改めて、お気に入り、そして評価をくださった方々、本当に申し訳ありません。
今日中に最新話も投稿しますので楽しみにしていてください。
新規の方もそうでない方も評価、感想よろしくお願いします
2021/9/12
時系列調整。
2022/1/17
校舎へ入った燈華たちは講堂の近くへと到着していた。
そこには数十人の少女達がそれぞれ「ごきげんよう」と挨拶を交わし、花を咲かせて並んでいる。
門の前には『百合ヶ丘女学院 入学式』と書かれた立て紙が置いてあり、その隣には受付の上級生達が新入生に、学院の行事や規則などがまとめて記録してあるプロフィールを配布しており、それを受け取った者達はレギオンの事や部活動、上級生など様々な話に花を咲かせ、
燈華たちも急いで並ぶが、式の時間が近いためか列も短くなっており、こちらの番が来る頃には全員、講堂の中へと移動していた。
「明伽先輩、史房先輩、おはようございます」
「「ごきげんよう、明伽様、史房様」」
受付の前へ来るとそこには、藍色の瞳に、腰まである栗色の髪をシュシュで後ろに纏めた少女と、肩まであるウェーブのかかった翡翠色の髪と瞳を持った少女が居た。
受付の女子生徒の前に立つと3人はそれぞれ挨拶をする。
「ごきげんよう」
「ごきげんよう。
貴方達、時間ギリギリですよ?」
彼女、
そして今年で史房は2年、明伽は3年生となる。
「あはは…面目ないです」
「はぁ……一応、間に合ってはいますのでお
「もう、史房さんは相変わらず厳しいんですから」
「明伽姉様が甘過ぎるんです」
明伽と史房は『
「ところで、なぜ史房様が受付の仕事を?」
「勿論、明伽姉様のお供です。
流石に姉様1人では手に余ると思いますので」
「本当は別の方が担当する予定だったのですけど…別件の用事が入ってしまったらしくて」
百合ヶ丘女学院には3人の生徒会長制度と言うのがあり、選ばれた生徒それぞれに称号として『ブリュンヒルデ』『ジーグルーネ』『オルトリンデ』という、北欧神話の戦乙女達の名が与えられる。
明伽は、その内の百合ヶ丘学院に存在するレギオンを最前線で指揮を取り導く総司令官の様な生徒会長の役職に就いており、ブリュンヒルデの称号を
「なるほど「と、いうのは建前でして♪」
「…え」
「「「…?」」」
「本当は迎撃戦から帰還した燈華さん達にお会いしたいからお手伝いを申し出てくれたんですよね?史房さん♪」
「……な、なっ!?」
まさか本人達の目の前でバラされるとは思わなかったのか、明伽の発言に今まで見た事のない反応を見せ、羞恥心のあまり顔を赤くする史房。
「ほぉ…」
「ちっ、ちが「先日も落ち着きがなかったですし」…姉様!?」
「そ、そうなんですか?」
「おぉ、それは驚きだゾ」
「はい♪御台場襲撃の報告があった時も、終戦後も史房さんはとてもあなた方の事を心配されてたんですよ?」
「ね、ねえさま?そ、それ以上はぁっ…」
わたわたとし始める史房を見て楽しそうに話を続ける明伽。
「そしてわたしが、心配ですか?って
「〜〜〜〜ッ!!?」
羞恥心で爆発しそうな史房に容赦なく明伽は追い討ちを仕掛け、最後の一言で顔から火がでそうなほど史房の顔が真っ赤に染まった。
(やだ、なにこの可愛い生き物)
(史房様、可愛い…)
(史房様のこんな顔初めてみたゾ…)
『うわぁ、えげつないねぇ…』
そんな史房の様子を見て燈華達は驚きつつも見惚れていたが、シェパルだけはドン引きして史房に哀れみの目を向けていた。
「ご、ごほん!では改めて」
強引に話しを変えようとする史房をみてその場の全員が(あ、ごまかした…)と思ったが、余計な事を言うとキリがないのであえてツッコまないでいた。
「
そして改めて立ち上がり、燈華達の目の前まで移動し、祝いの言葉を伝える。
「「「ありがとうございます」」」
それぞれ頭を下げてお礼を返す。
そして頭を上げ、史房を見ると、彼女は何かを我慢するように唇を噛み締めていた。
すると、彼女の瞳からボロボロと涙が
「「「…!?」」」
「っ…本当、ほんとうにっ、無事でよかったですっ!」
そう言い、史房は涙を流しながら3人を力強く抱きしめた。
初めて見る史房とその行動に頭が追いつかず、思わず固まってしまう3人。
「貴方達は特に酷い怪我だったと聞いていましたが、元気そうで本当によかった…」
「し、史房様こそ、お元気そうでなによりです」
「幕張奪還戦、本当にお疲れ様でした…」
燈華達が参加した『御台場迎撃戦』が開始された直後に起きた作戦で、長い期間をかけて計画され、やっとの思いで実行された大規模作戦である。
「貴方達が死守してくれたおかげでこちらの作戦はなんの損害もなく成功させることができました」
「いや、それはお互い様ですよ」
「だな、先輩達のおかげで梅達はこうして居られるんだゾ」
「えっ?」
燈華達は史房から一歩離れて彼女を見つめる。
「2人の言う通り、先輩方が海浜に出現したヒュージを撃退してくれなかったら私たちは帰って来れなかったと思います」
迎撃戦、そして奪還戦が成功する要因となったであろうもう一つの作戦、
『
御台場のヒュージ出現と同時期に海浜幕張周辺に突如ギガント級の群れが出現し、それを偶然発見した史房達、百合ヶ丘部隊が他の部隊に報告し、各個撃破したのだ。
あとから判明したのだが、このヒュージの群れは御台場に出現したヒュージ達との合流が目的だったらしい。
恐らく御台場を占領し、その次に救援として再び幕張を襲撃するつもりだったのだろう、と言うのが現場のリリィ達や研究者達の予想であった。
もし討伐できず、合流されていたら間違いなく御台場は
「なのでお礼を言うのは私達も同じです」
「……もう、貴方達は本当に、
困り顔で微笑む史房だったが、どこか満足そうな様子であった。
史房が目的を果たした所を見ると明伽は「はい♪」とその場を
「今日はここまでです、そろそろ入学式が始まりますよ?」
「あっ…すいません、ついつい長話をしてしまいましたね」
燈華達はそれぞれ史房からプロフィールを受け取り、その場で身だしなみを整え、扉の前へと立つ。
「では皆さん、また
「くれぐれも居眠りをしないように、今日は入業式というのもありますが今回は重要な話がありますので………特に、燈華さん?」
史房は燈華をジト目で睨みつける。
自分は確実に眠るであろうと確信していた燈華は図星を突かれて苦渋に満ちた表情を見せる。
そしてその横から燈華の反応を見て呆れ顔で
そんな時間も束の間、2人がその場を立ち去ると同時に燈華達は扉を開き、入室する。
中へ入ると広く真っ白な講堂、そして多くの細長い窓ガラスから見える植物達で見晴らしがよく、そのガラスから差し込む日差しが燈華たちを照らしていた。
そして木製でできた大量のチャーチベンチとそこに座る百合ヶ丘の制服を着込んだ新入生のリリィ達が初々しく花を咲かせていた。
そこはまるで教会のような神聖な雰囲気を漂わせる場所であった。
最後に入ってきたからなのか、有名なリリィである天葉と梅が、それとも男性である燈華がいるからなのか、先ほどまでの賑わいはなく場は静まり、新入生達の視線は燈華達に集まり3人はまさに注目の的であった。
多くの視線に晒される中3人は気にせず自分達の席へと向かうが、やはりと言うべきかひそひそとあちこちから話声が聞こえて来る。
「じょ、女学院に男!?」
「あれが、百合ヶ丘女学院初のローゼン…」
「生で見るのは初めてですわ、まさか実在していたとは…」
「わたくしもです、まさかこの目でローゼンを拝見できるなんて」
「し、失礼ローゼンとは?」
「知らないんですか?CHARMを扱うことのできる男性、いわば男性版リリィの方のことですよ」
「『一つのガーデンにいるかいないか』と言われているほど貴重な存在と存じておりますわ」
「そ、それほどなんですね… 」
「しかし、百合ヶ丘のローゼンということは、あの方が『日の出町の猛獣』ですの?」
その名に反応したのは燈華ではなく、天葉であった。
燈華は全く気にしてはいなかったが、天葉はそうではなく表情には出ていなかったが、拳を強く握っていた。
梅もそんな生徒達に対して呆れた表情を見せため息を吐いている。
(なんでお前達がそんな反応するんだよ)
「な、なんですの?その物騒な名前は」
「知らないんですか?かなり有名な話ですよ?」
「たしか2年前よね、施設のローゼンがCHARMを持ち出して単独で参戦したっていう」
「えぇ、『日の出町の惨劇』で若きローゼンが鬼神の如く、そして獰猛な獣の様に暴れ回り、数々のヒュージを葬った…と、中等部の頃はその噂で持ちきりでしたわ」
「た、単独で?お、恐ろしいですね…」
「え?私の所では『日の出町の英雄』と聞いていたのだけど… 」
(……?なんだその名前は)
「私もです、確か、戦場を指揮していたリリィの指示で囮として使われた数々のマディックを救い、最小限の犠牲で済ませたとか… 」
「そんな話が…にしても、胸糞悪いですわね… 」
「えぇ、マディックを囮に使うなんてリリィの風上にも置けません」
「指揮官であるリリィの慢心と隊員同士のいざこざで場は騒然とし、死地と化したらしいですよ」
「その状況でよく死地を脱することができましたわね…」
「…ていうか、なんで誰もあの肩に乗ってる黒猫にツッコまないの?……え、わたしがおかしいのかしら」
燈華達が自分の席に着く頃には燈華の話題で持ちきりであった。
燈華達が席に座ると肩に乗っていたシェパルが梅の膝の上へと移動する。
「よしよ〜し」
『ふにゃぁ〜』
「……」
隣では天葉は相変わらずのようで明らかに不機嫌になっているのが理解できる。
「なんでお前が怒ってるんだよ…」
「…だって、みんな燈華の印象が悪くなる事しか言わないんだもん、何も知らないくせに」
頬を風船の様にプクッと膨らませていかにも「わたし、とても怒ってます」と言わんばかりの反応を示す天葉
燈華が入学した当初もこの様に話題の対象となっていたがそれも天葉達と過ごしていく内に誰も話さなくなっていた。
天葉達は噂などにあまり影響されない性格なのか全くと言っていいほど信じていなかった。
「仕方ない事さ、後者に関しては初めて聞いたが、前者は間違ってはいないんだから」
「燈華はもっと気にするべきだと思うゾ、親友の悪口ほど気分の悪い物はないからな」
普段そういった感情を表面に出さない梅にしては珍しく天葉と同じように不機嫌な表情をしており、ジト目で燈華を見る。
「そうか…まぁ、この話題も今のうちだろ」
「そうだと、いいんだけど…」
「大丈夫大丈夫……ほら、理事長が来たぞ」
そうこうしているうちに理事長が入場し、その近くには明伽達生徒会が立っていた。
「………寝ないでね」
「……うっせ」
{ 第2話 }
ハナサフラン
CROCUS
Youthful gladness
-×-
[ その日々の喜びを ]
人型ヒュージ。
去年頃からリリィ達の間で恐怖の対象となっている新種のヒュージだ。
数年前までは噂程度でしかその存在を知られていなかったが、頻繁に確認される様になってからは『アダマイト級』と名付けられるようになっている。
見た目はその名の通り人間の姿を模したヒュージ。
人間とヒュージを混ぜ合わせたかの様な見た目で、姿は人間、皮膚や使用する武器はヒュージの物と言った所や、なによりも他のヒュージよりも種類が豊富なのが最大の特徴。
なぜ恐怖の対象となっているのかと言うと、他のヒュージ達と違いヒューマン級はほかのヒュージと比べて積極的に捕食行為を行う習性があるからだ。
中には殺戮目的で襲う種もいるらしい……
個体それぞれで差がある為か『エネルギー補給の為にマギを持つ者を積極的に捕食している』『ただ単に殺戮または娯楽として捕食している』などの説が出ていたりで今のところ解明できていない。
人間の姿をしている事もあってヒューマン級との実戦経験があまりないリリィからしたら手が出せないと言うのもあり、なかなか厄介な存在である。
その中でも特に恐ろしいのが特型ヒューマン級『禁忌種フュルフューレ』
元々は特型ギガント級だったが人型で知能も高い為ヒューマン級と改名され、更には接触したら戦闘は厳禁と言われている禁忌種に指定されるようになった。
奴は殺戮と捕食の両方を純粋に楽しんでおり、無差別に人を襲っては苦しむようにじっくりと味わいながら捕食する。
その姿は、まさに悪魔そのものである。
こいつの目撃情報は少なく討伐報告も少なかったのだが、去年頃から急激に増え出している。
話を戻して、今回の理事長の話によるとそのヒューマン級の活動が活発化しているらしく発見報告が相次いでいるらしい。
種類は豊富だが相変わらず発見情報が少なくあまり研究が進んでおらず、対策方法も見つかっていなかったが、去年の目撃情報から察するに少しずつ数を増やしている様子が伺える。
繁殖機能を入手したのか、それとも……いや、今はやめておこう。
ところでなぜヒュージの話題にしか触れないのかというと──
「燈華さぁ…」
「こりゃぁ史房様からお説教だろうな〜」
『見事に爆睡してたねぇ』
後半からさも当たり前のように爆睡していたからである。
いや、無理じゃね?あんな長話されたらそりゃあ寝るって。
「まぁ、もう今更って感じだけど」
「にしても燈華ってホントによく寝るな」
「眠いものは眠いんだから仕方ない」
再びパルを肩に乗せて講堂を後にし俺たちはクラス表をみるべく広間へと移動していた。
『百合ヶ丘女学院 第95期生クラス編成表』と書かれた張り紙の前には多くの生徒が集まっており賑わいを見せていた。
「おぉ、やっぱり多いな」
「あたしたちの名前は……あっ、あったよ」
「おっ……あちゃぁ、別れちゃったなー」
クラスはそれぞれ藤、菊、梅、桜、椿、李、橘と計7つの樹木の名前を採用したクラスで分かれており1つのクラスで大体36人が基本である。
そして天葉は菊組、梅は椿組と見事に分かれていた。
俺は、桜組か……ん?依奈と茜も同じクラスなのか。
他にも同じクラスだった…夢結は天葉と同じ菊組、聖は梅と同じ椿組と…見事に散らばったなぁ。
「残念だなぁ、ちょっと寂しい」
「うーん、まぁこれも運だからなぁ…仕方ない」
「後ろも詰まってるしそろそろ移動するゾ〜」
目的も果たしてことで俺たちはその場を離れることにした。
「はぁ、私達もとうとう高等部だね…」
「あっという間だったな〜」
「まぁ、俺は去年の7月に転入してきたばっかだからあまり実感ないけどな」
俺がここ、百合ヶ丘女学院に入学したのは去年の7月。
ちょうど夏休みが始まる寸前の時期に入ったのだ。
その3ヶ月ほど前、つまり6月頃には『
「あはは、まぁそれは仕方ないよ」
「燈華が転入してきて梅たちのクラスだいぶ変わったよなー」
「ん?そうなのか?」
なんだ?ということは撤退戦関係なく暗かったって事か?なにそれ鬱病になりそう。
もしかしたらストレスでハゲてた可能性も…
「燈華、絶対おかしなこと考えてるだろ」
「んなわけ」
半分冗談だったのは確かだが、察しが良すぎて怖いわ。
「ところでさ、燈華はこうやって百合ヶ丘に来て半年以上経った訳だけど、好きな子とかできた?」
「な、なんだよ
なんの前触りもなく聞かれたため思わず戸惑ってしまう。
「いいじゃんいいじゃん、燈華ってそう言う話題全くないからさ、好きとまでは行かなくても気になる子とかさ」
いやそう言う話題って……ここ女学院だぞ?何か変な気を起こしたら正直、生きて帰れる気がしない。
にしても、気になる子……か。
『あの子は気になるの部類に入らないのかい?ほら、御台場の合宿に行く前日に庭園で会った子』
「いや、お前あれは…」
「ん?どうしたの?」
やべっ、思わず口に出して答えてしまった。
「いや、特にそう言ったヤツはいないって言ったんだよ」
「ホントかなぁ…まぁいっか、にしてもこれからどうする?」
この顔、半分くらい信じてないな。
「うーん、梅は特に何もないゾ」
「あー、俺はちょいと理事長代行に用事がある」
俺の言葉に対して2人が今から担任の教師に叱られに行く子を見るような哀れみの目をこちらに向けてくる。
おいまて、俺はまだなにもしていない、だからその目をやめろ。
「理事長代行に伝言があるんだよ」
「「伝言?」」
「あぁ、まぁすぐに終わるさ」
まぁ…あっちが納得してくれたらの話なんだが。
『あっさりと首を振ってくれるといいね〜』
「ふーん、まぁ分かった」
「それじゃぁ……あ、そうだ」
「「ー?」」
梅が何かを閃いたように両手をぽんっと合わせる。
「今夜みんなで祝賀会兼、祝勝会を開かないか?」
「「賛成」」
「あら、面白そうな話してるわね」
「私たちも混ぜていただこうかしら?」
天葉と即決していると後ろから聞き慣れた声が聞こえてきた。
そして後ろを振り向くと、臀部まで伸ばした薄紫色の髪と翡翠色の瞳を持つ少女と、それ以上はあるト音記号の髪飾りを付けた藍色の髪と琥珀色の瞳を持った少女がこちらへとやってきた。
「あっ、依奈と聖だ」
「おぉ、おはよう2人とも」
「丁度いいところにきたな〜」
「おはよう…ってもうちょっとで11時回るけど?」
と、俺の言葉に困った顔をしつつもクスッと微笑む依奈こと
「燈華…貴方さては寝てたわね」
「げっ」
こっちはその逆で心底呆れたといった表情を浮かべる聖こと
まさか今のでバレるとは
「にしても、結局いつものメンバーが揃ったね」
「まぁ、いつも通りっちゃいつも通りだな…夢結と茜がいないが」
任務や学院中を出歩く時は基本的に天葉や梅と一緒だが、食事や屋外へ遊びに行くときはだいたい依奈達も一緒だ。
「夢結には私が連絡をとっておくわ」
「じゃああたしは茜に連絡してみるね」
そしてこの場にはいないが、夢結こと
まぁ、夢結に関しては梅と聖が強引に連れてくるんだが。
「天葉が居るって分かったら亜羅椰が乗り込んできそうよね」
「聖が言うと冗談に聞こえないのだけれど…」
祝賀会とはいえ、久しぶりにいつメンが揃う訳だし鶴紗にも連絡を入れてみようか…
にしてもこの人数、一体どこでパーティーを開くんだ?
「それじゃあ、パーティー会場は燈華の部屋かな?」
なるほどパーティー会場は俺の部屋か、こりゃあ腕がなりそうだな……
「…………………は?」
おい今なんて───
「「「異議なし」」」
「おいまてこら」
そんな多人数で俺の部屋に来るんじゃねぇよ!
「んじゃあ18時に燈華の部屋集合ね」
「「「はーい」」」
「じゃあ、解散!」
天葉の合図でそれぞれが別々に散らばり、そして誰も居なくなった。
ぽつんとひとり俺だけが取り残された。
「……ウソだろ?もしかしなくても拒否権なし?」
てか、逃げやがったなアイツら…
『ホント仲いいよねぇ、キミたち』
・村雨燈華
本作の主人公。
とある理由で急遽施設で保管していたカリギュラを持ち出し『日の出町の惨劇』と後に呼ばれる戦場へ単独で参戦。
大暴れして戦場を荒らし戦況を大きく覆した。
その場に居合わせた主に一般市民やマディックからは『日の出町の英雄』、リリィや一部のマディックからは『日の出町の猛獣』と呼ばれている。
目撃者が少なかったため噂程度の存在になっているが一部のガーデンでは有名人となっている模様。
・シェパル
よく燈華のサポートをする百合ヶ丘のマスコット。
お気に入りの場所は燈華の肩と梅の膝の上。
実は史房が苦手らしい。
・天野天葉
燈華の元クラスメイトNo.1。
大好物は燈華が作った卵焼き。
『日の出町の惨劇』での事情を燈華本人から聞いている為、燈華に対する噂に敏感に反応してしまう。
・吉村・The・梅
燈華の元クラスメイトNo.2。
シェパルの尻尾をイジるのが好きな変わり者でシェパル自身も満更ではない様子。
燈華達が作る料理を今か今かと楽しみにしている。
噂の事をなんとも思っていない燈華に少しご不満。
・番匠谷依奈
燈華の元クラスメイトNo.3。
燈華達と共に迎撃戦に参加しており、その時の所属は第3部隊。
指揮、指導、実力どれも高く、学院内は勿論、第3部隊だったメンバーからは『隊長』と呼ばれるほど信頼が厚い。
燈華の狂気的な戦闘劇に恐怖してしまった事に対して少し罪悪感を抱く一方、もう2度とあんな危険な事はさせないと心に強く誓っている。
因みに燈華を合流拠点まで運んだのは依奈である。
・谷口聖
燈華の元クラスメイトNo.4。
同じく迎撃戦に参加しており、所属は第1部隊。
実力もだが成績が特に高く、周りが積極的に教えを乞う程の学力を持つ。
燈華が作るラーメンが大好物で燈華を使えば大体釣れるらしく、聖にとって少々都合の悪い依頼などが来るたびに燈華が呼び出され、作らされる。
なので割と今夜が楽しみ。
因みに聖の初恋相手は姫騎である。
・出江史房
なにかと絡む事の多い高等部2年の先輩。
転入したての燈華とある理由でデュエルする事となりそれがきっかけで天葉達とも関わる様になる。
堅い性格や、厳しい言動が目立つが、試験勉強中の燈華に手助けをしたり、訓練に付き合うなど、なんだかんだ言って燈華の事を気にかけている様子。
それが原因なのか後輩からは『厳しく、とても冷たい先輩』から『厳しいけど、とても優しい先輩』と印象が変わっている。
・山崎明伽
なにかと絡むことが多い高等部3年の先輩。
史房のシュッツエンゲルであり彼女が変わる原因となった燈華を気に入っており、史房と共にお茶会に招く程。
クロッカスの花言葉は「青春の喜び」「切望」
また、タイトルのように花サフランとも呼ぶ
ご愛読ありがとうございました!
次回もお楽しみに!