心を無くした男と、嘘つきな王サマ   作:朝霧=Uroboross

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皆様ァ!!(超土下座)
大変長らくお待たせして申し訳ない!最新話です!
穴があったら!入りたい!!

さて、明けましておめでとうございます!
リアル事情忙しくなってて中々書く時間がなく、長らくお待たせすることになってしまい、非常に申し訳ない!
作者は無事2部6章もツングースカも終わり、闇スカヤも出て、景清には逃げられてました。
なお福袋で出たのはドーマンでした、許せないよなぁ……。


書きかけだったので、色々調整しようとがんばったので、拙くなっているのは暖かい目で見てくださいな……。



幕間③:会談

 成長したウェイバー君こと、ロード・エルメロイ二世との遭遇とかいうハプニングはあったものの、そのあとは何にもなくホテルに着く。そっからしばらくは散策と籠城の繰り返しよ

 宿泊している部屋は、いざという時に備えて結界を展開済み。しかもオベロン配下の虫の目もあるから、有事の際はすぐかけつけられる。そも、桜ちゃんだってもう一端の魔術師だからね。守る必要はないんだけども。

 

「と、言うわけだから、留守番頼めるかな?桜ちゃん」

「はい、私は大丈夫です。でも、なるべく早く帰ってきて下さいね?」

 

 んー、桜ちゃんの優しさが身に沁みるよ……沁みすぎて逆に痛くなってくるケド。今の今まで残虐無道なことばっかりしてきておいて、いざ平和な日常が来るとダメだね。

 ま、どうでもいいけど。とりあえず桜ちゃんには、『ロード・エルメロイ二世達と会談するから、終わるまで留守番してて?』っていうのを伝えた。寂しい思いをさせるかもだけど、快諾してくれて助かるよ。

 

「さて、行こうか」

「あぁ、任せてくれ。マスター」

 

 そういうわけで、オレ達は魔術師達の総本山──『時計塔:学部棟』へと向かうのであったー、まる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ノックの音が響く。どうぞ、と言えば扉が開かれ、仮面舞踏会(マスカレイド)でつけるような、悪趣味な仮面を着けた男が入ってくる。

 その後ろからは白い軽装の、絵物語の中から出てきた王子のような人物────件の、元〈キャスター〉こと『妖精王オベロン』が顔を覗かせる。

 

「わざわざ来て貰い、感謝する」

「なんのなんの。『時計塔』には、オレとしても興味があったからね」

 

 人の良さそうな、しかし胡散臭い笑顔を浮かべながら椅子に座り込む"彼"。そして、その斜め後ろに侍るようにして立つオベロン。

 "彼"こそは、数年前に行われた第四次聖杯戦争において、万夫不当の英雄達が集う中、唯一最後まで残った一組にしてオベロンのマスター ────朝露家現当主『朝露虚映』こと、魔術使いの傭兵『アルレッキーノ』である。

 

「んで……ご用件は?」

 

 そうだ、油断してはならない。彼は、あの『英雄王(ギルガメッシュ)』すら出し抜いたマスター。この誘うような笑みは、さながら餌を誘う食虫植物のようだ。

 こちらには、内弟子(グレイ)愚妹(ライネス)、そして私の三人。相手のペースに呑まれないようにするのはもちろん、愚妹が何かしでかさないかが不安でもある。

 

「それでは、あの聖杯戦争に参加した者としてお聞かせ願いたい。────あの聖杯戦争の顛末について。そして、聖杯がどうなったかについて」

「いいだろう。そんじゃま、あらましを語るとしましょうかね──────」

 

 

 

 そこから聞かされた話は、中々信じがたいものであった。

 

 ────〈ライダー(イスカンダル)〉を倒したあと、〈アーチャー(ギルガメッシュ)〉は現・冬木中央公園──旧・冬木市民会館にて、〈セイバー(アーサー王)〉と決闘。始めは〈アーチャー〉が有利だったが、〈セイバー〉のマスターからの令呪により、宝具を放たれたことで相討ちになった(・・・・・・・)という。

 それによって、英雄王に狙われないように身を潜めていた〈キャスター〉陣営が生き残るカタチとなった。だが、〈セイバー〉の宝具に巻き込まれる形で破壊された聖杯から"泥"が溢れ、周囲に大火災を巻き起こしたらしい──────。

 

 

 

 

 

 

 

 

「──成る程。情報提供、感謝する」

「うんにゃ構わんよー。"報酬"はもう貰ってるしねー」

 

 粗方語ったあと、渋い顔をしてるロード・エルメロイ二世。まぁ、そりゃあそうだ。だってあの聖杯戦争自体とんでもないことだったからね。呆気なかったって言われて、ハイそうですかで終われるような話じゃないわけよ。

 んで、この話をするに当たって提示された報酬が、『桜ちゃんの情報隠蔽』と『魔術協会からのマスター候補者リスト』を提示されたわけ。ま、嘘とはいえお互い"win×win"だからいいんじゃない?

 

「失礼、一つ宜しいかな?……あぁ、始めまして。私は『ライネス・エルメロイ・アーチゾルテ』、こちらの愚兄の妹さ」

「これはこれは。どうも、コチラご存知かと思われますが、『アルレッキーノ』と申します。しがない傭兵ですヨ」

 

 おっと……小悪魔シショーのお出ましたぁね。流石に油断できないな。pi○○vとかじゃよくデレデレしてるの見たことあるけど、実際可憐ではあるな。……中身は別として。

 さてはて、こっちの義兄様(ロード・エルメロイ二世)と同等以上に鋭くて、なおかつタチの悪い義妹様は何を知りたいのやら。

 

「では。彼の英雄王ギルガメッシュには、万象を見通す『千里眼』という眼を持っていたとか。そんな相手に、一体どうやって隠れ潜んだというのかね?」

「ふぅむ、そうさなぁ……」

 

 これにはちょいと顎をなぞってしまうな。確かに、ギルガメッシュには『千里眼』がある。それは未来を見るものであるとは言え、そこをどう誤魔化したか、それが今回の聖杯戦争のキモになる。

 

 けど、それについて語るには様々な問題がある。まず一つ目が、オレの固有魔術『虚構魔術』について。これはもうバレたら封印指定ものだからな。そもそも話せない。

 二つ目が、『オベロン』というサーヴァントについて。サーヴァントとしてのオベロンには二面性がある。"皆に人気な妖精王"という表の顔と、"全てを嫌悪する島の破滅願望"という裏の顔。このあたりがまぁメンドクサイ。

 最後の三つ目。『奈落の虫』が起こしたことについて。コイツがやったのは、大きく別けて"英雄王の失墜・消滅"と、"冬木大火災の半強制的な鎮火"の二つ。ここいらの辻褄を合わせないと、疑いを持たれてしまう。

 

 さて、どう説明したものか……。ふむ、シナリオは……順序としては……矛盾点は……────

 

「それを説明するにあたって、まずは謝らせてほしい。残念なことに、一つだけ(・・・・)嘘をついてしまった」

「ほう?それは?」

 

 よし、釣れたな。猫みたく目を細めてきたが、彼女にとってこれは、興味を持ったということ。一番避けるべきは、話を流されることだからな。

 さて、それじゃあシナリオを組み立てていくとしようか。

 

「まず始めに、セイバー(騎士王)アーチャー(英雄王)と相討ちになった、と申し上げました。が、実は騎士王が聖杯を破壊し、魔力切れになったことで退場。英雄王は勝ち残っていたのですよ」

 

「ふむふむ、続けて?」

「長くなりますが、要点だけ纏めましょう。聖杯を破壊したは善いものの、原因たる泥は既に顕現済み。その直下に英雄王はいました。泥を浴びながらも、その強靭な精神で受肉を果たしていました」

 

 "ここまで"は事実だとも。さて、ここからが問題だ。気を付けないとすぐバレちまうね。

 

「その時我々とその場へと駆けつけ、これはマズイと思い避難活動を優先させたわけですよ。しかし、我々としても予想外で、そこに泥を元にして新たなる存在(サーヴァント)が現れたのです。ソレが、溢れ出た泥ごと英雄王を屠ったのです」

「なるほど……で、その存在とは?」

 

「貴方達も、名前ぐらいは聞いたことがあるでしょう?かつて、このブリテン島に存在した『厄災』。全てを滅ぼしかけた"白き竜の化身" ────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────"卑王"

『ヴォーティガーン』

 

「なっ!?」「なんだと!?」

 

 うーん、いい反応。ま、そりゃ驚くよな。なにせ、アーサー王伝説の登場人物が三人も────あ、いや、向こうは知らないから、二人か。それでも、関係者が集まってたからな。

 

 大筋はこうだ。

 ────溢れ出た聖杯の泥を因り代として、エクストラクラス〈復讐者(アヴェンジャー)〉として出現。それに驚く英雄王の隙を突き、英雄王ごと泥を飲み干して抹殺した──と、いうシナリオだ。

 ちなみに、英雄王にバレなかった理由として、オベロンの『道具作成』スキルによって"隠れ蓑の粉"を使って転々としていた。というカタチでいかせてもらう。

 

「ま、そんなとこですわ」

「待て。となれば何だ────"奴"はまだ、顕現しているとでも」

 

 さもそうだと言わんばかりに、オレは静かに頷く。なんか、オベロン喚んでからこういう腹芸上手くなったなぁ、オレ。

 あ、エルメロ(名前が長い)が頭抱えてぐったりしてる。グレイ以外は難しい顔してんなぁ。ま、仕方ないけど。"卑王"が復活だなんて、このブリテン──もとい、イギリスからしたら厄ネタものだもんな。

 

「まぁ、オレ達が英国(ここ)にきたのも、旅行というのもあるが、"卑王"の追跡と言った方が正しいな」

「……奴はこのブリテン島にいる、と」

 

「そういうこと。な?オベロン」

「そうだね……彼の行動は、流石に僕の目にも余る。とは言え、追いかけようにも霊脈を通って逃げられてしまってね。ようやく追い付いたという形さ」

 

 ナイスアシスト。こういうときのアドリブの巧さは流石のオベロンだな。辻褄も合うし、何よりオレ達に正統性とアリバイが出来上がったわけだ。

 そこからは、有事の際エルメロイ家と連絡を取り合うことで交渉の席は終わった。ま、架空の"卑王"を追いかけるという無駄な労力を回すハメになったのはご愁傷様だな。

 

「──あの、最後に質問、宜しいでしょうか」

「ん?なんだい?」

 

 およ、珍しい。ずっと後ろで目をパチパチさせたりして、リアクションだけで黙りしてたグレイちゃんが口を開くとは。

 

「聖杯戦争とは、願いを叶える聖杯を求めて、魔術師同士が戦う魔術儀式だと聞きました。それで……────お二人の願いは、何だったのですか?」

「「────」」

 

 あぁ、願い。……願い、ね。なんだったかな。うーん、思い返して、どれだったかなってなるなぁ。

 オベロンは、どうだろうか。役割だった "妖精國(ブリテン島)"の破壊は終わってるし、 "妖精王の愛妻(ティターニア)"だって存在していない。

 

 そんなナイナイ尽くしのオレ達の願い、か────。

 

「そうだな、オレの願いは────」

「そうだね……僕の願いは────」

 

 

 

 

 

 

 

 

 






ぼーてがんと僕らは無関係ダヨー。別人ダヨー(大嘘)。

さて、事件簿編と題しましたが、実際のところは英国旅行とアニメ版のものから二件ほど関わるだけなんですよね。
現在は事件簿編のシナリオは構想し終わってるので、まだ断片的なステイナイト編を平行して書いております。できあがるまでマッテテネ!


感想・評価はいつでもお待ちしておりまーす。まってるよー(´・ω・`)ノシ
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