神にーさまはゲーム至上主義   作:村崎京

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お久しぶりです。半年ぶりの投稿です。
半年間全く音沙汰なかったのにお気に入りが減ってないことに驚愕していました。ありがとうございます。
いろいろと理由があるんですが、まあ投稿がなかった期間でお察し頂ければ...
これからはできるだけ感想も返せるようにしていこうと思います。
またぼちぼち投稿していくのでよろしくお願いします。


人脈は大事。リアルでもゲームでも

「それで?一体どういうことなのこれは」

 

「それは情報交換してから説明するよ」

 

そう言うと、目の前にいる悪魔は溜め息をついた。見る限り顔が疲れてるな。まあ当たり前か。

今僕たちがいるのはエルシィの部屋だ。坂柳とのチェスはしょうがないので途中で中断。そのままハクアの手を引いてパレットから連れ出し、今に至る。

 

「まあ、ある程度予想はつくが...ハクアもあのボタン押したんだろ?」

 

「やっぱり...そうねまあそうなんだけど、押したというか踏んだって感じね...」

 

「なるほど。あのまま床に落ちてたからか...しかし母さんまで踏んだりしたら面倒だぞ」

 

ていうかその場合どうなるんだ?まさか若返ってそのまま入学とかないだろうな?

 

「それは大丈夫だと思う」

 

「え、何で?」

 

「私が踏んだとき、すぐボタンが光りだしたんだけど、その時に『ご利用ありがとうございました~』って聞こえたから」

 

ん?

 

「...ちょっと待て、ということは最初から3人用だったってことか?」

 

「そうなんじゃない?てか私は知らないわよ。何なのよあの変なボタン」

 

...おっしゃる通りで。てか待て、3人用だったってことはもともとハクアもこちらに来る予定だった?

 

「いやそれはおかしいぞ。もともとあれは、僕とエルシイの功労のお礼でもらったものだ。お前も巻き込まれるはずがないんだが」

 

「あの~にーさま」

 

「...なんだエルシイ、今お前に構ってる暇ないぞ」

 

「最初にハクアと会った時、一緒に駆け魂狩りしましたよね?」

 

「...したな」

 

「それで一緒にカウントされたってことなんじゃ?」

 

「そんなんで一緒にされるか?だいたいノーラはどうなるんだ?あいつとも一緒にやったことあるだろ」

 

「それは...あの時はノーラさん、バディと一緒にいましたからカウントされなかったんじゃ?」

 

さすがにそれは無理があるんじゃないか...?まあここで考えても埒が明かないか。

 

「じゃあ私完全に巻き込まれたってこと?」

 

「そうだな」

 

ちなみに僕も巻き込まれた側だ。

 

「はあ~。帰る方法ないの?」

 

「そんな方法あったらとっくに帰ってる。おとなしくここで三年待て」

 

「...分かったわよ。とりあえず退学にならなきゃいいのよね?」

 

「ああ」

 

「じゃ、私帰る」

 

「待て、最後に一つだけ。お前が入った後のBクラスの人数何人だったか覚えてるか?」

 

「え?えっと確か丁度40人だったと思うけど」

 

「そうか...わかったもういいぞ」

 

「そう」

 

そういってハクアは帰っていった。しかし40人か...

 

「にーさま、これからどうするんですか?」

 

「僕の方針はいつも同じだぞ。ゲームのために面倒事はできるだけ避ける」

 

「えぇ~須藤さん助けないんですか~?」

 

「だからさっきも言っただろ!助けないし関わらない。僕も帰る!」

 

まだ何か言ってるエルシイを無視して、そのまま部屋をでた。

しかし、元々40人だったBクラスの人数が、ハクアが転入してきても変わっていない。

つまりハクアが例のボタンを押した瞬間にモブキャラが消されたか、もしくは最初から39人だったことになったか。この学校の特性上、基本的に転校・転入はしないはずだから、入学時点で既に『この時期にハクアが転入してくる』ことになっていたということに書き換えられたか。どちらにせよあっちの世界の心配はなくなったことは収穫だ。これで心置き無くゲームが...出来る訳でもないのが問題なんだよなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハクアがやってきました!

とってもびっくりしましたが、嬉しかったです。でも私のせいで巻き込まれてしまったので申し訳なさもあります。ハクアには今度お詫びに何かしようと思います!

 

「あ、来た来た。ちょっと遅刻気味よエルシイ」

 

「すみません~遅れました~」

 

今日の朝はハクアと登校します!にーさまももちろんいます。いつも通りゲームしてますが。

 

「すみませんにーさまも」

 

「いつものことだ」

 

う~ひどいですにーさま。そうなんども遅刻してませんよ!

 

「それより昨日は聞いてなかったけど、あんたとエルシイ今何ポイント持ってるの?」

 

「私は7万ポイントくらい持ってますけど、にーさまは...」

 

「僕は425ポイントだ」

 

「...は、はあ!?425ポイントってあんたどんだけ使ったのよ!バカじゃないの!?」

 

「バカとはなんだ。あれは必要経費だ」

 

にーさま、ハクアはあれを買ったこと知らないんですよ~

 

「あんたそのポイントで生活できてんの?」

 

「問題ない...と言いたいところだが、誤算があったのは事実だな。まあおそらくなんとかなるから心配しなくていいぞ」

 

「はあ!?あんたの心配なんてしてないわよ!」

 

誤算っていうのは、やっぱり須藤さんのことでしょうか?暴力事件があって、Dクラスは今月ポイントが入ってくるのかもわかりません。にーさま、やっぱり須藤さん助けましょうよ~。

 

「それはそうとハクア、お前は今何ポイント持ってるんだ?」

 

「え?えーと、今Bクラスのクラスポイントが660ポイントだから、私は特例で66000ポイント支給されたわ。でも昨日必要なものだけ買ったから、今は丁度60000ポイントぐらいよ」

 

「そうか。5万ポイントくらいは常に持っといたほうがいいぞ」

 

「あんたに言われたくないわよ!」

 

にーさま、今のにーさまが言ってもあんまり説得力がないです...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こんにちは、桂木さん。ごきげんいかがですか?」

 

「あ、ひよりさん。こんにちは。紹介してくださったこの本、とても面白いですよ」

 

最近私は放課後に図書室に行っています。毎日行っているわけではないですが、暇ができると本を読みに来ています。そして今話しかけてきたこの方はCクラスの椎名ひよりさんです。中間テストのときに図書室で本を読んでいると、とても面白い本を紹介してくださいました。私は読書というより消防車の本を読んでみていただけなのですが、試しに日本語の勉強も兼ねて読んでみると見事にはまってしまったというわけです。

 

「それはよかったです。読み終えたらいつでも声をかけてくださいね。いつでも新しい本を紹介しますよ」

 

ひよりさんは大の読書家のようで、会うたびに本を紹介してくださいます。それに、あまり本を読み慣れていない私のためにそれほど難しくないものを選んで貰っています。しかも読書量では栞さんと同じくらいかもしれません。それにしても須藤君の事件が起こってから、Cクラスに怖いイメージを持ってしまいそうでしたが、ひよりさんはそれとは真逆の雰囲気です。

 

「そういえば最近CクラスとDクラスの間でもめ事があったようですね。暴力事件が起こって、双方無罪を主張しているとか。桂木さんはどう考えてますか?」

 

「え?うーんと...Dクラスの私としては須藤君には無罪になってほしいです!でもにーさまが無理だっていうので厳しいかなとも思ってます」

 

「にーさま...お兄さんがいたんですか。それは初耳でした」

 

「あ、そういえばそうですね。にーさまはすごい人なんです!今度ひよりさんにも紹介します!」

 

「ふふふ。それではいずれ会った時にお願いしましょう。今回の事件には動いてらっしゃるんですか?」

 

「私は動いてほしいんですけど...『無駄だ』の一点張りで動いてくれないんです」

 

「『無駄』ですか...なるほどなるほど。それでは平田さんあたりが動いてるんですか?」

 

「そうですね!あとは櫛田さんとかです。Dクラスのリーダーみたいな方々が動いてらっしゃいます。あ、でも堀北さんもにーさまと同じで協力してませんでした。Cクラスは...あ、聞いちゃまずいですかね?」

 

「いえいえ全然。どうせすぐに表に出てきますし大丈夫ですよ。Cクラスのリーダーは龍園君です。自分で王を名乗ってます。反対する人を力で黙らせている...まあちょっと違うかもしれないですが、暴君と言っても差し支えないですね」

 

龍園さんですか...初めて聞きました。どんな方でしょう?やっぱり怖い人なんでしょうか?会ってみたくは...あまりありませんね。

 

「龍園さんはこの件に関わっているんでしょうか?」

 

「私はクラス間の争いには興味がないので、あまり詳しくは知らないんですが...関わっていてもおかしくないですね」

 

「そうですか...早く収まってほしいですね。この事件」

 

「ええ。それは本当に心から同意します」

 

にーさまがその気になれば...すぐに解決できるんでしょうか?

 

「それでは私はそろそろ帰ります。また会いましょう」

 

「あ、はい!また今度ですね~」

 

それにしてもクラスの争いに興味がない人って、にーさま以外にもやっぱりいるんですね。あ、そういえば高円寺さんとかもでした。意外といますね、そういう人。まあ私もそんなに興味はないですし、みなさんと仲良く過ごせればそれでいいんですが...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?にーさま私を待ってたんですか?」

 

「ああ。ちょっと聞きたいことがある」

 

図書室から寮に帰っていると、にーさまが待ち構えていました。そのまま二人で一緒に並んで帰ります。

 

「どうしたんですか?」

 

「エルシイ、お前Cクラスに知り合いいるか?」

 

「え、にーさまタイミングがいいですね!ちょうど今Cクラスのお知り合いと図書室で話してたんですよ」

 

「...そうか。なんて奴だ?」

 

「椎名ひよりさんです。とっても優しい方ですよ。争いごとにはあまり興味がないらしいです。須藤さんの件も早く終わってほしいとおっしゃってました」

 

「...そいつ、例の事件のことについて何か言ってたか?」

 

「いえ、あまり知らないそうです。ただ、Cクラスにはリーダーの龍園さんという方がいるみたいで、その方が関わっているかも、とはこぼしてましたね」

 

「龍園か...なるほど。エルシイお前もたまには役に立つな」

 

「えへへ。ありがとうございますって、たまにはってなんですか~」

 

どうやら役に立てたみたいですね!何のことかはさっぱりですが、よかったです!Cクラスについて聞くってことはもしかしてにーさま動いてくれるんですか!?一体どういう心境の変化かわかりませんが、もしそうならとっても喜ばしいことです!

 

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