心を無くした男と、嘘つきな王サマ 作:朝霧=Uroboross
ほんとはオベロン実装時に書く予定だったんですけども、リアル忙しすぎてそんな余裕が全くなかったでござる。泣いた(誇大表現)。
前置きはさておき、最近の皆の小説みてるとやっぱりモルガン様やら色んなキャラがでてきて面白いですねぇ。
なので書きました(唐突)。
駄文だらけですが、どうかご容赦お願いします…。
どうしてこうなる?
初めまして諸君、冒頭からいきなりで失礼する。いや、本当はこんな口調じゃあないんだけれども。少し自己紹介してもいいかしら、いいよね?
え?なんで唐突すぎるのかって?だってさぁ…………。
「やぁ、初めまして。随分と面白い喚ばれ方みたいだね。おっと、自己紹介、自己紹介。僕はオベロン。妖精王オベロン。一応キャスターとして来てみたけれど、君がマスターでいいのかな?」
だれが"黒幕"を呼べと言ったのか、吊し上げて問い質したいぐらいです………。
話をしよう。割と慌ててるから言葉が雑になってしまうが。
オレの名前は『
しかもテンプレ通りなら神様に会って「転生シマスカー?」みたいなこと聞かれるんだろうけど、そんなこともなくて。気づいたら転生してたというわけ。
転生した家はどうやら魔術師の家系だったみたいで、隠すまでもないことだから言うと、家系術式は『風魔術』に分類されるらしい。詳しいことまではついぞ教えてくれなかったから何とも言えないのよね、これ。
それと実はもう一つ、親にすら言ってないものがあるんだけど────それはまた追々。
そんなこんなで現在は二十歳手前、何をしているかと言うと────親のコネ使って冬木市にいます。なんで?
原因は分かっている。『親』だ。本当ならうちの父親が参加するはずだった『冬木の聖杯戦争』。けれど、魔術の実験中に術式が暴走。腐るほどの大金残して両親は物理的に蒸発。そして今に至る。
それから冬木市に到着し、親が遺していた深山町の一区画の家に引っ越して荷物を運ぶ。家はそこそこ大きいものの、前世で見た衛宮邸と比べると一回り小さいぐらい?かな。
中の整理をしていると、やっぱりありました地下室。降りていくと、まぁ呼び出す準備をしていたのだろう、書きかけの魔方陣が描いてあった。実際のところ、冬木市に来た瞬間、手の甲に鋭い痛みを覚えたから、もうマスターとしては登録されてしまっているんだろう。
どうしようもないので夜までお気に入りの本ども読むなりして時間を潰していた。
そして、刻限となる。
「はぁ……やりますか。
──素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。祖には────我が望郷アルカディア」
かつて聞いた理想郷。あるはずのない自由の都。そんな子供っぽいものでもいいだろうとオリチャーを入れてみる。ダメならダメでいいかな、と思ったし。
思えば、そんな気持ちがいけなかった。今さらだけど。
「──降り立つ風には壁を。四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ。
────告げる。汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ。
誓いを此処ここに。我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷しく者。
汝、三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤のま──
──ックチュンァアァイッ!!畜生めぇ!?」
やっちまっただぁぁぁ!!?そんなことあるぅ!?
こんな一世一代レベルの大事な場面で普通くしゃみなんかするか…?まぁいいさ、魔方陣もうんともすんとも言わないし、失敗だろこれ。
「はぁ~ぁ、くっだらね。止めだ止め。ま、聖杯なんてどうでもいいしねー。戻って寝るか────っとと。って、あ」
緊張していたんだろうなぁ、硬い身体を背伸びをしてほぐそうと思った。そうしたら、暇潰しに持ってきて、退かした机の上に置いておいた最近お気に入りの本────"シェイクスピア作『真夏の夜の夢』"──が魔方陣の中に落ちて────
「うおっ!?」
魔方陣がとびきりの魔力反応を叩き起こす。そこから現れたのは、メルヘンな絵本の王子様の様な格好をしたサーヴァント──────
っておい、ちょっと待て。抑止よ、それは"アリ"なのか。
「やぁ、初めまして。へぇ、随分と面白い喚ばれ方みたいだ。おっと、自己紹介、自己紹介。僕はオベロン。妖精王オベロン。一応キャスターとして来てみたけれど、君がマスターでいいのかな?」
──と、ここまでが冒頭の出来事までの経緯と言ったところだ。そろそろ落ち着いてきたので話し方を元に戻そうと思う。
こうやって落ち着いたことでなんとなく読めてきたが、とりあえずはまぁ意志疎通を図るとしようか。
「あー……っと。そうだ、名目上オレがあんたのマスターということになる」
「それは良かった。この通り、お飾りの王様だけど、微量ながら君の力になるよ」
人当たりのよさそうな笑顔を浮かべるオベロン。はっきり言って、正体を知ってると胡散臭くて仕方がない。と、普通は思うだろう。
そもそも、FGOにおいてオベロンというのは、他人の心を読み通す『妖精眼』を持っている。だが、残念ながらオレには効かない。もう一つの術式が作用しているからな。
────というわけで、ちょいとカマをかけてみましょう。
「宜しく頼むよ────"ライダー"のオベロン」
「────。おいおい、しっかりしてくれよマスター。僕は"キャスター"だよ?」
うん、嘘だな。オレがライダーと言った瞬間に固まったのが見えていた。それに少し本性の片鱗が出ている。
とは言え、地下室でこうも長話するのも"つまらない"。なので彼を上へ連れていき、とりあえずは応接間に通す。
その後、応接間にだけ秘匿用の隔離結界を、なるべく他陣営に悟られないように静かに張る。そして、オレはオベロンの前に座り、喧嘩をふっかけてみることにした。
「さてと、これで他の奴らには聞こえないし知られない。というわけで────────なんで来たのかな?『プリテンダー』」
「────へぇ」
オベロンの顔が変わる。さっきと変わらない微笑みを浮かべてはいるが、その笑みはどちらかというと、そうだな──『警戒』、に近いだろう。
なので、勝負を仕掛ける。こういう時に前世の知識があると中々"楽しい"もんだ。
「惚けるなよ。────"ブリテン"、"カルデア"、"藤丸 立香"」
「………」
黙る。つまりは図星。やはりこのオベロンは間違いなく、FGOの2部6章の黒幕、現在と未来に対する大嘘つき。そして────
「『奈落の虫』」
「────驚いたなぁ。君、一体何者だい?まぁ別に知りたくもないけどさ」
オベロンがついに破顔する────嫌悪の、だが。
やれやれ、こんなのを召喚するなんて、オレも中々ヤキが回ったものだな。さて、ここからどうするべき、か。
「それに君、なんなの?俺の『妖精眼』が機能しないとか、本当に人間?」
「失敬な、
さて、この先の『原作知識』とやら、ウロ覚えでどこまでいけるもんかね。現状はオベロンとの完全な協力体制の確立、本来のマスター候補である『雨竜 龍之介』の対処、そしてこの先の展開をどうしていくか。
中々先の読めない状況になってきたけれど、存外、昔のような平々凡々な生活じゃあ味わえないような、
オベロンってこんな感じで大丈夫かな……?
割と不穏げな主人公と、真っ黒なオベロン。これが聖杯戦争に参加したらどうなるのやら……
見切り発車でもとにかく続けたい、そんな思いで書いていきます。