心を無くした男と、嘘つきな王サマ 作:朝霧=Uroboross
感想欄みてると、おおむね好評なのかな?
評価はつけてくれるだけでもありがたいので……割とコンプリートしたら面白そうとワクワクしてる自分がいる。
さてさて、ここからはキャスター陣営が一気に動いていきます。聖杯戦争に対し、ついに本格的に動き出すキャスター陣営。どうなっていくかは皆さんの目でご覧下さい。
────────!!
────。
──、────。
んおっと、これはあれか、切嗣とアイリさんとセイバーのケンカのシーンか。んー、やっぱ虫越しだから言語が捉えれてねぇな。仕方ないけどさ。
んで?切さん屋上あがって?アイリさんに弱音を吐いてらっしゃる。────いいよねぇ、好きな人いるとさぁ。そうやってイチャイチャできるんだもんねぇ?
「……チッ。オベロン、やれ」
「それ、醜い嫉妬っていうんだよ?ま、もうやったけどさ」
セイバーが一人きりになっていた部屋。そこを監視していた虫の視界が歪み始める。そして、セイバーの驚く顔を最後に、接続が切れる。
これでまず一手目────よし、次。別の虫の視界に切り替える。そこには、胸を押さえて苦しそうに喘ぐ、間桐雁夜の姿。さて、こちらはオレ自ら交渉に出向かないとマズイ、か。
「そっちは任せた」
「はいはい、いってらっしゃい」
といえわけで桜ちゃん連れてレッツラゴー。とかなんかしつつオベロンの方を確認する。どうやら丁度森に放った"間桐製"魔力虫共をオベロンがモース化させる。
うひゃー流石オベロン、慈悲がないねぇ。と言っても、もう魔力抜かれきってたから半ば死骸みたいなもんだし、最後に一花咲かせましょうということで。
「──やぁ、始めまして。間桐雁夜殿?」
「だ、誰だっ──ゴホッゴホッ」
ふぅむ、無理をして刻印虫を埋め込んで、さらにソイツが余計に魔力食ったことによる魔力欠乏症、と。それだけ無理しておきながら、本筋じゃあ桜ちゃんも救えずに御陀仏しちゃうのか。カワイソラス。
ま、こちらは救いの手を差しのべさせてもらいましょうかね。打算ありきではあるけども。
「私の名は『アルレッキーノ』。今宵は一つ貴方に商談を、と」
「な、なんだと…?」
ここからは答えはミスれない。気張れよオレ。
オベロンは向こうで行動しなきゃならん。臓硯の"目"はそう長いこと誤魔化せない。長時間やり続けると、オレの魔術回路がぶっ壊れる。
──"
「貴方のお探しの『間桐 ──いやさ失礼。『遠坂 桜』さんはこちらで保護させて貰っていますよ、えぇ」
「なっ、ほ、本当なのか!?」
よし食いついた。第一段階──『交渉への意欲を湧かせる』はクリア。
次の手札だ。さて、どれがいい……?考えろ、考えろ、考えろ────"
「すぐにでも貴方に会わせたいのですが……こちらにも、退っ引きならない事情があるのです。わかりますね?」
「っ…────俺に、どうしろと」
次、"
「貴方には秘密裏にこちら──〈キャスター〉陣営と繋がって頂きたいのです。勿論、タダでとは申しません。貴方の『魔力欠乏症の緩和と効率化』、『桜さんとの面会』、そして────『間桐臓硯の始末』。これらを報酬と致します」
「で、できるのか!?────いや、やる、やってやるさ」
まだだ、気を緩めるな。これは一種の"契約"。だからこそ、慎重に、かつ相手に疑う隙を与えるな。
「良いお返事、嬉しく思います。つきましてはこちら──『
「わ、わかった──────これで、いいのか」
確認する。
── 一つ、『間桐 雁夜』(以下:甲)は、『
── 一つ、甲は乙に対し、詐欺行為、反逆行為などといった敵対行動、ないしは乙への殺傷行為を禁ず。
── 一つ、上記の代わり、乙は甲に対し、『魔力欠乏症の解決』、『魔力等戦力のバックアップ』、『遠坂 桜との面会』、『間桐 臓硯の始末』を報酬とす。
── 一つ、上記に違反する行為が行われた場合、各々のサーヴァントは自害、マスターは令呪を明け渡し、自害するものとす。
── 一つ、これは、当聖杯戦争の期間内において、決して破られることなく存在するものとす。
よし。まぁ、見る人からみればこちらにとって益もなく、非常に不利に見えるかもな。確かにそうだろう。だが、これでいい。一見穴だらけに見えるソレは、確かに穴もあれば不備もある。と言っても、
「──確かに、契約は成りました」
「は、早く桜ちゃんに会わせてくれっ」
「そう、慌てなさるな。────もういいよ、おいで」
そう言ってオレは桜ちゃんを呼ぶ。おやまぁ、雁夜おじさんったら泣いちゃってまぁ。うんうん、感動の再会っていいよねぇ。
さて、奴さんはと──────お、やってらっしゃるやってらっしゃる。結果は上々。あちらの撹乱は成功。これで"アレ"の放つ気配にはもう気付かなくなるだろう。起動したての今夜が山だったからな。
更にこちらは『狂化した湖の騎士』という新たな手札を手にいれた。対セイバー、対アーチャー用の手札としては万々歳の結果だ。
さて、臓硯の"目"の誤魔化しが効かなくなるギリギリまで残り十分程度。それまでは、彼らの好きにさせていましょうかね────。
────アルトリアは、驚く他なかった。急に自身を見つめる視線を感じて振り返ると、そこには一匹の、なんの変哲もない"虫"がいた。ただそれだけのことだった。
だが、その虫が急激に膨れ上がり、かと思えば毒々しく、禍々しい色合いのタール状の液体に包まれ、いつぞやの"影"へと変貌する。
「なっ────くっ、同じ手は食わん!」
即座に聖剣を喚び、一刀の元に切り伏せる。昨晩出会ったものと同じく、ソレは塵となって消え失せる。
冷や汗が流れるアルトリア。だが、すぐさま我に帰り、己がマスターである切嗣とアイリスフィールを探しにいく。だが、館内には既にいくつもの"影"が蠢いており、アルトリアは焦りつつも的確にソレを倒していった。
同時刻、それぞれもまた、それぞれの動きをしていた。
衛宮切嗣とアイリスフィールは、次々と溢れ出てくる異形を滅ぼしながら、セイバーとの合流を目指していく。その中で久宇舞弥と合流し、令呪の魔力を辿っていく。
言峰綺礼は、己が垣間見た『衛宮切嗣』という存在を知るために、〈ランサー〉陣営は、己の魔術工房を破壊するという、闇討ちへの怒りにて、魔境の森へと歩みを進める。
だが、彼らは未だ知り得なかった。今やその森は本物の『魔境の森』と化しており、そこかしこに異形の影たちがひしめきあっている、などと。
そんな最中、アルトリアはどんどんと外へと誘き出されていく。影達を追い追われ、迫り迫られ、一進一退を繰り返しながら。
そうしてアルトリアは、森の少し拓けた場所へと出る。先程まで目の前に立ちはだかっていた影達は、何時の間にやら円形に広場を取り囲む。
すると、ふと、蝶が一匹ひらひらと飛んでいく。夜の闇のように、なにもない暗闇のように、真っ黒な蝶が飛んでいく。
飛んでいく先には────数多の虫が集まり、形を成してきていた。曰く形容しがたい、人型をとろうとしているのであろうソレに、アルトリアは不思議な感覚を覚えた。
その気配は遠い昔、ブリテンの島で出会った始まりの仇敵。己は『民』を想い、
アルトリアは思い出す。かつて、『島』を想い、『民』を嗤ったその男を。"赤き竜"は思い出す。かつて戦った"白き竜"の内に眠っていた、"魔の存在"を。
「あ、ああ──────き、さまは、貴様はッ!!」
「やぁ、底抜けにお人好しな騎士王サマ。久しぶり~、元気してた?誰も幸せになんてなれないのに、よくもまぁそこまで頑張るねぇ。──────でも、その夢はここで終わり。君には、負けてもらうよ」
──それは、まだ神秘に溢れていた時代、その最後の代にてブリテン島が願った『自滅願望』にして、ブリテン島が生み出してしまった『終末機構』。数多の夢を嗤い、果てのない"
『妖精王オベロン』など、仮初のもの。それなるは『奈落の虫』。かつてブリテン島そのものが願った『終わりの使者』。それこそが彼、それこそがそこに立つ"魔竜"。
「なぜ、なぜ貴様がここにいる──────
『卑王ヴォーティガーン』!!」
いきなり正体を明かす………本当に?あのオベロンや主人公がそう簡単に正体を明かすのだろうか
我々は真相を探るため、ジャングルの奥地へと……いきません。
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