変態になることを強いられているんだ!   作:ぜろぜろん

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「はぁあ…………」

今日も今日とて深いため息をする。今日は待ちに待ってない新入生歓迎会。

二年生と新入生との交流を深めるイベントとなる。

まあ、厳密に何をするかといえばゲームとか即興の出し物とかだ。

去年僕はここでやらかして高校生活が始まった。

伝説の始まりと……言わないな。

ま、とにかく僕が思うにメールの送信者は誰かは知らんが必ず仕掛けてくると思う。

そして僕はここで伝説になる。

やだなー……

変態佐が変態将にランクアップしたらどうすんだよ……変態尉になった覚えはないが。

まあ、普通に頑張ろう。俺の普通の基準は知らんが頑張ろう。

僕は教室に入り荷物を置いて机に突っ伏す。すると後ろから肩をツンツンとされた。

「おはよ、直利君」

 

「今坂か、うす」

僕たちは短い挨拶を交わし今坂は読書、俺は前を向いてから寢る体制に入る。こいつは話をあまり広げてこないから付き合いやすい。

まあ、ただ単にそんなに仲良くなっていないだけだと思うが。

僕は目を瞑ると頭上から声が聞こえた。

「おはよ!」

女子の声か……なら僕は関係ないな……これで顔をあげて僕じゃなかったら少し恥ずかしいし。

「おーい、おはよー!」

また、挨拶してるな。クラス全員にするつもりか? 凄い奴だな……

「ちょ、聞いてるの横須賀君!?」

 

「フヒッ……僕?」

フヒッってなるやつをリアルで初めて見た瞬間であった。てか僕がフヒッって鳴った。

「なんでそこで自分と思わないの?」

神坂が少し呆れながら聞いてくる。いや、まず僕に挨拶する時点でなんかアレだし。もっと仲いいやついんだろ。

「ったく……おはよ」

 

「う、うす」

やはりこんな挨拶になってしまう。おはよって結構言いにくくない? 無いか。僕が慣れてないだけか……

「こら、ちゃんと言いなさい」

お前は母さんか。まあ、案の定怒られた。まあ、おはよと言えばいいだけだしさっさと言うか……

そこに、微かなバイブレーション。もうそこは何も考えずに流れに乗ってメールを確認する。

そして僕はこう言ってやったのさ!

「おはよ! 今日も素晴らしい胸だね!」(いやらしい手つきと共に)

ねぇ、止めてよ。まるで僕が神坂の胸が大好きな変態みたいじゃないか。

そして昨日みたいに神坂は顔を赤らめて体を守るようにした。そして今日は昨日とは違い後ろから邪悪なオーラを感じた。

「今坂……?」

僕が恐る恐る後ろを見てみると今坂は忌々しそうに神坂の胸部を見ていた。

ちっちゃいの、気にしてんのね……

「いや、胸の大きさですべてが決まるわけじゃない、しかし……」

まあ、確かに胸の大きさですべてが決まるわけじゃないが……

まあ、胸の大きさの好みなんて人それぞれだしね。

「すまんな、おはよ神坂」

 

「う、うん! おはよ!」

改めて挨拶をすると笑顔で挨拶を返してくれる。若干ぎこちなかったが、いい子だな……

「今日は新入生歓迎会だね」

 

「知ってるよ。はぁ……」

新入生歓迎会という単語にやはり不快感がある。別にそこまで毛嫌いしてる訳じゃないが状況が状況だからな……

「どうしたの?」

僕のため息で察したのか何があったのか聞いてくる。僕は第三者にはバレない限りメールのことを言ってはいけない。そこもちゃんと(迷惑だが)配慮されている。

「いや、いろいろあって疲れてるだけだ」

間違いじゃ、ないよな?

「そういやさ、横須賀君って今坂さんと付き合ってるの?」

 

「……んあ?」

神坂のいきなりの質問に顔が歪む。てか返事も歪んだ。出たよ。リア充御用達の『男女が話していたら取り敢えず付き合ってるの? って聞いてみる』ってやつ。長いな……

「ねぇよ。お前らは見ただけでそう判断すんじゃねぇ」

 

「お前らって、聞いてるの私だけだけど……」

お前らみたいな系統の人間と言ったんだよ。

「付き合ってないんだ。今坂さん可愛いのにね」

僕はその言葉に違和感を感じた。いや、今坂が可愛くないと思ってるわけではない。何と言うか、なにか嫌味っぽいのが含まれてるような……

まあ確かに上層部女子の言う「○○かーわーいーいー!」は「かーわーいーいー!(ただし私の方が可愛いけどな)」に変換出来たりするけどさ。

「あ、そろそろHR始まるね。じゃっ」

 

「……おう」

僕は軽く返事をすると席に向かう神坂を見届けた。

その時、後ろからまた肩をツンツンされた。やめろ、それ結構気持ちいいからさ。

「何か、馬鹿にされたような気がする」

 

「お前はいきなり何を言っとるんだ……」

まあ、違和感を感じたのは同意するがいきなりだな……

まさか最近はやりの猫被り系女子か? 男子だけに猫被んのか?それは大変ビッチなことで……

「なんか気に入らない……あの胸といい」

 

「お前巨乳を妬んでるだけだろ」

僕が言うといかにもショボーンって感じで俯く。これが持つ者と持たぬ者の差か……

「ま、あんまり気にすんな。小さいのが好きな奴だっている」

フォローになっているのかわからないフォローをした。

「因みに直利はどっちが好きなの?」

 

「巨乳」

しまった……聞かれて一秒もせずに答えてしまった。

「巨乳の研究でもしようかな? 誰か巨乳のモルモットを用意して……」

 

「僕が悪かったけどさ、そんな怖いこと言うなよ……」

「みなさん、席についてください」

先生が入ってきて教室静かになった。さて、大方新入生歓迎会の話しをするんだろうが。新入生歓迎会は次の話しな。僕何言ってんだろ?

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