心を無くした男と、嘘つきな王サマ 作:朝霧=Uroboross
すみません、夏イベにドッキリされて昨日は更新お休みしました。
大統領!?なにしてんの!?
ファッ!?PU3種とか聞いてないよ!
キレーチャン!?ウワアアアア!!(ダディーヤーナザァン!)
皆様に生存をびっくりされてて、私もびっくりしてます。
大丈夫です。どんなに駄文でも死ぬまでには終わらせます、ゼッタイ。
朝、いつも通りに目を覚ます。広い屋敷を渡って顔を洗い、身だしなみを整え、学校へ行く準備をする。
唯一いつもと違うのは、召喚したアーチャーのサーヴァントが居て、モーニングティーを入れてるところ。しかも、ご丁寧にカフェイン薄めで。
「ありがと、今日も美味しいわ」
「気に入ってくれたのなら何よりだ」
それから、あのエセ神父に連絡をかけて、正式に聖杯戦争への参加を告げる。そうして家を発ち、学校へ向かう。────ここまでは良かった。
そう、ここまでは。
「何よ、これ。空気が淀んでるとか、そんな話じゃない。もう結界が張られてるじゃないの!」
『幸い、まだ完全にではないようだ。だが、時間の問題だろう』
学校の敷地へと入った瞬間に感じ取った、違和感と寒気。探りを入れてみれば、学校全体へ結界が張られていた。それも、【分かる人には分かる程度】には。
けれど、なぜ完成する前に分かるような真似を?一流なら、他人に異常さら感じさせず、隠し通すものなのに…。
『で、どうする?凛。こうまでして派手に、しかし緻密に立てられているとなると…』
「相手はよっぽどの相手か、よっぽどの考えなしってところね。どちらにせよ、私の
とりあえず、アーチャーに結界の要所を捜してもらうことで、その場は一時解散。放課後には、結界の種類を調べあげて消すか残すか決めるわ。
本っ当に、ずいぶんとナマイキなことしてくれるじゃないの。相手が誰であろうと、問答無用でぶっ倒してやるんだから!
夜、誰も居なくなった学校で結界の要所を潰していくあの人を眺めながら、お兄さんから聞いた、流れの通りになっているのを確信する。
もちろん、気付かれないように遠目で、加えてお兄さんからもらった、気配隠しのお守りを着けて。
『破壊されること前提とは言え、ああも妨害されるのは思うところがありますね…』
「ごめんなさい、ライダー。気の進まないことを押しつけてしまって」
『いいえ、桜。あの青年の言ったなら少々ムッとしますが、桜の頼みならば大したことではありませんよ』
────でも、ライダーの気分を悪くするようなこと、頼んじゃったのは申し訳ないな。
そう思いながら、もう一度姉さんの姿を見る。今は、ランサーのサーヴァントに襲われて、屋上から降りたところだった。あんな高度から降りても無傷なあたり、魔術ってすごいなぁ。
『桜、あれは姉君のサーヴァントが着地したからですよ』
「そ、そんな事ぐらいわかってますっ」
ナチュラルに人の心を読まないで下さいっ。
それからややあって、姉さんのサーヴァント────アーチャーとランサーが打ち合っていた。その最中、急にランサーがどこかを見て、姿をくらました。
そう…そうなんですね、先輩。やっぱり先輩は、そうなってしまうんですね。
『ランサーの狙いが変わりましたね。と、言うことは…』
「えぇ…大まかな筋書き通りですね。ですから、私たちのやることも変わりありません」
────あの時、お兄さんはこう言っていた。
『桜には残念だけど、衛宮士郎クンには一度、死んで貰わなきゃいけない。
彼もまた、どう足掻いても聖杯に選ばれる運命を持っていて、そのためには死の淵をさ迷い、遠坂凛が駆けつける状況を作らなければならない。
メンドクサイね、ホントにさ』
どういう道のりであれ、先輩はここで一度死にかけなくちゃならなくて、そこからこの聖杯戦争に否が応でも参加することになる。そんな、残酷な運命が、先輩には課せられている。
それを聞いた時、私は「嫌だ」と思った。どうして先輩が、こんなことに参加しなければならないのか。どうして先輩が、死なないのが既定路線とは言え、死にかけなければならないのか。
────誰も、そんなこと望んでないのに。
『──桜、少し漏れていますよ』
「え…?あ、すみません。ちょっと、気が昂っちゃいました…」
いけない。いくらお兄さんから貰ったお守りがあるとは言え、あのランサーは感覚が抜群に優れているって聞いた。このまま居座るのは危ないし、何より用はもう済んだのだから、早く家に帰りましょう。
ライダーに支えてもらって降りる前に、姉さんがいる方向をちらりと見る。
「ごめんなさい、とは言いません。だから……私を、倒して下さいね、姉さん」
「………チッ。ンだよ、空振りか。間違いなくこっちだと思ったんだがな」
「これで良かったのかね?」
「あぁ、問題ないね。むしろ、よくもまぁここまで言うこと聞いてくれるもんだよ」
深夜の教会、誰も居ない真っ暗な礼拝堂にて、2人の声だけが響いていく。
一人は神父。この冬木市に赴任した教会の管理者であり、聖杯戦争の監督でもある男。年老いてなお、鍛え上げられた肉体を誇り、それでありながら神職らしからぬ仄暗い空気を持つ。
もう一人は仮面の男。涙を流すモノクロの仮面を着け、嘲笑うかのようにイスにもたれかかる。どこか芝居めいた空虚な笑い声を、講堂の中に響かせる。
「フッ、あの
「だけじゃないサ。家族、友人、教師、あの少年を中心として渦巻く混沌がある。それだけでも面白いってハナシ」
親しい学友、血の繋がりのない遠い親族、自らが世話となった講師。ありとあらゆる繋がりを持った者達が、そのたった一人の少年と対峙する。
それは試練であり、難題であり、苦悶であり、悲劇でもある。そう感じ、神父は口元に恍惚の笑みを浮かべる。やがて踵を返し、道化を背で見送る、
「では、私は時が来るまで待つとしよう。何、君たちのお陰で退屈はしないようなのでね」
「あぁ、そうしてくれ。アンタはアンタの望みを、オレはオレの餓えを満たすの間柄だ。仲良くいこうぜ」
せせら笑う悪意が2つ、誰にも知られることなく対談し、別れる。唯一それを傍観していたのは、振り返られることのない小さな虫が一匹。
既にあるべき軌跡は違えている。その歩みがはたして、誕生を待ち望むものなのか、あるいは終幕の訪れを呼び込むものなのか。
金色の王は空洞に墜ち、人のフリをした壊れた者達が、舞台袖にてうごめいていく。か細い虫の蠢動に、その足元を食い破られるのは誰なのか。
いずれにせよ、夜の帳は無慈悲にも落ちていく。
次に朝の雲雀の声を迎えられるのは誰なのか。
救済はすでになく、夢は終わりを抱いていく────。
フフ…桜はかわいいですね…
悪巧み連中が結託してますね、何が起こるんでしょうか(スットボケ)
次回からどんどん長めにとっていくつもりなので、頑張ります。戦闘描写とか、載せるといいなって。
筆が乗るうちにジャンジャン書き進めていきますよぅ
(初見で、夏イベのキレーちゃんにリアルで悲鳴が出たのは内緒の話)