心を無くした男と、嘘つきな王サマ 作:朝霧=Uroboross
やっべ、めっちゃ長くなっちゃった……。
皆さんオベロン当たりました?かっくいいよねぇほんと。早く本領発揮させてやりたい(悪い笑み)。
P.S.初日でお気に入りぶっとんでる!?いや、これが普通なのか……?まぁ、有名処はもっと伸びてるし……うん、大丈夫だな!(錯乱)
目下のところ、今目の前にいるこのオベロンが、『妖精國のオベロン』であることが判った上に、恐らくはカルデアとの決着までの記憶を有している。それもそうだろうに。オベロンはカルデアに負け、奈落へと落ちていったのだから。
ただ、少し飛ばしすぎたのかもしれないな。さっきからずっと懐疑的な目で見られてる=すこぶる警戒されてるわ、これ。うーむ、さて、どう話を綴っていこうか……。
「──── んー、止めた。あんたと腹探り合うのはこっちに不利すぎる」
「はぁ?」
いわゆる快楽主義なオレからしたら、このオベロンと腹の内を探り合うのはちと不利に過ぎる。理由としては、
一つ、前世の記憶についての言い訳がしにくいにも程がある。
一つ、あくまで"光景を視る"ための『千里眼』と違って、"心を視る"ための『妖精眼』を誤魔化し続けるのには無理がある。
そしてなによりも──────『奈落の虫』にはストレートに話した方が"舞台"も盛り上がるだろう。
「そら、こっちの"偽装"も解いたから、なんで知ってるかぐらいはわかるだろ」
「情緒不安定かよ。というか、そこまで具体的には見えないっての」
あれ?そうだっけ、結構昔のことだからほとんど忘れてらぁ。と思ってたら、呆れたような表情からもっと呆れたような感じになってきた。あー、視てるなコレ。
……というか、オベロンって確か────。危ない危ない、坩堝に嵌まるとこだったわ
「ま、細かいことはいいや。とりあえず、今後の方針と対策云々から始めるぞー」
「おいおい、俺が言うのもあれだけど、君が知ってる俺を信じていいのかよ?」
胡乱気な目でみてくるけれど、大丈夫でしょう。本当に"否"っていうレベルだったらとっくにこの世界のことぶち壊しに来てるだろうし。
「そりゃぁな、あんたの言葉は信用できないし、あんた自身は信頼できねぇよ」
「そうだろ?だったら────」
「けどな」
オベロンの台詞を遮る。確かにコイツの言葉は全部ねじ曲がって嘘だらけ。加えて『気持ち悪いから』っていう理由でブリテン諸共世界────人類史を根絶しようとした、とある数学教授もビックリな"
けれど、だからこそ言えることがある。
「あんたのやることは信頼できるし、あんたの信条は信用できる。一夜の狂騒?なら万々歳さ。
──────夢で済むなら容赦なんていらないだろ?」
「──────。うっわ、本心から言ってるのかよ。何?君ベリル・ガットみたいな感じの奴?」
「失礼だなオメェ。誰があんな頭トンチキ渇愛マーダリオンだよ。────まぁだけど、
目の色が変わった。口元が釣り上がっているのが自分でもわかる。というか、そんなヤバそうな顔してるかね?これ。とか言いつつ、気分が高揚してるのはホント。
魂胆の探り合いはこれでオシマイ。一旦空気を落ち着かせるためにテキトーにお茶を沸かして差し出し、自分も一緒になって飲む。
あー、うまい、お茶うめぇー。キメてるわー、これ」
「本心声に出てるぞー。まぁそこそこってぐらいの味だけどさ。──────それで、ここからどうするのかな?"マスター"」
お茶を置いてオレを見据えるオベロン。成る程、どうやら乗り気ではあるらしい。良き哉。
なので、オレもお茶を置いて語る姿勢を取る。前世については後々バレるだろうけど、そこはそれ。あくまで今は、開発中ではあるがオレだけの魔術礼装である"アレ"の結果としよう。
「まず端的に、今回の聖杯戦争の目標は"勝たない"ことだ」
「ふぅん……?つまるところ、あれか。ジョーカー的な動きしろってことかい?」
いいね、流石オベロン。"勝たない"の一言だけで動きまで読み当ててきやがった。そういう頭回るとこにシビれちゃうね。
「そーゆーこと。ぶっちゃけてしまえば、オレ達は聖杯が要らない。いるとしても"目的の為の保険"でしかない。なら結局は要らないだろ?」
「そうだねぇ。欲しがる理由も湧かないし、いいんじゃない?」
うーん、この。さすがにまだ三臨じゃなくて一臨の姿だけど、このなんとも言えない違和感としっくりくる雰囲気のこのチグハグ。流石はオベロンと言ったところか。
思考が脱線しかけているので路線戻して。基本的にオレもオベロンも聖杯はいらんのだよ。オベロンはいわずもがな、オレは割と本気で願いもなんにもないわけだからな。
「で、こちら当戦場の地図と要所ね。赤マーカーは"御三家"っていう、この聖杯戦争の仕組み考えた人達のいるとこ。青は特筆した龍脈のあるとこかね」
「中々準備が速いねぇ、僕のマスターは。────それで?僕は何をすればいいのかな?」
お、役に入ったか。ならうだうだ言ってもしょうがないから、あんまり大事じゃないやつだけはしょって伝えましょうかね。
「そうだな、まずは──────────」
~冬木教会~
成る程、ここがアイツのハウスなわけね(唐突)。しかしまぁ、聖杯戦争において大事なプロセスとは言え、あんまり気乗りしないなぁ。
だって……ここにうちの情報与えたら、あの愉悦神父にももれなく伝わるってことだし。あーやだやだ、憂鬱なんじゃい。
「(文句言ってないでさっさと行ったら?僕も忙しいんだけど)」
うーんひどい(棒)。さてと。そんじゃま、顔も整えていきますかねぇ。はぁーどっこいしょー。
────教会の扉が開かれる。言峰 璃正 は応対をするために作業を中断し、入ってきた御仁を出迎える。
聖堂へ入ると、そこに居たのはまだ年若い少年だった。だが、中々に修羅場を潜り抜けてきたどあろう風貌でもある。
────この少年、只人ではない──長年の経験からそう直感した璃正は、彼に話しかけようと近寄っていく。
「ようこそ、冬木聖堂教会へ。如何されたかな?」
「お初にお目にかかります。私は 朝露 虚映 と申します。聖杯戦争における参加表明をしに参りました」
やはりか。璃正はそう思わずにはいられなかった。年若いものの、相当の修練を積んだであろう身のこなし。そして、只人ではない気配。
「成る程……」
「もしや、規定違反でしたか?」
──若いのに、よくできた子だ──。
そう思いながら、困ったように眉を下げる少年に慌てて璃正は訂正を入れる。
「いや失礼、考え事を少々。勿論問題ないとも。ましてや、君が一番最初だ。それで、君のサーヴァントはどこかな?」
「当方のサーヴァントは現在、諸事情で席を外しております。なので、私の方からクラスと真名の登録をば、と」
はて、諸事情。喚ばれた土地に張り付けになるタイプのものか、はたまた自らは動かないタイプのものか。そう考えるも、今は彼からの答えを聞くことにする。
「承知した、少々待ちなさい。────────待たせたね。では、宣誓と共にサーヴァントのクラスと真名を」
「私、朝露 虚映 は、聖杯戦争に参加することをここに宣言する。我がサーヴァント、クラスは────〈キャスター〉、真名を〈オベロン〉」
璃正は、告げられたその名前に驚く。オベロンと言えば、シェイクスピア作、『真夏の夜の夢』で一躍有名になった妖精王であり、その存在は璃正でも触り程度ではあるが知っていた。
しかし、その妖精王に関する聖遺物なぞついぞ見つからず、そもそも創作上の存在だとされて見向きもされていなかったものだ。
どう喚んだのか、なぜ喚べたのか、興味がないわけではないが、それを監督役である自身が聞くのは越権行為に値するとし、自重することにした。
「──うむ。これで登録は完了した。君の武運を祈る」
「──お客人ですか?」
奥から声がかかる。振り向けば、自分の息子である『言峰 綺礼』が歩み寄ってきていた。
「おぉ綺礼か。丁度いい、彼は朝露虚映君と言ってね。お前と同じ聖杯戦争の参加者だ」
「朝露です。宜しく」
ふむ。やはり綺麗なお辞儀だ。礼儀がしっかりしている。彼らには是非とも生き残ってもらいたいものだ────。
────げぇぇぇ!!?綺礼!?綺礼ナンデ!?
最悪だ。初っ端から最悪な相手に顔知られちまったよ。
あーもーやだ帰りたい……帰るけどさぁ!(逆ギレ)
「やぁ、おかえりマスター。随分と楽しそうだね」
「へいへいそりゃどーも。そっちも"虫蔵"掌握オツカレサン」
うっへぇ、嫌味の応酬で笑うしかねぇわ(笑)。
オベロンにはオレが教会に行っている間に、戦力として某虫爺さんの虫蔵を掌握してもらいにいってたってわけ。
オベロンは『奈落の虫』だからこそ、虫の死骸やらなにやらを攻撃に転用できる。なら配下にする虫が多ければ多いほど強化されるのでは?と狙わせたわけサ。
お陰様でオベロンからは、『嫌味か?』と随分と睨まれちゃたけどねぇ!お互い様だよねぇ、あっはっはっはっは!
「んで、もしかしてその子────」
「ん。あぁ、そうそう。蔵の中にいたから連れてきたよ。君、こういうの好きでしょ?」
んー、やっぱ間違いねぇな。"間桐"────いや、まだ『遠阪 桜』だな。だいぶ汚されてはいるがまだ問題ない。心臓の虫も……あー、こりゃぁ真っ先に無力化されてんなぁ……。
ってか、ここに桜連れてきちゃカリヤおじさん参戦理由どうすんの?身代わり必要になっちゃう系はやだよ?あーもーメンドクサイなぁ もぉぉぉっ。
間桐家に宣戦布告&戦力カット+桜ちゃん陵辱前救出とかいうパワーワード。RTAかな?
ちなみに言わずもがな某虫爺さんは激おこプンプン丸。
より良くするために感想・評価待ってまーす。あと誤字報告あった下さーい。
こういうの言っておくといいって孔明先生も言ってた。