人公なんだから。主人公がいない物語とか、ぐだぐだすぎて読む気にもなれねぇって話だわ。
そして空気を読んで退室してた桜ちゃんマジ偉いわー。あんないい子を、あんなゲテモノジジィに渡したトキオミは許されない、許さない。まぁもう故人だからどうしようもないけどネ。
「んで?やることも済んだみたいだけど、ここからどうするのさ」
「んー、そうね。────んじゃあちょっと、旅行にでも行きますか」
オベロンがあきれた顔をする。おいおい、そんな顔するなよ。これにだって意味はあるんだぜ?
オベロンには渡した2つの"仮想宝具"。厳密には、これらは
「──なので、こちら。『日本発イギリス行便:大人三名』でござ」
「…………は?おい、おいおい待て待てちょっと待て。それはまさか、
イエース、そゆこと。最後のパズルのピースを揃えるためには、なにがなんでもあそこにいく必要がある。幸い、といっていいのかわからないけど、第四次から第五次。そして『事件簿』は前世で履修済みよん。
中・高と孤立してたから、読みあさっては見あさることなんてちょちょちのちょいよ、ハッハァッ!……なんか泣きたくなってきた。
「ま、なんかしらあるとは思うけど、どうにかなるでしょと。桜ちゃーん────」
「はぁ……なんでコイツをマスターにしたんだろ、オレ…」
そこ、とやかく言わない!もう全部手遅れなんだがら、後からごねらないの!オレだって最初お前さん喚んだときは終わりを確信したぐらいなんだから。アキラメロ。
桜ちゃんに旅行券見せたら、「旅行?ほんとに?ありがとうございます!」だってさ。嬉しいね、娘がいたらこんな感じなんだろうね。娘いないけど。
────さてもさても始まる英国旅行記。きっと、新しくロードに就任した苦労人なダレカがいることだろうけど、ソイツもどいつもどうなろうと知ったこっちゃない。
盤面狂わせ万々歳。ひっかき回していきましょうや。なにせこちとら、『道化師』なものでね────
「ところでこれ何時のヤツ────明日だとぅ!?」
「てへっ☆許してヒヤシンス」
「…………『
……その後、邸内では汚い高音な悲鳴と、何かを締め上げるような軋む音と、白い目で見つめる二組の視線があったとかなかったとか。
いきなり準備しろと言われてできるわけがない。そりゃぁ締め上げられるわけだ。うん。
なお、作者はよくあることです。そしてその度に死にそうになってます。
次回からは幕間:英国/事件簿編です。
殺伐としたのはないよ!全然のんびりとしてるよ!ほんとだよ!(三日月笑顔)
あ、感想・評価、まってまーす。