やってみせろよダービー!なんとでもなるはずだ!   作:てっちゃーんッ

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気性難なあのウマ娘とマフティー構文を合わせたあのMAD好き

よく似合うッッ!!



第20話

全身黒タイツは流石にまずい。

 

それだけはダメと思う。

 

でもアイデンティティだから黒は外せない。

 

 

なので…

代わりに黒いジャージを使うことにした。

 

 

当然だけどカボチャ頭も忘れずに装備。

 

ちなみにMK-3強襲型スプリングタイプ(春仕様)使用のカボチャ頭であり、これも立派なマフティー性を兼ね備えている。

 

カボチャは秋に収穫されると言ったな?

あれは嘘だ。 春も収穫できる。*1

 

 

「…」

 

 

待ち構えてる時に死神は来ないものだが、カーテンが開けば人々の顔が見えるとその歓声は大きくなり、トレセン学園の一角に浸透する。

 

そして…その奥には三女神の像も見える。

 

 

「ヨロたんウェーイ!」

「楽しんで行ってねー!」

 

 

横に立つ2人は見に来てくれた人達にファンサービスを行うつもりでいまから踊るのだろう。

 

あと罰ゲーム感覚で踊らされた俺もそのつもりだけど、少しくらいは私念を込めても許されるだろう。

 

だからこれを機会として俺は三女神に向けて反省を促すことにした。

 

 

 

〜♪

〜♪

 

 

音響担当のカフェがボタンを押す。

 

すると、俺が1番詳しい例のBGMが鳴る。

 

しかしこれはまだ前奏。

 

だが、盛り上がりは勢いを増す。

 

 

 

「ふっふー!」

「ウェーイ!」

 

 

俺の隣には担当ウマ娘である、ミスターシービーとダイタクヘリオスが黒いジャージを身に纏い、カボチャのお面をつけてモチベーションはマフティーする一方だ。

 

ウズウズと掛かりそうになりながらも、最高の舞台にしようと紅潮する気持ちを抑えながらポージングする。

 

ちなみに前奏中に必要なポージングはマフTが提案して欲しいと2人から無茶振り込みで強請られたので、とりあえず前世の知識から引っ張り出した結果として。

 

 

シービーには三ガンダムのポーズ*2を。

 

ヘリオスにはペーネロペーのポーズ*3を。

 

俺は初代ガンダムのポーズ*4を行う。

 

 

ジオン軍も真っ青なステージが完成した。

 

お陰で観客はより一層盛り上がってしまう。

 

 

いや、何故こうなったし。

 

ああもう!

 

厄介なモノだな! 生きると言うのは!!

 

そんでもって抱えているんだ! 色々とな!!

 

 

こんな感じに心情やけくそ気味だけど、ステージに立った以上はマフティーとしての責務を果たすまで。

 

なんとでもなるはずだ!の気持ちで全身全霊する事にした。

 

 

「「「!!」」」

 

 

英語版の歌詞(閃光) がBGMと同時に広がる。

 

ちなみに歌詞は俺が刻んだ。

 

ある程度アレンジしているがそこまで崩れていない。

 

改めて周りを見る。

かなり多くの人が集まった3月の学園祭。

 

 

盛り上がりの一端を抱え…

 

マフティーダンスで促しを開始する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バ カ 受 け だ っ た

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

盛り上がった学園祭から2週間が経過。

 

俺からしたら黒歴史の瞬間だったけど、しっかりキレ良く踊って、マフティー性でカバーしたのでダメージは抑えたつもりだ。 普通に盛り上がってたしマフティー性ある誇りある実績にした。

 

 

さて、それはそれとして新入生としてトレセン学園の門を叩いてやって来たウマ娘達も中央の環境に慣れつつあるだろうこの頃、俺もコントロールできる様になったこの呪い……いや違うな。

 

三女神から授かりしこの力をしっかり制御しながら街中でブラブラとしているところだ。

 

この環境にも随分慣れたと思っている。

 

その証拠として…

 

 

「あ! マフティー!」

「ええー? あれ本当に本物??」

「本物だよ!偽マフティーじゃない!」

「年季の入ったカボチャ頭だから本物だな」

「だ、誰の頭がカボチャ並みにでかいと…!」

 

 

年季の入ったカボチャってなんだよ? そんなワードを聴きながら街行く人々に軽く一挙一動しつつ俺も街中を歩く。

 

 

「少し濃いめで、あとは普通。 それと出来れば長めのストローで頼む」

 

 

長いストローを刺したはちみードリンクを購入して喉を潤す。

 

いや、これは潤わないな。

これは飲む毎に喉が渇いてしまうな。

スポーツドリンクと同じ感じだろうか?

 

これを濃いめ、硬め、マシマシが飲めるシービーとヘリオスは素直に凄いと思う。

 

量はともかく俺はそこまで甘く無くて良いかな。

 

そんなことを考えていると急に列が出来た。

 

 

「マフティーが飲んだからなんかあるよ」

「なら私達も飲もう!」

「お母さん!わたしも飲みたい!」

「そうね、半分こしましょう」

「これは!まさしく!福がきたりまっす!」

 

 

マフティーが飲んだってだけでこの有様。

 

お店の売り上げに貢献したと思えばそれで良いかもしれないが、マフティーが購入したから何かご利益的な物があるのでは?と、期待込められてしまうのは濃いめ硬めのはちみードリンク並みに重い気分だ。

 

俺はマフティーだけど、神様でも無いただの人間なんだよなぁ。

 

もしかしたらアムロもこんな気持ちだったのかな? 自身が恐れられるNTだとしても周りと変わらない普通の人間として扱って欲しかった、そんな彼の切実さはもしかしたらこうだったのかもしれない。 やっぱり戦争って悲しさしか生み出さないな。 そりゃシャアもアクシズ落として世直ししたがる。

 

 

「少し静かな場所に行くか」

 

 

担当ウマ娘のために身を削るのは構わないが疲れ過ぎるのは好きで無い。

 

慣れない人混みにハイジャックされて神経が苛立つ前に俺は街を出て…公園までやってきた。

 

街中よりも人は少ないが、それでも休日故に親子連れが多く感じる。

 

俺は目立たない様に移動しながら、半分くらい飲んだはちみードリンクを揺らしてベンチに座り、タブレットを開く。

 

先程の飛んできたメールを確認する事にした。

 

 

「?」

 

 

件名入って無いな。

 

でもトレセン学園からのIDだからイタズラメールじゃ無いと思うが。

 

さて、どれどれ。

 

 

 

『速報ッ! 明日の放火後に来て欲しい! _りぢぃちょう』

 

 

 

 

「……これ理事長だよな?」

 

 

4月に入ってから新たに変わった理事長こと秋川やよいからのメールだと思う。 あとメール慣れて無いみたいだ。

 

放課後が放火後になってるし。

 

_随分と躊躇いもなく撃つじゃないか?

 

 

 

それより何か話だろうか? そう考えているとたづなさんからもメールが届いた。 次はちゃんとした文章と先程のメールの謝罪の文だった。 早速苦労してるみたいだ。

 

でも秋川やよい理事長の熱意はトレセン学園の環境を変えてくれるはず。 俺もそろそろ動く必要が出てくるので身構えておくべきだろう。

 

たづなさんには『かしこまりました』と一文だけ返した。 とりあえず明日の放課後に理事長室まで足を運ぶ必要があるらしい。

 

 

「さてさて」

 

 

軽く頭の中が仕事モードに入ってしまったのでそのままタブレットを開いて明日の仕事内容だけでも確認しようとした、その時だ。

 

とある人から声をかけられた。

 

 

「あ、すみません、あの……ちょっと場所をですね……その…」

 

「?」

 

「ぇ、まさか、本当のマフティー!? あ、い、いや、もしかしたら偽物の可能性が…」

 

「いや、本物だ」

 

 

プライベートでも持ち歩く様にしている中央のトレーナーバッジを見せると、その人は本物であることを理解して青ざめ始める。

 

その間に俺は周りを見渡す。

なるほど。

 

 

「撮影か、なら邪魔をしたな」

 

「いえ!む、むしろこちらが! あはは…すみません。 一般人なら背景になりますがそのカボチャは目立つので…」

 

「気にするな。 そろそろ帰ろうと思っていた頃だ」

 

 

仕事内容の確認なら家でも良いだろう。 タブレットを荷物の中にしまってベンチから立ち上がる。 集まり始めるスタッフを横切りながら一体誰を主役に撮影するのだろうか? 少し気になったので軽く周りを見渡すとスタッフから怯まれてしまう。

 

威圧感もプレッシャーも放ってはいないがマフティーとしての知名度が人を退かせてしまうらしい。 あと周りを見渡すだけで牽制されたと思われてしまう。 別にそんなつもりは無いけどな。

 

呪いは無いとは言えあまりカボチャ頭被って外出しない方が良さそうだな。 この格好が許されるのは商店街くらいだろう。

 

怖がらなくてもこのマフティーは軍資金調達しなくても大人しく帰りますよ。

 

 

「あ!! ちょ、ちょっと待ってくれない!?」

 

「?」

 

 

次は別の人…いや、別のウマ娘だ。

スタッフか? もしかして…モデルさん?

綺麗なウマ娘だな。

 

大きな上着を着ている。

 

 

「どうした?」

 

「あの、あなたトレセン学園の…マフティー?」

 

「この世には色んなマフティーが存在してしまっているが、トレセン学園のマフティーかと言われたら俺のことだな。 これがトレーナーのバッジだ」

 

「!!」

 

 

しかし綺麗な髪の色してるな。

 

これ芦毛…だっけ?

……いや、全然違うな。

 

なんだったか、この毛色は。

 

 

「な、なら! あの…!!」

 

「その前にすまない……()()()()?」

 

「へ?」

 

「「「!!??」」」

 

 

え?

 

何その反応??

 

俺なんか間違えた??

 

いや「君は誰だ?」は流石にまずいか。

 

 

「あ、えと……アタシを知らない感じ?」

 

「ああ、知らないな」

 

「!」

「ちょ、ちょっとあなた!」

 

 

すると女性のスタッフさんが詰め寄ってくる。

 

もしかしてこの人はマネージャーさんか??

それより怒っているのか?

 

え? なに?

マジでなんなの??

 

もうやだ。

こわい。

 

まふてぃーおうちかえしえよ。

 

 

 

「あなたこの()の事知らないの!?」

 

「知らない物は知らないな」

 

「!」

 

「有名だからと言って皆が知ってるとは限らないだろう」

 

「「「!!!」」」

 

 

何?そんなに驚くほどの有名人?

いや、この場合有名ウマなのか?

 

申し訳ないけど、あまりアイドルとかモデルとか知識が無いからな。

 

 

「ちょ、ちょっと! マネジ! ストップ! 熱くなり過ぎ! アタシは大丈夫だから!」

 

「ぁ…………ご、ごめんなさい、少し落ち着くわ。 それで、その…」

 

「気にするな。 こっちも色々と浅かった。 トレーナーとして未熟故むしろ世間に対して疎くてな。 普通に知らなかっただけだ」

 

 

実際に俺は疎いと思う。

 

担当ウマ娘の事と、休日に時間を潰すオンラインゲームのことばかり考えていたからな。 こうして外を歩くことはあまり無くて、やっとレース以外の情報を得る様になった頃だ。 これからやっと色々を知って行くと思う。 もっとヘリオスから最近のトレンドとか聞いてみるか。

 

 

「あの、ごめんなさい。 ちょっと最近上手くいかないことが多くてマネジも焦ってた……って言ってもあんたには理不尽だよね」

 

「気にするな。 知らなかったとは言えこっちも言い方が悪かった。 謝る。 そちらも気にしないでくれると助かる」

 

「…ん、わかった」

 

 

たまに厄介な追っかけがいて、話が通じない輩は存在するがこの子はちゃんと話は通じるみたいだ。

 

一人の人間として対話とってくれる辺りとてもありがたい。

 

 

「君は随分と愛されてるな。 そのマネージャーは大事にするんだ」

 

「あ、うん。 言われなくてもね、とりあえず、ありがと。 それで……本当に私を知らないんだね?」

 

「ああ」

 

「! ……そっか」

 

「………そんなにショックなのか?」

 

「え? ああ、いやいや! ち、ちがう! 全然ちがうから! むしろ…その逆! 全然知らなくて良い! 知らないでそのままでいて欲しい! あ、でも! 今日会ったことは覚えていて欲しい! そしたら助かる!」

 

「ぇぇ…ぇぇ?」

 

 

わ、訳がわからん。

 

ええと?

 

彼女は有名人らしいく、知らない方がおかしい感じだけど、有名な彼女は知らない方が助かる、でも私は覚えておけ…って事か??

 

言ってることが難しいぞ。

試作1号機の操縦くらい難しいな。*5

 

「とりあえず!もうバイバイだから! そんじゃ!」

 

「あ、はい」

 

 

嵐のようなウマ娘って訳でも無いけど、マフティー性が消え去るほどにヤベー奴だった。

 

てか、あのウマ娘はモデルさんか。 大きく上着を羽織ってたからわからなかった。

 

それで皆の反応を見てやっと理解した。 そのウマ娘はジャージを羽織っていても、その顔を見たらわかるくらいに知名度があるのだろう。

 

しかし俺が至近距離で顔を伺っても「誰だ?」と言って驚かれた感じだ。

 

マネージャーさんが焦るくらいだからおそらく世間的には有名って事なんだろう。 もしくは若者に人気と言う感じか?

 

気になる……って、待て待て。

 

俺は彼女は知らなくて良いと言われたから、彼女のことを知ろうとしない方が良いのか。

 

でもマフティーにも人権は有るよな?

けど彼女には覚えていて欲しいって言われたし…

 

ああ、もう!!

 

意味がわからん!

 

 

神経が苛立つ…!

よく喋る…!

 

 

「帰るか…」

 

 

大人しく家の中でオンラインゲームしていれば良かったと思いつつ、疲れたような足取りで公園を去る。 途中商店街まで向かって夜ご飯を買い込んだ。

 

すると商店街で子供達に見つかり、ハイジャックされて八百屋まで連行されてしまう。

 

俺は身代として未来のマフティーたちに軍資金(50円玉)を差し出すと子供の武器(お菓子とか)を購入するために撤退した。 なかなかの手腕だと褒めてやりたいところだ。

 

本編でもこのくらい余裕で軍資金を調達できたら良かったのにね、あのテロリストたちも。

しかしねぇ? マフティーを名乗るからと言ってうまく行く訳では無いのだから…

 

 

 

「マー!フー!ティー!」

 

「げっ」

 

 

パリピに見つかって横腹が犠牲になった。

だから手加減しろよ…いてぇ。

 

あと長ネギ*6 も犠牲になった。

メケメケじゃなくてメキメキと音が鳴る。

 

仕方ないので頭をぐしゃぐしゃと撫で回して追い払おうとしたが「きゃー!」と嬉鳴を上げながらパリピ仲間のもとに走り去る。

 

すると俺に向けて指と腕を伸ばすとブンブン振るいながら「あれがウチのマフT!」と自慢する。 パリピ仲間も「ちょ!ヤバっじゃん!」とか「カボってんじゃん!」と目をテン上げでキラキラとさせていた。

 

やべっ、商店街の大人たちはホッコリとしている。

 

このままだとマフティーに優しいギャルの絵が完成してしまう。

 

その場を立ち去ると「マフTまた明日!」とヘリオスから大声で呼びかけられた。

 

 

「ああ、また明日…」

 

 

後ろ姿を見せながらだが、手を挙げて反応してあげると再びパリピの盛り上がる声が上がった。 今頃尻尾ブンブンさせてバイブスが最大まで上がっている頃だろう。

 

モチベーションの上げ方が激しいウマ娘だ。

 

やれやれ……よく喋る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「以上ッ! 話はここまで!その件はよろしく頼むぞ!」

 

「はい、かしこまりました」

 

「…むぅ、私達の前だけならもっとマフティーらしくあっても良いぞ」

 

「……了解した。 後に知らせよう」

 

「うむ!やはりそれでこそマフティーだ!!」ビシッ

「あはは…」

 

 

 

随分とマフティーがお気に召したらしい。

たづなさんも苦笑い。

 

さて、ファンネルミサイルをばら撒いた放火後…ではなく、ファンネルミサイルの様にウマ娘が放たれ始める放課後の事だ。 俺は昨日受け取ったメールの通りに理事長までやってきた。

 

それで理事長の秋川やよいから話を聞くと『チーム名』を考える様にと言われた。 てかここの学園にいるトレーナー全員にそれぞれのチーム名を考える様に指示を出したらしい。 行動がミノフスキークラフト並みにお早い。

 

 

これには独立したばかりの新人トレーナーも驚いていた。

 

そのかわり一部の古参トレーナーが反発していたが、理事長はこの話を一歩も譲らずに進めていた。 強い姿勢は頼もしく、東条トレーナーも彼女に一眼置いている。

 

まあ仮に昔のままでも俺の実績ならチーム名を授かってもおかしくなかっただろう。

 

しかし去年は有マ記念とか、URAに促す作業とさ、色々忙しかったのでチーム名は後回しだった…と、言うより意識してなかった。

 

つまり俺はチーム名を考えてすらいなかった訳だ。 なのでこれから何か考える必要がある。

 

ちなみにこの学園では星座の中で輝く星の名前を付けているらしい。

 

東条トレーナーならリギル、何やら最近戻ってきたらしい甘党なトレーナーはスピカ、筋肉モリモリマッチョマンなサングラストレーナーもそれ相応の名前を持っている。

 

こんな感じに腕の立つトレーナーは1等星や2等星の明るい星の名前が多いみたいだ。

 

これは普通に良い格付けだと思ってる。

なら俺はどうするべきか?

 

ミスターシービーは無敗の三冠ウマ娘になったから高い実績を叩き出した訳だから、ここは思い切って1等星か2等星でも付けるべきだろうか?

 

それとも無難にチームマフティーとかでも良いんじゃ無いだろうか?

 

今度東条トレーナーに聞いてみるかな。

 

去年の有マ記念が終わってからは関係も深まったのか「困ったことがあったらなんでも頼って構わない」と頼らせてくれるので、行き詰まったらベテランに頼るとしよう。

 

それでも名前の件については今年までには考えるようにと言われた話なので、ゆっくりと星を決めるとする。 今後を考えながらトレーナールームに戻るとシービーが入り口で待っていた。

 

 

「マフT、お客さんがホイホイと来てるよ」

 

「あぁん? おきゃくさぁん?」

 

 

マフティー相手に歪みねぇな…?

 

呪いを引っ込めたとは言えそれでも備わってしまったマフティー性が近寄り難い雰囲気漂わせてるから、わざわざトレーナールームまで来てマフティーに近づくウマ娘は俺の担当か、秘書のたづなさんか、当時のヘタレパリピ以外あまり存在しない。

 

しかしそれ以外に可能性あるとしたら今は4月でアスリート選手になりたいウマ娘はトレーナー求めて活発になる時期だ。

 

つまりトレーナーであるマフティーを求めてやって来たと言うことだろう。

 

とりあえずトレーナールームに入ってその訪問者を伺う事にする。

 

扉を開くと。

 

 

「あ…」

 

「!」

 

 

記憶に新しい姿。

 

そこにいたのは、昨日のウマ娘だった。

 

 

「こ、こんにちわ、どうもです…」

 

「ああ、昨日の……確かよく喋るウマ娘か」

 

「よくしゃべっ!? は、はぁ!? なんだって!? あんたそういう認識なの!?」

 

「え? なにー?マフT知り合い?」

 

「昨日会った。 なんか有名らしいなこの子」

 

「え……若者の中で有名だよ?」

 

「知らないな」

 

「……ふーん?」

 

 

「何故だろう、今頃ちょっとだけショックになったかもしれない…」

 

 

軽く項垂れる。

 

感情豊かで、あとやかましいな。

 

 

 

「どうであれ君がマフティーにそう求めたんだろう? ならマフティーとして応えた話だ。 それで君は誰かな? 知名度はともかく名前くらいは知っておきたい」

 

「!」

 

 

そう言うと彼女はわざとらしく「こほん」と咳き込み、気持ちを切り替える。

 

姿勢を正すと、まるでモデルさんだ。

 

彼女はこちらを見て言い放った。

 

 

 

 

 

ゴールドシチーです、どうも」

 

 

 

 

 

 

100年に一人と言われるほど綺麗だけど、その代わりとても気性難なウマ娘。

 

 

そんな彼女が___4人目になる。

 

そのことをまだ、マフティーは知らない。

 

 

 

 

 

 

つづく

*1
※限られてます

*2
大型ビームサーベルの構え

*3
ファンネルミサイル放出の構え

*4
ラストシューティングの構え

*5
マニュアルがかなり分厚い機体

*6
首領パッチソード




あなたの夢、あなたの予想は当たったかな?

とりあえず【G】枠を"ゴールドシップ"に賭けた読者トレーナーはその馬券を握り締めたまま120億と共に星の屑作戦と化して、どうぞ。

あとノルマ達成。
さりげなく三女神に反省を促したぞ。
次は…堕落したお前ら中央のトレーナーだぞ??



それと…ランキング見て…驚いた。
近くで、最後を見送れた気がした。
本当に、ありがとうございました…ッッ!

カワカミプリンセスは引けましたか…?(震え声)

  • 単発で引けた(直線加速のコツ)
  • 10連で引けた。
  • 20連以上で引けた。
  • 100連以上で引けた…
  • 当たるまで引けば確定だから(または天井)
  • 今回は見送り。

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