「ねぇ、越後○菓、得意科目何?」
「社会だよ、チクショウ……」
という訳で早速今坂に越後○菓と呼ばれるハメになってしまった。まだ本名言ったらダメだからなぁ……
「調は、聞いて驚け!」
「んだよ、どうせ理科の類だろ?」
僕の言葉に少し跳ね上がる今坂、なんかポーカーフェイスだが分かり易いやつだな。
「なぜ分かった……?」
「お前のファッションでわかるわ」
まあ、話せるやつができただけよしとしよう。
「んあ、メールか……」
また短い間隔で来たもんだ。今やもうドンと来いと思ってる自分が少し怖い。
『本名を名乗ってよし』
「僕の名前は横須賀直利だ。」
「いきなりどしたの越後○菓?」
「なぜこっちは信じない!?」
自分の名前が否定されてる気がして悲しいだろ! あと流石にもう訴えられるぞ!
「まあ、君がいうならまあいいや、ねー直利君」
「おうふ……いきなり呼び捨てか……」
地味にドキッと来るやつだこれ。まあ、初めて名前で呼ばれたしな。
「まあまあ、で直利君、このクラスどう思う?」
結構直球に聞いてくるな。まあ、この状況に疑問を抱くのは僕も同じだ。
て言うかあいつは名前は知らんがまだジョ○ョ立ちしてるし、体力すげぇな……
「これは研究対象が多くてはかどりますね!」
「怖えーよ! マッドサイエンティストか!」
しかもめちゃくちゃ目が輝いてたな……
「まあそれは冗談として変わった人が多いよね?」
「否定はせん」
まあ、僕もお前も変わった人の一人だとも思うが、それは言わないでおこう。
「しかし、ひどいな」
今や人も集まりカオスだけでは済まない事態になっている。まるでここに集められここだけ隔離されたような、そんな空間。
「ま、面白ければ何でもいいけどね」
「お前はそれでいいのかよ……」
一応こんなだが授業は真面目に受けている。たまにメールに邪魔されてしまうが……
すると引き戸の独特の音が聞こえてくる。どうやら先生のようだな。
「皆さん、席に着いてください」
今までの喧騒が無くなり皆が席へ向かう。まだ素直な方で助かった。
「私は2年11組の担任の大塚爽香です。よろしくお願いします」
ふむ、真面目そうな先生だ。これから僕はこの先生の期待を裏切っていくことになろう、申し訳ありません……
「では、廊下側の方から自己紹介をしていってくださ……」
「よっしゃ!」
なんだ? 先生の言葉を遮って気合入れたやつは?
目を遣ると廊下側の一番前の席のやつだった。やる気満々だな……
「俺、能見真一! よろしく頼むぜ!」
こいつは変わった奴というより教室でいつも騒いでるリア充と言った方がいいかもな。
それから淡々と自己紹介が進む。
「私は仙野理瀬、よろしくね?」
この仙野といつやつが自己紹介をすると周りから関心の声が上がる。とても可愛いのだ。しかし、
何故奴はデッキブラシを持っている? そしてなぜ周りのやつはそれをスルーする?
「私は坂野友香だ! 諸君、よろしく頼む!」
そして後ろの奴がビシッと敬礼をする。なんで軍服着てんだよ……
「私は勧野香夜! 趣味は何かポーズをとることです。よろしくね!」
お前か、教卓の上でジョ○ョ立ちしてた奴。しかもそれが趣味とは……あれ意外ときついんだぞ? つかできないよ普通、運動神経がいいやつと見える。
そういやもうすぐ僕の番だな。
そう思っていると下の方からかすかな振動……もう、いいよね? そろそろ見逃してよほんと……
「はぁ…………」
『オンドゥル語で自己紹介、期限、自分の自己紹介が終わるまで尚、名前、趣味、得意科目を言う事』
この変なシステムのせいでオデノカラダハボドボドダ!(俺の体はボロボロだ)
いや、やめてよ。読みづらいって文句くるよ?
んな訳で僕の自己紹介は省略させてもらおう。
「今坂調、趣味は人体実験と何かを作ること、よろしく」
そして僕の後ろのこやつはこんなすごい発言をした。んだよ、人体実験って……怖すぎるわ。
ほれ、周りも怯えてるぞ。
ちなみに僕の自己紹介では『何言ってんの?』ていう視線が突き刺さりました。
ウソダドンドコドーン!(嘘だそんなこと)って言いたい……
『おおおおお!!』
ん、なんだ? それは僕の列の一番後ろにいた。
「私は神坂澄乃、よろしくね?」
綺麗な顔立ちと茶髪の髪、胸は大きいのにそれ以外は細い、いわゆるモデル体型ってやつかもな。
確かに可愛い、この中で群を抜いて、しかし何故だかあまり興味は湧かなかった。なんでだろ?
僕がおかしいのか? もしかしてホモだったのか?
いや、それは無いな。今まで男性を魅力に思ったことはない。
まあ、考え過ぎてもなんだし、もういいか。
もう自己紹介も終わる頃だろう。なんか疲れたし休ませてもらおうか。
なんか後々も苦労しそうだし、少し休ませてもらってもバチは当たらんだろ……