エヴリンのヒーローアカデミア   作:放仮ごdz

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どうも、お久しぶりです放仮ごです。ボイロとかモンハンとか色々書いてました。それそれ一区切りついて、さすがにそろそろ書かねばと思いまして筆を握った次第。

エヴリンVS爆豪となります。楽しんでいただけたら幸いです。


こんな私だけどお米様抱っこはひどくない?

「……えっとお」

 

 

 黙々とちびちびとステーキ定食を食べてたが黙って食べてたせいで完食してしまった。手持無沙汰になったのでとっくに食べ終えて不機嫌にこっちを睨んでた爆豪に視線を向ける。目が合うとさらに怖い顔になって睨んできた。モールデッドより怖い顔なんだけど!?イライラがオーラになって見えてるのか周りから人が消えたんだけど!?

 

 

「………チッ。おい」

 

「ひゃい!」

 

【いや草】

 

 

 舌打ちからのあまりにもドスの効いた声で呼びかけられて反射的に背筋を伸ばして答える。狂ったジャックやマーガレットより怖い。例えるなら私がいない場所に向かって独り言叫んでたルーカス並に怖い。

 

 

「放課後、手合わせしろ。先生に許可は取っておくから演習場に来い。わかったか?」

 

「いや、戦う必要はないんじゃない…?」

 

「体育祭のための訓練ってことで使えるはずだ」

 

「いや戦う必要は……」

 

「俺の方が強いと証明する。しなきゃならねえんだ、俺は…」

 

「あ、はい」

 

【悲しいかな、いいえと言えない我が外面(そとづら)ちゃん】

 

 

 うるさいぞ本性。私が承諾したことに満足して去って行く爆豪を遠目に、私は考える。どうしよう。

 

 

「下手に個性使って二の舞は嫌なんだけど…」

 

【その訓練にもなるしちょうどよくない?】

 

「従順な爆豪とか嫌だよ…」

 

 

 ぼやきながら私も席を立ち、午後の授業に向けて準備することにしたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして放課後。約束を破ったらあとが怖いからさっさと行こうと席を立つと、なんか教室の周りに人ごみができていた。

 

 

「うおおお…何事だあ!?」

 

「出れねーじゃん!何しに来たんだよ!」

 

「敵情視察だろ、雑魚」

 

 

 麗日が驚き、峰田が喚いたのを一蹴する爆豪。私と同じようにさっさと行こうとして邪魔されて気が立ってるらしい。

 

 

(ヴィラン)の襲撃を耐え抜いた連中だもんな。体育祭(たたかい)の前に見ときてえんだろ。意味ねえからどけ、モブ共」

 

「知らない人のこととりあえずモブって言うのやめなよ!?」

 

「爆豪らしいなあ」

 

 

 人ごみを睨みつけてそう吐き捨て、飯田のツッコミを無視する爆豪に昼食時と違って爆豪らしさを感じて安心してると、爆豪は鞄を持ってどうしようか迷ってた私のところまでやってきてひょいっと担ぎ上げてきた。顔が後ろ側で尻が前。お米様抱っことかひどくない!?

 

 

「わわわっ!?なにするの爆豪!」

 

「おら、行くぞチビガキ。約束忘れたとは言わせねえぞ」

 

「チビだけどガキ言うな!」

 

「どんなもんかと見に来たけど、ずいぶん偉そうだし堂々といちゃつくなんてめでたい連中だな。ヒーロー科に在籍する奴はみんなこんななのかい?」

 

 

 ギャーギャー騒ぎながら持ってかれていると、なんか嫌味を言ってくる奴がいた。紫色の髪の、隈が凄い根暗っぽい人だ。なんだろ、見覚えがあるようなないような。

 

 

「ああ!?」

 

「こういうの見ちゃうとちょっと幻滅するなあ」

 

「幻滅するのはいいけど爆豪だけにしてよね!こんなの爆豪だけだから!」

 

「尻が喋っても説得力ねえぞ」

 

「すごく説得力あると思うけどね!?いいから下ろせ!」

 

【ただし見えているのは尻である】

 

「そのちっこい体躯活かして逃げる気だろ逃がさねえぞ」

 

「約束はちゃんと守るし逃げないから!」

 

 

 ギャーギャー爆豪と騒いでいると、なんか物珍しい物を見るような視線をクラスメイトから感じて見てみるとなんか芦戸と葉隠がキャーキャー喋ってた。そんなんじゃないから!

 

 

「…はあ。ヒーロー科ってのはお子様までいるのか?期待して損したよ」

 

「誰がお子様だゴラァ!」

 

 

 さすがにそれはブチ切れる。おら爆豪。下ろせ。根暗野郎の脛を蹴ってやる。

 

 

「普通科とか他の科ってヒーロー科落ちたから入ったって奴、結構いるんだけど知ってた?体育祭のリザルトによっちゃヒーロー科編入も検討してくれるんだってさ。その逆もまた然りらしいよ」

 

「「だから?」」

 

 

 なんか緑谷を始めとしたクラスメイトがざわめいていたけど、私と爆豪の言葉が被ったことで静まり返る。こういうときだけ気が合うんだな。

 

 

「っ…敵情視察だなんてとんでもない。少なくとも普通科(おれ)は調子のってっと足元ごっそり掬っちゃうぞっつー…宣戦布告しに来たつもりなんだけどな?」

 

「隣のB組のもんだけどよぅ!(ヴィラン)と戦ったっつうから話聞こうと思ってたんだがよぅ!エラく調子づいちゃってんなオイ!!本番で恥ずかしい事んなっぞ!」

 

 

 なんかB組の人間まで好き勝手言いだした。爆豪と視線を交わす。その目は一見冷めているようで燃えていた。もうめんどくさいから前世で培った殺気の籠った目を肩越しに見せて人ごみをどかせると「行って」と言って爆豪に外に行かせると、切島が文句言ってきた。

 

 

「ちょっ、待てコラどうしてくれんだエヴリン、爆豪!おめーらのせいでヘイト集まりまくっちまってんじゃねえか!」

 

「…関係ねえよ」

 

「はあ!?」

 

「上に上がりゃ関係ない」

 

【言うねえ】

 

 

 そう言う爆豪に、入学当初とは違う覚悟を感じた。…なら、私も言われっぱなしは嫌だから言いたいことを言ってやろう。

 

 

「調子に乗ってるとか冗談じゃない。みんな命の危機にさらされて命からがら生き残ったし、私なんかは力不足でみんなを死なせるところだったんだ。そんな私が調子に乗れるわけがない。調子に乗っている様に見えるならその程度しかわからない人間ってことだよ。悪いけど私はもう油断しない、本気で体育祭に挑むから。こんなところに集まっている暇があるなら私達みたいに訓練しなよ」

 

 

 歩いて行く爆豪の肩の上でそう言ってやると、何も言い返せないらしい根暗の人とB組の人を始めとした人ごみの面々。A組の皆も黙っちゃった。私達が調子に乗ってるとは失礼な。アレを経験して調子に乗れる人間なんているわけがない。元人外の私が言うんだから間違いない。

 

 

「ところで爆豪?下ろしてくれない?」

 

「お前の歩幅小さくておせえんだよ」

 

戦闘服(コスチューム)に着替えたいんだけど」

 

「…ちっ」

 

 

 下ろしてもらえた。もしかして親切のつもりだった?だとしたらなんか、ごめん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 グラウンドβ。緑谷がぶちぬいたビルの一つがまだ修理途中のそこが開いてるらしいので使わせてもらうことになった。念のため立ち合いに相澤先生がいる。爆豪の個性は危険だし、私の個性はもっと危険だからね。

 

 

「ルールは先日の訓練と同じだ。それぞれ手にした確保テープを巻かれたら負け。この区画一帯を使って行う市街地戦を想定した訓練だ。やみくもに建物を破壊するなよ。始め!」

 

 

 戦闘服(コスチューム)を身に纏った私と爆豪は道路を挟んで歩道にそれぞれ立って、相澤先生の合図でスタートする。とりあえず物陰に!

 

 

「無駄がない説明どうも!」

 

「死ねやあ!」

 

「おっと」

 

 

 左手の爆発で跳躍してきた爆豪の突きだした右手の爆発が私を襲うが、咄嗟に足元からカビを物陰まで展開して飛び込み瞬間移動。さっきまでいた場所のカビが爆発で吹き飛んだことに戦々恐々していると、隠れている物陰をカビの道を見て見抜いたのかこっちに駆けてきた。

 

 

「そうするよね!Louisiana・Smash!」

 

 

 水筒の水を口に含んで瞬時にマッスルフォームにした右腕の拳を握り、私のいるところに飛び込んできた爆豪に繰り出す。すると爆豪は掌の爆発を使って直撃寸前に私の頭上を飛び越えて宙返り。

 

 

「うそっ!?」

 

「オラアッ!」

 

 

 そのまま蹴りを叩き込んできたので、足先に広げたカビから壁を展開して防御。しかし爆発が立て続けに起きて壁が粉砕されてしまう。

 

 

「死ね…っ!?」

 

粘菌の糸網(モールドネット)!」

 

 

 しかし私は見えなくなったのをいいことに両手を合掌していた。広げた間に粘つくカビでできた蜘蛛の巣を形成し、掌を重ねて鉄砲の様に放射。壁を砕いて爆発を繰り出そうとしていた爆豪を拘束して壁に引っ付ける。

 

 

「くっそ、こんな芸当もできやがったのか…!?」

 

「襲撃の際に咄嗟に生み出した新技だよ」

 

 

 両掌を爆発させながら暴れて拘束から逃れようとする爆豪だが、さすがに脳無でも引きちぎられなかったものから抜け出すのは不可能だ。使えるなこの技。ネバネバさせるために使う水分量が多いのが難点か。暴れる爆豪の足をマッスルフォームの右腕で手に取り、左手に握った確保テープを巻き付ける。

 

 

「よっと、暴れないでよ。拘束完了」

 

「八木の勝ちだ」

 

 

 一部始終を見ていた相澤先生の勝利宣言を受けて、私はカビを消して爆豪を解放させる。

 

 

「…えっと…」

 

「…エヴリン、俺はお前も超える。舐めプ野郎にもお前にも、絶対に負けねえ。越えて一番になる。必ずだ…!」

 

「…うん。私も、負けないよ」

 

 

 認めてくれたのかチビガキと呼ばなくなった爆豪に、私は笑顔で拳を向けると爆豪はそっぽを向いて去って行った。…うーん、乗りが悪いなあ。

 

 

【ばっちいカビなんかと触れたくないでしょ】

 

「ひどくない?」

 

「おい。独り言言ってないで、次の奴らがここ使うから早く出ろ」

 

「はーい」

 

 

 …本性ちゃんと喋る場所気を付けないといけないなあ。




「調子に乗ってる」はさすがに看過できなかったエヴリン、キレる。なお尻しか見えてなかった模様。対決はエヴリンが一枚上手。新技の差なので実力は拮抗してたりします。ここら辺の爆豪本当に初期にしては強すぎると思うんだ。

次回も楽しみにしていただければ幸いです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。ここすき機能などで気に入った部分を教えていただけたら参考にします。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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