エヴリンのヒーローアカデミア   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。前回のエヴリンの誕生日がバイオ7発売日だと感想で気付かれなかったなあとちょっと落ち込んでます。
ちなみに日烈寺中学校は身長が妙に高い変身個性持ちだったり、幻覚を見せる人形好きだったり、水中で魚に変身する個性持ちのブサイクだったり、妙にダンディな磁力を操る個性持ちがいたりします。何時か出そうかな?

今回は雄英初日。楽しんでいただけたら幸いです。


こんな私がクラスメイトでいいの?

「でっかーい。説明不要!」

 

 

 桜が綺麗な四月某日。特注サイズの制服を身に着け、パパが朝早く出たので一人で雄英高校までやってきた私は、今日から一年間通う1年A組の教室の前でその扉の大きさに圧倒されていた。バリアフリー……なのかな?私の身長だと猶更大きく見えるよ。

 

 

「やあ。君もここの生徒かい?」

 

「うおっ、まぶしっ」

 

 

 扉を開けたらすぐ側の席になんか眩しい金髪の男子生徒がいた。なんだろう、すごくキラッキラしてる。ムカつく顔してるのに。なんか落ち込んでしまうからやめてほしい。

 

 

「ノンノンまぶしいじゃなくて ま・ば・ゆ・い!君、僕のキラメキがわかるのかい?僕は青山優雅。よろしくね!」

 

「は、はあ……カビ臭くて地味な八木エヴリンです、どうも」

 

【眩しいねえ、嫌だねえ。仲良くしたくないね?】

 

 

 完全に自信喪失して適当に答えていると、青山の後ろの後ろの席に座っていた見覚えのあるカエル似の女の子に気付くとあちらも気付いたようで笑顔で駆け寄ってきた。

 

 

「あら?あなた、入試で私を助けてくれた子よね?私、蛙吹梅雨って言うの。梅雨ちゃんと呼んで」

 

「つ、梅雨ちゃん…よろしく。私は八木エヴリンっていいます。助けたことならお礼はいいよ。最初見捨てようとしちゃったし」

 

【そうそう。酷い女だよ、私】

 

「いいえ、エヴリンちゃん。それでも私を助けてくれた貴方はヒーローだったわ。正直にそんなこと言えるなんて、すっごくいい子なのね!」

 

「え、あ、うん。ありがと…」

 

 

 梅雨ちゃんの勢いに押されながら黒板に書かれた座席表を見る。どうやら窓際の一番後ろの席らしい。前のプリントとか集める面倒な席だけど、見晴らしはよさそうだな。とりあえず梅雨ちゃんと別れて、話しかけるなオーラ全開にして不機嫌っぽく歩き席に向かう。なんか烏みたいな顔の男子生徒にジッと見られてた。な、なんだろう?

 

 

「む、君!机に足をかけるな!雄英の先輩方や机の製作者の方に申し訳ないと思わないのか!?」

 

 

 席に辿り着いて机に突っ伏して項垂れていると、前の席から五月蠅い声が聞こえてきて見たらなんか堅物そうなメガネ君と、爆発した様な頭の如何にも不良そうな男子生徒が言い争っていた。私が入学できたんだ、あんなのも入学してて当然か。でもあんまり五月蠅くしないでほしい。普通にビビるから。

 

 

「ああ?思わねぇよ!テメェどこ中の端役だ!?」

 

「俺は聡明中の飯田天哉だ!」

 

「聡明中?エリートじゃねえか!ブッ殺し甲斐がありそうだなぁ!!」

 

 

 殺すって本当にヒーロー志望なのだろうか。凄まじい口論をする二人をぼんやり眺めながら耳を押さえていると、メガネ君が教室の入り口で立ち止まっていた生徒の一人に気付いて、口論を切り上げる。そしてなんか面白い動きで近づくと、なんかカビか海藻を連想させるモサモサした緑髪の地味目の生徒に嬉々と話しかけた。なんか爆発頭がすっごく怖い顔でモサモサ君を睨んでるけど知り合いなのかな?

 

 

「お友達ごっこがしたいなら余所へ行け。ここはヒーロー科だぞ」

 

 

 するとそんな声が廊下から聞こえた。ちっさい背丈じゃよく分からないが、寝袋に入った黒髪でなんか不潔な印象の男がゼリー飲料を一瞬で飲み干しながら、教室に入ってくる。謎の存在に押し黙る教室。

 

 

「はい、静かになるまで8秒かかりました。時間は有限。君たちは合理性に欠くね。担任の相澤消太だ。よろしくね」

 

 

 先生でしかも担任かい。ってことはプロヒーロー?誰一人口開かないけどクラスメイト全員同じ思いだと思うんだ。なんか私をジッと見つめてるけどなんかしましたか私。一応前の学校では謎めいた優等生で通してるんだけど。なお実体は人見知りで面倒事が嫌いなだけです、はい。

 

 

「早速だが、体操服着てグラウンドに出ろ」

 

 

 そう言って戸惑う私達生徒を残して教室を出た相澤先生は、言葉通りグラウンドに向かった。寝袋から出た姿は黒づくめでちょっと私に似ている。………体育館じゃなくてグラウンドで入学式やることになったのかな?なんで体操服?慌てて体操服を持って更衣室に急ぐクラスメイトを追って急ごうとして、ふと立ち止まる。……嫌な予感するからこの特製の水筒持っていこう。使う気がする。

 

 

 

 

 

 

「かわいいー!あ、私、芦戸三奈!よろしくね!」

 

「私はねー、葉隠透!」

 

「私は麗日お茶子だよ!もしかして外国人なんかな?」

 

「耳郎響香。…よろしく」

 

「八百万百ですわ。前の席ですしこれからよろしくお願いしますわ」

 

「え、あ、はい…八木エヴリンです…一応アメリカ人です…」

 

 

 着替えてるときに女子たちから自己紹介された他、なんか生暖かい目で見守られた。同い年なのに解せぬ。特に私と正反対のプロポーションの八百万!不公平だ!

 

 

 

 

 

 

 

 水筒を肩にかけていつもの特注ブーツを履いてグラウンドにやってくる。これが私の基本装備だ。パパの知り合いが作ってくれた。運動靴は持って来てなかったのでこれで来たけど今から何やるんだろ。

 

 

「……20、揃ったな。これから個性把握テストを行う」

 

「ええ!?入学式は!?ガイダンスは!?」

 

「ヒーローになるなら、そんな悠長な行事出る時間ないよ」

 

 

 いきなりの宣告にグラウンドに集まったばかりのクラスメイトがざわめく。やっぱり水筒持ってきてよかったな。

 

 

「雄英は自由な校風が売り文句、そしてそれは先生側もまた然り。ソフトボール投げ、立ち幅跳び、50m走、持久走、握力、反復横跳び、上体起こし、長座体前屈。お前たちも中学の頃からやってるだろう?個性使用禁止の体力テスト。あれは合理的じゃない。最低限の種目ルールさえ守れば、各自は己を活かす個性の創意工夫をしてもいい。そういうテストだ」

 

 

 個性ありきのテストか。いいな。…うっ。他より小さい故に万年ビリケツだった記憶が……。

 

 

「そういえば実技入試成績のトップは爆豪だったな。中学の時、ソフトボール投げ何mだった?」

 

「67」

 

 

 あの爆発頭、爆豪っていうんだ。…あれが私を越えて一位になったのか。なんか、負けられないな。…というか個性無しでその記録はすごすぎない?私、5メートル投げられてせいぜいだよ?

 

 

「じゃあ、個性を使ってやってみろ。円から出なきゃ何してもいい。早よ、思いっ切りな」

 

「おう」

 

 

 腕のストレッチをした後、大きく振りかぶる爆豪。そして「死ねぇ!!」という叫びと共に投げた瞬間、大きな爆発音が轟いた。爆煙が舞い、ボールは見えなくなるほどの勢いで吹き飛んでいきしばらくした後、相澤先生が持つ機械に705mと記録が示される。爆発の個性か、派手でいいなあ。

 

 

「なにこれ!面白そう!」

 

「個性思いっきり使えんだ!さすがヒーロー科!」

 

「面白そう…か。ヒーローになる三年間、そんな腹づもりで過ごす気でいるのかい?…よし、8種目トータル成績最下位の者は見込み無しと判断し、除籍処分としよう。生徒の如何は教師の自由。ようこそ、これが“雄英高校ヒーロー科”だ」

 

 

 処刑宣告。なんか余計なことを言ったクラスメイトのせいでピンチになったんじゃが。…みんなから文句が上がってるけどまあいいや。個性が使えるなら、前世から使い続けている私に分がある。せっかくなら一位を目指そうか。

 

 

【ずるいねえ、さすが私。大人の余裕を見せようか】

 

 

 いや、見た目は私の方が子供なんだけどさ。私より小さいブドウ頭がいるけど。…うん?

 

 

「なに、私の顔がどうかした?」

 

「え、いや、なにもないよ!?うん!」

 

 

 なんかモサモサ君がじっと私の方を見てたんだけどどうしたんだろ。面識ないはずなんだけどな。…思い出した。どっかで見たと思ったら一年ぐらい前にヘドロ事件で飛び出してた子かな?爆豪もヘドロ事件で被害出したのに褒められてたやつだ。あれはなんか納得いかなかった。

 

 

【そうだよねえ、商店街に被害出してたのはアイツの個性なのに褒められるんだもんね。まるで前世の自分が否定された気になったもんね?】

 

 

 でも私と知り合いなはずないしなあ…まあいいや。ムカつくし、爆豪にも負けない記録出してみようか。




 青山の輝きに臆したり梅雨ちゃんの勢いに押されたり八百万に嫉妬したり爆豪にムカついたり。一話では触れませんでしたがヘドロ事件のことはパパが活躍した事件だーぐらいの感覚で覚えていたり、水筒とブーツは専用のサポートアイテムだったりします。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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