異世界で美少女になった俺、地球に戻れたので裏垢やってみる。   作:貯水庫

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最終話 楽しかった

 

 

そういえば、さっきから日光対策魔法や思考誘導魔法をバンバン使っていたので、そろそろ血が尽きてきそうだな。

コミケの途中だけど、吸わせてくれるかな?

 

俺はみーさんにだけ聞こえる声で囁きかける。

 

「みーさん」

「どうしたの?」

「血、吸いたい」

「......!わ、わかった。なら、あっちでね?」

「......うん」

「あの、私たちちょっとお手洗いに行ってきます」

「はい、どうぞ」

 

俺はみーさんと物陰に行き、そこで血を吸わせてもらった。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

それからしばらくコスプレエリアを散策していたら時間はどんどん過ぎていき、そろそろコミケが終わる時間になるので更衣室に戻って着替える。

 

やりきった感が強いけど、オフ会はまだ終わらない。

いつの間にか元の服に戻っていたユーリアを連れて服部達と合流する。

 

それから俺たちは皆でボウリングに行くことになった。

オフ会としては定番なイメージがあるが、女の子3人連れてってのはあまり聞かないな。

俺は好きだからいいんだけど、みーさんやユーリアは楽しめるかな?

 

どうやら男性陣が俺たち女子3人の分もお金を出してくれるそうなので、お言葉に甘えておく。

 

『スノウさん、あれは何をしてるんですか?』

『「ボウリング」っていうスポーツね。ボールを転がして奥のピンをなるべく多く倒すゲームよ』

『なるほど』

 

異世界にもスポーツはなくはないけど、球技はサッカーっぽいのしか見たことがない。

ユーリアは初めてやるだろうね。

 

 

さて、ボウリングといえば、俺は前世は9ポンドのボールを使っていたが......

 

「服部、どうしよう。16ポンドがめっちゃ軽い」

 

このボウリング場で一番重いボールだ。

それなりの重量は感じる。ただし、軽い。

 

「それでいいんじゃないか?ユーリアちゃんも今何気に14ポンド持っていったぞ」

 

まじか。

そういえば、あの子は地球の重力と気圧に対抗するのに強化魔法を使っていたね。

だったら俺もこれでいっか。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「HTRさん、あの子ら、どういうことなんでしょう......?」

「さあ、どういうことなんでしょうね......」

 

俺たちは男4人と女3人の2レーンに分かれて投げているが、女グループは俺とユーリアがストライクをバンバン出すから、男グループが1ゲームやるうちに2ゲームを終わらせてしまっていた。

 

2ゲーム目を終わらせた俺たちのスコアボードには、202、187、91の文字。

順に俺、ユーリア、みーさんの得点だ。

 

俺は普通にやっていただけなんだが、16ポンドを結構な力で投げていたので、まっすぐ投げていただけだがヘッドピンに当たればだいたいストライクになった。命中率も前世より上がってるし、やはり吸血鬼の体がチートすぎるな。

 

「なかなか楽しかったです」

 

なんだか満足そうなユーリア。

この子もすごい。

最初は平凡なレベルだったが、やってるうちにだんだんコツを掴んでいったようで、ボールの重さも相まって後半はストライクだらけだった。まじでこの子、なんでも出来るんじゃないか?

 

「私、運動は普通なんだ......」

 

と、みーさん。

俺たちと並ぶと低く見えるけど、確かに女の子としては平均くらいだね。

 

ということで、これ以上奢ってもらうのも申し訳ないし、俺達はこの辺で終わっておいて、男グループがもう1ゲーム終わらせるのを待つことにした。

ちなみに男グループはスコア120〜150をいい感じに接戦していた。

 

 

 

 

 

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続いて俺たちはカラオケ店に向かうことになったが、ユーリアはずっと強化魔法を使っていてそろそろ転移魔法に使う分の魔力がなくなりそうとのことだったので早々に返してあげた。

 

夕食もカラオケ中に各々適当に済ませることになった。

俺は食事がいらないのでレストランに連れてこられても困るので、服部がいい感じに誘導してくれた。

 

ちなみに、俺とみーさんのカラオケ代も男性陣が奢ってくれるらしい。みんな優しいね。

 

「ついにスノウちゃんの生歌が!?」

「なんて幸運なんだろう」

「俺たちは明日死ぬかもしれない」

 

さて、お金を払ってもらう以上、精一杯期待に応えようか。

 

 

 

 

 

「「(ふれいむ)を灯して〜」」

 

ユーリアの帰り際に教えてもらった牙が見えなくなる幻影魔法を使って、全滅の刀の劇場版の主題歌をみーさんとデュエットしている。

みーさんとリアルで会うきっかけになったのも、この劇場版だったね。

 

「最高すぎる......」

「これをタダで聴いてもよかったのだろうか?」

「お母さん、産んでくれてありがとう。俺ちゃんと働くよ」

 

そうして俺たちは、一番家が遠いヨウジさんが終電に間に合うギリギリの時間までカラオケを楽しんだ。

 

 

カラオケを終えたら、各自電車に乗って解散だ。

俺とみーさんは最寄り駅が一緒だから、2人で同じ電車に乗っている。

 

「今日は楽しかった〜!誘ってくれてありがとね!」

「うん。私も、楽しかった」

 

今日はいろいろあったけど、とても楽しかった。

 

ああそうだ。

まだ今日のコスプレ衣装を裏垢にあげていなかった。

今日は来れなかった人もいるだろうから、その人たちにも見せてあげたい。

 

『コミケのコスプレエリアに行ってました!』

 

と、服部に撮影してもらった俺たち3人の写真をOwatterで投稿する。

 

『ありがとうございました!』

『実物まじでかわいかった』

『お疲れ様でした!』

『金髪ロリ巨乳の子誰ですか!?』

 

裏垢を始めたのは大した理由ではなかったけれど、こうしてみーさんと知り合って、フォロワーさんにもたくさんのものをもらって、こんなに楽しい日々を過ごせて......今ならたくさんのやりがいを見つけることができる。

 

裏垢をやっていて本当によかったな。

 

俺の寿命はまだまだたくさんある。

もしかしたらいつかは辞めなければならない時が来るかもしれないけど、できる限り、俺は裏垢を続けていこうと思う。

 

 





本編はこれで終わりです。ありがとうございました。
これからは何かネタが思いついたら番外編として投稿します。
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