スズカとスズカのトレーナーから恋愛相談を受け面倒くさい状態になるスペシャルウィークの話

*pixivでも別名義で投稿してます。

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前回の投稿がpixiv、ハーメルン両サイトにて好評でしたので自然と筆が進みました。


スズカとスズカのトレーナーさんから似たような相談を受けるスペシャルウィーク

それは授業が終わって部室へ行く最中の事でした。

 

「それでね、トレーナーさんったらわざわざそのために1度戻ってきてね...」

 

「あははっスズカさんのトレーナーさんって案外お茶目なんですね」

 

「そうなのトレーナーさん、いつもはあんなに格好いいのに時々可愛らしんだから...」

 

最近になってスズカさんはトレーナーさんの話をよくするようになりました。その時だけにスズカさんが見せる顔に少し寂しさを感じるが楽しそうな顔が見れるので好きな時間です。

 

「そうだスペちゃん。相談事があるのだけど...」

 

「はい私でよければどうぞ!」

 

「最近トレーナーさんに好きな人が出来たらしいの...」

 

「そ、そうなんですか!?」

 

...なんだかこの話前にも聞いたことがあるような

 

「その人は綺麗なオレンジ気味の茶髪でね」

 

あぁそうだこの流れ

 

「普段は物静かなんだけどレースでは人一倍情熱的な人なんですって...」

 

前もスズカさんのトレーナーさんとやったなぁ...

 

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「…てことがあったんですよね」

 

「へぇスズカってそんな一面もあるんだな」

 

スズカさんのトレーナーさんはとてもきさくな方で私達にも気軽に話しかけてくれます。トレーナーさんもスズカさんが大好きらしく2人でよくスズカさんの話をしています。

 

「あ...そうだスペ」

 

「?どうしましたトレーナーさん」

 

「スズカにさ...恋人ができたらしいんだけどさ」

 

「!?ほ、本当ですか!?」

 

「らしい。その男がさ...」

 

私も知らないスズカさんの好きな人。トレーナーさんと距離は異様に近いなぁとは思ってたけどまさか他に好きな人がいるとは驚きでした。

 

「身長高くてイケメンで...」

 

「なんかざっくりしてません?」

 

「だな。えっと後は気さくで優しくて感情表現が豊かで...」

 

少しずつその人の全貌が明らかになっていくと少しずつデジャブを感じてきました。なんだかこんな人近くにいるような...

 

「その人ってトレーナーですか?」

 

「多分な。この学園内にいるらしいからな。」

 

もしかしてその人ってトレーナーさんでは?なんとなくそんな気がしてきたが2人の恋を邪魔しては駄目だと黙る私でした。

 

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あの時は黙っていたが2回目となると少しめんどくさくなったので普通に言うことにしました。

 

「それってスズカさんじゃないですか?」

 

「な、ななな何言ってるのスペちゃん!?」

 

思ってた事をそのまま言うとスズカさんは林檎みたいに真っ赤な顔になった。スズカさんもこんな顔するんだ....可愛いなぁ...。

 

「わ、私なんてただ走るだけが趣味の変人だし...」

 

「ほらスズカさんレースでは情熱的な人じゃないですか!」

 

「そ、それは皆でしょ!?」

 

「普段は物静かですし髪もオレンジっぽい茶髪ですよ」

 

「そ、そそれは...グラスちゃんもそうでしょ!?ほらあの子もレースじゃ情熱的じゃない!」

 

「えーじゃあスズカさんトレーナーさん取られて良いんですかグラスちゃんに」

 

「そ、それは...」

 

何回かスズカさんをいじるとスズカさんは最終的に顔を真っ赤にしながらもごもご言いながら黙ってしまいました。...スズカさんいじめるの楽しいかも。

 

「だってあの人最近私に妙に優しくなったんだもの...」

 

苦し紛れの言い訳のような事を言ってくるスズカさんであったが言い訳の内容が気になりました。

 

「優しくなったってどういう事ですか!?」

 

「ついこの前から細かい気遣いをよくするようになったの...道歩くときはトレーナーさんが必ず道路側歩いてたり、荷物も必ず持ってくれるし...前から時々してくれてたけど最近は必ずやってくれて...」

 

なんとなく途中からデジャブを感じていたけど...これ私がアドバイスしたからでした。

 

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あの日スズカさんの恋人の話をして以来、スズカさんのトレーナーさんは私に時折恋愛相談をしてくるようになりました。トレーナーさん曰くスズカさんについて1番詳しいのはスペだから、らしいです。少し誇らしくなりながら相談を聞いてみると

「スズカの前でキザっぽくなってるかもしれない」

 

「そうなんですか?」

 

「そう、出かける時に道路側歩いたり買い物の後に荷物もったりとか」

 

「う~ん...むしろもっとやっても良いと思います!スズカさんって乙女なところありますし」

 

「そうなのか?」

 

「はい!」

 

「じゃあそうしてみるかな。ありがとうなスペ」

 

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ここまで私の言動が2人の恋を動かしていたなんて…驚きです。ここまでくると恋のキューピッドどころか黒幕になりそうで怖いなぁ…。

 

「けどねスペちゃん」

 

「?どうしたんですかスズカさん?」

 

「あの人はそういう事する人じゃないような気がするのよ」

 

「!?そ、そうなんですか」

 

「ええトレーナーさんって結構ウブというか奥手なのよ。だから自分でやってるってよりかは誰かにそそのかされているんじゃないかしらって」

 

「へ、へぇー」

 

たしかに私が言ったけれどそんなに分かるものなのかな...?流石はスズカさん!…なんだか背筋が寒くなってきたような…おかしいな今日は暖かいはずなのに…

 

「だっだとしたら誰なんですかね!」

 

「そうよねぇ誰かしら...実はスペちゃんだったり」

 

「そ、そそっそそんな訳じゃないですか~」

 

「ふふ、冗談よスペちゃん。...まさかそんな訳ない、わよね...?」

 

「はぃ!」

 

スズカさんがレースの時とはまた違った恐ろしさをだしてきました。まるで菊花賞の時のライスさんみたいなオーラを感じます…!目に光がないような気もするし…こ、怖い!

 

「よ、よよ用事思い出したんで失礼しますねー!!」

 

「あ...行っちゃったちょっと怖がらせ過ぎたかしら...」

 

「お...やっぱスズカじゃん」

 

「トレーナーさん!どうされたんですか?」

 

「なんかレース前のスズカみたいな威圧的な空気がしたからなんかあったのかな~って」

 

「そうだったんですか!?やだ私ったらはしたない...」

 

「そうか場所はともかく格好いいから良いと思ったんだけどな」

 

「そ、そうですかね…」

 

「?なんか嬉しそうだな」

 

「トレーナーさんと会えたから...ですかね」

 

「おっスズカも冗談言うようになったな~」

 

「もうっちゃんと聞いて下さい!」

 

涙を流しながら逃げてる間にスズカさんのトレーナーさんと声のトーンが少し高いスズカさんの話し声が聴こえてきましたがきっと気のせいでしょう。




2日か3日で新作が書けて自分の筆の速さが怖い、こんにちは祭囃子.です。閲覧ありがとうございます。

前回の小説、短編にも関わらず沢山の方にお気に入り登録、評価、感想頂き嬉しい限りです。この場を借りて御礼申し上げます。

さて前作はおまけ程度にスペが出てきたので今回はスペを主人公にしました。話としてはスペは巻き込まれる形ですが。スペシャルウィークだったらどんな相談にも乗るし積極的に自分の意見言いそうだなと勝手に解釈し、スズカが流されそうだしスペが行った通りになりそうだなと書いてみました。

スペスズ失恋要素なんてものも入れようかと思いましたが話が暗くなると嫌なんで2カ所匂わせる程度に入れました。初見で気づいた方は連絡ください。なんか賞あげます。

次はタイキシャトルやらマチカネフクキタルの絡み書けたらと思います。感想お待ちしてます。感想頂けると量に比例して筆の進みが速くなります。


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