心を無くした男と、嘘つきな王サマ 作:朝霧=Uroboross
ひゃあ、お気に入りがぶっ飛んでるゥ!?
ま、まぁ、賛否両論は覚悟の上だし……。ただ単純に自分の書きたいように書いてますからねぇ。嫌な人は嫌だろうし、そこは仕方ないと割り切らないと。
作家はいつも締め切りと読者の感想に追われる。まさしくクソだ──byとある童話作家
征服王と名高き英雄──イスカンダルを応接間に通した。まぁそこまではいい。市販だけど、ちょっと気分転換に飲むつもりだったそこそこいいお茶を"粗茶だ"って出したのはいい。いや、というか少しは疑えよ、ウェイバー君見習えよ。
とか言いつつそこまではいいんだよ。問題は、さ────
「ほほう、陰険なやつが多いキャスターの工房にしては、中々小洒落た家屋ではないか。確か、この国由来の建築なのだろう?こういうのも悪くないものだな」
「そんな暢気なこと言ってる場合かよ!?見ろよ!キャスターのマスター滅茶苦茶頭抱えてるじゃんバカ!!」
「………、…………」
帰ってほしい、切実に……。割と小一時間ほどずっとこうして居座ってるんだよ、この人。いやさぁ、こっちも割と暇じゃなくてだね、やらにゃならん仕掛けがまだまだあるわけよ。
あー、こうしてると本当に、前世があったーとか、未来を知ってるーとか、めっちゃどうでもよくなるなぁ…。言うてそもそも、前世の記憶とかクソ朧気だし。そもそもゲームやってたレベルでしか覚えてねぇし。前世ってなんだったんだ……今が楽しいからいっか(現実逃避)。
「おいライダー!もうキャスターのマスターの目が死んでるから!イイカゲン何しに来たのかぐらい言えよバカ!」
「おぉすまんすまん、すっかり忘れておったわ。────はて?何をしに来たのであったか?」
「しっかりしてくれ……頼むから………」
キレっちまったよ、久々になぁ……。ふぅ、落ち着け。イスカンダルは一見いい加減な脳筋に見えて、割かし知略にも長けている。下手をすると呑まれかねない。
「お主、先の戦いを見ておったであろ?何故現れなんだ?お主のサーヴァントに誇りはないのか?」
「直接聞いてくるってところは流石だね、いやホント。
── 一つ目、確かに見ていた。戦力を分析するのには実地観察が一番だからな。
二つ目、あそこで出てくるのはよっぽどのバカか、よっぽどの実力者かだ。どっちでもないこっちからしたらどうだっていい。むしろ、キャスターで表に出る阿呆は居らんだろうに。
三つ目────は、本人から聞け。──キャスター」
オレは"キャスター"を呼ぶ。すると、輝かしい粒子が形を為していく──ように見せかけた、要はただのエフェクトである。
実際は、コソコソと部屋に入り、タイミングを見て虚映の隠蔽術式を解き、エフェクト付きで現れたという、なんとも遠回りな背景だった。
「呼んだかい?マスター」
「ほう!其奴がお主のサーヴァントか!見るからに相当名のあるサーヴァントと見受けるが、どうだ?」
一臨の姿で『オベロン』という役にはまり、演じている。知ってる側から見たらほんとよくやれるもんだと思うわ。
それに対し嬉々とするイスカンダル。この見た目のオベロンに何を期待しているんだが…(笑)。
──ん、開帳許可?構わん、やれ。『オベロン』が真名の時なら別に知られたところでどうともならんしな。本当の特性がわかるわけでもあるまいし、ね?
「うーん、期待しているところ悪いけど、僕はそれほどのものでもないさ。とは言え、マスターからも許可が出たし、名乗らせてもらおうか。
──僕は『オベロン』。妖精王『オベロン』さ。王、とは言ってもこの通り、お飾りの王様だけどね」
「お、おおオベロンだって!?」
お?ウェイバー君がびっくりしちゃったぞ。オベロンってそんなに有名だったっけ?って思ったけど、そりゃ魔術世界じゃ有名か。
んー、でもそうだとは言え、オベロンの名前が初めて世に回ったのはシェイクスピアの『真夏の夜の夢』が初出だったはず。うーん、やっぱ不思議だね。
「なんだ坊主、知っておるのか」
「そりゃあまぁ……オベロンってのは伝承科とかで噂されてる、幻想種『妖精』の王様ってされてる存在なんだよ、でも、実存が不明とされてて、長らく与太話みたいな扱いだったんだけど……」
はっはっは、まぁ妖精やら幻獣やら闊歩してる世界の出ですし、おすし。そう思うと、オレよくオベロン喚べたなぁ……トリガー何だったの?というかどこで縁繋いだ?
考えてもわかんねぇ……あー、わかんないこと多過ぎて嫌になってくるぜ。うーん、本当はさっさと本当の姿で盤上メチャクチャにしたいんだが……それだとつまらんしなぁ。はぁ、どこでもしがらみが多いとだるくなるもんだなぁ。
「そう言ってもらえると嬉しいよ。まぁでも、僕はそんな大したものじゃないさ」
「ふぅむ、王というのなら、お主らを呼ぶのも一興か…。なぁ、お主にちと提案があるのだがな?」
────あー、アレか、聖杯問答か。うーん、ぶっちゃけ言うと、オレもオベロンも、王とさてのうんたらかんたらとか、民とは人とは何とかとか、そういうのどうでもいいって
「一応聞くが、他に誰を呼ぶ?」
「うむ、あの黄金のは必ずとして、騎士王も呼ばねばなるまいてよ。それで、どうだ?」
どうだ?とか言って、ほんとはイエスと答えない限りずっと聞いてくるくせに。メンツも案の定だし、どうするかなぁ……
「(マスター、これは乗ってもいいと思うよ)」
「(ん、リョーカイ)」
「解ったよ、やる時には────あー、ちょっと待ってろ」
さてさて、アレはどこへやったか…。地下倉庫に行ってー、ゴソゴソ探してー、えーんーとー……お、あったあった。
「そら、それ使ったらわかるから、やる時にはそれに魔力込めな」
「うわっと────なんだよ、コレ」
ウェイバー君に投げ渡したのは、一枚の札。ただまぁ、勿論なんの変哲もないっていうわけじゃなくて、うちの家系術式である『共鳴』。これを応用した、いわゆる信号式告知装置的なやつだな。
うーん、うちの魔術系統の価値ってあんましよくわかってなかったけど、系統説明した瞬間ウェイバー君がびっくりしてるし、こりゃ相当だったかな?
……あのさぁ、後からチート的なのわかるってどうなん?それ……。言うて汎用性ないしなぁ……。あーもーわからん!やめた!これ以上はなりゆきに任せろじゃい!
「では!また会おうぞ、妖精王とそのマスターよ!」
「バカ!もう少し静かにしろ!近所迷惑だろ!」
おう帰れ帰れ。もう日の出迎えててこちとら眠いんだよ。ヒラヒラを手を降って帰して布団へGO。はぁ……やっぱFate世界ってよくわかんねぇぜな……
「きゃすたぁ……指示はぁ、紙にぃ、かいてあるからぁ、よろしくぅ────Zzz……」
「えぇ……全く、人使いならぬ妖精使いの荒いマスターだよ、ほんと────」
~爆睡中~
おはよう諸君。夕方だがね!!
さてさて?仕込みの方はどうなっておりんじょ。
「おはようマスター。人には働かせといて自分はグッスリかい?いいご身分だよねぇ、ほんと」
「すまんて……こちとら人間だから、睡眠取らんといかんのじゃて……」
めっちゃ拗ねとる……。いや、ほんとすまんて……。
平謝りしつつ仕込みの方を確認する。今晩は確か、ジルがセイバー陣営に襲撃かけて、『おぉ、聖処女よ!』とかいう熱烈な愛の告白する場面だったな。
ぶっちゃけ改めて自分の境遇振り返ってみると、お前ほんとに転生者か?ってレベルでこの世界に浸透してたな。実際、Zeroやstay night、Grand orderの知識・記憶はあれど、それを実際にフルに使うのは今回が初なんだよな。
オベロンの時は、確かに前世の知識イェーってなったけど、正直前世の知識あっても適切な対応できんと生き延びれねぇわこれ。だから知識には頼らん、あくまで自分で視たものしか信じない。そのスタンスで行こう。
「おー、いいじゃないいいじゃなーい。この数ならセイバーやランサー相手にも引けはとらんやろ。あとは────こうで────ここで────こうしたら────うん、よし」
「作戦は決まったのかい?」
疲れたような顔をするオベロン。ごめん、今度メロン買ったるわ、マジで。このままだと、オベロンにおんぶにだっこ状態だなぁ……。
やれやれ、今日1日でだいぶ腑抜けちまったわ。はぁまったく──────このツケは高くつくぞ、サーヴァント共。
さぁ、ここからだ。一気に仕掛けていこう。楽しい楽しいパーティーをはじめるために、下らない理想主義者共の目を覚まさせに────いや、永遠に覚めない夢を見せにいこうか。
ま、夢は夢でも悪夢なんだけどもねっと。
「術式発動。模倣:妖精厄災『獣』、第一段階起動。完全起動まで残り四日」
────では始めよう。ここから本番だということを、その身に思い知るがいい。我々は、"勝たない"のだから。
グダりました、すいません(土下座)。
行き当たりばったりだとこういうことが起きるから本当に困る。
気付いたことがあったらアドバイス等々お願いします。
皆で創る物語って、いいよね(震)